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第二部「創世神降臨」編
世界の状況
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王都カラーヴォイス、その王城にて。
「おお、クロト。やっと目を覚ましたのか。」
「ええ、今日の朝に。数日も体を動かせば、元通りに戻ると思いますよ。」
「そうか、そりゃあ良かった。」
国王エドワードはクロトの目覚めと回復を喜んでいる。
色々と話すことが溜まっているようだ。
「それで、だ。改めて礼を言うぞ。クロトのおかげで、この国は守られた。」
「防衛案の提供については、僕にも思惑あってのことですから・・・。」
「それでも、だ。お前が居なければ、この国も陥落していたはずだからな。」
確かに、クロトが居なければそうなっていた可能性は高い。
それから、気持ち声を潜めて、クロトに確認してきた。
「それと、この国もだいぶん広くなったしな・・・。」
「ええ・・・二か国分ですからね・・・。」
ブルータル王国とレモニア王国は、カラーヴォイス王国に編入された。
カリスが滅ぼし、統治者が居ない状態の所をクロトが乗っ取ったのだ。
「本当にウチに編入してもいいのか?なんなら、クロトが収めてもいいんだが。」
「遠慮しておきます。いざという時に役に立てば、それでいいですから。」
「欲が無い上、恐ろしいことを考えるな・・・。国を道具扱いとは・・・。」
エドワードはクロトの言葉に心底呆れている。
「新しい領土は迷惑ですか?」
「既に復興も終わり、統治の基盤が出来ている。そんな地を貰わない手は無い。」
「ですよね。色々終わらせておきましたし、手間は掛からず税収だけ入ります。」
エドワードも国王としては、領土拡大は嬉しい。
戦争をしてまで拡大したいとは思わないが、今回のクロトの提案は渡りに船。
責任は、すべて魔王たちに押し付けてしまえばいいのだから。
「恐ろしいな・・・お前の財閥。」
「まあ、有能な人材が揃っていますから。」
「その内この国もひっくり返されるかもな・・・。」
「今のままであれば、そんなことにはなりませんよ、きっと。」
クロトの曖昧な言葉に冷や汗を流すエドワード。
密かに、子供のリオンを心配した。
「ところで、シンクレア王国の方はどうです?」
「順調だ。王家とグリーンフォレスト家が中心になって復興は終わった。」
「そうですか。そちらは急に計画を変えましたが、上手く行ってなによりです。」
「どんな狙いだったかは知らないが、予定通りとしか思えない機敏さだったぞ?」
「違いますよ。・・・あれ、目的は話してませんでしたっけ?」
「・・・聞いてないぞ。教えてくれるのか?」
エドワードは嫌な予感がしながらも、好奇心に負けて聞いてしまった。
「ええ、僕がやろうとしたのは・・・・・・神殺しですよ。」
「かっ・・・!?」
エドワードは口をパクパクさせている。
「おかげ様で、上手く行きました。ありがとうございました。」
「・・・・・・。」
ついに絶句するエドワード。
自分がそんな恐ろしい事の片棒を担いでいたと知って、言葉が出ないようだ。
「では、僕はそろそろ失礼しますね。ああ、コレ、ありがとうございます。」
エドワードから受け取った物を見せ、そのまま去っていくクロト。
「・・・おお。領土ならやるから、いつでも言って来いよ・・・。」
何とかそれだけ絞り出して、クロトを見送るのだった。
「リオン、やっぱり友達が居ないんだね。」
「出会い頭に何を言ってるのかなっ!?」
今のは、第一王子のリオンに見つかって、話しかけられたクロトの言葉だ。
突然と言えば突然だが、クロトからすればおかしな発言ではない。
「だってさ・・・いつ見ても一人で居るよね?」
「それは・・・クロト君が、中々会いに来てくれない、から・・・。」
セミロングの金髪を指でクルクルさせながら、ぼそぼそとそう言った。
「・・・・・・友達?」
「またこの流れ!?この前、友達だという結論が出たよね!?」
「・・・・・・ごめん、記憶にない。」
「そんなっ!?簡単には忘れないタイプなんじゃ無かったのかい!?」
「・・・・・・・・・・。」
「・・・何か言ってくれよお!?」
リオンはクロトに掴みかかったのだった。
クロトはその時、ヘキサアイズ用の魔法陣の事で頭が一杯だった。
そのために、珍しいことに、忘れてしまったのだ。
リオンも運の無いことだ。
「・・・それで、僕以外の友達は?」
「・・・・・・。」
「やっぱりボッチのままか。ご両親も心配するよ?」
