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4章
207 フローリア VS サクラ & リュウガ VS セレナ
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二回戦第六試合はこの組み合わせ。
予選六位 『【白薔薇の麗剣】フローリア』 《花鳥風月》
VS
予選十一位『【大自然の旋律】サクラ』 《桜花絢爛》
フローリアは一回戦で《魔法士の館》のサブマスター、マギナマギアというプレイヤーを撃破している。
戦闘方はかなり特殊で、剣から伸びる白い薔薇を操る。
変異種の魔石から得たスキルなのか、スキルの組み合わせによるのか。
剣の腕前も、他に類を見ない程に強い。
悔しいが、単純な技術なら僕よりも上じゃないか?
容姿は・・・女性プレイヤーから黄色い歓声があることを考えれば、な。
赤と白、二色による色彩が綺麗な長髪。
キリっと引き締まった凛々しい顔。
赤と黒のオッドアイ。
フランとルノアを足して二で割ったような美人だ。
一方のサクラは・・・ポヤポヤした感じのプレイヤーだ。
一目見ただけで、こいつは天然だと分かるくらいにポヤンとしている。
桜色の長髪と眠そうな黒い瞳が特徴的。
武器は・・・なんと横笛だった。そんなのもあるのか。
戦い方は横笛による支援や阻害&土系統魔法と水系統魔法による阻害や攻撃。
他に類を見ない異色のプレイヤーと言ってもいい。
一回戦はギルド《慈愛の蒼月》のギルドマスターを倒している。
予選二十二位『【月光の舞姫】ラヴィア・レムナント』との戦いは激戦だった。
一回戦で一番最後まで続いていた・・・というより、時間切れで決着した。
先程動画を見たが、中々興味深い戦いだった。
常にラヴィアが優勢で進めているように見えたが、HPバーの減り方は大体同じくらい。寧ろラヴィアの方が減り方が大きかった。
そして時間切れになり、勝ったのはサクラ、と。
現在繰り広げられている戦いでも、似たような展開になっている。
攻めるフローリアを、サクラがのらりくらりとかわしながら、着々とダメージを積んでいる。
横笛の音色自体にダメージを与える機能があるのかもしれない。
サクラは・・・何というか独特なリズムを持っており、それに惑わされているフローリアは自らの持ち味を発揮できていない。
僕も戦うところを想像してみたが・・・凄くやり辛いと思った。
抽象的な言い方になるが、四択問題で五番目の選択肢が突然現れる感じだ。
スキルの【魔眼】で二人のオーラを見ると、フローリアの方が濃い。
フローリアは、変な表現になるが、濃い水色。
サクラは・・・桃色にと黄色、緑も混ざっているか?
サクラは多分、無意識でリズムチェンジを行っているのだと思う。
技術的なものは、そこにはない。
だから、そこまでオーラが濃いわけではのだろう。
「はぁ・・・。ここまで来ると、ほぼ全員人外クラスみたいね・・・」
「そうですね。どの組み合わせも好カードばかりです」
アリアさんが疲れたように愚痴を漏らしたので、適当に返答しておく。
そろそろ時間切れで決着がつきそうなので試合に注目したいのだ。
『そこまでっ!勝者は『【大自然の旋律】サクラ』選手っ!』
最後にフローリアが巻き返したが、HPバーは僅かにサクラの方が多い。
いい戦いだったな。僕も参考になる部分が多い試合だった。
・・・さて、控室に移動しようか。
「アスト兄、頑張ってねっ!」
「頑張ってください、アストさんっ・・・!精一杯応援します・・・!」
「おう。地味な試合になりそうだが、最善を尽くすよ」
控室の画面で見た二回戦第七試合。
予選七位 『【激拳の竜王】リュウガ』 《龍の咆哮》
VS
予選十位 『【氷滅の女帝】セレナ』 《無所属》
セレナは自分の称号が嫌いらしい。
先程すれ違った時に称号のことを話したら睨まれた。
一回戦では予選二十三位のフォシュローゼというプレイヤーを氷で圧殺した。
お似合いの二つ名だと思うのだがな。
それで、因縁のあるリュウガの方は・・・力押しだ。
種族的にかなりステータスが高いようだが、それだけなのだ。
もっとも、その基礎能力値の高さが一番の問題なのだが。
セレナの魔法が殆ど通らず、ついさっきリュウガが勝利を収めた。
どんな魔法防御力をしてるのやら。
その五分後、係員に案内されて舞台にやってきた。
反対側ではディアスが入場してきている。
『続きまして、二回戦第八試合、最終戦の対戦カードはこちら・・・ジャジャン!』
予選二位 『【瞬刻の戦神】アスト』 《ウェザリア》
VS
予選十五位『【技巧の盾刃】ディアス』 《無所属》
『――――と、ご覧の通り、花の無い地味な組み合わせです!』
『確かに。システマの言う通り・・・花が無い。男性プレイヤーにはつまらない勝負になるかもしれませんね』
「「おいっ!?」」
何てこと言いやがるコイツらっ!
人が気にしていたことをハッキリと断言しやがって!!
