獅子王と海の神殿の姫

 二つの王国が戦乱にあった頃。
 小さな島国イノイル王国の王女キセは王都を遠く離れ、海の女神の神官として祈りを捧げながら暮らしていた。
 ある日、そんな彼女の暮らす神殿へ月神を思わせるような美貌の青年が現れる。
 青年は敵国エマンシュナ王国の王太子テオドリックと名乗り、キセにこう告げた。
「あんたを俺の妻にする」
 テオドリックは驚くキセの唇を奪い、神殿から連れ出した。
 戦乱を終わらせ、自らが玉座に就くために。――

敬虔な王女と野心に燃える王太子。平和を願うふたりの、慈愛と情熱の軌跡。
ヒストリカルロマンス・マルス大陸物語〈キセとテオドリック篇〉

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ロマンスファンタジー漫画原作大賞【奨励賞】受賞作品

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【作者註】
※一部戦闘場面に於いて暴力、出血などの痛々しい表現があります。
※性暴力に関する描写があります。
※〖エブリスタ〗〖ムーンライトノベルズ〗にて同一作品掲載中。内容に相違はありません。
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