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第二部「創世神降臨」編
セレンの嫉妬
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突然現れた謎の人間に驚きを隠せないライト。
(おいおい・・・いつの間に?全く気づけなかったぞ・・・!?)
そんなライトにお構いなしで、話を進める仮面人間。
「ふぅ・・・それで、汝の望みは何なんだ?」
「え?ああ、こいつを助けたいんだが・・・命の水を貰えないかと思ってな。」
「それくらいならお安い御用。・・・だが、本当にそれでいいのか?」
「・・・?ああ、それでいいぞ?」
ライトは意味を図りかね、適当に頷く。
「うむ、では早速・・・。」
仮面人間はマントの中から容器を取り出し、中の水を赤髪の女性にかける。
たちまち怪我は治っていき、腕も再生した。
もう、命に別状はないだろうと思われる。
「はぁ・・・良かった・・・。」
「うむ。では、対価の方を頂こうか。」
「っ・・・そうだったな。」
ライトは対価の事を思い出し、何を取られるのかとヒヤヒヤしつつ尋ねた。
「対価ってのは、何を払えばいいんだ?」
「簡単だ。汝にとって一番大事なものを頂いていく。」
「なっ!?」
一番大事なものと言えば・・・・・・恋人のセレン。
勝手な事と自覚しつつ、それだけは勘弁してくれと土下座して頼み込もうとした。
だがしかし、それはかなわなかった。
仮面人間がパチリと指を鳴らすと、ライトは一切の身動きが取れなくなったのだ。
(っ!?これは一体・・・!?動けない上に声も出せねぇ!)
信じられない思いで一杯のライトに、仮面人間が話しかける。
「悪いが、説明が終わるまではそのままで居て貰う。襲われても面倒なのでな。」
「・・・・・・。」
「予め言っておくが、一番大事な物の中に、汝の所有物以外は含まれない。」
「・・・・・・。」
「つまり、通常は、恋人や妻は含まれないということを明言しておく。」
「・・・・・・!」
それを聞いたライトは、表情すら変えられないが、心の中で安堵した。
「願いの難易度次第ではあり得る・・・が、今回は適用されない。」
「・・・・・・。」
「では、対価を頂く。一番大事なものは・・・恋人に送る指輪か。」
「・・・!?」
なぜそんなことを知っているのか。
しかし、問いただすことも出来ず、目の前の光景に驚愕していた。
なんと、自らの収納の中から、指輪が飛び出してきたのだ。
大枚をはたいて手に入れた、思い入れの強い指輪。
ライトは心の中で涙を飲んで、差し出すことを決めた。
仮面人間は指輪を手に取り、何かを見定めると、口を開いた。
「ふむ。これではこちらが貰い過ぎか。これは返却しておこう。」
仮面人間がそういうと、指輪はライトの収納へ戻った。
「代わりに、こちらを頂いていこう。」
収納から新たに飛び出したのは、手に入れたばかりのアーティファクト。
かなりの値打ちものだが、指輪と比べれば、大したものでは無い。
「では、これで失礼する。さらばだっ!」
そう告げた仮面人間が消えた瞬間、ライトの体は自由に動くようになった。
「・・・一体、なんだったんだ?」
色々と疑問は残る。
だが、助けて貰ったことへの感謝の念は強い。
ライトは、今度会ったら礼を言おうと決め、赤髪の女性が起きるのを待った。
セレンは、ライトが遅いのを心配しながら、戻ってくるのを待っていた。
(ライトさんなら、きっと大丈夫。・・・早く戻って来ないかなぁ。)
やがて、ライトは無事戻って来たのだが、素直に喜べない理由が一つ。
「・・・ライトさん、その人は?」
「ああ・・・何と言うか、馬車の生き残りだ。」
「・・・随分と仲良さそうですね?」
赤髪の女性は、ライトの腕にしがみついていたいたため、言葉が冷たくなる。
そのことを自覚しながらも、言葉は止まらない。
ライトはモテるが、今まで、セレン以外にそんな真似を許していなかった。
ならば、もしかしたら・・・。
どうか違っていて欲しいという願いを込めて、ライトに尋ねた。
「・・・恋人にするつもりですか?」
「それは、その・・・・・・済まない、セレン。」
そっぽを向きながら、暗に肯定したライト。
セレンは、自分の中から黒い感情が溢れ出すのを感じた。
赤髪の女性、レイナが目を覚ました時は大変だった。
状況を把握したレイナは、両親の遺体に縋って、泣き喚いた。
悲しみに暮れるレイナを見たライトは、こう思った。
自分が、この悲しみに暮れる女性を、幸せにしてあげたい。
それは、半ば一目惚れに近いものだった。
気づいたら、ライトは告白していた。
レイナは、急なことで驚いていた。
そんな気分ではないので断ろうとしていたが、出来なかった。
自分を助けてくれた男性の真剣な表情に、胸がときめくのを感じてしまったから。
レイナは、頼れる両親が死んだばかりで、縋れる人を求めていたのかもしれない。
だがそれでも、恋は恋。
顔が熱くなるのを自覚しながらも、答えを返した。
「私で、よければ、よろこんで・・・!」
(おいおい・・・いつの間に?全く気づけなかったぞ・・・!?)
