117 / 381
8章
117 住所録
しおりを挟む
マリ 視点
ティーちゃんは自由に歩き回れるのは異世界だからなのかな?
日本では子供を放置していたら警察沙汰になるのにこの世界では普通のことになの?
「あの!ティーちゃんって赤ん坊ですよね。外を歩かせていいんですか?」
私はルナールさんに疑問をぶつけた。
「そうね…あの1歳なのよね。」
ティーちゃんは1歳だった!?
種族的な見た目かと思っていたか見たまんまだった。
「危険過ぎません。子供を出すのは…」
「全然!逆に外に出さないと危険よ!」
「え!?」
「クリスちゃんだけなら心配で外に出せないけど、ティーちゃんなら問題ないから好きにさせているわ。」
え!?ルナールさん育児放棄?
「でも、人に攫われたり魔獣に襲われたりしたらどうするつもりですか?」
「んー…攫われたら呼べば戻るし、魔獣は倒せるからねあの子…それに時間を決めればちゃんと帰って来るわ。」
魔獣倒せるのあの子!
「でも魔法を封じられたら呼べないんじゃ!」
「無理ね。私はティーちゃんが転移しだしてから封じれないか探しているけど見つかってないわ。1人だけ出来そうな人はいるけどね。」
つまり、その出来そうな人以外でティーちゃんの行動を止められる人がいないのか。
そんなことを考えているとルナールさんから質問が来た。
「それで話は戻るけどなんで泣いていたのかしら?」
私はこの世界に来てからの事を話した。
大切な人と離れ離れになっている事を…
その事を話すとルナールさんも同じ境遇だった。
しかも、ルナールさんも部長の被害者だった。
部長の代わりに謝罪したが私は関係ないから謝罪しなくていいと言ってくれた。
サモエドさんのことについては…
「逢いに行けばいいと思うわ。」だった。
そう簡単に言うけどサモエドさんは魔導族領にいて逢いたくても遠い。
「え!?ここ魔導族領よ。」
…え!?
「ここって魔導族領だったんですね。」
いつの間にか帰って来ていたようだ。
「よかったら送るわよ。ウサギ族の村に。」
「はい、お願いします。」
私の3年間はなんだったのかしら。
無駄だったのかなぁ…なんだか泣きたくなる。
ドン!
ルナールさんがテーブルに分厚い本を置いた。
「これは住所録よ!貴女がいたウサギ族の村の名前は?」
住所録?何に使うの?
「トット魔導領のココロッカ村です。」
「ココロッカ村ね。ここの座標は…よし!」
ルナールさんは住所録を見ているのはずなのに座標をメモに書き出していた。
「ココロッカ村…サモエド…かんころ餅…もしかして、高級かんころ餅のラビ屋の社長のサモエドさん!?」
「え!?ラビ屋?」
前は店名が無くてみんな餅屋って呼んでたのにいつの間に名前が付いたの?
「ラビ屋はトット魔導領で人気のお菓子屋だけど去年からサツマイモの品質が落ちてなかなか商品が出せないと新聞に書いていたわ。」
「その記事あります?」
「ちょと待っててね。」
ルナールさんはさっきの住所録より分厚い本を3冊取り出した。
「去年の秋くらいだからここら辺かしら?」ペラペラ…
「この本は?」
「これは新聞や雑誌の切り抜き集よ。この森は情報が乏しいからね…あったわ!」
ルナールさんは几帳面な性格なんだ。
記事にはウサギの写真もついていた。
これは多分サモエドさんだ。
私にはわかる。
「やっぱり他は書いてないわね。どうする行く?」
「行きます。もう一度サモエドさんに会いたいです。」
「わかったから興奮しないで落ち着いてね。」
「…すいません。」
ダメだ…サモエドさんの事となると抑えが効かない。
「転移の場所の書き換えに時間がかかるから明日用意するわ。今日はうちで泊まっていきなさい。」
「いいんですか?お邪魔では?」
「こんなくらい時間に女の子を外に寝かせるわけにはいかないでしょう。ちょっと伴侶ともう一人の娘に話してくるわね。」
ルナールさんはそういうと家に入って行った。
ティーちゃんは自由に歩き回れるのは異世界だからなのかな?
日本では子供を放置していたら警察沙汰になるのにこの世界では普通のことになの?
「あの!ティーちゃんって赤ん坊ですよね。外を歩かせていいんですか?」
私はルナールさんに疑問をぶつけた。
「そうね…あの1歳なのよね。」
ティーちゃんは1歳だった!?
種族的な見た目かと思っていたか見たまんまだった。
「危険過ぎません。子供を出すのは…」
「全然!逆に外に出さないと危険よ!」
「え!?」
「クリスちゃんだけなら心配で外に出せないけど、ティーちゃんなら問題ないから好きにさせているわ。」
え!?ルナールさん育児放棄?
