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何かが砕けるような音がして目が覚めた。
長時間閉じていた瞼をカッと開くと、辺りがとても明るいことに気がついた。首がやけに痛い。座った状態で寝ていたせいか、首の付け根に軽く痛みが走る。首を摩るために動かした左手首には、大きな鉄の枷が取り付けられていた。首を摩る分には不自由無いが、動きずらいことは確かだ。
辺りを見回してみた。ここはどうやら大きな車の再後部座席らしい。安全のためのシートベルトは腰に巻かれていた。腰に目をやった時に自分の服がとてもみすぼらしいものになっている事に気がついた。シャツはボロボロで雑巾のよう。下の短パンは裾の長さに明らかなズレがあった。
この車はどこへ向かっているのだろう。両隣からの寝息を聞きながらそんなことを考えていた。また何かが砕けるような音がした。更には大きく車体が揺れるのを感じた。その揺れで目が覚めたのか、右隣のおさげの女の子がモゾモゾと動きだした。
「え?ここどこ?」
虚ろながらに芯のあるその瞳は真っ直ぐに直哉 慧吾ナオヤ ケイゴを見つめた。
「僕もわかんない」
その会話を聞いた大きな体をした男が前の方の座席から首だけをこちらに向け、ハッとしたように目を開くと、隣の席の誰かとコソコソと話を始めた。
あまりその行動には興味がわかなかったため、隣の女の子に声をかけた。
「名前なんていうの?」
彼女はゆっくりと口を開く
「…なまえって、なに?」
長時間閉じていた瞼をカッと開くと、辺りがとても明るいことに気がついた。首がやけに痛い。座った状態で寝ていたせいか、首の付け根に軽く痛みが走る。首を摩るために動かした左手首には、大きな鉄の枷が取り付けられていた。首を摩る分には不自由無いが、動きずらいことは確かだ。
辺りを見回してみた。ここはどうやら大きな車の再後部座席らしい。安全のためのシートベルトは腰に巻かれていた。腰に目をやった時に自分の服がとてもみすぼらしいものになっている事に気がついた。シャツはボロボロで雑巾のよう。下の短パンは裾の長さに明らかなズレがあった。
この車はどこへ向かっているのだろう。両隣からの寝息を聞きながらそんなことを考えていた。また何かが砕けるような音がした。更には大きく車体が揺れるのを感じた。その揺れで目が覚めたのか、右隣のおさげの女の子がモゾモゾと動きだした。
「え?ここどこ?」
虚ろながらに芯のあるその瞳は真っ直ぐに直哉 慧吾ナオヤ ケイゴを見つめた。
「僕もわかんない」
その会話を聞いた大きな体をした男が前の方の座席から首だけをこちらに向け、ハッとしたように目を開くと、隣の席の誰かとコソコソと話を始めた。
あまりその行動には興味がわかなかったため、隣の女の子に声をかけた。
「名前なんていうの?」
彼女はゆっくりと口を開く
「…なまえって、なに?」
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