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無自覚美少年の男子校ライフ♪
衣装お披露目1
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そしてコンテスト前日。今はLHRの時間だ。
王子様の方に出る南の衣装も出来上がり、今、お披露目の真っ最中だ。
真っ白な生地に金糸で薔薇の刺繍をあしらったコートに、黒のパンツ。
シャツは淡いグリーンでスカーフは濃いめのグリーンという爽やかなスタイルだった。
南の甘いマスクに良く似合っている。
「おお…っ。これはイケるかも!」
あちらこちらから感嘆の声が漏れる。その隣で、僕はかなり不機嫌になっていた。
…なんだかとっても複雑な気分なんですけど!
いくら僕がお祭り要因だからって、これはひどすぎるだろう!
なんで扱いにこんなに大きな差があるんだよっ!
ぶちぶちと心の中でぶーたれてると、グイッと顎を持ち上げられた。
「ちょっと、ちゃんと前向いて!」
ヘアメイク担当の佐藤が、なんだか色々小道具を手にして真剣な表情だ。
僕はムッとしたけれど、ヤケに真面目な表情の佐藤に押され、大人しく言う事を聞いた。
どうせさ、お笑い要員なんだから、おてもやんみたいな顔にするんだろ?何もそんなに真剣にならなくても良いのに。
あ~あ、と思いつつ、どうにもならない事ならば、男らしく腹を括るしかないのかなと、そんな考えにも至ってくる。
きっとあの一葉って人も僕と同じ立場になったら、大人な対応でみんなを喜ばせる事を考えるんだろうし…。
「ホラ出来た」
佐藤が曲げていた腰を伸ばし、両手を腰に当てて、満足そうに僕を見る。
するとさっきまで南に歓声を上げてたやつが、目を丸くして僕を凝視していた。
……?
「いい出来だろ?」
ニッと笑う佐藤に、みんなの歓声が沸きあがる。
「スゲー! 佐藤、神!」
「ヤベー!! マジヤベー!!」
口々に騒ぎながら、僕を見つめるみんな。
中には顔を赤くしている奴までいる。
…な、なんなんだ、この反応…。
「ホラ、これ衣装。付けて見ろよ。万が一合わなきゃ少し手直しするし」
今度は小島が手に衣装を持って、僕にグイッと押し付ける。
例のエプロンだ…。しかもTバック付きの…。
「どこで着替えるんだよ、コレ」
「え? だから…。あっ!」
「だろ!? ここで着替えるって事はさ、フル(ピー)になれって事だろ?」
「男同士だろ! 恥ずかしがんな、それくらいっ」
まるで他人事のように言う小島にカチンとくる。
(もちろん他人事だろうけどさ!)
「じゃあ小島も一緒にフル(ピー)になれよ!」
頭にきて詰め寄る僕に、小島は一瞬目を瞬かせ、瞬時に頭を振る。
「ムリ、ムリ、ムリ。てか、俺は必要ないだろ!」
「男同士なら良いんだろ?」
絶対引かずに睨みつける僕に、とうとう小島も折れた。
「分かった。水沢、お前トイレまで付いてってやれよ」
「…、衣装、替える気は無いのかよ」
「無い!!」
即答かよっ!あ~もう、腹の立つ!
「浩太、ゴメン…? 何やってんの…? 腹でも痛いのか?」
一人では恥ずかしいからと、浩太を誘おうと思って振り返ると、浩太はまた蹲って小さくなっていた。
「わ、ワリイ…。腰痛めたみたいだ…。候と行ってきて」
唸るように話し、体を丸めたまんま動こうとしない浩太に心配が募る。
「大丈夫か?」
「お、おう。候、ワリイ」
「おーう。じゃあ行くか伸之助」
「うん。ありがと。じゃあ行ってくるね、浩太」
「…おう」
浩太は顔を上げるでもなく左手だけを軽くあげて、ひらひらと振る。
僕もしょうがないので腹を括って、候と一緒にトイレへと向かった。
王子様の方に出る南の衣装も出来上がり、今、お披露目の真っ最中だ。
真っ白な生地に金糸で薔薇の刺繍をあしらったコートに、黒のパンツ。
シャツは淡いグリーンでスカーフは濃いめのグリーンという爽やかなスタイルだった。
南の甘いマスクに良く似合っている。
「おお…っ。これはイケるかも!」
あちらこちらから感嘆の声が漏れる。その隣で、僕はかなり不機嫌になっていた。
…なんだかとっても複雑な気分なんですけど!