『では、開始してください!』
「口上も無しかよっ!?」
「くっ、この恨み、ディアスにぶつけるっ!!」
「なんでじゃああああっ!?」
ディアスが五月蠅いが知らん! 試合開始だ!!
予選六位 『【白薔薇の麗剣】フローリア』 《花鳥風月》
VS
予選十一位『【大自然の旋律】サクラ』 《桜花絢爛》
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戦闘方はかなり特殊で、剣から伸びる白い薔薇を操る。
変異種の魔石から得たスキルなのか、スキルの組み合わせによるのか。
剣の腕前も、他に類を見ない程に強い。
悔しいが、単純な技術なら僕よりも上じゃないか?
容姿は・・・女性プレイヤーから黄色い歓声があることを考えれば、な。
赤と白、二色による色彩が綺麗な長髪。
キリっと引き締まった凛々しい顔。
赤と黒のオッドアイ。
フランとルノアを足して二で割ったような美人だ。
一方のサクラは・・・ポヤポヤした感じのプレイヤーだ。
一目見ただけで、こいつは天然だと分かるくらいにポヤンとしている。
桜色の長髪と眠そうな黒い瞳が特徴的。
武器は・・・なんと横笛だった。そんなのもあるのか。
戦い方は横笛による支援や阻害&土系統魔法と水系統魔法による阻害や攻撃。
他に類を見ない異色のプレイヤーと言ってもいい。
一回戦はギルド《慈愛の蒼月》のギルドマスターを倒している。
予選二十二位『【月光の舞姫】ラヴィア・レムナント』との戦いは激戦だった。
一回戦で一番最後まで続いていた・・・というより、時間切れで決着した。
先程動画を見たが、中々興味深い戦いだった。
常にラヴィアが優勢で進めているように見えたが、HPバーの減り方は大体同じくらい。寧ろラヴィアの方が減り方が大きかった。
そして時間切れになり、勝ったのはサクラ、と。
現在繰り広げられている戦いでも、似たような展開になっている。
攻めるフローリアを、サクラがのらりくらりとかわしながら、着々とダメージを積んでいる。
横笛の音色自体にダメージを与える機能があるのかもしれない。
サクラは・・・何というか独特なリズムを持っており、それに惑わされているフローリアは自らの持ち味を発揮できていない。
僕も戦うところを想像してみたが・・・凄くやり辛いと思った。
抽象的な言い方になるが、四択問題で五番目の選択肢が突然現れる感じだ。
スキルの【魔眼】で二人のオーラを見ると、フローリアの方が濃い。
フローリアは、変な表現になるが、濃い水色。
サクラは・・・桃色にと黄色、緑も混ざっているか?
サクラは多分、無意識でリズムチェンジを行っているのだと思う。
技術的なものは、そこにはない。
だから、そこまでオーラが濃いわけではのだろう。
「はぁ・・・。ここまで来ると、ほぼ全員人外クラスみたいね・・・」
「そうですね。どの組み合わせも好カードばかりです」
アリアさんが疲れたように愚痴を漏らしたので、適当に返答しておく。
そろそろ時間切れで決着がつきそうなので試合に注目したいのだ。
『そこまでっ!勝者は『【大自然の旋律】サクラ』選手っ!』
最後にフローリアが巻き返したが、HPバーは僅かにサクラの方が多い。
いい戦いだったな。僕も参考になる部分が多い試合だった。
・・・さて、控室に移動しようか。
「アスト兄、頑張ってねっ!」
「頑張ってください、アストさんっ・・・!精一杯応援します・・・!」
「おう。地味な試合になりそうだが、最善を尽くすよ」
控室の画面で見た二回戦第七試合。
予選七位 『【激拳の竜王】リュウガ』 《龍の咆哮》
VS
予選十位 『【氷滅の女帝】セレナ』 《無所属》
セレナは自分の称号が嫌いらしい。
先程すれ違った時に称号のことを話したら睨まれた。
一回戦では予選二十三位のフォシュローゼというプレイヤーを氷で圧殺した。
お似合いの二つ名だと思うのだがな。
それで、因縁のあるリュウガの方は・・・力押しだ。
種族的にかなりステータスが高いようだが、それだけなのだ。
もっとも、その基礎能力値の高さが一番の問題なのだが。
セレナの魔法が殆ど通らず、ついさっきリュウガが勝利を収めた。
どんな魔法防御力をしてるのやら。
その五分後、係員に案内されて舞台にやってきた。
反対側ではディアスが入場してきている。
『続きまして、二回戦第八試合、最終戦の対戦カードはこちら・・・ジャジャン!』
予選二位 『【瞬刻の戦神】アスト』 《ウェザリア》
VS
予選十五位『【技巧の盾刃】ディアス』 《無所属》
『――――と、ご覧の通り、花の無い地味な組み合わせです!』
『確かに。システマの言う通り・・・花が無い。男性プレイヤーにはつまらない勝負になるかもしれませんね』
「「おいっ!?」」
何てこと言いやがるコイツらっ!
人が気にしていたことをハッキリと断言しやがって!!
『では、開始してください!』
「口上も無しかよっ!?」
「くっ、この恨み、ディアスにぶつけるっ!!」
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