17 / 21
魔の力
しおりを挟む
ーー 現在 ーー
魔王の血を飲んだ魔物は、魔王のエネルギーを取り込み強力な力を得るとされている。
魔王の血が流れ魔物に変貌したソウダはリーナに連れられてエントの街の外の森の中にきた。
連日連夜、兵士を倒したソウダ。
リーナは満足げに高笑いした。
エントの街の外に潜んで4日目の夜、ソウダは待ち伏せしていたハートに見つかる。
「腕が6本に剣が6本の魔物など見たことがない」
槍使いのハートは突きを連続して繰り出す。
6刀流のソウダは容易く弾き返しハートの右肩に突き刺した。
「ぐぅわーー!」
ハートの悲鳴を聞いた兵士達が集まる。
その中にはフィアリの姿もあった。
フィアリは前に出た。
「ソウダ!」
魔物と化したソウダの姿に思わず叫んだ。
自然と目に涙が溢れて、弓を構え矢を放っていた。
フィアリの放った矢はソウダに頬をかすめた。
「ソウダ!貴方はもう魔物だ!」
一瞬、ソウダの目が寂しそうに見えたが前に出て躊躇なく矢を連射する。
矢は剣で弾かれた。
兵士がソウダに突撃するが、5人同時に返り討ちにされた。
森の中から四足歩行の巨大魔獣が現れ、ソウダの元に駆け寄る。
フィアリはその魔獣を見て唇を噛んだ。
「魔獣エギオラだ!」
周りの兵士が叫んだ。
魔獣エギオラはソウダを背に乗せると森の中に姿を消した。
そしてその後から幻夢の魔女リーナが現れ、今宵の出来事を完全に忘れるようリーナの毒霧が放たれ兵士の男達は魅了された。しかしフィアリには効かなかった。
リーナも森の中に消えると、負傷した兵士の呻き声が響いた。
翌々日、ゴモラ王国のゴモラ城王の間には各地の領主と近隣の小国の王が集められた。
「ならん!」
石造りの巨大な建物に豪華絢爛な装飾が施された王の間にゴモラ国王の大声が響き渡って反響する。
赤の絨毯が敷かれた先に円卓が置かれ国の王が座る。
その周りを領主が囲むように座る。
「今は外とも手を組み、この窮地を脱せねば。魔王の姿が見えなくなって1000年。魔王の力を得た新たな勢力が出来つつある。目撃者によると幻夢の魔女リーナ、魔王の血を取り込んだ魔獣エギオラ、六腕の魔剣士ソウダは我が領国エルマを拠点にして周辺の領民を襲っている」
「国の総力を上げれば叩けるでしょう!」
王は諫めた。
「いや、幻夢の魔女の戦力は5万。エギオラは10万の兵力に勝ると聞く。そこに六腕の魔剣士の未知数の戦力。さらに魔物が30万。60万の兵力を持って互角か敗北か。100万の兵力で勝つことが出来よう」
「西のエルフの国の王、フィティシアは盟友ゴモラ王国に10万の弓兵と10万の歩兵で共に戦おう」
「北の小国、ギリジアは5000の兵で参戦する!」
次々と立ち上がる小国の王と領主。
120万の兵力が集まり、ここにゴモラ王国と12の小国から成る『ゴモラ同盟』が結成した。
魔王の血を飲んだ魔物は、魔王のエネルギーを取り込み強力な力を得るとされている。
魔王の血が流れ魔物に変貌したソウダはリーナに連れられてエントの街の外の森の中にきた。
連日連夜、兵士を倒したソウダ。
リーナは満足げに高笑いした。
エントの街の外に潜んで4日目の夜、ソウダは待ち伏せしていたハートに見つかる。
「腕が6本に剣が6本の魔物など見たことがない」
槍使いのハートは突きを連続して繰り出す。
6刀流のソウダは容易く弾き返しハートの右肩に突き刺した。
「ぐぅわーー!」
ハートの悲鳴を聞いた兵士達が集まる。
その中にはフィアリの姿もあった。
フィアリは前に出た。
「ソウダ!」
魔物と化したソウダの姿に思わず叫んだ。
自然と目に涙が溢れて、弓を構え矢を放っていた。
フィアリの放った矢はソウダに頬をかすめた。
「ソウダ!貴方はもう魔物だ!」
一瞬、ソウダの目が寂しそうに見えたが前に出て躊躇なく矢を連射する。
矢は剣で弾かれた。
兵士がソウダに突撃するが、5人同時に返り討ちにされた。
森の中から四足歩行の巨大魔獣が現れ、ソウダの元に駆け寄る。
フィアリはその魔獣を見て唇を噛んだ。
「魔獣エギオラだ!」
周りの兵士が叫んだ。
魔獣エギオラはソウダを背に乗せると森の中に姿を消した。
そしてその後から幻夢の魔女リーナが現れ、今宵の出来事を完全に忘れるようリーナの毒霧が放たれ兵士の男達は魅了された。しかしフィアリには効かなかった。
リーナも森の中に消えると、負傷した兵士の呻き声が響いた。
翌々日、ゴモラ王国のゴモラ城王の間には各地の領主と近隣の小国の王が集められた。
「ならん!」
石造りの巨大な建物に豪華絢爛な装飾が施された王の間にゴモラ国王の大声が響き渡って反響する。
赤の絨毯が敷かれた先に円卓が置かれ国の王が座る。
その周りを領主が囲むように座る。
「今は外とも手を組み、この窮地を脱せねば。魔王の姿が見えなくなって1000年。魔王の力を得た新たな勢力が出来つつある。目撃者によると幻夢の魔女リーナ、魔王の血を取り込んだ魔獣エギオラ、六腕の魔剣士ソウダは我が領国エルマを拠点にして周辺の領民を襲っている」
「国の総力を上げれば叩けるでしょう!」
王は諫めた。
「いや、幻夢の魔女の戦力は5万。エギオラは10万の兵力に勝ると聞く。そこに六腕の魔剣士の未知数の戦力。さらに魔物が30万。60万の兵力を持って互角か敗北か。100万の兵力で勝つことが出来よう」
「西のエルフの国の王、フィティシアは盟友ゴモラ王国に10万の弓兵と10万の歩兵で共に戦おう」
「北の小国、ギリジアは5000の兵で参戦する!」
次々と立ち上がる小国の王と領主。
120万の兵力が集まり、ここにゴモラ王国と12の小国から成る『ゴモラ同盟』が結成した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
19
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる