異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!

リュース

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4章

193 VSクレア と VSパシフィスタ

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《第二職業が〖火焔魔法士Lv9〗になりました》
《熟練度が一定に達し【気配制御】スキルがLv3になりました》
《熟練度が一定に達し【消音】スキルがLv6になりました》
《熟練度が一定に達し【鷹の目】スキルがLv12になりました》


 範囲が狭まったため、あちこちで戦闘が起こっている。
 これまで戦闘を避けていたプレイヤーも戦わざるを得ないくらいには狭いのだ。

 そして、そういう戦闘を避けていたプレイヤーは、大抵弱い。
 この予選中で大きく経験値を稼いでレベルを上げた者たちには勝てない。

 思わず唸ってしまうくらいに上手いやり方だ。
 これなら弱い奴が生き残る確率はかなり低いだろう。

 僕としても、これまで何人か強者を倒してきたせいか、弱い奴に生き残ってほしいとは思わない。彼ら彼女らが可哀そうだからな。
 自分勝手は重々承知だが、弱い奴には積極的に退場願おう。


「ん、『パワースローイング』『トワイライト・ワイト』っ!」


 灼銀獅子のナイフを【魔眼】で確認した弱そうなプレイヤーに投擲。
 続けて、上級投擲術Lv1アーツ『トワイライト・ワイト』で軌道を曲げる。

 袋小路の奥で隠れていたプレイヤーに空から命中し、火傷を負わせた。


「な・・・ど、どこからっ!?
 え・・・うあああっ、火傷っ!?折角ここまで生き残ったのにっ!!」


 HPを回復していなかったのでポーションは使い切ったと判断したのだが、当たりだったようだ。そのまま火傷のスリップダメージで死に戻るといい。

 容赦がない?今更だな。

 さて、自動回復が追いつかなくなってきたので、ブルーポーションとイエローポーションを一本ずつ使用する。これでほぼ全快状態だ。

 ・・・ところで、さっきから冒険者ギルドの方向から爆音が聴こえてくる件。

 近づきたくないなぁ・・・。


「隙ありぃっ!『パワーエッジ』!」

「あ、こんなところにゴールドが落ちてる」

「のわあっ!?」


 攻撃をスカらせた男に槍を突き刺して撃破。
 ゴールド?そんなの嘘に決まっているだろう。

 これであと四人か。









《熟練度が一定に達し【魔力隠蔽】スキルがLv17になりました》
《熟練度が一定に達し【気配制御】スキルがLv4になりました》
《熟練度が一定に達し【金剛力】スキルがLv17になりました》
《熟練度が一定に達し【鷹の目】スキルがLv13になりました》


「はぁ・・・負けちゃいました・・・。でも、戦えて光栄ですっ!」

「お、おう・・・そうか。何というか・・・済まないな。これも戦いだから」

「はいっ!止めをどうぞ!」


 両手を広げて止めを所望してくるのは名前だけは知っているプレイヤーだ。



 名前 クレア・フランベル

 種族 人間 Lv22
 第一職業 火炎魔法士 Lv16
 第二職業 土石魔法士 Lv16
 第三職業 水流魔法士 Lv16



 掲示板で少し絡んで、それから妙に懐かれてしまった相手だ。
 倒すのは忍びないが、仕方ない。

 クレアは魔法系プレイヤーだが、八種類の基本魔法全てを取得しているそうだ。
 とんでもない物好きがいたものだ。

 なお、器用貧乏になり過ぎて色々と苦労が多いらしい。
 解析の真似事を始めたのも、自分にあった戦い方をみにつけたかったからとか。

 止めを刺しながらピンときた。
 懐かれた理由は・・・多分、器用貧乏仲間だからだ。


《プレイヤーを五百人撃破してスキルポイントを5獲得しました》


 スキルポイントを獲得できたのは僥倖。
 さて、現在の状況は・・・


――――――――――――――――――――――――――――――――
『予選バトルロイヤル開催中!』 <残り十五分>

 ・参加人数 21611人 
 ・残り人数 306人/21611人

 ・撃破人数 500 与ダメージ 98510 被ダメージ 0

 ・広域マップ確認
 ・回復アイテム使用
 ・ランキング閲覧
 ・―――
――――――――――――――――――――――――――――――――


 残り十五分で三百六人・・・もうじき決着か。
 戦闘エリアも冒険者ギルドを中心に半径三百メートルほどまで縮小された。

 広域マップを確認して、次の相手を探す・・・エリアの端の方なのに、プレイヤーの数が結構多いな。それだけ中心付近はヤバいのか・・・。









《熟練度が一定に達し【上級投擲術】スキルがLv8になりました》
《熟練度が一定に達し【城塞】スキルがLv5になりました》
《熟練度が一定に達し【鷹の目】スキルがLv14になりました》


「はぁぁぁぁ・・・最後の最後で運に見放されてもうたなぁ・・・」

「知力・体力・時の運、ってな。お前も決して弱くはなかったぞ?」

「そう言ってもらえると有難いで・・・!」


 目の前で満身創痍になっている男の名前はパシフィスタ。
 現在、最大規模ギルドである《フレンド・ランド》のギルドマスターだ。


 名前 パシフィスタ

 種族 人間 Lv21
 第一職業 中級盾士 Lv17
 第二職業 中級大盾士 Lv17


 ギルド《フレンド・ランド》はわいわい楽しくやることをモットーとしたギルドで、戦闘力の高いプレイヤーはあまりいないみたいだ。

 それでも、ギルドマスターたるこの男は決して弱くはなかった。
 盾の使い方が巧みで、一撃目を入れるのに苦労した。
 その分、攻撃の比重が少なかったために、負ける気はしなかったが。


「ま、あのアストに負けたんなら、しゃーないわ。寧ろ皆に自慢できるで」

「そうか。それじゃあ敬意を表して・・・『オラクレア・ペンタグラム』っ!!」



《熟練度が一定に達し【集撃】スキルがLv6になりました》
《熟練度が一定に達し【闘気】スキルがLv12になりました》


 パシフィスタはHPを全損し、爆散。
 うん、友人として付き合いたいようないい奴だったな。





 アストの状況

――――――――――――――――――――――――――――――――
『予選バトルロイヤル開催中!』 <残り十分>

 ・参加人数 21611人 
 ・残り人数 96人/21611人

 ・撃破人数 505 与ダメージ 99820 被ダメージ 0

 ・広域マップ確認
 ・回復アイテム使用
 ・ランキング閲覧
 ・―――
――――――――――――――――――――――――――――――――
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