そんなライトにお構いなしで、話を進める仮面人間。
「ふぅ・・・それで、汝の望みは何なんだ?」
「え?ああ、こいつを助けたいんだが・・・命の水を貰えないかと思ってな。」
「それくらいならお安い御用。・・・だが、本当にそれでいいのか?」
「・・・?ああ、それでいいぞ?」
ライトは意味を図りかね、適当に頷く。
「うむ、では早速・・・。」
仮面人間はマントの中から容器を取り出し、中の水を赤髪の女性にかける。
たちまち怪我は治っていき、腕も再生した。
もう、命に別状はないだろうと思われる。
「はぁ・・・良かった・・・。」
「うむ。では、対価の方を頂こうか。」
「っ・・・そうだったな。」
ライトは対価の事を思い出し、何を取られるのかとヒヤヒヤしつつ尋ねた。
「対価ってのは、何を払えばいいんだ?」
「簡単だ。汝にとって一番大事なものを頂いていく。」
「なっ!?」
一番大事なものと言えば・・・・・・恋人のセレン。
勝手な事と自覚しつつ、それだけは勘弁してくれと土下座して頼み込もうとした。
だがしかし、それはかなわなかった。
仮面人間がパチリと指を鳴らすと、ライトは一切の身動きが取れなくなったのだ。
(っ!?これは一体・・・!?動けない上に声も出せねぇ!)
信じられない思いで一杯のライトに、仮面人間が話しかける。
「悪いが、説明が終わるまではそのままで居て貰う。襲われても面倒なのでな。」
「・・・・・・。」
「予め言っておくが、一番大事な物の中に、汝の所有物以外は含まれない。」
「・・・・・・。」
「つまり、通常は、恋人や妻は含まれないということを明言しておく。」
「・・・・・・!」
それを聞いたライトは、表情すら変えられないが、心の中で安堵した。
「願いの難易度次第ではあり得る・・・が、今回は適用されない。」
「・・・・・・。」
「では、対価を頂く。一番大事なものは・・・恋人に送る指輪か。」
「・・・!?」
なぜそんなことを知っているのか。
しかし、問いただすことも出来ず、目の前の光景に驚愕していた。
なんと、自らの収納の中から、指輪が飛び出してきたのだ。
大枚をはたいて手に入れた、思い入れの強い指輪。
ライトは心の中で涙を飲んで、差し出すことを決めた。
仮面人間は指輪を手に取り、何かを見定めると、口を開いた。
「ふむ。これではこちらが貰い過ぎか。これは返却しておこう。」
仮面人間がそういうと、指輪はライトの収納へ戻った。
「代わりに、こちらを頂いていこう。」
収納から新たに飛び出したのは、手に入れたばかりのアーティファクト。
かなりの値打ちものだが、指輪と比べれば、大したものでは無い。
「では、これで失礼する。さらばだっ!」
そう告げた仮面人間が消えた瞬間、ライトの体は自由に動くようになった。
「・・・一体、なんだったんだ?」
色々と疑問は残る。
だが、助けて貰ったことへの感謝の念は強い。
ライトは、今度会ったら礼を言おうと決め、赤髪の女性が起きるのを待った。
セレンは、ライトが遅いのを心配しながら、戻ってくるのを待っていた。
(ライトさんなら、きっと大丈夫。・・・早く戻って来ないかなぁ。)
やがて、ライトは無事戻って来たのだが、素直に喜べない理由が一つ。
「・・・ライトさん、その人は?」
「ああ・・・何と言うか、馬車の生き残りだ。」
「・・・随分と仲良さそうですね?」
赤髪の女性は、ライトの腕にしがみついていたいたため、言葉が冷たくなる。
そのことを自覚しながらも、言葉は止まらない。
ライトはモテるが、今まで、セレン以外にそんな真似を許していなかった。
ならば、もしかしたら・・・。
どうか違っていて欲しいという願いを込めて、ライトに尋ねた。
「・・・恋人にするつもりですか?」
「それは、その・・・・・・済まない、セレン。」
そっぽを向きながら、暗に肯定したライト。
セレンは、自分の中から黒い感情が溢れ出すのを感じた。
赤髪の女性、レイナが目を覚ました時は大変だった。
状況を把握したレイナは、両親の遺体に縋って、泣き喚いた。
悲しみに暮れるレイナを見たライトは、こう思った。
自分が、この悲しみに暮れる女性を、幸せにしてあげたい。
それは、半ば一目惚れに近いものだった。
気づいたら、ライトは告白していた。
レイナは、急なことで驚いていた。
そんな気分ではないので断ろうとしていたが、出来なかった。
自分を助けてくれた男性の真剣な表情に、胸がときめくのを感じてしまったから。
レイナは、頼れる両親が死んだばかりで、縋れる人を求めていたのかもしれない。
だがそれでも、恋は恋。
顔が熱くなるのを自覚しながらも、答えを返した。
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