96 / 158
第六章
今度は野菜を切ってみた
しおりを挟む
コテージに戻り他愛のない話をしながらのんびりと準備をしていたら、いつの間にか時計は5時半を回っていた。
「それじゃあ、俺らは火を起こしに行ってくるか」
渚さんがそう言って立ち上がると、他の男性陣も後に続いた。
「南は、どうする? お前、野菜とか切ってみたいって思ってるだろ」
「え? うん!」
うわっ。先生凄い。
興味あるけど、どうしようかって思ってたの気が付いてくれたんだ。
俺の返事を聞いて、先生は志緒利さんの元に近づいて行った。
「志緒利、悪いが南の面倒見てやってくれないか? 簡単な事でいいから、やらせてみてくれ」
「オッケ。いいわよ、任せて」
気軽に了承してくれた志緒利さんが、笑顔で俺を手招いた。
「じゃあ、先行ってるな」
「うん、ありがと」
先生は俺の肩にポンと手を置いて、出て行った。
俺の気持ちをちゃんと理解してくれている先生にほっこりして、俺は志緒利さんの傍に立った。
志緒利さんが冷蔵庫を開けて中からソーセージ、そしてピーマンや玉ねぎ、カボチャなどの野菜を取り出した。
他の2人は、ご飯が炊きあがったので、お茶碗に装っていた。
手に調理用の手袋をはめているので、おにぎりでも作るのかもしれない。
「ピーマン、切ってみる?」
「はい」
「じゃあ、まずは水で洗ってからね」
そう言って流しの蛇口を指さしたので、流水でキュキュッと洗いまな板に乗せた。
「じゃあ、まず半分に切って、種を出してね。で、もう一回縦に半分に切って。そうそう、そのくらいで良いんじゃないかな」
慣れない俺の包丁捌きはぎこちない。
だけど、それに呆れたりしないで志緒利さんは優しくアドバイスをしてくれる。
調子に乗って玉ねぎまで切ってみたんだけど、目がめっちゃ痛くなって涙がボロボロ零れ、とてもじゃないけど包丁を持っていられなくなった。
「玉ねぎ切ると涙出るよね」
「あう~、すみません」
「良いよ、私も一緒。包丁貸して。後は私が切るね」
志緒利さんはそう言って、残りの食材を軽快に切って行った。
「火、起こしたぞ。食材持っていくよ」
先生の声に振り向くと、一緒に柳瀬さんも来ていた。
柳瀬さんはジップロックに入ったお肉や、切り分けた野菜を手に取って「先、行ってるね」と声を掛けてそのまま出て行った。
先生も荷物を手に、俺に声を掛ける。
「南、お前もそこのおにぎりを持って来い」
「うん、分かった」
出来あがってラップにくるまれている物から順に皿に乗せ、お盆に乗っけて先生らの後に続いた。
「それじゃあ、俺らは火を起こしに行ってくるか」
渚さんがそう言って立ち上がると、他の男性陣も後に続いた。
「南は、どうする? お前、野菜とか切ってみたいって思ってるだろ」
「え? うん!」
うわっ。先生凄い。
興味あるけど、どうしようかって思ってたの気が付いてくれたんだ。
俺の返事を聞いて、先生は志緒利さんの元に近づいて行った。
「志緒利、悪いが南の面倒見てやってくれないか? 簡単な事でいいから、やらせてみてくれ」
「オッケ。いいわよ、任せて」
気軽に了承してくれた志緒利さんが、笑顔で俺を手招いた。
「じゃあ、先行ってるな」
「うん、ありがと」
先生は俺の肩にポンと手を置いて、出て行った。
俺の気持ちをちゃんと理解してくれている先生にほっこりして、俺は志緒利さんの傍に立った。
志緒利さんが冷蔵庫を開けて中からソーセージ、そしてピーマンや玉ねぎ、カボチャなどの野菜を取り出した。
他の2人は、ご飯が炊きあがったので、お茶碗に装っていた。
手に調理用の手袋をはめているので、おにぎりでも作るのかもしれない。
「ピーマン、切ってみる?」
「はい」
「じゃあ、まずは水で洗ってからね」
そう言って流しの蛇口を指さしたので、流水でキュキュッと洗いまな板に乗せた。
「じゃあ、まず半分に切って、種を出してね。で、もう一回縦に半分に切って。そうそう、そのくらいで良いんじゃないかな」
慣れない俺の包丁捌きはぎこちない。
だけど、それに呆れたりしないで志緒利さんは優しくアドバイスをしてくれる。
調子に乗って玉ねぎまで切ってみたんだけど、目がめっちゃ痛くなって涙がボロボロ零れ、とてもじゃないけど包丁を持っていられなくなった。
「玉ねぎ切ると涙出るよね」
「あう~、すみません」
「良いよ、私も一緒。包丁貸して。後は私が切るね」
志緒利さんはそう言って、残りの食材を軽快に切って行った。
「火、起こしたぞ。食材持っていくよ」
先生の声に振り向くと、一緒に柳瀬さんも来ていた。
柳瀬さんはジップロックに入ったお肉や、切り分けた野菜を手に取って「先、行ってるね」と声を掛けてそのまま出て行った。
先生も荷物を手に、俺に声を掛ける。
「南、お前もそこのおにぎりを持って来い」
「うん、分かった」
出来あがってラップにくるまれている物から順に皿に乗せ、お盆に乗っけて先生らの後に続いた。
1
お気に入りに追加
255
あなたにおすすめの小説

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~
みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。
成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪
イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる