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初めての魔法の授業
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入学してから半年。
今日は初めての魔法を使った授業がある。
入学してから2ヶ月は算数と国語の授業をメインに、昨日まではプラスで歴史の勉強と魔法や剣の基礎知識を学んだ。
いつもは教室での授業だけど、今日は本校舎から少し離れた練習場にきている。
使う魔法は入学式の時に確認された魔法だ。
みんな、昨日までに自分が何の魔力が1番多いのかを教えられた。
何種類かの属性を持っていても、1番強い魔力の属性から学ぶみたい。
今日は5種類の基本魔法の講師が各1人ずつ来てくれている。
理由は最初が1番魔力調整とか魔法のイメージが難しくて危険だから。
これからも予定が合えば講師として来てくれるみたい。
講師は冒険者とか、元騎士団で魔法を使っていた人達。
つまりボランティアだ。
学園側には私のステータスが
結界、気合玉、影身
と登録されている。
授業開始の挨拶の後、今日の説明・講師の紹介をされて、みんな自分の属性の講師の所まで移動する。私も無属性の講師のところに行く。
と言ってもカイル先生の所だ。
カイル先生が無属性持ちなのは今日知った。
そう言えば聞いたことなかったな。
誰かに魔法を教わるのは初めてだから楽しみ。
ちなみに教室で行った魔法の授業は、本で読んだ通りのことを、より簡単な言葉で詳しく説明してくれたって感じ。
分かりやすくて参考になった。さすが先生だ。
カイル先生の所に行くと、私以外に無属性持ちはいなかった。
なんと!?
目立ってしまう。無意識に影身を使っていたみたい。
「エマはもう、影身が使えるんですね」
やばっ
「え?」
ここは知らないフリだ。
影身魔法を解いて、話を変える。
「無属性は私だけですか?」
「Bクラスでメインに使える子はそうみたいですね。
無属性魔法の魔力があっても、基本魔法の魔力から皆んな学びますからね。
ほとんどのケースが基本魔法の魔力の方が多いんですよ。
先に基本魔法から学んでるだけなので、心配しなくても大丈夫ですよ」
「無属性しか使えないのは珍しいですか?」
確かに本に無属性と光と闇は少ないって書いてあったけど、まさか1人だとは思わなかった。
Bクラスに光と闇はいないみたい。
「珍しいですけど、無属性は基本魔法よりも扱うのが難しいのに合わせて、魔法の種類が多いんです。
無属性魔法の魔力があっても魔法が使えないこともあります。
それもあって、他の魔法から学ぶんです。
エマは私が1対1で教えてあげられるので、他の子より早く身につくかもしれませんよ」
確かに。皆んな基本魔法で、何人かまとめて教えてもらってるけど、私は1対1で教えてもらえる。
「ちゃんと見てもらえるのは嬉しいです。よろしくお願いします!」
こうなったらポジティブに考えよう。
それに皆んな自分のことに集中してるから私が1人だけ無属性なのは気付かれてない…?さっき無意識に使ってた影身魔法のおかげかな。
「では始めましょう。まず、無属性魔法は基本魔法と違って目に見えない魔法です。エマは結界と気合玉、影身が使えます。」
「はい」
「正直、1年生でまだ何も教えてないのに、3種類の無属性魔法が使えるってだけで十分なんですけどね」
えっそうなの?
一応、平均にしたつもりが、十分らしい。
なるべく鑑定使わないようにしてたからな。最後に使ったのは誘拐の時か。
入学式の時、いろいろな子に鑑定かければよかった。
「誰かに教わったんですか?」
「いいえ」
「では使ったことは?」
使ったことがないっていうのは無理か。
「少しあります。騎士団の方に保護されるまで森にいたのでその時と、誘拐事件の時に結界を使いました。」
誘拐事件は被害者は公表されてないけど、話題になっていたし、先生なら多分誘拐されたことを知ってるはず。
「その時はどうやって結界を出しましたか?」
「ただ自分を守ってってイメージして、祈っただけです。」
嘘ではない。
「なるほど。ではさっきの影身は?」
「分かりません。ただ、1人だったので目立ちたくないって思ってたら使えてたみたいです。」
これも嘘ではない。使おうと思えば使えるけど。
「エマはイメージが上手なんですね。魔法では1番大切な事ですので、素晴らしいですよ。魔法の才能がありますね。」
よっしゃぁぁぁあ!
めんどくさいことに巻き込まれたくはないけど、魔法で褒められるのはとても嬉しい!!
それに無属性だから、魔法を使っても周りから見えなくて、目立つことはない気がして来た。
だってさっきっから、大きな火をぶっ放しちゃった子とか、水でびしょびしょになっちゃってる子とかいて、皆んなそっちを見てるから。
でもあんなに大きい火や水を出せるってことはかなりの魔力があるんだろう。
それから今日は結界と影身を練習する事になった。
結界は基本的な盾の形、ドームの形をイメージして造る。その後は結界の大きさや強度や厚みを増やす練習。
影身はひたすら影を薄くするイメージの練習と、少しずつ解除する練習と、一気に解除する練習。
影身を使えると、さっきの私みたいに自然に使ってしまって、
気づいて欲しい時に気づいてもらえなくなってしまうみたい。
慣れるまでは常に影身を使ってないか自分で確認したほうがいいとのこと。
他にも豆知識みたいなことを教えてもらった。
知ってることは復習になるし、知らないこともあったので、かなり有意義に過ごせた。
豆知識で教えてもらったことを1つ言うと、
無属性魔法な通常周りから見えないけど、同じ属性の人には何となく分かるみたい。
(鑑定と同じだね。)
だからカイル先生は私がどのぐらい出来るのか分かるのか。
こうして1回目の魔法の授業は終わった。
カイル先生に
「エマは結界レベルがDで影身がCぐらいですね。」
っていわれた。
既に本当は魔法が使えるから、力を調節する練習だと思って慎重にやってたけど、
カイル先生が褒めてくれるから少し調子に乗って結界張ってしまい、E設定なのに、Dって評価をされてしまった。
まずい。
気合玉はちゃんとEレベルぐらいに調節しよう。
今日は初めての魔法を使った授業がある。
入学してから2ヶ月は算数と国語の授業をメインに、昨日まではプラスで歴史の勉強と魔法や剣の基礎知識を学んだ。
いつもは教室での授業だけど、今日は本校舎から少し離れた練習場にきている。
使う魔法は入学式の時に確認された魔法だ。
みんな、昨日までに自分が何の魔力が1番多いのかを教えられた。
何種類かの属性を持っていても、1番強い魔力の属性から学ぶみたい。
今日は5種類の基本魔法の講師が各1人ずつ来てくれている。
理由は最初が1番魔力調整とか魔法のイメージが難しくて危険だから。
これからも予定が合えば講師として来てくれるみたい。
講師は冒険者とか、元騎士団で魔法を使っていた人達。
つまりボランティアだ。
学園側には私のステータスが
結界、気合玉、影身
と登録されている。
授業開始の挨拶の後、今日の説明・講師の紹介をされて、みんな自分の属性の講師の所まで移動する。私も無属性の講師のところに行く。
と言ってもカイル先生の所だ。
カイル先生が無属性持ちなのは今日知った。
そう言えば聞いたことなかったな。
誰かに魔法を教わるのは初めてだから楽しみ。
ちなみに教室で行った魔法の授業は、本で読んだ通りのことを、より簡単な言葉で詳しく説明してくれたって感じ。
分かりやすくて参考になった。さすが先生だ。
カイル先生の所に行くと、私以外に無属性持ちはいなかった。
なんと!?
