獅子王と海の神殿の姫

若島まつ

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五十、兄の航路 - c’est à cause de l'amour -

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 テオドリックはキセのドレスの紐を持ったまま編むのをやめ、振り返ったキセの顔を憂鬱そうに覗き込んだ。
「…さっき叔父から報せが来た。スクネ殿が求婚した相手は従妹のシダリーズだ。明日、議会で正式に評定する。イノイルの姫を娶る王太子の立場としては、俺が反対に回る理由はない。それに叔父が乗り気だから、婚約は決まるだろう」
 テオドリックにとって最も意外だったのは、これだ。
 テオフィル王の二番目の弟であるナタナエル・アストル公爵がイノイルの王太子と自身の長女の婚約に、前向きになっている。
 国王の三男として生まれ、王位継承権とはそれほど縁深くない立場で育ってきたナタナエル・アストルにしてみれば、この縁談は自身の好機でもあるのだ。たとえ相手がこれまで争ってきた国だとしても、我が娘が次期国王の妻となることで、海を越えて自分の価値を知らしめ、自分自身では果たせなかった野心を昇華させることができると思っているのかもしれない。
「それは…驚きました」
 キセもこの思いがけない展開に混乱した。が、テオドリックとは少々違う視点でこのことを捉えている。
「お兄さまは、ネフェリアさまと気持ちが通じているように見えたのですが…」
「ネフィもスクネ殿に心を許している。それに、あの二人――」
 キセはテオドリックの眉間に僅かに谷間ができたのを見た。
「寝ただろ」
「え!」
 キセは思わず声を上げ、両手で口を押さえた。顔がじわじわと赤くなった。
「もしかして、気付いていなかったのか」
「あ。は、はい…」
「スクネ殿がネフィの城に泊まってきたことがあったじゃないか」
「あ、あれは、てっきり酔い潰れたお兄さまをネフェリアさまが介抱してくださったのだと…」
「それはそうだろうが、男と女がわざわざ二人で宴を抜けて同じ場所に帰ったのに、それだけでは済まないだろ」
「そ、そういうものですか…」
 複雑だ。なんだか兄という存在が別の生き物のように感じられる。
「俺たちが初めて同じ部屋で寝泊まりした時に何が起きたか覚えていないのか?」
 キセは言葉を失った。顔がますます熱くなる。同じ部屋で寝泊まりしたのは、海の神殿からオアリスへ向かう途中の温泉宿だった。テオドリックに初めて肌を暴かれそうになったのも、そこだ。
「あそこであんたを抱かずにいられたのは奇跡に近い。と言うか、奇跡だぞ」
 返す言葉もなく瞳を潤ませてうちをはくはくさせるキセをおかしそうに眺めながら、テオドリックが言った。
「しかし、まあ、予想外の展開だ。オーレン王がどう出るかな」
 そうだった。それどころではない。
 キセはくるりとテオドリックに向き直り、胸をふん、と膨らませた。
「わたし、お兄さまとお話ししてきます」
 まだ結んでいる途中だった背中の紐がテオドリックの指を離れ、ぴゅうっとキセが部屋を出て行った。
 テオドリックはワードローブの手前に掛けられている深い青のドレスをちらりと見、ちょっと息を吐いて腕を組んだ。

 キセはオリーブ色のスカートを持ち上げ、ビロード張りの廊下を低いヒールの靴でパタパタと走り、別棟へ繋がる通路を通って階段を下り、兄の寝室へと赴いた。
 兄らしい、物の少ない部屋だ。エマンシュナへ来ても必要以上に物を増やすことなく、一国の王太子とは思えないほどに身の回りを簡素にしている。軍隊にいた時の習慣が今でも骨身に染み付いているようだ。
 兄は陽のよく当たる窓際のソファにゆったり腰掛け、コーヒーを飲んでいた。側では黒いベストを着たヒクイが給仕をしていて、ピカピカに磨かれた脚の彫り物が美しい八角形のテーブルには、書き途中の手紙らしきものとペンとインクが置かれている。
