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第4話 デュラハンラース ②
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「あの……もしかしてシャイロックさん… でしょ?」
「……」
そうでなくても不満に満ちていたシャイロックの顔がラースが一言ずつ言うたびに、時々刻々とさらに強くつぶれた。
「何か……手違いがあったようですが、僕とここで取引することにした依頼人はフラッ……」
「ドミトリー!」
小さな声でかろうじて続いていたラースの言葉をシャイロックがいらだたしく切り取ると、彼の後ろに立っていた一番大柄な狼男·ゾンビが一歩前に出てきた。
「はい」
深い洞窟で響くような重低音とともに呼び声に答えたドミトリーを肩越しにちらっと見上げたシャイロックは、再び視線をラースの方に向け、生臭い笑みを浮かべた。
「なぜか分からないが、最近この私がこの交易所に取引する物量が大幅に減った。 依頼物件も、それに対する補償もどれ一つ同じ条件の他の取引はうまくいっていたのに。まさか複数の販売業者が依頼人が誰なのかを選んで依頼を受けるわけでもないのに。 不思議でしょ? クククク…。本当に面白い」
「……」
「まあ、大体そうなったから。 取引することになった間に無駄な話はもういいし、品物から確認しよう」
間違いだ。
ラースの背中の片隅から冷たい汗が背骨を伝って流れた。
意図はしなかったが、自分がわざとシャイロックの依頼を避けようとして失敗したようになってしまったようだ。
今思えば遠くからシャイロックの姿が見えた時から彼は何か色々な覚悟を固めている感じだった。
例えば、「 ばれたら潰してやるぞ」みたいな…。
そんな彼の尋常でない雰囲気を読めなかった自分の愚かさを密かに非難し、ラースは罪のない首筋だけを掻いた。
「はい……ではこちらの……」
「ちょっと待って!」
速やかに取引を終えて席を離れた方が身上によさそうな予感に、急いでラースが山車の方に身を向けるか、すぐに鋭い叫び声が舞い込んだ。
「まさかお前一人で引っ張ってきたあの小さな山車に入っているのが全部だということではないだろう? この私がディーラーに依頼したのは黒月桂樹の木片で、個数は標準サイズで1000個だ! できなくても、こちらにある大型馬車3台がいっぱいになるほどの分量だと思うけど」
シャイロックは古木の枝のように薄い指で自分の部下の後ろに見える巨大な馬車とラースの小さなカートを交互に教えながらイライラし始めた。
その疑問はかなり当たり前のことだった。
ラースが引っ張ってきたカートは、何とかしても肩幅より狭い幅、さらに上面は鉄板で塞がれている。
普通のカートや馬車の場合、上面が開放されていたり、高い屋根が上がっているなどの方法で積載量を最大限確保するという点を考慮すれば、通り過ぎる通行人の誰かを捕まえて聞いてもシャイロックの言葉が正しいと言ってうなずくだろう。
もちろん、カートにかかっている一つの秘密を知らず、表向きだけで判断した場合にはだ。
「あ、これはね…」
「今ふざけてるの?」
しかし、説明を続けようとしたラースの言葉に怒った叫び声がすぐに遮られる。
「いや……それが」
ラースが戸惑いを隠せないうちに、相手は無我夢中に荒い言葉で攻撃を浴びせた。
「お前はこの私がどんなに忙しい人だと思ってこんなことをするんだ!」
「いや、だから…」
「取引商品は黒月桂樹の彫刻の標準サイズで1000個だったはずだ!」
「本当は……」
「あえて私にこんなことをするの?! お前、この私が誰なのか知ってる?」
何度も両手を振りながら落ち着かせたが、効果は微々たるもの。枯れたほうれん草のように黒っぽい緑色を含んでいたシャイロックの顔は、いつの間にか彼を包み込んだ狂気の炎のように真っ赤になった。
「また……あのゴブリンだね」
「ああ……あのデュラハンはまた何の罪なの? いい加減にしろよ」
ざわざわする音と共に残念がる周辺の視線がこちらに集まるのが感じられた。
「それとも頭がなくて個数を数える簡単な計算すらできないのか。 このくだらないデュラハンが!」
「……」
いつのまにか悪口まで言い出すシャイロックの姿にラースも言葉を失った。
自明な悪名にはある程度の誇張も多少混じっていたのではないかという最初の予想とは裏腹に、実際に経験した感想は…。
縮小されていれば縮小されたが、決して誇張ではないようだった。
いつのまにか口元に真っ黄色の泡までくわえながら悪口を浴びせる相手にラースは結局…。
「お前も、この取引を主管した交易所のディーラーも放っておかない!」
いきなり閉まっていたカートの裏門を開け放した。
クァアアアアン!
