異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!

リュース

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4章

243 ギルド戦開始

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 レインと幸せな時間を過ごし、一同からニヤニヤされ、諸々の準備を終えた頃。


『―――皆さん、お待たせいたしました。まもなく闘技大会ギルド戦を開始します!
 準備の方はよろしいですか?よろしくなくともカウントダウンを開始いたします』


 じゃあなんで聞いたんだよ・・・?


『悔いの残らないよう、思う存分戦ってください! それでは、開始まで十秒前。
 九、八、七、六、五、四、三、二・・・闘技大会ギルド攻城戦、開始ですっ!』


 システマの宣言とともに大きな花火が上がり、ギルド戦が開始された。
 試しに専用ウィンドウを開いてみる。



――――――――――――――――――――――――――――
『ギルド対抗「攻城戦」開催中!』 <残り二十四時間>

 ・参加ギルド 302ギルド
 ・残りギルド 302ギルド/302ギルド

 ・獲得フラッグ0 喪失フラッグ0
 ・獲得ポイント0 喪失ポイント0

 ・総合ポイント0

 ・広域マップ確認
 ・周辺マップ確認《ウェザリア》
 ・―――――――
 ・―――――
――――――――――――――――――――――――――――



 間違いなく始まっているようだ。
 とはいえ、最初は様子見なので殆どやることが無い。

 ・・・いや、他ギルドの確認作業があるな。
 メニューの広域マップ確認をタップしてマップを表示する。

 一番近くのギルドは・・・《もののけフェスティバル》というギルド。

 何じゃいそのギルド名は・・・?

 えっと、場所はここから東に二十キロくらい離れた風の都ウィーンフライト内部。
 その周辺を縮小すると、周囲に幾つかのギルドを確認した。
 この辺りは戦闘になるか同盟を組むか、微妙なところだ。

 なお、拠点内部の様子や侵入推奨経路などは表示されない。
 あれは準備時間限定の表示だからな。
 そりゃあ弱点とかも示されてるし、外部の人間に見られたら面白くないだろう。

 ちなみに、ミレアは僕が大石を作っている間に全部頭に叩き込んだそうだ。
 アリアさんは全部とまではいかなかったがある程度は覚えたそうで。
 流石はウェザリアの頭脳担当だ。

 僕? 僕は一つ目を覚えてリタイアだ。
 やってられんよ。あれを全部覚えるとか。


「アライアの町内部にはかなりの数のギルドが集まっているわね。五十近くあるのではないかしら?」

「あそこは広いですからね。あ、《神聖騎士団》もありましたっ・・・!」

「やっぱ参加してるよなぁ・・・。でも遠くて良かった」


 レインが《神聖騎士団》の拠点を見つけた。
 正直関わりたくないランキング一位を争っているギルドだから、遠いのは嬉しい。

 言うまでもないが、一位を争っているのは《龍の咆哮》だ。
 掲示板を見る限り、あいつらまだ懲りてないっぽいんだよなぁ・・・。

 その《龍の咆哮》は・・・・・・げっ!?
 東隣のエリアである『イウェスティアの町』の中央かよ・・・!
 決して近くはないが、遠くもない距離だ。
 いっそ天竺まで突き抜けてしまえばいいのに。

 一つのエリアが、おおよそ五十キロ四方だから、『風の都ウィーンフライト』エリアの西端であるここからだと、約七十キロ無いくらいかな?
 速い奴なら三時間掛からずにここまで来そうだ。


「やったーっ! アスト兄っ!《龍の咆哮》が丁度いい位置にあるよっ!」


 ミレアが僕の方に寄ってきて喜びを分かち合おうとしている。
 相変わらず愛いやつだ。

 ・・・でも、その意図はさっぱりわからん。
 どうしてこの位置に《龍の咆哮》があると喜ばしいんだ?

 僕がちょっかいをかけられるのを見て楽しむため、とか?
 何それ泣ける。そんなに嫌われるようなことは・・・してるな、色々と。

 冗談はさておき。

 他のギルドについても確認していく。
 注目しているギルドは幾つかあるのだが・・・・・・あった。

 サクラ率いる《桜花絢爛》は『風の都ウィーンフライト』エリアの南側に存在するエリア、『ウレスタの町』エリアの南側にある森の中だ。
 あそこはコボルトの巣窟だったよな、確か。

 フローリア率いる《花鳥風月》は、『水の都ウルズ』エリアの南側。
 パシフィスタ率いる大規模ギルド《フレンド・ランド》は『アライアの町』内部。
 ライラ、じゃなくてアウルム率いる《太陽の王国》は『火の都ウィルフラム』エリアの北側に拠点を構えていた。

 他にも幾つかある注目ギルドの情報を確認したら、次は自分たちの周辺。
 先程東方向、『風の都ウィーンフライト』付近に幾つかのギルドを確認したが、今度はエリア全体の確認だ。

 ふむ・・・このエリアには大小合わせて十九のギルドが存在しているようだ。
 場所は北に南にと別れているが。

 ・・・そういえばギルドメンバーが全滅したらどうなるんだ?
 そこのギルドのフラッグは無効になるのか?
 だとしたら全滅させない方がいいのか?

 ・・・今回も存在する隠しシステムが匂うな。


「・・・もしかしたら、陣取りゲームみたいになるかも?」

「「「「「えっ?」」」」」


 ミレアの呟きを聞き取った一同が思わず声を漏らした。
 なるほど、そういう見方もあるのか。

 なんにせよ、これは面白くなりそうだな・・・!





 ギルド戦の状況

―――――――――――――――――――――――――――――――
『ギルド対抗「攻城戦」開催中!』 <残り二十三時間五十八分>

 ・参加ギルド 302ギルド
 ・残りギルド 302ギルド/302ギルド

 ・獲得フラッグ0 喪失フラッグ0
 ・獲得ポイント0 喪失ポイント0

 ・総合ポイント0

 ・広域マップ確認
 ・周辺マップ確認《ウェザリア》
 ・―――――――
 ・―――――
―――――――――――――――――――――――――――――――

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