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異世界剣士誕生
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俺の名前は早田和也。34歳ブラック企業勤め。月の残業が100時間を超えることは当たり前。そんな過酷な生活が2年続いたある日、俺は突然異世界に転生していた。
異世界の人の言葉がわかる。
それに看板の文字も読める。
俺は早速人に聞きながら、街の冒険者ギルドを訪れた。
ギルドのカウンターにいた女性から話を聞くと、まず職業を選んでギルドでクエストを受ける。
クエストを受けてクリアするとギルドで報告して報酬を頂くという流れが冒険者としての役目みたいだ。
あとは商業組合に行けば商人に。
農家に行けば農業が出来る。
鍛冶屋に行けば鍛冶屋になれるらしい。
俺は冒険がしたい。だから職業は剣士を選択した。
「おめでとうございます」
ギルドの受付の女性はカウンターの奥から、剣と木の盾をくれた。
「剣士は剣が得意武器です。さらに職業特性で最初に火と回復魔法が使えます」
剣士でも魔法が使えるのか。
「よぉ!そこの新人」
後ろから声を掛けらて振り返る。
青いフルプレートの強そうな爽やかな男が笑顔で話しかけた。
「何か用か?」
「身長、体格も良い。俺たちは今からフィールドでエモイっていう小さな獣を狩りに行くんだ。新人君にはちょうど良いクエストなんだ。一緒に行かないか?」
身長175cm、やや筋肉質でフツメンの俺の容姿を見て判断されたが、最初のクエストを仲間と出来るのはありがたい。俺は初パーティーを組んだ。
「俺の名前は……ソウダ」
「ソウダ?この辺じゃ聞き慣れない名前だな。俺はエッジ。よろしくな」
青いフルプレートの男がエッジ。
弓使いのエルフの女、フィアリ。
物静かな軽装で細身の男、ジダ。
冒険者ギルドを出て、未舗装の道を歩いて街を囲む塀を出て草原に出た。
街は丘の上にあり、草原を見渡せた。
草原の先には森が広がり、さらに先には高い山々が見える。
「狙うのはエモイ」
「どんな獣なんだ?」
「あれだよ」
エッジが指差した先にはウサギのような小動物が3体いた。
エモイ3体は近くにいたゴブリンに飛び掛かりゴブリンの肩や腕を噛んだ。
必死にゴブリンは振り払うがエモイの強靭な顎はゴブリンの肉を引き裂いた。
「ギャビェーー!!」
ゴブリンの悲鳴と同時に弓使いフィアリが弓をつがえ、素早く矢を放った。
風を切る音と共に遠くにいたゴブリンの頭に命中した。
「すごい……」
感心して呆然としている俺の肩をエッジは叩いた。
ゴブリンが膝から倒れるとエモイ3体の標的は俺たちパーティーに向いた。
「いくぞ!」
エッジの掛け声でフィアリとジダはエッジから離れる。
「ソウダ!君は俺の後ろで戦い方を見てくれ」
俺の前に力強いフルプレートの男が剣を抜いて構えた。
エモイは3体は分散した。
まず弓使いフィアリがエモイ1体を仕留める。
ジダも続いて仕留めた。
残るは1体。
エッジの前にいるエモイだけだ。
しかし、エモイはエッジに近づこうとしない。
それどころか少し距離を置き、そして身を震わせながら、小さな体に無数の血管を浮き上がらせた。
ぶくぶくと筋肉が盛り上がり、巨大化したエモイはあっという間にエッジの身長を抜き、見下ろすまでの巨体になった。
体は四足歩行の小動物からゴリラのように大きく筋肉質な獣へと変貌した。
「これはエモイじゃない」
次の瞬間、エッジの胴体が真っ二つになり腰から舞い上がる血飛沫と倒れた上半身は痙攣を繰り返し絶命していた。
余りにも一瞬の出来事に理解出来ず。
「ソウダ!……ソウダ!」
フィアリの声でようやく我に返った。
「逃げろ!ソウダ!」
巨大化したエモイの肩に2本の矢が刺さっていた。
さらにジダが笛を吹き注意を逸らしてくれている。
エモイがジダに向かった内にフィアリが俺に駆け寄ってくれた。
「逃げろ!街に入ったら応援を呼べ。あれは魔王の血を飲んだ災い。魔獣、エギオラ」
動揺して体が震え、腰が抜けて立てない。
怖い、怖すぎて、体が動かない。
「もういい」
フィアリは弓を構え連射した。
数本が命中したが魔獣エギオラの動きは速くジダに追いついた。
ジダは捕まり、エギオラの鋭い爪で体を一突きにすると足を引きちぎり、八つ裂きした。
怖すぎて身震いが止まらない。
想像していた。転生する前の異世界のイメージとはまるで違う残酷な世界が広がっている。