その瞬間、塞がれていた堤防が爆発するような怪星と共に、カートから黒い薪の山が溢れ出し始めた。
瞬く間に緩やかな丘を一つ積むほど、薪は速いスピードでラースとシャイロック一行の周辺空間を飲み込んだ。
カートの大きさではなかなか想像できなかった木片の量に慌てたシャイロックのあごは、ぽつんと開いたのはもちろん、シャイロックが悪口を浴びせながら発作をする時も無表情で一貫していた狼獣であるゾンビたちの瞳孔にさえ若干の動揺がうかがえる。
神秘的な光景に周辺の通行人の視線もこちらに釘付けになったように動かない。
「おい、若造! あれはまさか空間歪曲の魔法なのか!」
やがて気がついたシャイロックが顔全体を覆っていた呆然とした表情をすっかり消し、鋭い声で叫んだ。
彼の鋭い目が絶えず薪を吐き出しているカートに釘を刺されているため、若造という単語が自分を指す言葉なのかラースが悟るにはかなり時間がかかった。
「ふぅ……どんな種類の魔法なのか正確にはわかりません。 知っているのは、ただこの車が体積に関係なく積載可能だということです。 はい、それくらいですね」
「……」
ラースの答えにシャイロックは何の返事もせず、カートを眺める目の裾だけがさらに細くなった。
「でも、そんなに大したものではありません。 重さはそのままなんですよ」
シャイロックが何を考えているのか気づいたラースが照れくさそうな返事を返すと、貪欲に染まっていたシャイロックの真っ黄色な瞳が麻痺にかかったようにぽつんと固まった。
「重さはそのままなの?」
「はい、だから正直期待ほど使えそうな車ではないです。 いくら多く積めるとしても、いざ重さがそのままだと意味がありませんからね。 そもそも大体の物の積載量は、ほとんど体積よりは重さにかかっている時も多いのですがら。 この車に何人か興味を持ったことがありますが、ちょうどそこまでだったんですよ」
肩をすくめてラースが不満を吐露してみるが、シャイロックはなんとなく理解できないように首をかしげた。
「もうほぼ終わりのようですね」
いつのまにか傾いたカートから転がってくる薪の速度は著しく低下した状態だった。
その時になって、シャイロックも自分がここに立っている目的を思い出し、カートからついに目を離し、足元を転がる薪を一つ拾った。
「ほう……」
手に取った薪の青黒い光の表面を注意深く見ていたシャイロックは、眉をつり上げながらタキシードの内側のポケットをあさって、銀色漏斗を取り出して木の薪のかけらの真ん中にその先を刺した。
「簡易抽出だけでもこれくらいだなんて。 この黒月桂樹。 立派な魔力員だね。 ククク」
銀色漏斗に球状に結ばれた青いエネルギーの塊を見下ろしながら、シャイロックは舌をぺろぺろと鳴らした。
「そうですか?」
「まあ、あくまでもこういう田舎町に期待もしなかった割にはけど」
「ははは……」
毒舌は相変わらずだが、いずれにせよ肯定的な反応だ。
少しは期待感を持ってもいいんじゃないかな。
しばらく考え込んでいるのか、指であごの周りを軽く叩くシャイロックを前に、ラースの胸はドキドキした。
「まあ……5ゴールドくらいなら値段も悪くないし。 予定通りに購入するようにしよう」
ついに返ってきた返事にラースはやり遂げたかのように左手で拳を握りしめて見せ、もう片手では握り締めていた取引証書を慎重にシャイロックに渡した。
シャイロックはタキシードの胸元に刺さっていたおしゃれな羽毛ペンを抜き、羊皮紙の下段にある空欄に。
[フラット·ドミトリーの代理人、シャイロック·ルフェオン]と。
はきはきとした筆記体で署名をした。
そのように取引は無事に終わるようだったが、
「はい。ありがとうございます」
「あ、ちょっと待って。その前に」
両手を差し伸べて証書を受け取ろうとしたラースをシャイロックが手振りで止めた。
何が気に入らなくてお金をあげられないというのか。
不安感が襲ってくる。
しかし-
「これらをどこで手に入れたのか教えていただければありがたい」
シャイロックの口から飛び出したのは、別の意味で予想できなかった言葉だった。
「……」
そうでなくても不満に満ちていたシャイロックの顔がラースが一言ずつ言うたびに、時々刻々とさらに強くつぶれた。
