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モヤモヤする気持ち
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バタバタと慌てて教室へと入る。
俺ら3人はほぼつるんでいるから一緒にいるのは珍しい事では無いけれど、3人そろって登校するのは珍しいのだろう。みんなにジロジロと見られてしまった。
席に着いて、ホッと一息。カバンから教科書を出していると、後ろから畑山に話しかけられた。
「なあ、陽翔と苺谷ってさ、いつもどんな話してるの?」
「どんなって? 普通、だけど。何で?」
畑山が何を聞きたいのか今一理解出来なくて、キョトンと首を傾げる。そんな俺の様子に、畑山が苦笑した。
「あー、だからかあ」
「何?」
意味深な畑山の言葉に、ますます訳が分からなくなってきてモヤモヤしてきた。眉間にしわを寄せて尋ねると、畑山は微妙な表情で口を開いた。
「中学時代の陽翔の話って知ってる?」
「……ああ、うん。聞いた。カレカノがいないときは誰とでも付き合ってたって」
彼女はまだしも、彼氏までいたと聞かされた時はかなり驚いたけど。
「中学時代から知ってる奴はさ、陽翔は誰とでも付き合う事の出来る奴だって思ってて、次は自分だって思いであいつのことを狙ってたんだよ。陽翔が実は面倒だから仕方なく付き合ってるって知らなくてさ」
「…………」
「実際今でもそんな陽翔の気持ちを理解できない奴も結構いて、あいつに突進してくる奴もいるだろ? そのたびに陽翔は嫌な顔をしてるけどな」
「……うん。ホントに嫌そうな顔するよね」
「だろ? だからなんだろうな。苺谷や蒼空と一緒に居る時の陽翔が楽しそうなのは。蒼空は陽翔の事友達にしか思ってないし、それは苺谷もそうなんだろ?」
「うん」
チクリ。
……あれ?
なんだ? 何か引っかかる。
「あ、先生来た」
畑山が乗り出していた体を元に戻して、教科書を引っ張り出した。俺も前を向いてノートを引き寄せる。
何だろう?
この妙に引っかかる、モヤモヤする気持ちは……。
自分の中に渦巻く訳の分からない感情に首を捻りながら、俺はぱらぱらと教科書を捲った。
俺ら3人はほぼつるんでいるから一緒にいるのは珍しい事では無いけれど、3人そろって登校するのは珍しいのだろう。みんなにジロジロと見られてしまった。
席に着いて、ホッと一息。カバンから教科書を出していると、後ろから畑山に話しかけられた。
「なあ、陽翔と苺谷ってさ、いつもどんな話してるの?」
「どんなって? 普通、だけど。何で?」
畑山が何を聞きたいのか今一理解出来なくて、キョトンと首を傾げる。そんな俺の様子に、畑山が苦笑した。
「あー、だからかあ」
「何?」
意味深な畑山の言葉に、ますます訳が分からなくなってきてモヤモヤしてきた。眉間にしわを寄せて尋ねると、畑山は微妙な表情で口を開いた。
「中学時代の陽翔の話って知ってる?」
「……ああ、うん。聞いた。カレカノがいないときは誰とでも付き合ってたって」
彼女はまだしも、彼氏までいたと聞かされた時はかなり驚いたけど。
「中学時代から知ってる奴はさ、陽翔は誰とでも付き合う事の出来る奴だって思ってて、次は自分だって思いであいつのことを狙ってたんだよ。陽翔が実は面倒だから仕方なく付き合ってるって知らなくてさ」
「…………」
「実際今でもそんな陽翔の気持ちを理解できない奴も結構いて、あいつに突進してくる奴もいるだろ? そのたびに陽翔は嫌な顔をしてるけどな」
「……うん。ホントに嫌そうな顔するよね」
「だろ? だからなんだろうな。苺谷や蒼空と一緒に居る時の陽翔が楽しそうなのは。蒼空は陽翔の事友達にしか思ってないし、それは苺谷もそうなんだろ?」
「うん」
チクリ。
……あれ?
なんだ? 何か引っかかる。
「あ、先生来た」
畑山が乗り出していた体を元に戻して、教科書を引っ張り出した。俺も前を向いてノートを引き寄せる。
何だろう?
この妙に引っかかる、モヤモヤする気持ちは……。
自分の中に渦巻く訳の分からない感情に首を捻りながら、俺はぱらぱらと教科書を捲った。
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