 スクネはキセの姿を認めると優しく目を細め、紳士らしく立ち上がった。
「お前から俺の部屋に来るのは初めてじゃないか」
「お兄さまがいつも忙しくあちこちにお出かけされているからです」
「この国は興味深いからな。学ぶことが多い。人も、好い」
「お友達が増えたのですね」
「ああ。俺がイノイル人だと言ったらもっと嫌悪されると思ったが、存外、友好的な反応が多くて驚いているよ。特に若い世代は考え方が柔軟だ」
「それはきっとお兄さまのお人柄が好いからです。キセの自慢のお兄さまですから、驚きません」
 キセは大真面目だ。
「こいつ」
 スクネは両手でキセの頭をわしゃっと撫でた。
 部屋の隅から一人がけのソファを運んできたヒクイにキセはにっこりと笑って礼を告げ、腰掛けた。スクネはキセが座るのを待って自分も再びソファに腰を落ち着けたが、キセが背筋をピンと伸ばして座り直したのを見てヒクイに視線を向け、小さく顎を引いた。
「姫さまにコーヒーとミルクをお持ちします」
 ヒクイは心得た様子でそれだけ言い、辞去した。これが彼らを二人だけにする口実であることは、キセも承知している。
「それで、あの、お兄さま……」
 と、改まったはよいが何と切り出してよいのか分からず、キセは膝にきちんと両手を揃えたまま置き物のように固まった。
 スクネは妹の様子をちょっとおかしく思って唇を吊り上げ、キセの頭をくしゃくしゃと撫でた。
「聞いたのだろう。俺は昨日シダリーズ・アストル姫に求婚した。そろそろ新妻を連れて国に帰らなければならない」
「でも、お兄さまは、ネフェリアさまの婚約者ということになっているのではないのですか?シダリーズさまもそれをご存じのはずですが…」
「無論、求婚する前に俺から説明したさ。ネフェリアもシダリーズ姫にあれは余興の類だと手紙を送っている。彼女は気にしていない。それどころか、ネフェリアらしいと笑っていた」
 やさしく微笑むスクネを、キセはじっと見つめた。その温かい眼差しが向かう先を、キセは分かっている。
「お兄さまは、ネフェリアさまに求婚なさるかと思っていました」
「シダリーズ姫は国王の娘ではないが、王弟殿下の息女とあらば立場も血筋も十分だ。父上も異論はないはずだ」
「お父さまのお言いつけだからではなくて」
 キセがきっぱりと言った。
「お兄さまはネフェリアさまが好きでしょう」
「ああ、好きだよ」
 スクネは意外にもあっさりと認めた。こういう類の話題は兄妹間でしたことがないから、キセは少しだけ戸惑った。だが、同時にとても兄らしいと思った。気持ちには迷いがないのだ。
「ネフェリアは優秀な軍人だ。高潔で、聡明で、信念がある。それに、信頼に足る人物だ。だからこそ、王妃として我が国に迎えるより、エマンシュナ王国のもっとも権威ある代表の一人として関係を結んだ方が利益が大きいと判断した」
 なるほどそれは理に適っているような気がする。エマンシュナに権力と人望のあるイノイルの味方がいてくれるのは、確かに心強い。
(でも――)
 キセはスクネの黒い瞳をじっと見つめ、その奥の感情を読み取ろうとした。
 スクネは妹の感情が手に取るように分かる。いつも他者の気持ちをおもんばかっている妹は、立場や義務よりもスクネ個人の心を気にしているのだ。思わず笑みが漏れた。愛おしい妹だ。
「そんな顔をするな。ネフェリアもイノイルの王宮で内向きのことをするよりこの国で軍人として生きることを望んでいる。シダリーズ姫とは、春の宴の後に招かれた茶会の席で何度か顔を合わせて、いろいろと――そうだな、いろいろと話をした。王妃として迎えるに相応しい人柄だ。心が穏やかで細かいところまでよく目を配り、社交的な女性だよ。母上たちともうまくやっていけるだろう。それに彼女自身、王妃になりたいという適度な野心がある。いいパートナーになれそうだ。彼女もお父君も前向きに考えると言ってくれている」
