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4章
239 特上合成添加粘液の謎
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「―――で、この金額になるのだけれど、構わないかしら?」
「ええ、それでお願いします」
レインの誤解を解いた後。
買い取りをお願いしたアリアさんから提示された金額は七百万ゴールド。
売却品は【炎熱獅子の牙】【双頭赤獅子の双牙】【合成獣の紅蓮毛皮】【合成獣の紅蓮牙】【炎熱虎の皮】【蒼炎虎の皮】【蒼炎虎の石】【白炎琥珀】【白炎鉱石】等。
ここから【炎熱獅子の牙】は【灼銀獅子のナイフ】にすることが決まっている。
自分で使う為に加工を頼みたい物が他にもあったが、面倒なので全て売却した。
アリアさんが、悩むようならすべて売却、をお勧めしてきたので。
装備作製時はちゃんと割り引いてくれるらしいので安心。
先に示された金額は、素材確保用の費用などを差し引いた分だ。
加工を依頼した場合は、ここから格安の加工費を支払うことになる。
それにしたって、数時間の稼ぎとは思えない金額だ。
これでもミレアと半分にしたんだぜ・・・?
やはりうちの妹は最高だな。
その後、紅蓮牙と双牙は【硬牙の剣】と一緒に加工する方向へ。紅蓮毛皮と蒼炎虎の皮は今の防具とは別にもう一つ作製する方向に話が進んだ。
各々、レインとミアと相談した結果だ。
防具を新しく作製するのは、今の防具とこれ以上重ねるのは厳しいからだ。
レインが申し訳なさそうに言ってきたので、ちゃんとフォローはしておいた。
なお、どちらも先行きは不透明なので、準備が出来たら伝えてくれるそうだ。
それまでは【硬牙の剣】は僕が持っておいても問題ないとのこと。
白炎鉱石はミアに一任。自分の分は前回確保してあるので。
蒼炎虎の石は売却で、白炎琥珀はシエラに加工を依頼。
蒼炎虎の石を売却したのは、二つ以上あっても仕方ないからだ。
なんでも、同じ宝石は一人二つまでしか意味を為さないらしい。
そういう訳で、昨日のポーション類の売り上げも貰い、僕の清算は終了。
ミレアの方は、所持金の殆どをはたいて新たな杖を入手していた。
ついさっき完成したばかりの品だとか。
許可をとって解析すると――――
【八翼の虹杖】武器アイテム レア度6
ATK+2 MATK+10 基本八属性魔法効果上昇[小] 品質7
老樹木の根幹に湖畔の水化木を絶妙のバランスで加工した杖。
八属性全てと暴走土竜素材、特上合成添加粘液が使用されている。
また暴走土竜素材が使われているのはまあいいとして、だ。
何ともコメントに困るというか、名前は凄そうなのだが性能が・・・。
いや、八属性魔法効果上昇とか十分凄い効果ではあるんだが。
それでも何か違和感が拭えない。
それにしても、特上合成添加粘液ってどこかで聞いたことがあるような?
「アリアさん、この杖は一体・・・?」
「それが、私にもよく分からないの。四人の合作による最高傑作なのだけれど、どうしてこんな完成品になったのかまるで分からないわ・・・」
「ええ・・・?」
それって大丈夫なのか?
突然爆発したり、意味も無く爆発したり、予告されてから爆発したり。
ミレアは気に入っているみたいだが・・・。
「恐らく、【特上合成添加粘液】がおかしな反応をしたのだと思うわ。レア度7素材だから、細心の注意を払って添加したのだけれど・・・」
んん? レア度7素材で【特上合成添加粘液】・・・?
やはりどこかで聞いたような・・・。
レア度7だからラッキーセブン・・・っ、ああっ! 思い出したっ!
特上合成添加粘液って、スーパーレアスライムのドロップだっ!
僕も一つアイテムボックスに死蔵しているアイテムじゃないか!
素材の提供元は・・・ミレアだよな、多分。
あいつは北へ南へ、色々と行き来しているんだなぁ・・・。
「でも、あれって《武器同士の根源合成》とか書いてませんでしたっけ?」
「ええ、そうよ。だから、四本の杖をバラしてから合成したのだけれど・・・」
「四本っ!? それ一体いくらかかってるんですか!?」
「三本はミレアの持ち出しだから、そこまででもないわよ?仮に全てこちらで用意するなら・・・五千万ゴールドは下らないのではないかしら・・・?」
うへぇ・・・昨日の【大地の暴風参弓】が安く思えてくる。
あれも千五百万ぐらいしたはずなんだがな・・・。
だが、それなら尚更、この性能では物足りなくないか?
現時点では最高品質なのは間違いないのだが・・・。
うーん・・・【特上合成添加粘液】は謎だな。
「僕としては、二本の剣に粘液をかけてインゴットに戻して、その二つをそこから再加工するのだとばかり思ってました」
「私たちもそういう認識だったわよ?現に、四本の杖に粘液をかけたら新しい素材に変化したわ。そこからは勝手に完成してしまったのだけれどね」
実質、アリアさんたちは杖を一本作製して、粘液をかけただけ、か。
・・・やっぱりわからん。
いずれレア度7の武器が複数揃った時は使おうとしていたのだが、もう少し慎重になった方がいいかもしれない。
それはさておき。
「アリアさん、そろそろですね?」
「・・・もうそんな時間だったの。全員、敷地内に居るわよね?」
アリアさんが簡単に点呼をとった。
ギルド敷地内に居るようにという指示だったからな。
そう・・・あと数分で九時となり、ギルド戦が始まるのだ。
「ええ、それでお願いします」
レインの誤解を解いた後。
買い取りをお願いしたアリアさんから提示された金額は七百万ゴールド。
売却品は【炎熱獅子の牙】【双頭赤獅子の双牙】【合成獣の紅蓮毛皮】【合成獣の紅蓮牙】【炎熱虎の皮】【蒼炎虎の皮】【蒼炎虎の石】【白炎琥珀】【白炎鉱石】等。
ここから【炎熱獅子の牙】は【灼銀獅子のナイフ】にすることが決まっている。
自分で使う為に加工を頼みたい物が他にもあったが、面倒なので全て売却した。
アリアさんが、悩むようならすべて売却、をお勧めしてきたので。
装備作製時はちゃんと割り引いてくれるらしいので安心。
先に示された金額は、素材確保用の費用などを差し引いた分だ。
加工を依頼した場合は、ここから格安の加工費を支払うことになる。
それにしたって、数時間の稼ぎとは思えない金額だ。
これでもミレアと半分にしたんだぜ・・・?
やはりうちの妹は最高だな。
その後、紅蓮牙と双牙は【硬牙の剣】と一緒に加工する方向へ。紅蓮毛皮と蒼炎虎の皮は今の防具とは別にもう一つ作製する方向に話が進んだ。
各々、レインとミアと相談した結果だ。
防具を新しく作製するのは、今の防具とこれ以上重ねるのは厳しいからだ。
レインが申し訳なさそうに言ってきたので、ちゃんとフォローはしておいた。
なお、どちらも先行きは不透明なので、準備が出来たら伝えてくれるそうだ。
それまでは【硬牙の剣】は僕が持っておいても問題ないとのこと。
白炎鉱石はミアに一任。自分の分は前回確保してあるので。
蒼炎虎の石は売却で、白炎琥珀はシエラに加工を依頼。
蒼炎虎の石を売却したのは、二つ以上あっても仕方ないからだ。
なんでも、同じ宝石は一人二つまでしか意味を為さないらしい。
そういう訳で、昨日のポーション類の売り上げも貰い、僕の清算は終了。
ミレアの方は、所持金の殆どをはたいて新たな杖を入手していた。
ついさっき完成したばかりの品だとか。
許可をとって解析すると――――
【八翼の虹杖】武器アイテム レア度6
ATK+2 MATK+10 基本八属性魔法効果上昇[小] 品質7
老樹木の根幹に湖畔の水化木を絶妙のバランスで加工した杖。
八属性全てと暴走土竜素材、特上合成添加粘液が使用されている。
また暴走土竜素材が使われているのはまあいいとして、だ。
何ともコメントに困るというか、名前は凄そうなのだが性能が・・・。
いや、八属性魔法効果上昇とか十分凄い効果ではあるんだが。
それでも何か違和感が拭えない。
それにしても、特上合成添加粘液ってどこかで聞いたことがあるような?
「アリアさん、この杖は一体・・・?」
「それが、私にもよく分からないの。四人の合作による最高傑作なのだけれど、どうしてこんな完成品になったのかまるで分からないわ・・・」
「ええ・・・?」
それって大丈夫なのか?
突然爆発したり、意味も無く爆発したり、予告されてから爆発したり。
ミレアは気に入っているみたいだが・・・。
「恐らく、【特上合成添加粘液】がおかしな反応をしたのだと思うわ。レア度7素材だから、細心の注意を払って添加したのだけれど・・・」
んん? レア度7素材で【特上合成添加粘液】・・・?
やはりどこかで聞いたような・・・。
レア度7だからラッキーセブン・・・っ、ああっ! 思い出したっ!
特上合成添加粘液って、スーパーレアスライムのドロップだっ!
僕も一つアイテムボックスに死蔵しているアイテムじゃないか!
素材の提供元は・・・ミレアだよな、多分。
あいつは北へ南へ、色々と行き来しているんだなぁ・・・。
「でも、あれって《武器同士の根源合成》とか書いてませんでしたっけ?」
「ええ、そうよ。だから、四本の杖をバラしてから合成したのだけれど・・・」
「四本っ!? それ一体いくらかかってるんですか!?」
「三本はミレアの持ち出しだから、そこまででもないわよ?仮に全てこちらで用意するなら・・・五千万ゴールドは下らないのではないかしら・・・?」
うへぇ・・・昨日の【大地の暴風参弓】が安く思えてくる。
あれも千五百万ぐらいしたはずなんだがな・・・。
だが、それなら尚更、この性能では物足りなくないか?
現時点では最高品質なのは間違いないのだが・・・。
うーん・・・【特上合成添加粘液】は謎だな。
「僕としては、二本の剣に粘液をかけてインゴットに戻して、その二つをそこから再加工するのだとばかり思ってました」
「私たちもそういう認識だったわよ?現に、四本の杖に粘液をかけたら新しい素材に変化したわ。そこからは勝手に完成してしまったのだけれどね」
実質、アリアさんたちは杖を一本作製して、粘液をかけただけ、か。
・・・やっぱりわからん。
いずれレア度7の武器が複数揃った時は使おうとしていたのだが、もう少し慎重になった方がいいかもしれない。
それはさておき。
「アリアさん、そろそろですね?」
「・・・もうそんな時間だったの。全員、敷地内に居るわよね?」
アリアさんが簡単に点呼をとった。
ギルド敷地内に居るようにという指示だったからな。
そう・・・あと数分で九時となり、ギルド戦が始まるのだ。
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