いくら僕がお祭り要因だからって、これはひどすぎるだろう!
なんで扱いにこんなに大きな差があるんだよっ!
ぶちぶちと心の中でぶーたれてると、グイッと顎を持ち上げられた。
「ちょっと、ちゃんと前向いて!」
ヘアメイク担当の佐藤が、なんだか色々小道具を手にして真剣な表情だ。
僕はムッとしたけれど、ヤケに真面目な表情の佐藤に押され、大人しく言う事を聞いた。
どうせさ、お笑い要員なんだから、おてもやんみたいな顔にするんだろ?何もそんなに真剣にならなくても良いのに。
あ~あ、と思いつつ、どうにもならない事ならば、男らしく腹を括るしかないのかなと、そんな考えにも至ってくる。
きっとあの一葉って人も僕と同じ立場になったら、大人な対応でみんなを喜ばせる事を考えるんだろうし…。
「ホラ出来た」
佐藤が曲げていた腰を伸ばし、両手を腰に当てて、満足そうに僕を見る。
するとさっきまで南に歓声を上げてたやつが、目を丸くして僕を凝視していた。
……?
「いい出来だろ?」
ニッと笑う佐藤に、みんなの歓声が沸きあがる。
「スゲー! 佐藤、神!」
「ヤベー!! マジヤベー!!」
口々に騒ぎながら、僕を見つめるみんな。
中には顔を赤くしている奴までいる。
…な、なんなんだ、この反応…。
「ホラ、これ衣装。付けて見ろよ。万が一合わなきゃ少し手直しするし」
今度は小島が手に衣装を持って、僕にグイッと押し付ける。
例のエプロンだ…。しかもTバック付きの…。
「どこで着替えるんだよ、コレ」
「え? だから…。あっ!」
「だろ!? ここで着替えるって事はさ、フル(ピー)になれって事だろ?」
「男同士だろ! 恥ずかしがんな、それくらいっ」
まるで他人事のように言う小島にカチンとくる。
(もちろん他人事だろうけどさ!)
「じゃあ小島も一緒にフル(ピー)になれよ!」
頭にきて詰め寄る僕に、小島は一瞬目を瞬かせ、瞬時に頭を振る。
「ムリ、ムリ、ムリ。てか、俺は必要ないだろ!」
「男同士なら良いんだろ?」
絶対引かずに睨みつける僕に、とうとう小島も折れた。
「分かった。水沢、お前トイレまで付いてってやれよ」
「…、衣装、替える気は無いのかよ」
「無い!!」
即答かよっ!あ~もう、腹の立つ!
「浩太、ゴメン…? 何やってんの…? 腹でも痛いのか?」
一人では恥ずかしいからと、浩太を誘おうと思って振り返ると、浩太はまた蹲って小さくなっていた。
「わ、ワリイ…。腰痛めたみたいだ…。候と行ってきて」
唸るように話し、体を丸めたまんま動こうとしない浩太に心配が募る。
「大丈夫か?」
「お、おう。候、ワリイ」
「おーう。じゃあ行くか伸之助」
「うん。ありがと。じゃあ行ってくるね、浩太」
「…おう」
浩太は顔を上げるでもなく左手だけを軽くあげて、ひらひらと振る。
僕もしょうがないので腹を括って、候と一緒にトイレへと向かった。
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