237 / 264
4章
236 ミレアとキメラ狩り
しおりを挟む
そういう訳で、ミレアと一緒に『火の都・ウィルフラム』へ転移。
分かってはいたことだが、やはりミレアも来たことがあるらしい。というか、寧ろ僕よりも沢山訪れていると思われる。
では、早速狩りを始めよう。
まずは、デミフレアレオンを集中狙いだ。
「焼き討ちだーっ!!」
「いや、あいつらに火は効きづらいだろうに・・・」
何を言っているのか、我が妹は。
《熟練度が一定に達し【気配遮断】スキルがLv8になりました》
《熟練度が一定に達し【魔力制御】スキルがLv3になりました》
《熟練度が一定に達し【奇襲】スキルがLv8になりました》
《熟練度が一定に達し【閃駆】スキルがLv4になりました》
《熟練度が一定に達し【敏捷強化】スキルがLv11になりました》
ヤバい。
何がヤバいって、効率がヤバい。
ハッキリ言って段違いだ。
まだ数十分しか経ってないのに、もうトライクリムゾンキメラを倒してしまった。
「焼き討ちだーっ!」
「こいつ本当に火焔魔法で仕留めやがった・・・」
火焔無効の相手に火焔魔法でダメージって、どうなってるんでしょうねぇ?
いや、仕組みは分かっているんだ。もうミレアから聞かされたからな。
つまるところ、虹の賢者の称号効果だ。
確か・・・MP消費半減、MP回復速度上昇、魔法系スキル成長率大上昇、詠唱速度上昇、魔法操作能力上昇、魔法効果中上昇、耐性系スキル貫通。
予選一位だっただけあって、凄まじい特殊効果のオンパレードだ。
なお、相手の得意属性で仕留めることで、色々とボーナスがあるらしい。
火焔無効の敵を火焔魔法でしとめたのには、そういう理由がある。
ここまでに手に入れたアイテムは、
炎熱獅子から【炎熱獅子の牙】がたくさん。
双頭赤獅子から【双頭赤獅子の双牙】と【ブレイズポーション】×5個。
そして、今倒したキメラから【合成獣の紅蓮毛皮】【合成獣の紅蓮牙】。
共通するのは、武器の類がドロップしなかったこと。
ミレア曰く、初回限定で百パーセントドロップなのだとか。
「アスト兄、次のキメラから『グランマグマ・フロー』を使ってくるから、そこに注意してねっ!」
「あの呪文の出所はここのキメラかっ!?」
どっからあんな未知の呪文を仕入れてきたのかと思えば、ここだったのかっ!
「結局、アレはどんな魔法なんだ?火焔魔法の上位か?」
「半分正解っ!【火焔魔法】と【岩石魔法】の複合、【赤魔法】だよっ!」
「何でそんなことまで分かったんだか・・・・・・うん?」
ちょっと待て。
確か【岩石魔法】は【土石魔法】の上位。
ということは、ミレアが僕の第四職業に<土魔法使い>を進めたのはそういう理由だったのかっ!?
「それを先に教えるという手段は無かったのか・・・?」
「無いねっ!だって闘技大会前だったからっ!」
「はぁ・・・それもそうか。んで、どこで仕入れたんだ、その情報」
「図書館!」
うああああ・・・後回しにしていた図書館にそんな情報があったのか。
先に行かなかったのが心底悔やまれる・・・!
まあ、過ぎたことは仕方ない。
今からでも【土魔法】を取得して<土魔法使い>になろう。
スキルポイント1消費だ。
《第四職業が〖土魔法使いLv5〗になりました》
《熟練度が一定に達し【土魔法】スキルがLv5になりました》
《【土魔法】Lv5呪文アーツ『クレイアロー』を習得しました》
《熟練度が一定に達し【集撃】スキルがLv8になりました》
《熟練度が一定に達し【城塞】スキルがLv12になりました》
《熟練度が一定に達し【敏捷強化】スキルがLv12になりました》
「アスト兄っ、私の強化魔法詰め合わせの味はどうだったっ?」
「これに慣れると普段が大変そうだと思ったよ。何度か使ってもらえば、じきに慣れるとは思うが」
「えへへっ!私の魔法の、病みつきにしてあげるっ!」
「妙な言い方するのはやめてくれっ!?」
何というか、妙に卑猥な響きがあってどぎまぎしてしまうからっ!!
