41 / 73
第4章 魔法学校実技試験
第34話 クラスメイト始めました
しおりを挟む
「あの、なんで急に編入してきたんですか?」
次の授業の為、更衣室で学校指定の運動服に着替えながらアオイさんに聞いてみる。
「貴女の護衛の為に決まってるでしょう。ここには、『あの』ロナードがいるのよ」
「……そういえば、そうでした」
現実を思い出させてくれるアオイさん。
あの後ロナードは、私を襲ってきたのは別人だったのでは? と思ってしまうぐらい、『いつも通り』になっている。
今日もダイブしてきたので、とりあえずいつもの背負い投げで念入りに地面に埋めておいた。
本当に、色々な意味で不気味だ。
(それにしても……)
隣で、下着姿になっているアオイさんを見る。
「何よ?」
「あ、いや、別に」
そう言いながら、アオイさんから目を反らす。
お風呂のときにも見たが、改めて見ると、我が体ながら本当に可愛げがない。
腕は太く、肌は城とは程遠い美しい白とは程遠い小麦色、腹筋も目立っている。
別にそれを恥ずかしいと思った事はないが、今は私の体である『理想の体』と比べるとあまりにも差があるので、なんというか、そんな体を押し付けてしまって、申し訳ないとしか思えない。
「……はぁ」
「え、なんで溜息を……わぷっ」
体操着を被せる様に着せられる。
首が通ってないので、不格好かつ前がよく見えない状態のまま……
「前にも似たような事を言ったけど、少しは自信を持ちなさい。私が認めている柔道少女さん」
胸の辺りを指で突かれながら言われる。
どうやら、私の考えていた事は見透かされていたらしい。
「……えへへ♪」
「何よ、気持ち悪いわね」
「人っていうのは、褒められると嬉しいものなんですよ。私が尊敬する天才令嬢さん」
それが、私の大好きで、推しでもある人ならなおさらだ。
「……さっさと着替えなさい、お馬鹿」
そうやって二人で着替え終えた後に、実技訓練が行われるグラウンドへと向かうのであった。
///////////////////////////////
レムリアたちがグラウンドに向かった後、更衣室に残っていた女子たちが集まる。
「……由々しき事態ですわ」
その言葉に、集まった女子全員が頷き……
「「「あの、アオイ・ヒメカワって子はなんなの!」」」
まるで打ち合わせをしたかのように、同じ言葉を発する。
「あの美しいレムリア様のお胸を……ゆ、指で……突くなんて! うらやま……破廉恥ですわ! 私たち『レムリア様を遠くから見守る会』は、到底見過ごせません! 次の授業で、ちょっと注意しますわよ!」
「おー!」
先程といい、息ピッタリのメンバーたち。
だが……
(レムリア様も素敵だけど、アオイ様も……きゃーきゃー♪)
(レムリア様は、エミル様という方が既にいらっしゃるのだから、これは禁断の三角関係……ああ、いけない事だというのに、なぜ私の胸はこんなにも高鳴っているの?)
(……アオイちゃんって、なんて言うか、『色々』したくなるよね~♪)
考えている事は、完全にバラバラであった。
次の授業の為、更衣室で学校指定の運動服に着替えながらアオイさんに聞いてみる。
「貴女の護衛の為に決まってるでしょう。ここには、『あの』ロナードがいるのよ」
「……そういえば、そうでした」
現実を思い出させてくれるアオイさん。
あの後ロナードは、私を襲ってきたのは別人だったのでは? と思ってしまうぐらい、『いつも通り』になっている。
今日もダイブしてきたので、とりあえずいつもの背負い投げで念入りに地面に埋めておいた。
本当に、色々な意味で不気味だ。
(それにしても……)
隣で、下着姿になっているアオイさんを見る。
「何よ?」
「あ、いや、別に」
そう言いながら、アオイさんから目を反らす。
お風呂のときにも見たが、改めて見ると、我が体ながら本当に可愛げがない。
腕は太く、肌は城とは程遠い美しい白とは程遠い小麦色、腹筋も目立っている。
別にそれを恥ずかしいと思った事はないが、今は私の体である『理想の体』と比べるとあまりにも差があるので、なんというか、そんな体を押し付けてしまって、申し訳ないとしか思えない。
「……はぁ」
「え、なんで溜息を……わぷっ」
体操着を被せる様に着せられる。
首が通ってないので、不格好かつ前がよく見えない状態のまま……
「前にも似たような事を言ったけど、少しは自信を持ちなさい。私が認めている柔道少女さん」
胸の辺りを指で突かれながら言われる。
どうやら、私の考えていた事は見透かされていたらしい。
「……えへへ♪」
「何よ、気持ち悪いわね」
「人っていうのは、褒められると嬉しいものなんですよ。私が尊敬する天才令嬢さん」
それが、私の大好きで、推しでもある人ならなおさらだ。
「……さっさと着替えなさい、お馬鹿」
そうやって二人で着替え終えた後に、実技訓練が行われるグラウンドへと向かうのであった。
///////////////////////////////
レムリアたちがグラウンドに向かった後、更衣室に残っていた女子たちが集まる。
「……由々しき事態ですわ」
その言葉に、集まった女子全員が頷き……
「「「あの、アオイ・ヒメカワって子はなんなの!」」」
まるで打ち合わせをしたかのように、同じ言葉を発する。
「あの美しいレムリア様のお胸を……ゆ、指で……突くなんて! うらやま……破廉恥ですわ! 私たち『レムリア様を遠くから見守る会』は、到底見過ごせません! 次の授業で、ちょっと注意しますわよ!」
「おー!」
先程といい、息ピッタリのメンバーたち。
だが……
(レムリア様も素敵だけど、アオイ様も……きゃーきゃー♪)
(レムリア様は、エミル様という方が既にいらっしゃるのだから、これは禁断の三角関係……ああ、いけない事だというのに、なぜ私の胸はこんなにも高鳴っているの?)
(……アオイちゃんって、なんて言うか、『色々』したくなるよね~♪)
考えている事は、完全にバラバラであった。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。


Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる