異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!

リュース

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4章

237 気まずさ払拭と大失敗

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《第四職業が〖土魔法使いLv10〗になりました》
《条件を満たしました。クラスアップが可能です》
《熟練度が一定に達し【土魔法】スキルがLv10になりました》
《【土魔法】Lv10アーツ『クレイストーム』を習得しました》
《【土石魔法】スキルが派生しました》
《熟練度が一定に達し【魔力制御】スキルがLv4になりました》
《熟練度が一定に達し【連携】スキルがLv13になりました》
《熟練度が一定に達し【疾風】スキルがLv9になりました》
《熟練度が一定に達し【消音】スキルがLv9になりました》
《熟練度が一定に達し【敏捷強化】スキルがLv13になりました》


 あれから微妙に気まずくなったのだが、あまりギクシャクはしていない。
 たとえ色恋沙汰で問題が起きても、兄妹としての絆まで消える訳ではないのだ。
 いつものように、互いが互いを尊敬し、支え合っている。

 ミレアが無理をしているのでは、という思いはあったのだが、それは他でもないミレアが否定した。
 なんでも、無理をしても何一ついいことがないから、とのこと。


「今は何も考えずに、ひたすらに楽しんで、いずれ時間が解決してくれるのを待つよっ! アスト兄との時間を思い悩んで無駄にするのは絶対に嫌だからねっ!」

「そうか・・・。それじゃあ、もう一狩りいこうか。次からホワイトフレイムタイガーだし、気合を入れていこう」

「はーいっ!」


 ミレアの元気な声が返ってきた。
 その表情には一点の曇りもない。

 何だかんだで、僕たちは似た者同士。
 思考の過程は違えど、ウジウジ悩むなど勿体ないと思ってしまうのだ。
 そんなことするくらいなら、ある程度は今を楽しんだ方が良い。

 小説や漫画を読むと、いつも思うのだ。
 何故この登場人物は無駄に悩んでいるのだろう、と。
 悩んでもどうしようもないのだから、もっと建設的になればいいのに、と。

 物語ならそれは、その登場人物の成長に必要なステップなのかもしれない。

 だが、読んでる側からすれば、あまり気持ちのいいものではないし、何よりも僕は物語の中に居るわけでもない。

 だから・・・今はただ、妹との狩りをひたすらに楽しむとしよう。
 さ、そうと決まれば・・・次の虎を探すっ!

 ・・・無論、土石魔法の取得とクラスアップも忘れずに。








《第四職業が〖土石魔法士Lv4〗になりました》
《熟練度が一定に達し【土石魔法】スキルがLv4になりました》
《熟練度が一定に達し【魔力制御】スキルがLv5になりました》
《熟練度が一定に達し【空中機動】スキルがLv11になりました》
《熟練度が一定に達し【城塞】スキルがLv13になりました》
《熟練度が一定に達し【敏捷強化】スキルがLv14になりました》


 前言撤回。
 ただ単に楽しめばいいというわけではないのだ。

 ちゃんと冷静に周りを見ることも、まあ・・・必要だ。


「あははははっ! アスト兄最高っ! これだから大好きなんだよねっっ!!」


 ミレアが腹を抱えて笑い転げている。
 僕はそれを苦い顔で見ることしかできない。

 どうしてミレアが笑っているのかというと・・・まあ、僕が失敗したからだ。
 それも、かなり笑える類いの失敗だ。

 ホワイトフレイムタイガーとの戦いは順調だった。
 相変わらずミレアは火系魔法でもダメージを通すし、僕は虎を翻弄していた。

 失敗したのは、戦闘が終了する間際。
 言ってしまえば、僕の油断から生じた失敗なのだが・・・。


「あはははっ・・・! なんでそこでっ、銀のたわしがっ・・・あはははっ!!」

「くっ・・・!」


 そう、失敗の原因は、ガチャで当てた(外した?)銀のたわしだ。
 収納に仕舞ってある【灼銀獅子のナイフ】を念じて取り出そうとしたところ、念じ方が甘かったのか、間違えて銀のたわしを出してしまったのだ。

