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第1章

20 アホ毛の力

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眠気に耐える者 キラティア 視点

ねむねむおめめで、おはようございます。
ティーちゃんです。コクッ!!コクッ!

眠いよ…むにゃ…スー
はっ!?

なんか出かけるみたいでルナママとお別れみたい。泣
すぐ会えるらしいから泣かないもん。スー…

はっ!?

「じゃあ、行って来ます。ルナ!」

「ルナお母さん行って来ます。」

もう行くのか。返信しないと!

「あーい!」

元気に出来た!

「……う!」

僕に遅れて、クリスのクーちゃんが返事した。
クーちゃんも眠たいようだ。

「行ってらっしゃい。」

ルナママに僕達は見送られた。

……ぐー…

むにゃ…なんかチクッてした~。

でも、眠いからいいか…

んー!ふぅ…スッキリ!

「なによ!?これ!!」

知らない声がした。むにゃむにゃ…うるさいなぁ…

目が覚めるとおむつが無かった。ぶるっ!

「あうーあ」

「あっ!ごめん、すぐおむつ着けるからね!」

おむつを着けて貰って、ぽやーとしていると移動するようだ。
ドアを出ると知らない男の人に声をかけられた。

「やぁ、カグリア元気ですか?ティーは起きたばかりかな?サンおじさんだよー。」

んきゅう~…ふぅ…
なるほどサンおじさんかルナママに雰囲気とか似てるし、ルナママの兄って言ってるから親戚なんだろう。ぽやー

おや?どこかに移動みたいどこにいくのかな?

なんか、興奮する扉の前に来た。
なんか滾る。パチッ!
「おー!!」ぶんぶん!!

ガチャ!

長い白ヒゲのお爺さんがいた。

……


「カグリア、ティーちゃん会いたかったぞーーー!!」

お爺さんが突っ込んで来た!?

ぎゃー!?

僕はリアママを守るために戦った。ブンブン!!

「おお、元気じゃのう。じーじはくすぐったいぞ。はははは!!」

効かなかった…でも諦めない。僕がみんなを守るんだー!
ぐすん…
ペチペチ!!
エイエイ!!

おお!?お爺さんがなんか落ち込んで離れて行くぞ!!
やったー!!

リアママを守ったぞー!
リアママ見て見て!!勝ったよ!

「お義父さん、ティーが抱いて欲しいようなので優しくお願い出来ますか?」

え!?
リアママ!?

「なに!?そうか!優しくじゃな…ティーちゃん…じーじだよー」

また来たか!?
ん?じーじ?
うーん?
今度は優しそう…でも…うーん…

「ティーのじーじだよ」

リアママに小さい声で言われた。

僕のじーじか…

そう考えているうちにリアママからじーじに僕は渡された。
目の前にもふもふの白いヒゲがあった。
さわさわ…さわさわ…

ガシッ!?

今だ!?
僕はヒゲを引っ張った。

ぶちぶちっ!?

おー!?少し取れた!

テッテテテ!!
ティーはじーじのヒゲを手に入れた。

「あーあーー!!」

僕は戦利品を高々に掲げた。ドヤ~!!

「こらこら、ティーちゃん!じーじのヒゲはオモチャじゃないのじゃ。引っ張ってはダメじゃぞ。」ナデナデ

あうー!?
ルナママと同じ雰囲気があるぞ…
仕方ない、謝るか…

「……あーい!」(ごめんなさい)ペコ…

許してくれた。よかった…

リアママとなんか深刻な話をし始めた。
リリお姉ちゃんとくーちゃんの話みたい。
…わかんないからじーじに抱かれたまんま。周りの観察だ!!

本棚に紙いっぱいの机、あとふかふかそうなソファーだ!座りたい!

お?大きな絵がある。じーじと黒いじーじ?あと、ルナママとサンおじさんのちっちゃい頃かな?あと、女の人がいる。誰だろう?

フワッ!!

身体が浮いた。

「どうじゃティーちゃん面白いじゃろ。」

こないだ、空飛びました。(鳥せいで…)

「ティーちゃんはどしたのかの?リリスちゃんとクリスちゃんは喜んでおるがのう?」

じーじ…くーちゃんは喜んでるけど、リリお姉ちゃんは焦ってるよ。ふー…

「なら、これでどうじゃ!!」

パチンッ!!

じーじが指を鳴らすとぬいぐるみやおもちゃがあちこちに浮いていた。

なにこれ!?すごい!!

「キャッキャ!」

「おお!笑っておる。良かった良かった。」

じーじも喜んでいた。

しかし、どれにしようかな?
これだけあるとどれを取るか迷う。一つだよね?

うーん…あれ?リリお姉ちゃんがジタバタしながらウサたんのぬいぐるみに向かおうとしているとが行けないようだった。

僕の方が近いかな?
バシッ!!

「なんと!?アホ毛で弾きよった!?」

僕は角毛…もうアホ毛でいいや(泣)でリリ姉ちゃんの方に弾いた。
このアホ毛は伸ばせて便利。

「ティーちゃんいいの?」

「あい!」

「ありがとう」

リリお姉ちゃんはウサたんを大事に持っていた。

くーちゃんはワンたんのぬいぐるみか…スカッ!?
届かない…少し遠い。

仕方ない泳いで行くか!
ジタバタジタバタ。

うー…届かない。

「ほほほ!ティーちゃん降参かの?」

うん無理、諦めよう。しゅん…

「なっ!?ティーちゃん意地悪してすまん、どれがいいんじゃ?じーじに教えてごらん。」

えっ!?ホント?
あの、オオカミみたいなワンたんお願い。

「ふむ、シルバーウルフのぬいぐるみのようじゃな。
ほれ、これじゃろう。」

じーじが取ってくれた。
じーじありがとう!

「あーい!」

「おお…ティーちゃんにお礼を言わそだぞ。可愛いのう。」

そのまま浮いてるくーちゃんにパス!ポイ!

「おーあう!?」

クーちゃん喜んでる。ずっと見てたもんね。

「おや?クリスちゃん用じゃたか。優しいのう…」

じーじが泣いてる!?

えーと…泣かない泣かない。
ポンポン!!

「うおーー!!ティーちゃん!!好きなだけぬいぐるみを持っていきなさい。」

部屋中が突然、ぬいぐるみに埋め尽くされた。
わーい!!

とりあえず、リリお姉ちゃんとくーちゃんと同じ物を確保!!
あとこの白いリスたんにしよう。

「父上、みんな決まったようですからぬいぐるみ消して下さい。すごく邪魔です。」

「じゃのう。みんな選んだか?消すぞ」

パチンとじーじは指を鳴らすと持ってなかった。ぬいぐるみは消えた。

みんな同じぬいぐるみを持って満足していた。
ぬいぐるみかわいい。ぎゅー!

「三人ともかわいいのう。撫でさせておくれ。」

!?

僕たちは逃げる隙もなく、じーじに愛でられた。

プシュー!
僕らは燃え尽きた。ガクッ…

は!?

気が付くとごはんを飲んでいた。
ゲプ!

じーじはいないようだ。ほっ!

周りを見るといつもの部屋だ。
戻って来たみたいだ。ほっ!

「あっ!?ティー起きちゃたか。みんな寝ちゃてるからあたしと遊ぼっか。」

リアママが遊んでくれるようだ。やったー!!

リアママが取り出したのは猫じゃらしだった。

うずうず!

「ほら、ティー!とってごらん。」

もちろん!!

ばっ!!スカッ!?

知ってた…ふりふり!!ばっ!!スカッ!?

これならどうだ!?

ふりふり…バシッ!?

「わ!?ティーは…アホ毛で取るんだ…」

次々!!バンバン!!

「お?やる気だね。それ!それ!」

パシッ!!スカ!!スカ!!パシッ!!

「すごいすごい。これならどう?」

ぶーん!!

分身!?

猫じゃらしが分身していくつも見えた。

うー…

りゃー!!

ドドドドドド!!

スカスカスカスカスカ!!

当たらない!?むー…

「ティーのアホ毛速いなー!」

うおーー!!

ドドドドドド!!

スカスカスカスカスカスカ!!


20分後…

チーン!!

僕は本日2度目の燃料切れになった。バタリッ!!

「ティーすごいな、今度またしような。」

うん、する。
今度こと掴む。ぐー…

「あー、寝ちゃたか。ベッドに寝かせるか。」

何度目が忘れたけどまた目が覚めた。不眠症かな?

ルナママがいる!ただいま!
なんか身体がポカポカしているから風呂上がりかな?
はっ!?寝過ごした!?
お湯で遊びたかった。むぅ…

不貞腐れているとリビングでルナママが積み木をくれた。
どう遊ぶんだろう?とりあえず重ねてみるか…

そー!乗った。
次はこれ!
よし次は…届かない。

こういう時はアホ毛の出番だ!!

リアママとの特訓で細かく動かせるようになったのだ。
えっへん!

僕は積み木をどんどん高く積み上げた。

崩れない!!すごーい!!

今度はこの向きでここに置くっと!

置けたー!!

なんか感覚で置いてるだけだけど崩れずに積み木を置けた。

あっ!?リアママも同じように積み上げてる。しかも僕より高い!?すごいすごい!?キャッキャ!!

ガシャン!?

しまった…倒してしまった。しょぼん…

まいっか!

リリお姉ちゃんの方を見るとルナママに何か言われながら何か書いていた。

くーちゃんはもう寝ていた。
うるさくしてごめんね!

集中し過ぎで疲れた。寝よう!
おやすみなさい。スヤー…

「ルナ、リリス。あたしは二人をベッドに運ぶわ。」

「ええ、お願い。リリスはもう少しでキリがいいからそこまで頑張りましょう。」

「はーい。リアママ、クリス、ティーちゃん!おやすみなさい。」

そうして、僕の一日は終わった。ぐー…








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