目立ってしまう。無意識に影身を使っていたみたい。
「エマはもう、影身が使えるんですね」
やばっ
「え?」
ここは知らないフリだ。
影身魔法を解いて、話を変える。
「無属性は私だけですか?」
「Bクラスでメインに使える子はそうみたいですね。
無属性魔法の魔力があっても、基本魔法の魔力から皆んな学びますからね。
ほとんどのケースが基本魔法の魔力の方が多いんですよ。
先に基本魔法から学んでるだけなので、心配しなくても大丈夫ですよ」
「無属性しか使えないのは珍しいですか?」
確かに本に無属性と光と闇は少ないって書いてあったけど、まさか1人だとは思わなかった。
Bクラスに光と闇はいないみたい。
「珍しいですけど、無属性は基本魔法よりも扱うのが難しいのに合わせて、魔法の種類が多いんです。
無属性魔法の魔力があっても魔法が使えないこともあります。
それもあって、他の魔法から学ぶんです。
エマは私が1対1で教えてあげられるので、他の子より早く身につくかもしれませんよ」
確かに。皆んな基本魔法で、何人かまとめて教えてもらってるけど、私は1対1で教えてもらえる。
「ちゃんと見てもらえるのは嬉しいです。よろしくお願いします!」
こうなったらポジティブに考えよう。
それに皆んな自分のことに集中してるから私が1人だけ無属性なのは気付かれてない…?さっき無意識に使ってた影身魔法のおかげかな。
「では始めましょう。まず、無属性魔法は基本魔法と違って目に見えない魔法です。エマは結界と気合玉、影身が使えます。」
「はい」
「正直、1年生でまだ何も教えてないのに、3種類の無属性魔法が使えるってだけで十分なんですけどね」
えっそうなの?
一応、平均にしたつもりが、十分らしい。
なるべく鑑定使わないようにしてたからな。最後に使ったのは誘拐の時か。
入学式の時、いろいろな子に鑑定かければよかった。
「誰かに教わったんですか?」
「いいえ」
「では使ったことは?」
使ったことがないっていうのは無理か。
「少しあります。騎士団の方に保護されるまで森にいたのでその時と、誘拐事件の時に結界を使いました。」
誘拐事件は被害者は公表されてないけど、話題になっていたし、先生なら多分誘拐されたことを知ってるはず。
「その時はどうやって結界を出しましたか?」
「ただ自分を守ってってイメージして、祈っただけです。」
嘘ではない。
「なるほど。ではさっきの影身は?」
「分かりません。ただ、1人だったので目立ちたくないって思ってたら使えてたみたいです。」
これも嘘ではない。使おうと思えば使えるけど。
「エマはイメージが上手なんですね。魔法では1番大切な事ですので、素晴らしいですよ。魔法の才能がありますね。」
よっしゃぁぁぁあ!
めんどくさいことに巻き込まれたくはないけど、魔法で褒められるのはとても嬉しい!!
それに無属性だから、魔法を使っても周りから見えなくて、目立つことはない気がして来た。
だってさっきっから、大きな火をぶっ放しちゃった子とか、水でびしょびしょになっちゃってる子とかいて、皆んなそっちを見てるから。
でもあんなに大きい火や水を出せるってことはかなりの魔力があるんだろう。
それから今日は結界と影身を練習する事になった。
結界は基本的な盾の形、ドームの形をイメージして造る。その後は結界の大きさや強度や厚みを増やす練習。
影身はひたすら影を薄くするイメージの練習と、少しずつ解除する練習と、一気に解除する練習。
影身を使えると、さっきの私みたいに自然に使ってしまって、
気づいて欲しい時に気づいてもらえなくなってしまうみたい。
慣れるまでは常に影身を使ってないか自分で確認したほうがいいとのこと。
他にも豆知識みたいなことを教えてもらった。
知ってることは復習になるし、知らないこともあったので、かなり有意義に過ごせた。
豆知識で教えてもらったことを1つ言うと、
無属性魔法な通常周りから見えないけど、同じ属性の人には何となく分かるみたい。
(鑑定と同じだね。)
だからカイル先生は私がどのぐらい出来るのか分かるのか。
こうして1回目の魔法の授業は終わった。
カイル先生に
「エマは結界レベルがDで影身がCぐらいですね。」
っていわれた。
既に本当は魔法が使えるから、力を調節する練習だと思って慎重にやってたけど、
カイル先生が褒めてくれるから少し調子に乗って結界張ってしまい、E設定なのに、Dって評価をされてしまった。
まずい。
気合玉はちゃんとEレベルぐらいに調節しよう。
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