それはさておき、強化魔法詰め合わせは本当に凄かった。
全ての基礎能力値が強化されるので、動きが見違えてしまったくらいだ。
MPの消費もミレアならば半減で、回復も速い。
これを常時使い続けているミレア・・・そりゃあ強いさ。
基礎能力値なら素の僕より高くなっていそうだし。
そのおかげもあって、キメラはあっという間に討伐された。
後方からの援護が的確で、息もピッタリ。
ミレアが居るおかげで、僕もリスクの高い行動に出ることが可能になって、更に狩りの効率が上がっている。
やはりミレアは、最高にして最強の後衛だな。
解体を使用して、紅蓮毛皮と紅蓮牙、ブレイズポーションもゲット。
「獅子の数が減ってきて効率が悪いから、虎に切り替えたいんだけど、いいかな?」
「ミレアがそう判断したならそれでいいぞ? ナイフ用に確保したかった炎熱獅子の牙も十分に集まったしな」
「・・・・・・そっか」
ミレアの返事は、どうにも元気が無さげだった。
やはり空元気だった、か・・・?
「ミレア、どうした?」
「・・・ううん。ふとした拍子に私の好きなアスト兄が顔をのぞかせるから、ちょっと動揺しちゃって・・・。まだ割り切るのは無理みたいで・・・ごめんね?」
そう告げてきたミレアの瞳には、確かな熱が籠っている。
今日はまだ、一度も見ていなかったのだが、な。
僕は・・・彼女に曖昧な答えしか返してやれなかった。
分かってはいたことだが、やはりミレアも来たことがあるらしい。というか、寧ろ僕よりも沢山訪れていると思われる。
では、早速狩りを始めよう。
まずは、デミフレアレオンを集中狙いだ。
「焼き討ちだーっ!!」
「いや、あいつらに火は効きづらいだろうに・・・」
何を言っているのか、我が妹は。
《熟練度が一定に達し【気配遮断】スキルがLv8になりました》
《熟練度が一定に達し【魔力制御】スキルがLv3になりました》
《熟練度が一定に達し【奇襲】スキルがLv8になりました》
《熟練度が一定に達し【閃駆】スキルがLv4になりました》
《熟練度が一定に達し【敏捷強化】スキルがLv11になりました》
ヤバい。
何がヤバいって、効率がヤバい。
ハッキリ言って段違いだ。
まだ数十分しか経ってないのに、もうトライクリムゾンキメラを倒してしまった。
「焼き討ちだーっ!」
「こいつ本当に火焔魔法で仕留めやがった・・・」
火焔無効の相手に火焔魔法でダメージって、どうなってるんでしょうねぇ?
いや、仕組みは分かっているんだ。もうミレアから聞かされたからな。
つまるところ、虹の賢者の称号効果だ。
確か・・・MP消費半減、MP回復速度上昇、魔法系スキル成長率大上昇、詠唱速度上昇、魔法操作能力上昇、魔法効果中上昇、耐性系スキル貫通。
予選一位だっただけあって、凄まじい特殊効果のオンパレードだ。
なお、相手の得意属性で仕留めることで、色々とボーナスがあるらしい。
火焔無効の敵を火焔魔法でしとめたのには、そういう理由がある。
ここまでに手に入れたアイテムは、
炎熱獅子から【炎熱獅子の牙】がたくさん。
双頭赤獅子から【双頭赤獅子の双牙】と【ブレイズポーション】×5個。
そして、今倒したキメラから【合成獣の紅蓮毛皮】【合成獣の紅蓮牙】。
共通するのは、武器の類がドロップしなかったこと。
ミレア曰く、初回限定で百パーセントドロップなのだとか。
「アスト兄、次のキメラから『グランマグマ・フロー』を使ってくるから、そこに注意してねっ!」
「あの呪文の出所はここのキメラかっ!?」
どっからあんな未知の呪文を仕入れてきたのかと思えば、ここだったのかっ!
