めんどくさがり屋の異世界転生〜自由に生きる〜

ゆずゆ

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冒険者になりたい!!

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次の日、カイル先生の所に行った。

「先生~」

「どうしました?」

「質問があるんですけど、今いいですか?」

「大丈夫ですよ」

「冒険者について知りたいんですけど、10歳で冒険者になるには学校の許可は必要ですか?」

「そうですね。許可は入りませんが、報告は必要です。」

「わかりました。それから、この学園で冒険者になってる人は居ますか?」

「報告が上がってる生徒は100人程度ですね。」

各学年10人も居ないのかぁ。
「…そんなに居ないんですね。」

「冒険者は危険なことがつきものなので、未成年だと家族が反対するケースが多いんですよ。
未成年は家族の許可が必要ですから。」

なるほど。
依頼内容によってはモンスターと戦わないといけないもんね。
薬草採取でも、薬草によっては危険な場所まで行かないと採れない薬草もあるかもしれないし。
それにいきなりモンスターが現れて襲われるかも。

「そうなんですね。ありがとうございます。」

「アルバイトに興味があるんですか?それでしたら、
学園公認の場所が何箇所かありますよ。」

「私は冒険者に興味があるので、できれば冒険者として活動したいです。」

「でしたら、まずは家族に相談するのがいいですね。何故冒険者に?」

「明確な理由はありません。
以前、先生に興味のあることや職業を聞かれた時からなりたい職業について考えていて、
先日騎士団に所属する気はないかって言われた時に、
騎士団に所属するなら、冒険者になりたいなって思ったからです。」
嘘ではない。

「最初に言いましたが、冒険者は危険がつきものです。
10歳から登録できますが、エマの今の状況では私は賛成できません。
確かに魔法の技術・才能はあります。
ただ、体力・学力ももう少し頑張らないと
家族からの許可を取るのは難しいかもしれませんね。」

「どのぐらいなら良いですかね。」

「そうですね。今冒険者をしている子達はSクラスかAクラスの子達です。
歴代の子を見ても、どちらかのクラスが多いですね。
せめてAクラスに入らないと難しいと思います。

それに冒険者活動ばかりして、授業を疎かにする事もいけません。
疲れて授業中に寝たり、ぼーっとしてしまうと学生として良くないことです。
そこら辺も考慮した上で、もう1度考えてみて下さい。」

「分かりました。ではとりあえず、Aクラスになります。」

「簡単に言いますね(笑)期待してますよ。
あくまでも私が言ってるのは目安です。
もう1度考えて、必ず家族と話し合ってくださいね。」

「はい。ありがとうございます。」

「でもエマに興味があることが出来て良かったです。
また分からないことがあれば、なんでも聞いてください。」

「はい‼︎」


・・・思ったより難しそう~
小説とかだと、割とみんな自由に冒険者になってたり、
孤児とか身内がいない設定だと冒険者で稼ぐ!
みたいな話が多かったと思うけど
この世界では厳しい世界なんだなぁ。

私も森でモンスター倒した事あるって言ってもウサギとオオカミだもんな。
冒険者になったらコアとかキバとか角とか売れるかな?
初めてロイさんと会った時、交換したポーチの中にまだある。

確かお肉より価値が高いって言ってたな。
どのぐらいになるんだろう?初期装備揃えるぐらいにはなるかな?
楽しみ♩

反対される不安と、冒険者になるっていう目標が出来て少し楽しみになったエマ。

帰ったらシスターに相談しよう。
こういうのは、即行動がいい。
10歳まではまだ1年ちょっとあるからね。
反対されても、何か提案が出来るかも。
それこそAクラスになれたら許可してもらうとか。

色々な案を考えながら帰宅する。

孤児院について早速シスターに相談。
「シスター!今いいですか?」

「はい。なんですか?」

「私10歳になったら冒険者になりたいです!!」

「・・・」



「シスター?私、冒険者になります!」

「そうですか。なるべく個人の意見を尊重させてあげたいですけど、今の状況では許可できませんね。」

「なんでですか?」

「まず、学園でのクラスをSクラスにしてください。」

「Aではなく?」

「Sです。そこからまた話し合いましょう。」

ガーーーン
S・・・。BクラスからSクラスになるのは不可能ではないけど、
一気に上がる子はほとんどいないんだよね。
大体、1つずつ上がったり下がったりする。

でもSクラスにならないとシスターは話し合ってくれないみたい。
もう仕事に戻ってる。
くそぉ~

ん~Sクラスになるか、冒険者を諦めるか。
というか、私が全力出してSクラスになれるのかな?

冒険者って異世界転生の醍醐味だよね。定番。
なれないって思うと、余計なりたくなる。

よしっ!!
誰にも反対されないぐらいに、クラスでトップどころか学年でトップになってやる!
そうしたら、シスターも認めてくれるかもしれない。
Sクラスも夢じゃないよね。

まずは2ヶ月かけて学力トップになろう。
明日急になったら流石におかしいから、徐々に上げていこう。
体力も少しずつあげとこう。
魔法はとりあえず今まで通りで大丈夫かな。

こうしてエマの目指せ冒険者!
目指せSクラス!が始まった。

めんどくさいのは嫌だけど、めんどくさくならなきゃいいんだよね。
影身はあえて使わずにやろう。
「あんたみたいな地味な子が!」ってなったら面倒だからね。

それから、先生にたくさん質問して、
こんだけ頑張ってるから学力上がりましたって言えるようにしよう。
帰りは図書室通い。
学園が休みの日は体力つけるって事で護衛騎士の3人のトレーニングに参加しよう。

「シスター!私、Sクラスになります。
そうしたら、絶対話し合ってもらいますからね!」ニコニコ

シスターの返事を聞く前に急いで
護衛騎士がいる庭にトレーニングに参加させて貰えるよう頼みに行った。


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