薄明かりの下で君は笑う

ひいらぎ

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「ふ、ん、もぅ……おちんち……さわりたっ、」

「ダメだ、我慢しろ」

「うぅんっ」


唇を甘噛みし、舌が強引に口内を犯す。
さらに乳首を執拗に転がされ、呼吸がひどく荒れていく。


「ハッ、ぁ、んん……もれ、る……っ、はぁー……」

「ガッチガチじゃねえか……エロガキが」

「っ、なんで……今日、いじわるなの……」

「お前が煽るからだ。俺が男だって、お前わかってんだろ……」

「だ、って……志野、が……やさしいから」

「……優しくされれば俺じゃなくてもついて行きそうだな」

「ううんっ、志野が、いいっ、志野じゃなきゃ絶対やだ……っ」

「ふ……悪い、お前があまりにも可愛くていじめたくなる」


志野が笑うと、心臓が締めつけられる。
信じたい。
きっと志野はおれを裏切らない。
いじわるだけど、誰よりも優しいから。


「しの……の、おれも、きもちく……したい」

「……無理しなくていい」

「っ」


ちがう。無理じゃないのに。
好きだから、がんばりたいのに。


「しのは……おれにされるの、そんなにいやだ?」

「は?」

「おれが下手だから……?  きもちわるい、から?  おれ、がんばるよ……志野の、ためだったら。もっといっぱい練習、して……」

「そうじゃねえよ」

「……」

「お前……男の咥えんの嫌いなんだろ」

「え……?」

「俺に隠し通せると思ったか?  汚ねえ男に散々咥えさせられて、どんだけ苦しくても誰もやめてくれなかったんだろ。だから怯えてる。そういうのが痛てえほど伝わってくるんだよ……」

「……っ」

「俺は肇を性奴隷だと思ってるわけじゃない。ましてや売春婦でもセフレでもない。お前が怖がることを、無理やりやってほしいなんて1ミリも思わないだけだ」


わからなかった。
自分が嫌なのか、やりたいのか、セックスが好きなのかもわからなくなる。

なのに志野は、おれの嫌なことを知っている。
おれでもわからないのに。


「下手なんじゃない。だから無理にがんばろうとするな」

「……うん。でもおれね……たぶん、志野のは嫌じゃないよ?  自分でも、よくわからなくなるけど……志野だけは、やじゃない」

「……」

「だめ?」

「……はぁ。お前を監禁して誰の目にもふれないようにしたくなる」

「志野だったら、されてもいいよ」

「するかよ。俺以外とは絶対こういうことすんなよ」

「うん、絶対しない。おれは志野がいいから」


志野も、本当は怖いのかもしれない。
おれがいつも遊んでいたから。
もう絶対、志野以外の誰かと遊びに行かないのに。


「ん゙……んぅ、っ」


志野の陰茎を口に含んで、気持ちいいところを探す。
他の男のものをフェラすると吐き気に襲われていたけど、志野のはまったく不快感がない。

頭をなでられ、ふわふわと意識が浮いた。


「気持ち悪くなったら、すぐ離せ……」

「ンっ、ぅ」


気持ち悪いわけがない。
志野が誰よりも好きなんだから。


「へた、ひゃなひ……?」

「はッ……肇、もういい……」

「へ……?  わっ、なに、ひゃぁッ」


ソファに押し倒され、開いた脚のあいだを志野が舐める。
焦らされて敏感になっていた性器への刺激は強烈だった。
ガリ、と亀頭を噛まれると意識が飛びかけ、反射で志野の肩を強くつかんだ。


「あぁぁっ、イく……だめ、っん、!」


瞬間、ビクビクと体が跳ね上がり、生ぬるい液体を吐き出す。
だけど志野は、それでやめてはくれなかった。
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