「結局、アレはどんな魔法なんだ?火焔魔法の上位か?」
「半分正解っ!【火焔魔法】と【岩石魔法】の複合、【赤魔法】だよっ!」
「何でそんなことまで分かったんだか・・・・・・うん?」
ちょっと待て。
確か【岩石魔法】は【土石魔法】の上位。
ということは、ミレアが僕の第四職業に<土魔法使い>を進めたのはそういう理由だったのかっ!?
「それを先に教えるという手段は無かったのか・・・?」
「無いねっ!だって闘技大会前だったからっ!」
「はぁ・・・それもそうか。んで、どこで仕入れたんだ、その情報」
「図書館!」
うああああ・・・後回しにしていた図書館にそんな情報があったのか。
先に行かなかったのが心底悔やまれる・・・!
まあ、過ぎたことは仕方ない。
今からでも【土魔法】を取得して<土魔法使い>になろう。
スキルポイント1消費だ。
《第四職業が〖土魔法使いLv5〗になりました》
《熟練度が一定に達し【土魔法】スキルがLv5になりました》
《【土魔法】Lv5呪文アーツ『クレイアロー』を習得しました》
《熟練度が一定に達し【集撃】スキルがLv8になりました》
《熟練度が一定に達し【城塞】スキルがLv12になりました》
《熟練度が一定に達し【敏捷強化】スキルがLv12になりました》
「アスト兄っ、私の強化魔法詰め合わせの味はどうだったっ?」
「これに慣れると普段が大変そうだと思ったよ。何度か使ってもらえば、じきに慣れるとは思うが」
「えへへっ!私の魔法の、病みつきにしてあげるっ!」
「妙な言い方するのはやめてくれっ!?」
何というか、妙に卑猥な響きがあってどぎまぎしてしまうからっ!!
それはさておき、強化魔法詰め合わせは本当に凄かった。
全ての基礎能力値が強化されるので、動きが見違えてしまったくらいだ。
MPの消費もミレアならば半減で、回復も速い。
これを常時使い続けているミレア・・・そりゃあ強いさ。
基礎能力値なら素の僕より高くなっていそうだし。
そのおかげもあって、キメラはあっという間に討伐された。
後方からの援護が的確で、息もピッタリ。
ミレアが居るおかげで、僕もリスクの高い行動に出ることが可能になって、更に狩りの効率が上がっている。
やはりミレアは、最高にして最強の後衛だな。
解体を使用して、紅蓮毛皮と紅蓮牙、ブレイズポーションもゲット。
「獅子の数が減ってきて効率が悪いから、虎に切り替えたいんだけど、いいかな?」
「ミレアがそう判断したならそれでいいぞ? ナイフ用に確保したかった炎熱獅子の牙も十分に集まったしな」
「・・・・・・そっか」
ミレアの返事は、どうにも元気が無さげだった。
やはり空元気だった、か・・・?
「ミレア、どうした?」
「・・・ううん。ふとした拍子に私の好きなアスト兄が顔をのぞかせるから、ちょっと動揺しちゃって・・・。まだ割り切るのは無理みたいで・・・ごめんね?」
そう告げてきたミレアの瞳には、確かな熱が籠っている。
今日はまだ、一度も見ていなかったのだが、な。
僕は・・・彼女に曖昧な答えしか返してやれなかった。
0
お気に入りに追加
4,950
あなたにおすすめの小説

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

神速の冒険者〜ステータス素早さ全振りで無双する〜
FREE
ファンタジー
Glavo kaj Magio
通称、【GKM】
これは日本が初めて開発したフルダイブ型のVRMMORPGだ。
世界最大規模の世界、正確な動作、どれを取ってもトップレベルのゲームである。
その中でも圧倒的人気な理由がステータスを自分で決めれるところだ。
この物語の主人公[速水 光]は陸上部のエースだったが車との交通事故により引退を余儀なくされる。
その時このゲームと出会い、ステータスがモノを言うこの世界で【素早さ】に全てのポイントを使うことを決心する…

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜
ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった!
謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。
教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。
勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。
元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。
力を持っていても順応できるかは話が別だった。
クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。
※ご注意※
初投稿、試作、マイペース進行となります。
作品名は今後改題する可能性があります。
世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。
旅に出るまで(序章)がすごく長いです。
他サイトでも同作を投稿しています。
更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました
おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。
※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。
※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・)
更新はめっちゃ不定期です。
※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる