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9章

149 玉遊び

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キラティア 視点

僕はリビングに連れてこられた。
いつもリビングではおやつや積み木遊びをしている。
ルナママ達はソファに座りながらお話していたりしている。
さて、今リビングにはウーダちゃんが専用のクッションに横になっていた。

ウーダちゃん僕と遊ぶ?

するとウーダちゃんは起き上がり僕に近付いて来た。

『キュキュ!』

ふむふむ…怪獣ごっこしたいのね。
じゃあ、建物を積み木で作るね!

僕は本棚から建物の写真が載った本を取り出しウーダちゃんとどれを作るか話し合った。
今回はこの本の最初のページのお城を作ることになった。
組み立ては僕で、積み木を持ってくるのはウーダちゃんの役割だ。

積み木は子供部屋にたくさん置いてある。
最近お城や建築物を作るときに足りないからとルナママにおねだりしたらたくさん貰ったのだ。

そんなわけで僕は大量の積み木で土台を作り写真通りお城を組み上げていった。

ふぅ~完成!

あ!リアママとお姉さんだ!
お城できたから見て見て!

リアママに頭を撫でられお姉さんにはすごいと褒められた。

『きゃー!』

壊したい?
ウーダちゃんごめん忘れてた!
いいよ!怪獣ごっこしても!

僕が許可を出すとウーダちゃんはスクッと立ち上がりペタンペタンと音を出しながらお城に歩いて行き攻撃を始めた。

『キュオー』

ウーダちゃんかっこいいよ!
怪獣みたい!

ウーダちゃんは一生懸命お城を攻撃し全てを崩した。

はい!終わり!
片付け!!

勝利の余韻に浸っていたウーダちゃんだったが、片付けしないと次も作ってくれないことを知っているので慌てて片付けを手伝ってくれた。

うちでは遊んだらすぐに片付けすることが約束事である。
しかもリアママの前だ!手は抜けない。
僕達は大急ぎで片付けを行った。

最後の積み木箱を持ったウーダちゃんを見送った僕はお姉さんと遊ぶことになった。
ウーダちゃんは片付けで疲れたのか、また横になっていた。

仕方ない…お姉さんの相手は僕だけでするか。
何か遊べるおもちゃあったかな?

僕はカサカサとおもちゃ箱に近付きガサゴソと漁った。

出てきたのはルナママが改造したボールだ!
このボールは正しく力を加えないとちゃんと飛ばないボールなのだ。
くーちゃんと何度も投げ合っているけど真っ直ぐ飛ばないから飛ぶ方向を予想して投げる遊びになった。
今ではお互い別々の方向を向いて投げ合っている。

さて、お姉さんにはこのボール難しいかもしれないけど、暇つぶしにはなるはずだ。
僕はお姉さんの方にボールが飛ぶように真横に投げた。
するとなぜかお姉さんの方に飛んで行く。
逆にお姉さんが真っ直ぐこっちに投げると後ろに飛んで行く…

お姉さんはボールを転がしたり跳ねさしたりボールを理解しようとしていたが無理だったようだ。

ふつうのボールはないかって?
ふつうのボールは子供部屋に置いてるからそこにはないよ!

お姉さんがおもちゃ箱を見せて欲しいというので見せることにした。

遊べるおもちゃがあるといいけど…

お姉さんが出したのは磨き練習用の鉄の玉だった。
この鉄の玉はリアママが物は大切に使いなさい。という教えの為に毎日磨くように言われた玉である。

ちなみにこの鉄の玉はくーちゃんのだ。
くーちゃんは磨きが弱いので鉄の玉がくすんでいる。
お姉さんにやり方を見せるついでに磨いてあげるか…

僕はおもちゃ箱から布を取り出すと鉄の玉をやさしく丁寧に磨いていった。
数分集中して磨きあげた鉄の玉は僕の顔を映し出した。

これでよし!

僕は磨きに満足するとお姉さんに鉄の玉を渡した。
その間に僕はリビングにある洗濯カゴに汚れた布を入れた。
ポイッ!

綺麗好きのルナママが汚れた物を洗濯する為に各部屋に洗濯カゴを置いてあって汚れたオムツなどを入れるのである。

「ご飯よ。ティーちゃんとウーダちゃんおいで!」

ごはん!行く行く!

ルナママが僕とウーダちゃんは素早くルナママに抱っこをせがんだ。
するとルナママはいつものようにやさしく抱き上げてくれる。

ふぅ~落ち着く…
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