 流れのままに投擲体勢に入ってから「何じゃこりゃあああ!?」となった訳だ。
 なお、その様子を見ていたミレアは乙女らしからぬ反応で噴き出した。

 笑われてムカついた僕は、思い切って銀のたわしを虎に投擲。

 すると、なんと白炎虎が、僕が投げた銀のたわしを尾で弾き返してきたのだ。
 尾に纏っていた白炎がたわしに引火するおまけつきで。

 その動作に思わず呆然としてしまった僕は、返却されたたわしを避け切れずに顔面で受けることに。
 熱さと衝撃で隙が出来た僕は、虎からいいのを一発もらってしまった。

 ・・・というのがことの顛末だ。ミレアじゃなくても笑うだろうよ、うん。

 結局、白炎虎はミレアに止めを刺されてお陀仏になったが、できれば僕が止めを刺したかったよ。


「あははっ!あはははははっ!! わ、笑い過ぎてっ! く、苦しいっ・・・!」


 ミレアが笑っている間に、僕は解体でアイテムを入手。
 虎狩りの収穫は、ブルーフレイムタイガーから【蒼炎虎の皮】【蒼炎虎の石】。
 ホワイトフレイムタイガーから【白炎琥珀の原石】【白炎鉱石】。
 他、ブレイズポーションだ。

 以前と同じで、【白炎琥珀の原石】は一つだけで、【白炎鉱石】は一抱え。
 量が物足りないなぁ、と思ってしまう。

 また、【蒼炎虎の石】と【蒼炎虎の皮】は四つずつ確保した。

 さて、未だに笑い転げているミレアをどうしてやろうかね。


「・・・ミレア、そろそろ笑い止んでほしいと思うんだがな?」

「無理っ!! だってっ、ッッ!? たわしがっ・・・あははははっ!!」


 なるほど、笑い止む気はないと。
 よかろう、ならば最終手段に出よう。

 僕は兄であるがゆえに、ミレアの弱点などお見通しなのだ。


「・・・おめでとうミレア。今日の昼食がゴーヤづくしに決まったぞ」

「あはははっ・・・・・・うええええっ!? それは嫌あああああっ!!」


 何を隠そう、ミレアはゴーヤが苦手なのだ。
 決して嫌いとは言わないし残さず食べるのだが、ゴーヤを口に入れるときに微妙に表情が歪んでいたのをちゃんと知っているのだ。
 あれ以来、ゴーヤは少なめにしていたのだが・・・今日は解禁だ。


「はっはっは。まず、ゴーヤチャンプルーは定番だよな。苦さが倍増するように趣向を凝らすとしようか。感謝するがいい、妹よ。健康にいいぞ?」

「許してアスト兄っ!! もう笑い止んだからああああっ!!」


 うんうん。確かに笑い止んでるな・・・・・・だが断る。
 今の僕は、もはや言い訳を聞く耳など持たんのだ。





 名前 アスト

 種族 人間 Lv36
 第一職業 上級剣士 Lv13
 第二職業 火焔魔法士 Lv11
 第三職業 舞闘家 Lv13
 第四職業 土石魔法士 Lv4
 スキルポイント33

 アナザースキル
 〖加速Lv10〗

 武器系スキル
 〖上級剣術Lv14〗〖上級槍術Lv14〗
 〖上級投擲術Lv11〗

 魔法系スキル
 〖火焔魔法Lv12〗〖土石魔法Lv4〗
 〖夢幻魔法Lv4〗

 生産系スキル
 〖中級錬金Lv19〗〖中級料理Lv16〗

 補助系スキル
 〖気配感知Lv13〗〖魔力感知Lv12〗
 〖気配遮断Lv8〗〖魔力遮断Lv8〗
 〖気配制御Lv8〗〖魔力制御Lv5〗
 〖魔眼Lv6〗

 戦闘スキル
 〖舞闘Lv14〗〖連携Lv13〗〖空中機動Lv11〗
 〖未来視Lv9〗〖疾風Lv9〗〖集撃Lv8〗
 〖消音Lv9〗〖奇襲Lv8〗〖超反応Lv8〗
 〖閃駆Lv4〗
 〖城塞Lv13〗〖敏捷強化Lv14〗
 
 称号スキル
 〖闘気Lv13〗〖魔気Lv12〗〖拡張Lv12〗

 スキルスロット31 残り1

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