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4章
195 予選結果とユニーク称号
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目の前が真っ白になったと思った次の瞬間、転移は完了していた。
転移先はキャラメイクでお世話になった空間。
そして目の前にはシステマが立っていた。
「アスト様、決勝進出おめでとうございます!」
「ああ、ありがとう・・・?」
どういう目的でここに連れてこられたのかは不明だが、祝福へのお礼を返す。
「つきましては、決勝進出者三十二名には運営よりユニーク称号が贈られます。
アスト様に贈られるのは・・・【瞬刻の戦神】という称号になりましたっ!」
《称号『瞬刻の戦神』を獲得しました》
「へぇ・・・【瞬刻の戦神】とはまた、大仰な称号だな?」
「かもしれませんね。あ、アスト様の称号は運営でも揉めに揉めました・・・!」
「・・・なんかすまん」
決して僕が悪いのではないと思うが、自然と謝ってしまった。
あーでもない、こーでもない、と騒ぐ運営の様子が目に浮かぶ・・・。
ところで、称号の効果は、と・・・
<瞬刻の戦神>〖ユニーク称号〗
〖目にも止まらぬ速度で動き、次元の違う成績を残した者へ贈られた称号。
アーツ使用時にMPとAPの消費半減。HPMPAPの自動回復速度1.2倍。
スキル取得条件一部緩和。スキル成長速度中上昇。獲得経験値中上昇。
レベルアップ時獲得ポイント上昇。(レベル100以降限定効果となります)〗
呆れるほどに高い効果だった。
いやいや、流石にゲームバランス的に・・・今更か。
「本当にこの効果でいいのか・・・?」
「はい。成績に応じた効果にする仕組みでしたので、本当に大変でしたよ。
下手な効果を付ければ、あっというまに無敵キャラの誕生でしたから。
それは大器晩成の素質を与えることで、ギリ普通に抑えられた効果です」
「なるほど・・・」
システマの言いたいことは分かった。
だが、それほどおかしな成績を残した自覚はないんだが?
そこんとこについて詳しく。
「それで、僕の成績のどこが不味かったんだ?」
「えっと・・・撃破人数や与ダメージもそうですが、やはり被ダメージですね。
この数値が0から動いていないということが、普通あり得ないことですので。
実のところ、こんな結果になるとはまるで想定していなかったもので・・・。
悪ふざけで設定などするものではないと、痛いほど理解させられましたよ」
そう言い切って、疲れたようにため息を吐くシステマ。
一体どれだけ大変だったんだろうか・・・?
知りたいような知りたくないような。
「被ダメ0だと、どれくらいの効果を与える予定だったんだ?」
「例を挙げるなら、ダメージ99%カットとかですね」
「うわぁ・・・そりゃあ駄目だ」
「はい。ゲームとして成り立たなくなりかねませんので」
僕が楽しめなくなるという理由もあるぞ?
ダメージを喰らわないと分かっている戦いなんてやりたくないし。
これがゲームじゃなければ大喜びなんだけども。
「と、話が長くなりましたが・・・こちらが決勝トーナメントの組み合わせです」
「ふむふむ・・・。僕の名前は・・・」
「アスト様は予選第二位ということでDー8番となっております」
D-8番・・・お、あったあった。
A-1番からDー8番まで三十二人分。
A-1番からAー8番までがAブロック、と。
Bブロック、Cブロックと続き、僕が居るのはDブロックだ。
初戦の相手は・・・D-7番のプレイヤー。
予選三十一位『【無冠の戦姫】シエラ』 《ウェザリア》
・・・って、シエラじゃないか!
