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3章

45 観察者の悲劇

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運命女神 カリネ 視点

どうも、カリネちゃんですよ!

私は人の運命に行動を起こさせる能力を持っているの。
例えば、おばあちゃんが荷物を運ぶのが辛い時に、周りの人に『運ばないと』と思わせることが出来る。
色々と制限があるけど、人の運命を操るのは楽しい。

最近の楽しみはキラティアちゃんで遊ぶことだ。
魔獣の森は危険地帯だが、仕事道具の覗きの水晶を使えば好きに見れるのよ。

さて、キラティアちゃんはお庭でお空を見ている。

!!

よし、空に飛ばしてあげよう。
私は運命の書に空を飛ぶと書き込んだ。

すると鳥がキラティアちゃんを掴み空の旅へ飛び立った。
しかし、すぐにカグリア先輩が神器で鳥を撃ち落とした。
そして、落下するキラティアちゃん!?

あ!?ヤバッ!?
このままじゃキラティアちゃんが死んじゃう!

私はすぐにキラティアちゃんを助けると書き込むと、狼がキラティアちゃんを攫って行った。

今度は狼に食べられちゃう!

私がどうやって助けようか考えいると、狼は急に落下し、キラティアちゃんはゴリラの背中のポケットに入る…

あははは…なにこれ…ぷぷっ…

そうだ!カグリア先輩とゴリラが仲良くなる。笑
と書いた。

あははは…マジで仲良くなった…ウケる…パンパン…

私はあまりの面白さに転げ回った。
笑いが収まり先輩を見るとゴリラに説教されていた。
私はルナール先輩を覗くことにした。
このままでは私の腹筋がもたないからね。

ルナール先輩に水晶を切り替えると絶望の念を感じた。
魔導族というのは怒りや絶望などのオーラを発する。
神はそれを感じ取り適切に処理をする。

今回はあの子か…
見た感じ、もうすぐ死ぬと感じだね。

それに、あの子は誰かの助けを求めている。



どうしよう。

そうだ!
近くにいるルナール先輩に丸投げしよう。
あの人、万能だから解決出来るはず。
すいません。先輩!

ルナール先輩が人助けをする。

先輩頼みますよ。



どうなったかな?

…え!?

家族になるの?
予想外です…今度お詫びを送ろう…

数ヶ月後ー

今私は戦闘派閥のお偉いさん方に囲まれ、ブロッコリーを押し付けてられている。やめて~!

青臭さが鼻にくる。

う~…同僚どもが私の効果的な拷問方法をブロッコリーと広めたのが原因だ。
もともと嫌いだったが、毎回大量に食べさせられので余計に嫌いになった。もう見たくない…

どうやら、私がキラティアちゃんとカグリア先輩を戦わせたことで捕まったようだ…
たまたま外出したらルナール先輩家族がいたから観察して、キラティアちゃんとカグリア先輩が面白いと思ったから書いただけだよ。

私はキラティアちゃんを軽いじゃれ合いを想像して書いたのに、あんな目立つことになるなんて知らないわよ。


結局私は1週間の謹慎を受けた…謹慎中は常に誰かに監視され仕事をさせられた。

謹慎も解けてキラティアちゃんのお誕生日会に参加した。
友人枠として呼ばれ貰ったときは舞い上がった。

同僚と合流して、先輩の家を訪ねると…
捕まった…

ちなみにキラティアちゃんは穏やかな顔で創造神様を抱かれていた。

パーティの参加者の前で私の黒歴史本を創造神権限に屈し暴露された…う~恥ずかしい。

知らない文が書かれていた。
キラティアちゃんと王子が知り合う?
書いてないよ!
文字も違うし、誰かが書いたのだろう。

結局、私の趣味になりつつあるルナール先輩家族の観察は禁止、一年間は女神の仕事をしつつブロッコリー農家で手伝うことになった。

「なんでいつもブロッコリーなのよ。キノコだって嫌いなのに…あ!?」

私はあまりの理不尽さに他の苦手なものを口走ってしまった。

その後、再協議が行われブロッコリー農家半年、キノコ農家に半年働くことになった。

私は絶望の中で癒しがあった。それは寝ていたがキラティアちゃんを抱くことができた。

一年頑張ろ!

そう思いながら手を縛られ、ドレスの上に布を被された状態で神界に連れていかれた。泣



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