「何か……手違いがあったようですが、僕とここで取引することにした依頼人はフラッ……」
「ドミトリー!」
小さな声でかろうじて続いていたラースの言葉をシャイロックがいらだたしく切り取ると、彼の後ろに立っていた一番大柄な狼男·ゾンビが一歩前に出てきた。
「はい」
深い洞窟で響くような重低音とともに呼び声に答えたドミトリーを肩越しにちらっと見上げたシャイロックは、再び視線をラースの方に向け、生臭い笑みを浮かべた。
「なぜか分からないが、最近この私がこの交易所に取引する物量が大幅に減った。 依頼物件も、それに対する補償もどれ一つ同じ条件の他の取引はうまくいっていたのに。まさか複数の販売業者が依頼人が誰なのかを選んで依頼を受けるわけでもないのに。 不思議でしょ? クククク…。本当に面白い」
「……」
「まあ、大体そうなったから。 取引することになった間に無駄な話はもういいし、品物から確認しよう」
間違いだ。
ラースの背中の片隅から冷たい汗が背骨を伝って流れた。
意図はしなかったが、自分がわざとシャイロックの依頼を避けようとして失敗したようになってしまったようだ。
今思えば遠くからシャイロックの姿が見えた時から彼は何か色々な覚悟を固めている感じだった。
例えば、「 ばれたら潰してやるぞ」みたいな…。
そんな彼の尋常でない雰囲気を読めなかった自分の愚かさを密かに非難し、ラースは罪のない首筋だけを掻いた。
「はい……ではこちらの……」
「ちょっと待って!」
速やかに取引を終えて席を離れた方が身上によさそうな予感に、急いでラースが山車の方に身を向けるか、すぐに鋭い叫び声が舞い込んだ。
「まさかお前一人で引っ張ってきたあの小さな山車に入っているのが全部だということではないだろう? この私がディーラーに依頼したのは黒月桂樹の木片で、個数は標準サイズで1000個だ! できなくても、こちらにある大型馬車3台がいっぱいになるほどの分量だと思うけど」
シャイロックは古木の枝のように薄い指で自分の部下の後ろに見える巨大な馬車とラースの小さなカートを交互に教えながらイライラし始めた。
その疑問はかなり当たり前のことだった。
ラースが引っ張ってきたカートは、何とかしても肩幅より狭い幅、さらに上面は鉄板で塞がれている。
普通のカートや馬車の場合、上面が開放されていたり、高い屋根が上がっているなどの方法で積載量を最大限確保するという点を考慮すれば、通り過ぎる通行人の誰かを捕まえて聞いてもシャイロックの言葉が正しいと言ってうなずくだろう。
もちろん、カートにかかっている一つの秘密を知らず、表向きだけで判断した場合にはだ。
「あ、これはね…」
「今ふざけてるの?」
しかし、説明を続けようとしたラースの言葉に怒った叫び声がすぐに遮られる。
「いや……それが」
ラースが戸惑いを隠せないうちに、相手は無我夢中に荒い言葉で攻撃を浴びせた。
「お前はこの私がどんなに忙しい人だと思ってこんなことをするんだ!」
「いや、だから…」
「取引商品は黒月桂樹の彫刻の標準サイズで1000個だったはずだ!」
「本当は……」
「あえて私にこんなことをするの?! お前、この私が誰なのか知ってる?」
何度も両手を振りながら落ち着かせたが、効果は微々たるもの。枯れたほうれん草のように黒っぽい緑色を含んでいたシャイロックの顔は、いつの間にか彼を包み込んだ狂気の炎のように真っ赤になった。
「また……あのゴブリンだね」
「ああ……あのデュラハンはまた何の罪なの? いい加減にしろよ」
ざわざわする音と共に残念がる周辺の視線がこちらに集まるのが感じられた。
「それとも頭がなくて個数を数える簡単な計算すらできないのか。 このくだらないデュラハンが!」
「……」
いつのまにか悪口まで言い出すシャイロックの姿にラースも言葉を失った。
自明な悪名にはある程度の誇張も多少混じっていたのではないかという最初の予想とは裏腹に、実際に経験した感想は…。
縮小されていれば縮小されたが、決して誇張ではないようだった。
いつのまにか口元に真っ黄色の泡までくわえながら悪口を浴びせる相手にラースは結局…。
「お前も、この取引を主管した交易所のディーラーも放っておかない!」
いきなり閉まっていたカートの裏門を開け放した。
クァアアアアン!