 やはり、兄の目には迷いがない。
 キセは兄がエマンシュナの姫を妻に迎える準備ができたことを嬉しく思う一方で、落胆してもいた。
 兄は昔から人の本質を見抜く才能がある。その兄が言うのなら、シダリーズ姫は本当に穏やかで社交的なのだろうし、キセ自身、彼女と直接話したことはないが、彼女が真心を持った女性であることを知っている。
 シダリーズ姫はキセとテオドリックが婚約を突然発表した春の宴の翌日に、使者を立ててわざわざお祝いの手紙をくれた人物だ。美しい手跡で書かれた、異国からやってきたキセを思い遣る内容の、優しい手紙だった。その上、可愛らしい花の形の瓶に入ったカレンデュラの香油や国内の名産品の薄地の美しい織物や美味しい紅茶の葉を贈ってくれた。趣味がよく、気が利いている。そういう人が兄の妻になってくれるのは、妹としてはとてもありがたい。
 けれど、スクネはひとときの燃えるような恋を楽しむ質ではない。ネフェリアと深い関係になったのならば、それほど本気で彼女を愛しているはずだ。
「…ネフェリアさまに心を預けたまま、シダリーズさまと夫婦になるのですか?」
 キセの発した言葉には責めるような調子が一切ない。これが本当にスクネとネフェリアと、更にはシダリーズのことを思い遣っての言葉だと、スクネには分かっている。
「お前は優しいな」
 スクネはもう一度妹の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「前に言っていた、‘道を変える’って、このことだったのですね」
「そうだ」
 キセは立ち上がり、スクネの隣へやって来て、その手を自分の両手の中に包んだ。
「お兄さまの手は大きいです」
「お前の手が小さいんじゃないか?」
 スクネは喉の奥で笑った。
「お兄さまの手が大きいのですよ。テオドリックと同じくらい。けれど、国を背負うにはたくさんの手が必要です。わたしもこの国で、お二人をお支えします」
 スクネは妹がオシアスの祈りを神々の言葉で歌うように唱えるのを聞いた。‘星のしるせし御母みおもがゆりかご’で始まるこのうたは、航海の前に船が進路を迷わないよう祈るときのものだ。
「お兄さまにオスイアさまのお導きがありますように」
 キセは握った兄の手に口付けをし、唇を引き結んだ。自分の気持ちがどこにあっても、人々の心に寄り添うのがオシアスの本分だ。妹として兄に自分自身の望みを叶えることを願うより、彼の未来の君主としての選択を尊重し、それがよりよい結果へ繋がるよう祈ることを選んだ。
 スクネはキセの頬をそっと撫で、柔らかく微笑んだ。
「お前を愛してるよ、キセ」
「わたしもです。お兄さま」
 キセは兄の手に自分の手を重ね、心から言った。

 この夕、テオドリックはレグルス城を留守にした。昼間にキセが兄の元へ向かったのと同じ理由だ。
「珍しくお前から夕食に誘われたと思ったら、もっと楽しい顔はできないのか」
 軍服に身を包んだネフェリアは苦々しげに言った。場所は、軍の鍛錬場から程近い、城下の中心地へと続く道にある上級将校御用達のレストランだ。建物は富裕層の豪邸と同じような外観で、内装も最高級の調度品や古い武具、歴代の司令官の肖像画、戦勝を記念して描かれた数百年前の絵画など、エマンシュナ軍の功績を称えるものが多く飾られている。テオドリックはこの店で、話を周囲に聞かれないよう二階の広い個室に席を用意させた。
「姉上」
 テオドリックは香ばしく焼かれた仔牛のエスカロープに手を付けず、神妙な様子で切り出した。
「今から俺が言うのは、和平とか、オーレン王との約定のためじゃない。あんたの心の話だ」
 ネフェリアは表情を変えずにアクアマリンの瞳で弟を一瞥し、背筋を伸ばして肉を切り分け、いい匂いのする茶色いソースをたっぷり付けて口へ運んだ。
「…スクネ殿から聞いただろ」