というかその称号・・・ちょっと同情してしまうぞ。
何気に、タイムアップになってたら敗退していたと思われる。
D-6番が予選十八位『【疾風の走り屋】ララライド』 《無所属》
D-5番が予選十五位『【技巧の盾刃】ディアス』 《無所属》
シエラに勝てば、この二人のうちの勝者が二回戦の相手になる。
全体を見回すと知っている名前もあれば知らない名前もある。
一回戦第一試合は・・・二人とも知っている名前だな。
A-1番が、予選一位『【虹の賢者】ミレア』 《ウェザリア》
A-2番が、予選三十二位『【闇の帝王】闇鍋御膳』 《無所属》
他には・・・フランが予選三位でC-1番。
順調に勝ち上がれば準決勝で当たることになる。
戦いたくないなぁ・・・。
フランがどこかで負けて・・・くれるわけないか。
いや、絶対はないのだし、まだ分からないぞ。
残っているのはほぼ全員強者のはずだ。
無論、僕だってどこかで負けるかもしれない。
あとは・・・
フレグランスが予選四位でB-8番。
ヨミが予選五位でB-1番。
セレナが予選十位でD-4番。
アランが予選九位でA-5番。
ギルド《太陽の王国》のライラ。
ギルド《花鳥風月》から二人。
ギルド《桜花絢爛》からも二人。
聞いたことの無いギルド《忍者戦隊》や《死神の刃》、《魔法士の館》など。
ギルド《!(^^)!》・・・これなんて読むんだよ。さっぱり分からん。
ギルド《金色の翼》、《慈愛の蒼月》という名前もある。
ギルド《筋肉礼賛》・・・名前だけでも暑苦しそうな印象を受けるな。
どれもこれも気になる・・・。
余所ばかり気にして初戦は大丈夫なのかって?
それはまあ・・・な。
油断かもしれないが、彼女に負けるとは考え辛いし。
「この画面はいつでも開けるようになっておりますので、必要な時はご確認ください」
「了解、っと」
メニューにそれ用のタブが新たに生まれた。
今覚えなくてもよさそうなので、一先ずウィンドウを閉じる。
「各ブロックの一回戦第一試合は明日の九時から開始されます。
アスト様の試合、Dブロック一回戦第一試合も九時開始となります。
開始時間の五分前には闘技場の控室へいらっしゃるようにお願い申し上げます。
なお、二回戦以降はAブロックから順に一試合ずつ行われますのでご了承下さい」
「ん、了解した。控室は・・・これか」
マップ上に控室が表示されたので、迷うことは無いだろう。
闘技場を目指して墓地へ辿り着いたのは嫌な思い出だ・・・。
そういえば、あの時はシエラが一緒だったな。
そのシエラが一回戦の相手とは、因果なものだ。
「それでは、元の場所へ転送いたします。お疲れ様でした」
「ああ。システマもお疲れ様」
僕がシステマを労うと、彼女は少し嬉しそうな顔をした。
そして次の瞬間、再び目の前が真っ白になったのだった。
名前 アスト
種族 人間 Lv33
第一職業 上級剣士 Lv10
第二職業 火焔魔法士 Lv9
第三職業 舞闘家 Lv10
スキルポイント24
アナザースキル
〖加速Lv9〗
武器系スキル
〖上級剣術Lv12〗〖上級槍術Lv12〗
〖上級投擲術Lv8〗
魔法系スキル
〖火焔魔法Lv11〗〖夢幻魔法Lv2〗
生産系スキル
〖中級錬金Lv17〗〖中級料理Lv15〗
補助系スキル
〖気配感知Lv11〗〖魔力感知Lv10〗
〖魔力隠蔽Lv17〗〖気配制御Lv4〗
〖魔眼Lv2〗
戦闘スキル
〖舞闘Lv12〗〖連携Lv10〗〖空中機動Lv9〗
〖未来視Lv6〗〖疾風Lv6〗〖集撃Lv6〗
〖消音Lv6〗〖奇襲Lv4〗〖超反応Lv3〗
〖金剛力Lv17〗〖城塞Lv5〗〖鷹の目Lv15〗
称号スキル
〖闘気Lv12〗〖魔気Lv10〗〖拡張Lv7〗
スキルスロット30 残り3
称号
開拓者 冒険者 使徒 越境者Ⅱ 開放者Ⅱ
ジャイアントキリング レイドボス討伐者Ⅱ
アイシスキラー 一流戦士 熟練魔法士
熟練生産者 器用貧乏 小金持ち
クリティカルマスター 上級剣士 強奪者
複合製作者 ユニーククリエイター
魔眼所持者 瞬刻の戦神(New!)