「・・・クロト君のばかぁっ!」
リオンは顔を真っ赤にしてクロトを罵倒すると、走り去って行った。
「おお、クロト。やっと目を覚ましたのか。」
「ええ、今日の朝に。数日も体を動かせば、元通りに戻ると思いますよ。」
「そうか、そりゃあ良かった。」
国王エドワードはクロトの目覚めと回復を喜んでいる。
色々と話すことが溜まっているようだ。
「それで、だ。改めて礼を言うぞ。クロトのおかげで、この国は守られた。」
「防衛案の提供については、僕にも思惑あってのことですから・・・。」
「それでも、だ。お前が居なければ、この国も陥落していたはずだからな。」
確かに、クロトが居なければそうなっていた可能性は高い。
それから、気持ち声を潜めて、クロトに確認してきた。
「それと、この国もだいぶん広くなったしな・・・。」
「ええ・・・二か国分ですからね・・・。」
ブルータル王国とレモニア王国は、カラーヴォイス王国に編入された。
カリスが滅ぼし、統治者が居ない状態の所をクロトが乗っ取ったのだ。
「本当にウチに編入してもいいのか?なんなら、クロトが収めてもいいんだが。」
「遠慮しておきます。いざという時に役に立てば、それでいいですから。」
「欲が無い上、恐ろしいことを考えるな・・・。国を道具扱いとは・・・。」
エドワードはクロトの言葉に心底呆れている。
「新しい領土は迷惑ですか?」
「既に復興も終わり、統治の基盤が出来ている。そんな地を貰わない手は無い。」
「ですよね。色々終わらせておきましたし、手間は掛からず税収だけ入ります。」
エドワードも国王としては、領土拡大は嬉しい。
戦争をしてまで拡大したいとは思わないが、今回のクロトの提案は渡りに船。
責任は、すべて魔王たちに押し付けてしまえばいいのだから。
「恐ろしいな・・・お前の財閥。」
「まあ、有能な人材が揃っていますから。」
「その内この国もひっくり返されるかもな・・・。」
「今のままであれば、そんなことにはなりませんよ、きっと。」
クロトの曖昧な言葉に冷や汗を流すエドワード。
密かに、子供のリオンを心配した。
「ところで、シンクレア王国の方はどうです?」
「順調だ。王家とグリーンフォレスト家が中心になって復興は終わった。」
「そうですか。そちらは急に計画を変えましたが、上手く行ってなによりです。」
「どんな狙いだったかは知らないが、予定通りとしか思えない機敏さだったぞ?」
「違いますよ。・・・あれ、目的は話してませんでしたっけ?」
「・・・聞いてないぞ。教えてくれるのか?」
エドワードは嫌な予感がしながらも、好奇心に負けて聞いてしまった。
「ええ、僕がやろうとしたのは・・・・・・神殺しですよ。」
「かっ・・・!?」
エドワードは口をパクパクさせている。
「おかげ様で、上手く行きました。ありがとうございました。」
「・・・・・・。」
ついに絶句するエドワード。
自分がそんな恐ろしい事の片棒を担いでいたと知って、言葉が出ないようだ。
「では、僕はそろそろ失礼しますね。ああ、コレ、ありがとうございます。」
エドワードから受け取った物を見せ、そのまま去っていくクロト。
「・・・おお。領土ならやるから、いつでも言って来いよ・・・。」
何とかそれだけ絞り出して、クロトを見送るのだった。
「リオン、やっぱり友達が居ないんだね。」
「出会い頭に何を言ってるのかなっ!?」
今のは、第一王子のリオンに見つかって、話しかけられたクロトの言葉だ。
突然と言えば突然だが、クロトからすればおかしな発言ではない。
「だってさ・・・いつ見ても一人で居るよね?」
「それは・・・クロト君が、中々会いに来てくれない、から・・・。」
セミロングの金髪を指でクルクルさせながら、ぼそぼそとそう言った。
「・・・・・・友達?」
「またこの流れ!?この前、友達だという結論が出たよね!?」
「・・・・・・ごめん、記憶にない。」
「そんなっ!?簡単には忘れないタイプなんじゃ無かったのかい!?」
「・・・・・・・・・・。」
「・・・何か言ってくれよお!?」
リオンはクロトに掴みかかったのだった。
クロトはその時、ヘキサアイズ用の魔法陣の事で頭が一杯だった。
そのために、珍しいことに、忘れてしまったのだ。
リオンも運の無いことだ。
「・・・それで、僕以外の友達は?」
「・・・・・・。」
「やっぱりボッチのままか。ご両親も心配するよ?」
「・・・クロト君のばかぁっ!」
リオンは顔を真っ赤にしてクロトを罵倒すると、走り去って行った。
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