 テオドリックが重ねて言うと、ネフェリアは肉を飲み込み、フォークとナイフを置いて膝の上のナプキンで口元を拭い、小さく息をついて布張りの椅子の背もたれに背を預けた。
「シダリーズのことだろう。スクネが最初に彼女のことを話した相手はわたしだ。リーズは清廉で家庭的で善良な女だと、わたしも賛成した。年も結婚にちょうど良いしな。確か十八だったか。スクネは見る目があるよ」
 ネフェリアは機嫌良く目を細めてワインを飲んだ。
「スクネをわたしの婚約者として宴に同伴したことを気にしているなら、もうリーズには茶番だったと話してあるぞ。叔父上も承知済みだ」
「違う」
 テオドリックは首を振った。
「あんたは、スクネ殿に惚れてるんじゃないのか。今まで母上の話など、家族以外の誰にもしなかったじゃないか。それだけ心を許せる相手を、手放すというのか」
 テオドリックを最も驚かせたことは、これだった。
 ネフェリアも他の姉弟と同じく、家庭と国王としての父親を様変わりさせてしまった母親の突然の死にひどく傷ついた経験がある。それを乗り越えて大人になった今でも、姉弟以外の誰にも母親との個人的な思い出を話したことはなかった。幸せな家族だった頃の思い出を語るのには、勇気が必要だからだ。自分の心の脆く柔らかい部分を見せることになる。
 だから、ヌンキ城でネフェリアが母との思い出をスクネに語ったと知った時、テオドリックは予感した。この縁談は和平以上のものをもたらすはずだと。
 しかし、軍人として生涯を全うするというネフェリアの意志は鋼鉄のように硬い。ネフェリアは、そういうつもりで生きているのだ。はなから結婚というものを、自分の人生に受け入れていない。と言うより、存在しないものとして捉えていると言った方が正確かもしれない。
「惚れた腫れたで国政が担えるか。皆がお前とキセのようにはいかないよ」
 ネフェリアは軽い調子で弟の言葉をあしらった。
「存外、臆病だな」
「挑発しても無駄だ、デレク」
 ネフェリアは笑いながら再び肉を切り分け、口へ運んだ。
「旨いぞ。冷めないうちにお前も食べろ」
 テオドリックは目をぎょろつかせて肩を竦め、自分もよく焼けたエスカロープを切り分け始めた。ソースのニンニクとスパイスが香り、急激に胃を刺激する。
 今度キセも連れて来ようと考えながら、姉に視線を移した。
 ネフェリアはいつも変わらない。何があっても堂々たるネフェリア・アストル将軍のままだ。多分、つらいとか悲しいとかの感情があっても外に出さない。スクネもそうだ。キセの兄としてスクネ・バルーク王太子と知り合って以来、その中に姉と似た部分があるように感じていた。それが、この‘無私’の部分だ。
「なあ、ネフィ」
 テオドリックは肉を半分ほど食べ終えた頃、口を開いた。
「俺は、手に入れたいものは全部手に入れる。和平も、王冠も、キセも」
 ネフェリアはパンをひと切れちぎりながら、声を上げて笑い出した。
「お前らしい。いいぞ。未来の王はそうでなくてはな」
「あんたはどうだ」
 弟のエメラルドグリーンの瞳をまっすぐに受け止め、ネフェリアは笑うのをやめた。
「軍人としての人生を歩みたいのは知ってる。でも欲しいものはそれだけじゃないだろ。全部叶える気はないのか。俺たちは王の子だ。しがらみは多い。だが、手を伸ばせば大抵のものは掴める。行動する前から可能性を棄てるのは、それこそ王家の者としてあるべき姿じゃない」
「…話はそれだけか」
「まだある」
 ネフェリアは無言でワインを一口飲み、テオドリックに先を促した。
「明日、議会でスクネ殿とシダリーズの婚約が評定される。俺は和平の発案者として賛成に回る。ナタナエル叔父上もこの結婚に賛同してるから、おそらくは承認されるだろう」
「喜ばしいことだ。首尾は上々だな」
 ネフェリアはテオドリックには感情のよく読み取れない顔で頷いた。
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