「でも、人に攫われたり魔獣に襲われたりしたらどうするつもりですか?」
「んー…攫われたら呼べば戻るし、魔獣は倒せるからねあの子…それに時間を決めればちゃんと帰って来るわ。」
魔獣倒せるのあの子!
「でも魔法を封じられたら呼べないんじゃ!」
「無理ね。私はティーちゃんが転移しだしてから封じれないか探しているけど見つかってないわ。1人だけ出来そうな人はいるけどね。」
つまり、その出来そうな人以外でティーちゃんの行動を止められる人がいないのか。
そんなことを考えているとルナールさんから質問が来た。
「それで話は戻るけどなんで泣いていたのかしら?」
私はこの世界に来てからの事を話した。
大切な人と離れ離れになっている事を…
その事を話すとルナールさんも同じ境遇だった。
しかも、ルナールさんも部長の被害者だった。
部長の代わりに謝罪したが私は関係ないから謝罪しなくていいと言ってくれた。
サモエドさんのことについては…
「逢いに行けばいいと思うわ。」だった。
そう簡単に言うけどサモエドさんは魔導族領にいて逢いたくても遠い。
「え!?ここ魔導族領よ。」
…え!?
「ここって魔導族領だったんですね。」
いつの間にか帰って来ていたようだ。
「よかったら送るわよ。ウサギ族の村に。」
「はい、お願いします。」
私の3年間はなんだったのかしら。
無駄だったのかなぁ…なんだか泣きたくなる。
ドン!
ルナールさんがテーブルに分厚い本を置いた。
「これは住所録よ!貴女がいたウサギ族の村の名前は?」
住所録?何に使うの?
「トット魔導領のココロッカ村です。」
「ココロッカ村ね。ここの座標は…よし!」
ルナールさんは住所録を見ているのはずなのに座標をメモに書き出していた。
「ココロッカ村…サモエド…かんころ餅…もしかして、高級かんころ餅のラビ屋の社長のサモエドさん!?」
「え!?ラビ屋?」
前は店名が無くてみんな餅屋って呼んでたのにいつの間に名前が付いたの?
「ラビ屋はトット魔導領で人気のお菓子屋だけど去年からサツマイモの品質が落ちてなかなか商品が出せないと新聞に書いていたわ。」
「その記事あります?」
「ちょと待っててね。」
ルナールさんはさっきの住所録より分厚い本を3冊取り出した。
「去年の秋くらいだからここら辺かしら?」ペラペラ…
「この本は?」
「これは新聞や雑誌の切り抜き集よ。この森は情報が乏しいからね…あったわ!」
ルナールさんは几帳面な性格なんだ。
記事にはウサギの写真もついていた。
これは多分サモエドさんだ。
私にはわかる。
「やっぱり他は書いてないわね。どうする行く?」
「行きます。もう一度サモエドさんに会いたいです。」
「わかったから興奮しないで落ち着いてね。」
「…すいません。」
ダメだ…サモエドさんの事となると抑えが効かない。
「転移の場所の書き換えに時間がかかるから明日用意するわ。今日はうちで泊まっていきなさい。」
「いいんですか?お邪魔では?」
「こんなくらい時間に女の子を外に寝かせるわけにはいかないでしょう。ちょっと伴侶ともう一人の娘に話してくるわね。」
ルナールさんはそういうと家に入って行った。
0
お気に入りに追加
167
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
神々の仲間入りしました。
ラキレスト
ファンタジー
日本の一般家庭に生まれ平凡に暮らしていた神田えいみ。これからも普通に平凡に暮らしていくと思っていたが、突然巻き込まれたトラブルによって世界は一変する。そこから始まる物語。
「私の娘として生まれ変わりませんか?」
「………、はいぃ!?」
女神の娘になり、兄弟姉妹達、周りの神達に溺愛されながら一人前の神になるべく学び、成長していく。
(ご都合主義展開が多々あります……それでも良ければ読んで下さい)
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿しています。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、ひょんなことで死亡した僕、シアンは異世界にいつの間にか転生していた。
とは言え、赤子からではなくある程度成長した肉体だったので、のんびり過ごすために自給自足の生活をしていたのだが、そんな生活の最中で、あるメイドゴーレムを拾った。
…‥‥でもね、なんだろうこのメイド、チートすぎるというか、スペックがヤヴァイ。
「これもご主人様のためなのデス」「いや、やり過ぎだからね!?」
これは、そんな大変な毎日を送る羽目になってしまった後悔の話でもある‥‥‥いやまぁ、別に良いんだけどね(諦め)
小説家になろう様でも投稿しています。感想・ご指摘も受け付けますので、どうぞお楽しみに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる