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第二部「創世神降臨」編
射手の試練
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アクアとエメラが乙女の試練へ挑んでいる間、他の者も天の塔へ。
クロトとカレンは、14Fから始まる射手の試練に来ていたのだが・・・。
「・・・ねぇ、カレン。」
「・・・何だ、クロト。」
「カレンって脳筋だったの?」
「違う!先程のはただの勘違いで・・・!」
二人がこんな会話をしている原因は、少し前にさかのぼると分かる。
天の塔16F
14Fと15Fを順当にクリアし、16Fにやってきた二人。
矢の雨の中を潜り抜ける14Fはそれほど難しくはなかった。
追尾する矢を破壊せずに射手騎士と戦う15Fも、問題なくクリアできた。
そして16Fは、所定の位置から投擲武器で的を破壊するというもの。
的はかなり固くて小さく、剣士には無理難題であったが、クロトには今更か。
「カレン、あの的を破壊すればいいらしいよ?」
「そうか。なら私が・・・。」
「・・・えっ?」
カレンは突然転移を使用し、的の前へ移動。
そして、剣の一振りで的を破壊してしまった。
クロトは一瞬だけ思考停止した。
当然ルール違反なので、失敗とみなされ、入口まで転送されてしまった。
「もう一度聞くよ?カレンって脳筋なの?」
「違うっ・・・はずだ!」
微妙に言い方を変えざるを得なかったカレンであった。
「はぁ。14Fからやり直しか・・・。」
「っ、すまないっ!」
「・・・・・・。」
「・・・クロト?」
「・・・・・・。」
クロトは何も言わない。
カレンは早くも涙目だ。
「・・・カレン、僕のお願い、聞いてもらえるかな?」
「お願い?それは一体どんな内容『聞いてもらえるよね?』・・・はい。」
大きすぎる失態をした今、嫌だなどと言えるはずもなく、頷いた。
「うん、それじゃあ一度帰るよ。今から楽しみだね・・・!」
「なっ!?」
先程までの怒った雰囲気は何処へやら。
突然嬉しそうな表情を浮かべたクロトに、カレンが驚愕の声をあげた。
「クロトっ!先程のは演技だったのか!?」
「え?演技も何も、怒っているなんて、一言も言ってないよね?」
「っ・・・!」
微妙に嵌められた気がしないでもないカレンだが、そこはそれ。
自分が手痛いミスをしたのは確かなので、怒ることはできない。
だが、予め考えていたであろうお願いというのが何なのかを知りたくなった。
「な、なあクロト・・・お願いというのは何なのだ?酷い事ではないよな?」
「・・・・・・。」
「何か言ってくれっ!?」
カレンはビクビクしながら、クロトの後についていった。
とある服飾店のVIPルームにて。
「まずはこれ。日本風メイド服を着てもらおうかな。」
「それを着ろというのか!?似合う訳があるまい!」
「似合うかどうかは度外視だよ。色々試してみないと。」
さらっと鬼畜なことを言うクロト。
カレンは、自分がひらひらした短いスカートのメイド服を着た姿を想像。
途端に顔が真っ赤になった。
「無理だ・・・!私には無理だっ!」
「まあそう言わずに。減るものでもないし。」
「私の中のなにか大切なものがなくなる気がするんだっ!」
クロトは、カレンの必死な様子に、流石にハードルが高すぎたかと反省する。
「じゃあ、こっちのノーマルメイド服は?」
「うっ・・・そちらなら、まあ・・・。」
カレンは先程のメイド服よりは随分マシだと判断して了承した。
どことなく詐欺みたいな展開だが、それを指摘する者は居ない。
メイド服を着たカレンは・・・意外と悪くなかった。
少し恥ずかしそうにしていたが、カレンも割と気に入ったようだ。
メイド服とは、とても合理的な仕組みをした服なのである。
「何なら、そのまま生活してみる?」
「それはお断りだ!」
そこまでは踏み切れないらしい。
「次はこれ。学生服だよ。」
「ほう?いいデザインだな、これは。スカートなのはアレだが。」
こちらは、あまり抵抗もなく試着。
着々と感覚が麻痺している。
「・・・どうだ、クロト?」
「うん、似合う。こんな生徒が居たら、憧れの的だね。」
「っ・・・そこまでか・・・?」
カレンは疑わしそうにクロトを窺うが、間違いなく本心のようだ。
年齢的にはオーバーだが、漫画に出てくるヒロインもかくやといった具合だ。
その後、男性用の制服や海上自衛隊風の服も試着。
カレンはどちらも気に入ったようだ。
後者は絶対領域が眩しかった。
「さて、最後は・・・日本風猫耳メイド服。」
「断固として断るっ!」
クロトが取り出した服を見て、そのように即答した。
断られることは想定済みであったクロトは、ある条件を出した。
「この服を着てくれたら、カレンのお願いを何でも一つ聞いてあげるよ?」
「っ!?何でも、だと・・・!?」
迂闊な事など口走らないクロトから発された言葉とはとても思えない。
カレンも衝撃を受け、葛藤し始める。
(何でも・・・なら、あんなことやこんなことも・・・っ!!)
どうやら、色々と欲求が溜まっているようだ。
さて、カレンの選択は?
クロトとカレンは、14Fから始まる射手の試練に来ていたのだが・・・。
「・・・ねぇ、カレン。」
「・・・何だ、クロト。」
「カレンって脳筋だったの?」
「違う!先程のはただの勘違いで・・・!」
二人がこんな会話をしている原因は、少し前にさかのぼると分かる。
天の塔16F
14Fと15Fを順当にクリアし、16Fにやってきた二人。
矢の雨の中を潜り抜ける14Fはそれほど難しくはなかった。
追尾する矢を破壊せずに射手騎士と戦う15Fも、問題なくクリアできた。
そして16Fは、所定の位置から投擲武器で的を破壊するというもの。
的はかなり固くて小さく、剣士には無理難題であったが、クロトには今更か。
「カレン、あの的を破壊すればいいらしいよ?」
「そうか。なら私が・・・。」
「・・・えっ?」
カレンは突然転移を使用し、的の前へ移動。
そして、剣の一振りで的を破壊してしまった。
クロトは一瞬だけ思考停止した。
当然ルール違反なので、失敗とみなされ、入口まで転送されてしまった。
「もう一度聞くよ?カレンって脳筋なの?」
「違うっ・・・はずだ!」
微妙に言い方を変えざるを得なかったカレンであった。
「はぁ。14Fからやり直しか・・・。」
「っ、すまないっ!」
「・・・・・・。」
「・・・クロト?」
「・・・・・・。」
クロトは何も言わない。
カレンは早くも涙目だ。
「・・・カレン、僕のお願い、聞いてもらえるかな?」
「お願い?それは一体どんな内容『聞いてもらえるよね?』・・・はい。」
大きすぎる失態をした今、嫌だなどと言えるはずもなく、頷いた。
「うん、それじゃあ一度帰るよ。今から楽しみだね・・・!」
「なっ!?」
先程までの怒った雰囲気は何処へやら。
突然嬉しそうな表情を浮かべたクロトに、カレンが驚愕の声をあげた。
「クロトっ!先程のは演技だったのか!?」
「え?演技も何も、怒っているなんて、一言も言ってないよね?」
「っ・・・!」
微妙に嵌められた気がしないでもないカレンだが、そこはそれ。
自分が手痛いミスをしたのは確かなので、怒ることはできない。
だが、予め考えていたであろうお願いというのが何なのかを知りたくなった。
「な、なあクロト・・・お願いというのは何なのだ?酷い事ではないよな?」
「・・・・・・。」
「何か言ってくれっ!?」
カレンはビクビクしながら、クロトの後についていった。
とある服飾店のVIPルームにて。
「まずはこれ。日本風メイド服を着てもらおうかな。」
「それを着ろというのか!?似合う訳があるまい!」
「似合うかどうかは度外視だよ。色々試してみないと。」
さらっと鬼畜なことを言うクロト。
カレンは、自分がひらひらした短いスカートのメイド服を着た姿を想像。
途端に顔が真っ赤になった。
「無理だ・・・!私には無理だっ!」
「まあそう言わずに。減るものでもないし。」
「私の中のなにか大切なものがなくなる気がするんだっ!」
クロトは、カレンの必死な様子に、流石にハードルが高すぎたかと反省する。
「じゃあ、こっちのノーマルメイド服は?」
「うっ・・・そちらなら、まあ・・・。」
カレンは先程のメイド服よりは随分マシだと判断して了承した。
どことなく詐欺みたいな展開だが、それを指摘する者は居ない。
メイド服を着たカレンは・・・意外と悪くなかった。
少し恥ずかしそうにしていたが、カレンも割と気に入ったようだ。
メイド服とは、とても合理的な仕組みをした服なのである。
「何なら、そのまま生活してみる?」
「それはお断りだ!」
そこまでは踏み切れないらしい。
「次はこれ。学生服だよ。」
「ほう?いいデザインだな、これは。スカートなのはアレだが。」
こちらは、あまり抵抗もなく試着。
着々と感覚が麻痺している。
「・・・どうだ、クロト?」
「うん、似合う。こんな生徒が居たら、憧れの的だね。」
「っ・・・そこまでか・・・?」
カレンは疑わしそうにクロトを窺うが、間違いなく本心のようだ。
年齢的にはオーバーだが、漫画に出てくるヒロインもかくやといった具合だ。
その後、男性用の制服や海上自衛隊風の服も試着。
カレンはどちらも気に入ったようだ。
後者は絶対領域が眩しかった。
「さて、最後は・・・日本風猫耳メイド服。」
「断固として断るっ!」
クロトが取り出した服を見て、そのように即答した。
断られることは想定済みであったクロトは、ある条件を出した。
「この服を着てくれたら、カレンのお願いを何でも一つ聞いてあげるよ?」
「っ!?何でも、だと・・・!?」
迂闊な事など口走らないクロトから発された言葉とはとても思えない。
カレンも衝撃を受け、葛藤し始める。
(何でも・・・なら、あんなことやこんなことも・・・っ!!)
どうやら、色々と欲求が溜まっているようだ。
さて、カレンの選択は?
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