その瞬間、塞がれていた堤防が爆発するような怪星と共に、カートから黒い薪の山が溢れ出し始めた。
瞬く間に緩やかな丘を一つ積むほど、薪は速いスピードでラースとシャイロック一行の周辺空間を飲み込んだ。
カートの大きさではなかなか想像できなかった木片の量に慌てたシャイロックのあごは、ぽつんと開いたのはもちろん、シャイロックが悪口を浴びせながら発作をする時も無表情で一貫していた狼獣であるゾンビたちの瞳孔にさえ若干の動揺がうかがえる。
神秘的な光景に周辺の通行人の視線もこちらに釘付けになったように動かない。
「おい、若造! あれはまさか空間歪曲の魔法なのか!」
やがて気がついたシャイロックが顔全体を覆っていた呆然とした表情をすっかり消し、鋭い声で叫んだ。
彼の鋭い目が絶えず薪を吐き出しているカートに釘を刺されているため、若造という単語が自分を指す言葉なのかラースが悟るにはかなり時間がかかった。
「ふぅ……どんな種類の魔法なのか正確にはわかりません。 知っているのは、ただこの車が体積に関係なく積載可能だということです。 はい、それくらいですね」
「……」
ラースの答えにシャイロックは何の返事もせず、カートを眺める目の裾だけがさらに細くなった。
「でも、そんなに大したものではありません。 重さはそのままなんですよ」
シャイロックが何を考えているのか気づいたラースが照れくさそうな返事を返すと、貪欲に染まっていたシャイロックの真っ黄色な瞳が麻痺にかかったようにぽつんと固まった。
「重さはそのままなの?」
「はい、だから正直期待ほど使えそうな車ではないです。 いくら多く積めるとしても、いざ重さがそのままだと意味がありませんからね。 そもそも大体の物の積載量は、ほとんど体積よりは重さにかかっている時も多いのですがら。 この車に何人か興味を持ったことがありますが、ちょうどそこまでだったんですよ」
肩をすくめてラースが不満を吐露してみるが、シャイロックはなんとなく理解できないように首をかしげた。
「もうほぼ終わりのようですね」
いつのまにか傾いたカートから転がってくる薪の速度は著しく低下した状態だった。
その時になって、シャイロックも自分がここに立っている目的を思い出し、カートからついに目を離し、足元を転がる薪を一つ拾った。
「ほう……」
手に取った薪の青黒い光の表面を注意深く見ていたシャイロックは、眉をつり上げながらタキシードの内側のポケットをあさって、銀色漏斗を取り出して木の薪のかけらの真ん中にその先を刺した。
「簡易抽出だけでもこれくらいだなんて。 この黒月桂樹。 立派な魔力員だね。 ククク」
銀色漏斗に球状に結ばれた青いエネルギーの塊を見下ろしながら、シャイロックは舌をぺろぺろと鳴らした。
「そうですか?」
「まあ、あくまでもこういう田舎町に期待もしなかった割にはけど」
「ははは……」
毒舌は相変わらずだが、いずれにせよ肯定的な反応だ。
少しは期待感を持ってもいいんじゃないかな。
しばらく考え込んでいるのか、指であごの周りを軽く叩くシャイロックを前に、ラースの胸はドキドキした。
「まあ……5ゴールドくらいなら値段も悪くないし。 予定通りに購入するようにしよう」
ついに返ってきた返事にラースはやり遂げたかのように左手で拳を握りしめて見せ、もう片手では握り締めていた取引証書を慎重にシャイロックに渡した。
シャイロックはタキシードの胸元に刺さっていたおしゃれな羽毛ペンを抜き、羊皮紙の下段にある空欄に。
[フラット·ドミトリーの代理人、シャイロック·ルフェオン]と。
はきはきとした筆記体で署名をした。
そのように取引は無事に終わるようだったが、
「はい。ありがとうございます」
「あ、ちょっと待って。その前に」
両手を差し伸べて証書を受け取ろうとしたラースをシャイロックが手振りで止めた。
何が気に入らなくてお金をあげられないというのか。
不安感が襲ってくる。
しかし-
「これらをどこで手に入れたのか教えていただければありがたい」
シャイロックの口から飛び出したのは、別の意味で予想できなかった言葉だった。
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