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4章
182 人外密集と二十人斬り
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予選バトルロイヤルが始まった。
スキルポイントを獲得する為にプレイヤーを狩った。
フランに遭遇した。←今ココ
どうしてこうなった?
「まあ、待て。話せば分かる。落ち着いて、まずは靴でも脱いだらどうだ?」
「どこの首相だ!大体、靴を脱いだら戦闘力が落ちるではないか!」
ちっ、バレたか。
これで靴を脱いでくれたら、嬉々として戦いを挑んだのだが。
「待て待て。ここで戦ってもいいことなんて一つも無い。無駄にHPを減らすだけだ。互いに会わなかったことにするのが最良だと思わないか?」
「・・・言わんとするところは分かる」
おっ、これは説得成功か?
「だがな、私に変なあだ名をつけてくれた恨みは、ここで晴らさせてもらおう!」
「げっ!?待て、あれは僕がやったんじゃないぞ!?勝手に広まったんだ!」
「問答無用っ!」
くっ・・・何て融通の利かない奴だ!
あれは本当に僕が原因ではないというのに、ディアスが誤解を招くことを言ったからこうなったんだ!
フランの刺突を回避しながら、必死で打開策を考える。
以前より格段に速くなっているので殆ど余裕がない上に、フランもまだ本気ではないだろう。本気で戦闘を回避しないと、勝ったとしても悲惨な状況になりそうだ。主に残りHP的に。
「おい、何か凄い戦いになってるぞ?」
「おお。こっちに注意を向けてこないし、今なら攻撃しても・・・」
「よし、二人で協力して・・・って、HPが減ってる!?」
「うおっ、マジかよ!これが共闘ペナルティか!」
何か外野が騒がしい気がする。
「ファイアストーム!」
「シャドウエッジ!」
「「ぎゃあああああっ!?」」
止めを刺せたのは片方だけか。
撃破人数も+1だ。
与ダメージはちゃんと加算されているみたいだが。
「フラン、もう少し頭を柔らかくするといい。そんなんだから堅物とか言われるんだぞ?」
「うるさい!何故それを知っているのだ!」
「えっ?冗談だったんだが、本当に言われてたのか?・・・なんかゴメン」
「くっ、アストぉおおおっ!」
うわっ!刺突が一段階速くなった!
しかも無詠唱ならぬ無言で単発アーツを混ぜてやがるし!
こちらも単発アーツ『スラッシュ』を交えて迎撃!
「フラン!今度なにか埋め合わせをするから、あの件は許してくれ!あれは本当に僕のせいではないんだっ!」
「埋め合わせだと?例えば何だ?」
「そうだな・・・堅物と言われない人との接し方を・・・」
「ここで死ねっ!!」
「危ねっ!?」
交渉失敗!そしてまた刺突速度が上がったぞ!?
残像が見えるって・・・こいつ、どこまで人外なんだよ!
今のは本当に紙一重の回避だった・・・。
驚くことなかれ。
既に百回以上回避しているのに、戦闘開始からまだ三十秒くらいなんだぞ?
そんな戦闘が中断させられたのは、その直後。
「「エアリアルエクスプロージョンっ!!」」
「っ!?」
「くっ!」
飛んできた二連魔法を辛うじて回避した。
お互い、周囲にも注意を向けていたのが功を奏した。
だが、この特徴的な<多魔法>はまさか・・・!?
「フランとアスト兄、私が纏めて葬ってあげるねっ!」
「「ミレアっ!?」」
今度はミレアかよ!
どんな密集率してんだ!エリアはアライアの町全域なんだぞ!?
そしてミレア、弾けるような笑顔で恐ろしいことを言うんじゃない!
だが、これはチャンス!
スキル【空中機動】のLv1アーツ『二段ジャンプ』を使って、屋根に飛び乗る。
そしてそのまま屋根をピョンピョンと飛び移り、逃走!
「あっ、アスト兄が逃げたっ!」
「待てアスト!何だそのスキルはっ!?」
口ぶりからして、フランはスキル考察スレを見ていないようだ。
そういうの苦手そうだもんな。
ミレアは、二段ジャンプの飛距離と精度、クールタイムやらを甘く見たか?
報告した時よりもスキルレベルが上がっているからあり得なくはない。
《第三職業が〖舞闘家Lv8〗になりました》
《熟練度が一定に達し【舞闘】スキルがLv11になりました》
さて、さっさとこの場を離れよう。
人外の戦いになんて付き合いきれるか。
「勝負ありだ。『ダブルスラスト』!」
「クソオオオッ!!」
そこそこ強かったレベル20のプレイヤーを撃破した。
警備兵の詰所入口で鉢合わせたので、アイテム狙いだったのだろう。
途中でイベント限定回復アイテムを使われたので間違いない。
《熟練度が一定に達し【上級槍術】スキルがLv11になりました》
《熟練度が一定に達し【先手】スキルがLv20になりました》
《【先手】スキルが最高値になりました》
《熟練度が一定に達し【消音】スキルがLv3になりました》
《プレイヤーを二十人撃破してスキルポイントを2獲得しました》
スキルポイントも美味しい。
さーて、警備兵の詰所にはアイテムがあるかね?
アストの状況
――――――――――――――――――――――――――――――――
『予選バトルロイヤル開催中!』 <残り五時間三十五分>
・参加人数 21611人
・残り人数 21067人/21611人
・撃破人数 20 与ダメージ 4980 被ダメージ 0
・広域マップ確認
・回復アイテム使用
・―――――――
・―――
――――――――――――――――――――――――――――――――
スキルポイントを獲得する為にプレイヤーを狩った。
フランに遭遇した。←今ココ
どうしてこうなった?
「まあ、待て。話せば分かる。落ち着いて、まずは靴でも脱いだらどうだ?」
「どこの首相だ!大体、靴を脱いだら戦闘力が落ちるではないか!」
ちっ、バレたか。
これで靴を脱いでくれたら、嬉々として戦いを挑んだのだが。
「待て待て。ここで戦ってもいいことなんて一つも無い。無駄にHPを減らすだけだ。互いに会わなかったことにするのが最良だと思わないか?」
「・・・言わんとするところは分かる」
おっ、これは説得成功か?
「だがな、私に変なあだ名をつけてくれた恨みは、ここで晴らさせてもらおう!」
「げっ!?待て、あれは僕がやったんじゃないぞ!?勝手に広まったんだ!」
「問答無用っ!」
くっ・・・何て融通の利かない奴だ!
あれは本当に僕が原因ではないというのに、ディアスが誤解を招くことを言ったからこうなったんだ!
フランの刺突を回避しながら、必死で打開策を考える。
以前より格段に速くなっているので殆ど余裕がない上に、フランもまだ本気ではないだろう。本気で戦闘を回避しないと、勝ったとしても悲惨な状況になりそうだ。主に残りHP的に。
「おい、何か凄い戦いになってるぞ?」
「おお。こっちに注意を向けてこないし、今なら攻撃しても・・・」
「よし、二人で協力して・・・って、HPが減ってる!?」
「うおっ、マジかよ!これが共闘ペナルティか!」
何か外野が騒がしい気がする。
「ファイアストーム!」
「シャドウエッジ!」
「「ぎゃあああああっ!?」」
止めを刺せたのは片方だけか。
撃破人数も+1だ。
与ダメージはちゃんと加算されているみたいだが。
「フラン、もう少し頭を柔らかくするといい。そんなんだから堅物とか言われるんだぞ?」
「うるさい!何故それを知っているのだ!」
「えっ?冗談だったんだが、本当に言われてたのか?・・・なんかゴメン」
「くっ、アストぉおおおっ!」
うわっ!刺突が一段階速くなった!
しかも無詠唱ならぬ無言で単発アーツを混ぜてやがるし!
こちらも単発アーツ『スラッシュ』を交えて迎撃!
「フラン!今度なにか埋め合わせをするから、あの件は許してくれ!あれは本当に僕のせいではないんだっ!」
「埋め合わせだと?例えば何だ?」
「そうだな・・・堅物と言われない人との接し方を・・・」
「ここで死ねっ!!」
「危ねっ!?」
交渉失敗!そしてまた刺突速度が上がったぞ!?
残像が見えるって・・・こいつ、どこまで人外なんだよ!
今のは本当に紙一重の回避だった・・・。
驚くことなかれ。
既に百回以上回避しているのに、戦闘開始からまだ三十秒くらいなんだぞ?
そんな戦闘が中断させられたのは、その直後。
「「エアリアルエクスプロージョンっ!!」」
「っ!?」
「くっ!」
飛んできた二連魔法を辛うじて回避した。
お互い、周囲にも注意を向けていたのが功を奏した。
だが、この特徴的な<多魔法>はまさか・・・!?
「フランとアスト兄、私が纏めて葬ってあげるねっ!」
「「ミレアっ!?」」
今度はミレアかよ!
どんな密集率してんだ!エリアはアライアの町全域なんだぞ!?
そしてミレア、弾けるような笑顔で恐ろしいことを言うんじゃない!
だが、これはチャンス!
スキル【空中機動】のLv1アーツ『二段ジャンプ』を使って、屋根に飛び乗る。
そしてそのまま屋根をピョンピョンと飛び移り、逃走!
「あっ、アスト兄が逃げたっ!」
「待てアスト!何だそのスキルはっ!?」
口ぶりからして、フランはスキル考察スレを見ていないようだ。
そういうの苦手そうだもんな。
ミレアは、二段ジャンプの飛距離と精度、クールタイムやらを甘く見たか?
報告した時よりもスキルレベルが上がっているからあり得なくはない。
《第三職業が〖舞闘家Lv8〗になりました》
《熟練度が一定に達し【舞闘】スキルがLv11になりました》
さて、さっさとこの場を離れよう。
人外の戦いになんて付き合いきれるか。
「勝負ありだ。『ダブルスラスト』!」
「クソオオオッ!!」
そこそこ強かったレベル20のプレイヤーを撃破した。
警備兵の詰所入口で鉢合わせたので、アイテム狙いだったのだろう。
途中でイベント限定回復アイテムを使われたので間違いない。
《熟練度が一定に達し【上級槍術】スキルがLv11になりました》
《熟練度が一定に達し【先手】スキルがLv20になりました》
《【先手】スキルが最高値になりました》
《熟練度が一定に達し【消音】スキルがLv3になりました》
《プレイヤーを二十人撃破してスキルポイントを2獲得しました》
スキルポイントも美味しい。
さーて、警備兵の詰所にはアイテムがあるかね?
アストの状況
――――――――――――――――――――――――――――――――
『予選バトルロイヤル開催中!』 <残り五時間三十五分>
・参加人数 21611人
・残り人数 21067人/21611人
・撃破人数 20 与ダメージ 4980 被ダメージ 0
・広域マップ確認
・回復アイテム使用
・―――――――
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