転移先はキャラメイクでお世話になった空間。
そして目の前にはシステマが立っていた。
「アスト様、決勝進出おめでとうございます!」
「ああ、ありがとう・・・?」
どういう目的でここに連れてこられたのかは不明だが、祝福へのお礼を返す。
「つきましては、決勝進出者三十二名には運営よりユニーク称号が贈られます。
アスト様に贈られるのは・・・【瞬刻の戦神】という称号になりましたっ!」
《称号『瞬刻の戦神』を獲得しました》
「へぇ・・・【瞬刻の戦神】とはまた、大仰な称号だな?」
「かもしれませんね。あ、アスト様の称号は運営でも揉めに揉めました・・・!」
「・・・なんかすまん」
決して僕が悪いのではないと思うが、自然と謝ってしまった。
あーでもない、こーでもない、と騒ぐ運営の様子が目に浮かぶ・・・。
ところで、称号の効果は、と・・・
<瞬刻の戦神>〖ユニーク称号〗
〖目にも止まらぬ速度で動き、次元の違う成績を残した者へ贈られた称号。
アーツ使用時にMPとAPの消費半減。HPMPAPの自動回復速度1.2倍。
スキル取得条件一部緩和。スキル成長速度中上昇。獲得経験値中上昇。
レベルアップ時獲得ポイント上昇。(レベル100以降限定効果となります)〗
呆れるほどに高い効果だった。
いやいや、流石にゲームバランス的に・・・今更か。
「本当にこの効果でいいのか・・・?」
「はい。成績に応じた効果にする仕組みでしたので、本当に大変でしたよ。
下手な効果を付ければ、あっというまに無敵キャラの誕生でしたから。
それは大器晩成の素質を与えることで、ギリ普通に抑えられた効果です」
「なるほど・・・」
システマの言いたいことは分かった。
だが、それほどおかしな成績を残した自覚はないんだが?
そこんとこについて詳しく。
「それで、僕の成績のどこが不味かったんだ?」
「えっと・・・撃破人数や与ダメージもそうですが、やはり被ダメージですね。
この数値が0から動いていないということが、普通あり得ないことですので。
実のところ、こんな結果になるとはまるで想定していなかったもので・・・。
悪ふざけで設定などするものではないと、痛いほど理解させられましたよ」
そう言い切って、疲れたようにため息を吐くシステマ。
一体どれだけ大変だったんだろうか・・・?
知りたいような知りたくないような。
「被ダメ0だと、どれくらいの効果を与える予定だったんだ?」
「例を挙げるなら、ダメージ99%カットとかですね」
「うわぁ・・・そりゃあ駄目だ」
「はい。ゲームとして成り立たなくなりかねませんので」
僕が楽しめなくなるという理由もあるぞ?
ダメージを喰らわないと分かっている戦いなんてやりたくないし。
これがゲームじゃなければ大喜びなんだけども。
「と、話が長くなりましたが・・・こちらが決勝トーナメントの組み合わせです」
「ふむふむ・・・。僕の名前は・・・」
「アスト様は予選第二位ということでDー8番となっております」
D-8番・・・お、あったあった。
A-1番からDー8番まで三十二人分。
A-1番からAー8番までがAブロック、と。
Bブロック、Cブロックと続き、僕が居るのはDブロックだ。
初戦の相手は・・・D-7番のプレイヤー。
予選三十一位『【無冠の戦姫】シエラ』 《ウェザリア》
・・・って、シエラじゃないか!
というかその称号・・・ちょっと同情してしまうぞ。
何気に、タイムアップになってたら敗退していたと思われる。
D-6番が予選十八位『【疾風の走り屋】ララライド』 《無所属》
D-5番が予選十五位『【技巧の盾刃】ディアス』 《無所属》
シエラに勝てば、この二人のうちの勝者が二回戦の相手になる。
全体を見回すと知っている名前もあれば知らない名前もある。
一回戦第一試合は・・・二人とも知っている名前だな。
A-1番が、予選一位『【虹の賢者】ミレア』 《ウェザリア》
A-2番が、予選三十二位『【闇の帝王】闇鍋御膳』 《無所属》
他には・・・フランが予選三位でC-1番。
順調に勝ち上がれば準決勝で当たることになる。
戦いたくないなぁ・・・。
フランがどこかで負けて・・・くれるわけないか。
いや、絶対はないのだし、まだ分からないぞ。
残っているのはほぼ全員強者のはずだ。
無論、僕だってどこかで負けるかもしれない。
あとは・・・
フレグランスが予選四位でB-8番。
ヨミが予選五位でB-1番。
セレナが予選十位でD-4番。
アランが予選九位でA-5番。
ギルド《太陽の王国》のライラ。
ギルド《花鳥風月》から二人。
ギルド《桜花絢爛》からも二人。
聞いたことの無いギルド《忍者戦隊》や《死神の刃》、《魔法士の館》など。
ギルド《!(^^)!》・・・これなんて読むんだよ。さっぱり分からん。
ギルド《金色の翼》、《慈愛の蒼月》という名前もある。
ギルド《筋肉礼賛》・・・名前だけでも暑苦しそうな印象を受けるな。
どれもこれも気になる・・・。
余所ばかり気にして初戦は大丈夫なのかって?
それはまあ・・・な。
油断かもしれないが、彼女に負けるとは考え辛いし。
「この画面はいつでも開けるようになっておりますので、必要な時はご確認ください」
「了解、っと」
メニューにそれ用のタブが新たに生まれた。
今覚えなくてもよさそうなので、一先ずウィンドウを閉じる。
「各ブロックの一回戦第一試合は明日の九時から開始されます。
アスト様の試合、Dブロック一回戦第一試合も九時開始となります。
開始時間の五分前には闘技場の控室へいらっしゃるようにお願い申し上げます。
なお、二回戦以降はAブロックから順に一試合ずつ行われますのでご了承下さい」
「ん、了解した。控室は・・・これか」
マップ上に控室が表示されたので、迷うことは無いだろう。
闘技場を目指して墓地へ辿り着いたのは嫌な思い出だ・・・。
そういえば、あの時はシエラが一緒だったな。
そのシエラが一回戦の相手とは、因果なものだ。
「それでは、元の場所へ転送いたします。お疲れ様でした」
「ああ。システマもお疲れ様」
僕がシステマを労うと、彼女は少し嬉しそうな顔をした。
そして次の瞬間、再び目の前が真っ白になったのだった。
名前 アスト
種族 人間 Lv33
第一職業 上級剣士 Lv10
第二職業 火焔魔法士 Lv9
第三職業 舞闘家 Lv10
スキルポイント24
アナザースキル
〖加速Lv9〗
武器系スキル
〖上級剣術Lv12〗〖上級槍術Lv12〗
〖上級投擲術Lv8〗
魔法系スキル
〖火焔魔法Lv11〗〖夢幻魔法Lv2〗
生産系スキル
〖中級錬金Lv17〗〖中級料理Lv15〗
補助系スキル
〖気配感知Lv11〗〖魔力感知Lv10〗
〖魔力隠蔽Lv17〗〖気配制御Lv4〗
〖魔眼Lv2〗
戦闘スキル
〖舞闘Lv12〗〖連携Lv10〗〖空中機動Lv9〗
〖未来視Lv6〗〖疾風Lv6〗〖集撃Lv6〗
〖消音Lv6〗〖奇襲Lv4〗〖超反応Lv3〗
〖金剛力Lv17〗〖城塞Lv5〗〖鷹の目Lv15〗
称号スキル
〖闘気Lv12〗〖魔気Lv10〗〖拡張Lv7〗
スキルスロット30 残り3
称号
開拓者 冒険者 使徒 越境者Ⅱ 開放者Ⅱ
ジャイアントキリング レイドボス討伐者Ⅱ
アイシスキラー 一流戦士 熟練魔法士
熟練生産者 器用貧乏 小金持ち
クリティカルマスター 上級剣士 強奪者
複合製作者 ユニーククリエイター
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