もう駄目だ。
怖い。
フィアリは前に出て戦う。矢を射るのをやめない。
エギオラは矢が効いたのか逃走を始めて森の中に消えて行った。
異世界の人の言葉がわかる。
それに看板の文字も読める。
俺は早速人に聞きながら、街の冒険者ギルドを訪れた。
ギルドのカウンターにいた女性から話を聞くと、まず職業を選んでギルドでクエストを受ける。
クエストを受けてクリアするとギルドで報告して報酬を頂くという流れが冒険者としての役目みたいだ。
あとは商業組合に行けば商人に。
農家に行けば農業が出来る。
鍛冶屋に行けば鍛冶屋になれるらしい。
俺は冒険がしたい。だから職業は剣士を選択した。
「おめでとうございます」
ギルドの受付の女性はカウンターの奥から、剣と木の盾をくれた。
「剣士は剣が得意武器です。さらに職業特性で最初に火と回復魔法が使えます」
剣士でも魔法が使えるのか。
「よぉ!そこの新人」
後ろから声を掛けらて振り返る。
青いフルプレートの強そうな爽やかな男が笑顔で話しかけた。
「何か用か?」
「身長、体格も良い。俺たちは今からフィールドでエモイっていう小さな獣を狩りに行くんだ。新人君にはちょうど良いクエストなんだ。一緒に行かないか?」
身長175cm、やや筋肉質でフツメンの俺の容姿を見て判断されたが、最初のクエストを仲間と出来るのはありがたい。俺は初パーティーを組んだ。
「俺の名前は……ソウダ」
「ソウダ?この辺じゃ聞き慣れない名前だな。俺はエッジ。よろしくな」
青いフルプレートの男がエッジ。
弓使いのエルフの女、フィアリ。
物静かな軽装で細身の男、ジダ。
冒険者ギルドを出て、未舗装の道を歩いて街を囲む塀を出て草原に出た。
街は丘の上にあり、草原を見渡せた。
草原の先には森が広がり、さらに先には高い山々が見える。
「狙うのはエモイ」
「どんな獣なんだ?」
「あれだよ」
エッジが指差した先にはウサギのような小動物が3体いた。
エモイ3体は近くにいたゴブリンに飛び掛かりゴブリンの肩や腕を噛んだ。
必死にゴブリンは振り払うがエモイの強靭な顎はゴブリンの肉を引き裂いた。
「ギャビェーー!!」
ゴブリンの悲鳴と同時に弓使いフィアリが弓をつがえ、素早く矢を放った。
風を切る音と共に遠くにいたゴブリンの頭に命中した。
「すごい……」
感心して呆然としている俺の肩をエッジは叩いた。
ゴブリンが膝から倒れるとエモイ3体の標的は俺たちパーティーに向いた。
「いくぞ!」
エッジの掛け声でフィアリとジダはエッジから離れる。
「ソウダ!君は俺の後ろで戦い方を見てくれ」
俺の前に力強いフルプレートの男が剣を抜いて構えた。
エモイは3体は分散した。
まず弓使いフィアリがエモイ1体を仕留める。
ジダも続いて仕留めた。
残るは1体。
エッジの前にいるエモイだけだ。
しかし、エモイはエッジに近づこうとしない。
それどころか少し距離を置き、そして身を震わせながら、小さな体に無数の血管を浮き上がらせた。
ぶくぶくと筋肉が盛り上がり、巨大化したエモイはあっという間にエッジの身長を抜き、見下ろすまでの巨体になった。
体は四足歩行の小動物からゴリラのように大きく筋肉質な獣へと変貌した。
「これはエモイじゃない」
次の瞬間、エッジの胴体が真っ二つになり腰から舞い上がる血飛沫と倒れた上半身は痙攣を繰り返し絶命していた。
余りにも一瞬の出来事に理解出来ず。
「ソウダ!……ソウダ!」
フィアリの声でようやく我に返った。
「逃げろ!ソウダ!」
巨大化したエモイの肩に2本の矢が刺さっていた。
さらにジダが笛を吹き注意を逸らしてくれている。
エモイがジダに向かった内にフィアリが俺に駆け寄ってくれた。
「逃げろ!街に入ったら応援を呼べ。あれは魔王の血を飲んだ災い。魔獣、エギオラ」
動揺して体が震え、腰が抜けて立てない。
怖い、怖すぎて、体が動かない。
「もういい」
フィアリは弓を構え連射した。
数本が命中したが魔獣エギオラの動きは速くジダに追いついた。
ジダは捕まり、エギオラの鋭い爪で体を一突きにすると足を引きちぎり、八つ裂きした。
怖すぎて身震いが止まらない。
想像していた。転生する前の異世界のイメージとはまるで違う残酷な世界が広がっている。
もう駄目だ。
怖い。
フィアリは前に出て戦う。矢を射るのをやめない。
エギオラは矢が効いたのか逃走を始めて森の中に消えて行った。
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