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第二部「創世神降臨」編
エピローグ23
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クロトが持つ隠密神の権能は、上位権能が存在しない、特殊過ぎる例だ。
ある意味、ヘキサアイズと同じと言えるかもしれない。
出身が異世界であることと関係があるのかもしれないが、そこまでは分からない。
とにかく、直接的な上位者が居ないということは確かだ。
武神や魔神の眷属ではなさそうであるし、智神や天神とも違う。
どこにも隠密の上位神が見当たらないのだ。
そもそも、武神や天神とて、初めから上級神だったわけでは無い。
そう考えるならば、隠密神の上位が居なくともおかしくはないだろう。
「とまあ、そういう訳で心配はいらないよ。」
「それを聞いて安心しました・・・・・・あれ?でしたら黒天神は・・・?」
アクアは不安が再発しそうになるが、同じ轍は踏まない。
クロトが慌てていない以上は大丈夫なのだろうと考え、平静を保った。
「黒天神もまた特殊らしくてね。上位者は居ないし、権能もよく分からない。」
「言われてみれば・・・黒い天の神では、分かりませんよね・・・?」
アクアの言う通り、水天神なら水の権能を持ち、隠密神なら隠密の権能を持つ。
では、黒天神とは何の権能を持つのか。
「そのまま考えるなら、黒の権能・・・なのかな?」
「黒、と言いましても、どんな権能なのやらさっぱりですね。」
「ま、考えても仕方がないから、この件は保留だね。」
クロトは、いつかシロナにでも聞いてみようかと考え、思考を打ち切った。
その直前には、こんなことを考えていた。
(シロナだったら・・・白天神とか似合いそうだね。)
アウターワールド第一層 ???にて
「ハックション!!誰か私の噂でもしてる?・・・もしかしてクロトだったり!」
白いセミロングの髪が綺麗な女性、シロナは、根拠もなくそう思った。
「やっぱあれは夢じゃないだろうし・・・早く来ないかなー?」
クロトと戦う夢・・・否、現実を見て以来、シロナは期待に胸を高鳴らせていた。
親友との再会を、今か今かと待ちわびている。
「クロト・・・早くまた一緒に、思いっきり楽しもうよっ・・・!」
とある場所にて・・・『白天神』シロナはそう叫んだ。
緑色に輝く龍を斬り捨てながら。
天の塔50F 玉座の間にて
「真蛇使輪廻」
星神ゾディアが、またしても復活した。
それも、以前より格段に強くなって。
「クハハハッ!我は何度でも蘇る!決して負けることはないのだよ!」
ゾディアはひとしきり高笑いした後、妙なことに気づいた。
「む・・・?真蛇使輪廻が使えんだと!?どういうことだ!」
輪廻する下準備となる技をあらたに掛け直そうとして、発動しなかったのだ。
訳が分からず混乱するゾディアの前に、何の前触れも無く黒ローブが現れた。
「貴様っ、あの時の!さては貴様が何かしたのだな!?」
「・・・・・・。」
黒ローブは何も答えない。
そのまま、ゾディアを完全に殺す為、言葉を紡いだ。
「っ、待て!やめろっ!?いや、やめてくださいお願いしますっ・・・!」
ゾディアは完全なる死に怯え、殺さないでくれと懇願し始めた。
なまじ蘇れただけに、余計に死の恐怖を感じるのだろう。
だが、黒ローブはそんなゾディアを躊躇いなく蹴り飛ばし・・・
「ペイン・ザ・ワールド」
「ぐっ、これ、ああああああああああっ!?!?」
ゾディアは信じられない程の痛みを感じ、情けなく叫びつつ、床を転げ回った。
「ああああっ!?やめてくれぇぇぇぇぇぇっ!!もう殺してくれええええっ!?」
「デス・ザ・ワールド」
黒ローブは、ゾディアのその叫びを聞くと、願い通りに殺した。
そして、また何事か呟くと、初めから居なかったかのようにその場から消えた。
あとには、完全なる死を迎えたゾディアの死体が残るのみとなったのだった。
ドレファトの町冒険者ギルド。ギルドマスターの執務室にて。
執務をこなしていたアリスは、ふと何かに気づいた。
「・・・あら?何かしら今の感じ・・・?」
どことなく懐かしいような気配を感じた気がして、手を止めるアリス。
だが、部屋の中を見回しても、何もおかしなことはない。
「気のせい、かしらね?でも・・・っ!」
突然頭痛が襲ってきて、頭を押さえる。
それほど激しい痛みではなかったが、十数秒間それは続いた。
頭痛が収まったアリスはため息を吐く。
「はぁ・・・。働き過ぎかしら?」
突然の頭痛など今までなかったので、そんな考えに至った。
「工房が爆発した件の後始末も終わったし、少し休もうかしらね・・・。」
アリスはそう呟いて、再び手を動かし始めたのだった。
ある意味、ヘキサアイズと同じと言えるかもしれない。
出身が異世界であることと関係があるのかもしれないが、そこまでは分からない。
とにかく、直接的な上位者が居ないということは確かだ。
武神や魔神の眷属ではなさそうであるし、智神や天神とも違う。
どこにも隠密の上位神が見当たらないのだ。
そもそも、武神や天神とて、初めから上級神だったわけでは無い。
そう考えるならば、隠密神の上位が居なくともおかしくはないだろう。
「とまあ、そういう訳で心配はいらないよ。」
「それを聞いて安心しました・・・・・・あれ?でしたら黒天神は・・・?」
アクアは不安が再発しそうになるが、同じ轍は踏まない。
クロトが慌てていない以上は大丈夫なのだろうと考え、平静を保った。
「黒天神もまた特殊らしくてね。上位者は居ないし、権能もよく分からない。」
「言われてみれば・・・黒い天の神では、分かりませんよね・・・?」
アクアの言う通り、水天神なら水の権能を持ち、隠密神なら隠密の権能を持つ。
では、黒天神とは何の権能を持つのか。
「そのまま考えるなら、黒の権能・・・なのかな?」
「黒、と言いましても、どんな権能なのやらさっぱりですね。」
「ま、考えても仕方がないから、この件は保留だね。」
クロトは、いつかシロナにでも聞いてみようかと考え、思考を打ち切った。
その直前には、こんなことを考えていた。
(シロナだったら・・・白天神とか似合いそうだね。)
アウターワールド第一層 ???にて
「ハックション!!誰か私の噂でもしてる?・・・もしかしてクロトだったり!」
白いセミロングの髪が綺麗な女性、シロナは、根拠もなくそう思った。
「やっぱあれは夢じゃないだろうし・・・早く来ないかなー?」
クロトと戦う夢・・・否、現実を見て以来、シロナは期待に胸を高鳴らせていた。
親友との再会を、今か今かと待ちわびている。
「クロト・・・早くまた一緒に、思いっきり楽しもうよっ・・・!」
とある場所にて・・・『白天神』シロナはそう叫んだ。
緑色に輝く龍を斬り捨てながら。
天の塔50F 玉座の間にて
「真蛇使輪廻」
星神ゾディアが、またしても復活した。
それも、以前より格段に強くなって。
「クハハハッ!我は何度でも蘇る!決して負けることはないのだよ!」
ゾディアはひとしきり高笑いした後、妙なことに気づいた。
「む・・・?真蛇使輪廻が使えんだと!?どういうことだ!」
輪廻する下準備となる技をあらたに掛け直そうとして、発動しなかったのだ。
訳が分からず混乱するゾディアの前に、何の前触れも無く黒ローブが現れた。
「貴様っ、あの時の!さては貴様が何かしたのだな!?」
「・・・・・・。」
黒ローブは何も答えない。
そのまま、ゾディアを完全に殺す為、言葉を紡いだ。
「っ、待て!やめろっ!?いや、やめてくださいお願いしますっ・・・!」
ゾディアは完全なる死に怯え、殺さないでくれと懇願し始めた。
なまじ蘇れただけに、余計に死の恐怖を感じるのだろう。
だが、黒ローブはそんなゾディアを躊躇いなく蹴り飛ばし・・・
「ペイン・ザ・ワールド」
「ぐっ、これ、ああああああああああっ!?!?」
ゾディアは信じられない程の痛みを感じ、情けなく叫びつつ、床を転げ回った。
「ああああっ!?やめてくれぇぇぇぇぇぇっ!!もう殺してくれええええっ!?」
「デス・ザ・ワールド」
黒ローブは、ゾディアのその叫びを聞くと、願い通りに殺した。
そして、また何事か呟くと、初めから居なかったかのようにその場から消えた。
あとには、完全なる死を迎えたゾディアの死体が残るのみとなったのだった。
ドレファトの町冒険者ギルド。ギルドマスターの執務室にて。
執務をこなしていたアリスは、ふと何かに気づいた。
「・・・あら?何かしら今の感じ・・・?」
どことなく懐かしいような気配を感じた気がして、手を止めるアリス。
だが、部屋の中を見回しても、何もおかしなことはない。
「気のせい、かしらね?でも・・・っ!」
突然頭痛が襲ってきて、頭を押さえる。
それほど激しい痛みではなかったが、十数秒間それは続いた。
頭痛が収まったアリスはため息を吐く。
「はぁ・・・。働き過ぎかしら?」
突然の頭痛など今までなかったので、そんな考えに至った。
「工房が爆発した件の後始末も終わったし、少し休もうかしらね・・・。」
アリスはそう呟いて、再び手を動かし始めたのだった。
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