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3章
151 デートプランと獅子と虎
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「お兄ちゃん、優香とデートでもするの?」
「ぶっ、ゴホッ、ゴホッ!な、な、何で分かったんだ・・・!?」
「あ、やっぱりそうなんだ」
「なっ!?カマをかけたのか・・・!」
食事中で油断していたので、完全にしてやられてしまった。
だが待て。別にデートというわけではなく、買い物に付き合ってもらう代わりに食事でもおごろうというだけの話であってだな・・・!
「お兄ちゃん、言い訳するなら優香を泣かせる覚悟をしてね?」
「・・・はい」
うん。流石に失礼だよな。
優香だってそういうつもりでOKしたのだろうし、僕だってそういうつもりだったのだ。後出しで違うと言うのは駄目だろう。
「詳しいことを根掘り葉掘りは聞かないけど、優香に恥をかかせないくらいには身だしなみに気を遣ってね?」
「ああ、分かっているよ」
普段は自分の格好を気になどしないが、今回は自分だけの問題では済まない。
勿論、傍から見て眉を顰められるような格好をしているわけではないが、良くも悪くも平凡といった感じだろう。普段は着ないというだけでそれなりに値の張る服も持っているので、そちらを着ていくとしよう。美鈴曰く、結構似合っているらしいので。
それで、食事といってもいくつか候補があり、どこにするべきか迷う。
あんまり堅苦しいところだと嫌だろうし、かといって騒がしい場所もな。
そうなると・・・やはりあそこか。
あの場所、『セレスティア』ならドレスコードも五月蠅くないし、個室もある。そして何より顔がきくからな。今から予約しておこう。
父親に頼っているようで嫌だが、あそこよりいい店は知らないからな。
そうと決まれば、片づけをしてから連絡を入れよう。
「・・・あ、お兄ちゃん。もしかしてあのお店の予約?」
電話を手に取ったらいきなり美鈴に感づかれてしまった。
どんな察しの良さをしているんだろうか。
「まあな。他に良い店も知らないし」
「うん。あそこならゆっくり寛げそうだもんね。今度私も連れてって!」
「そうだな。休みの間に一度くらいは連れて行こうか」
「やったー!」
惜しむらくは、夕食ではなく昼食だということか。
あそこは昼と夜で随分と顔が変わるのだが、どちらかといえば夜の方がお気に入りなのだ。まあ、次の機会にということにしておこう。
ちなみに、美鈴が一人で行くという選択肢は無い。
そこそこ値が張るので美鈴のお小遣いでは厳しいものがあるのだ。
なお、そのお小遣いを与えているのは僕なのだが、増やすつもりはない。
今でも余所より少し多いくらいだしな。
〇〇〇
予約がとれてプランも決まったので、ログインしたら予定を伝えて可否を問う。
明日伝える予定だったのだが、早い分にはいいだろう。
「―――――と、そういう訳で、先に買い物を済ませた後で一度別れて、また待ち合わせをしようと思うんだが・・・それでいいか?」
「はい。明日は一日空いていますから、問題ありません。十時に、以前アストさんと会ったスーパーでお待ちしています・・・!」
特に問題もなく話が纏まって良かった。
これで、「やっぱり御免なさい!」とか言われたら冷静でいられる気がしない。
別に、レインを疑っていたわけではないんだけどね?
《熟練度が一定に達し【幻影魔法】スキルがLv12になりました》
《熟練度が一定に達し【忍び足】スキルがLv18になりました》
境界地帯から南へ進むとオーバーレッドスライムに遭遇し、これを討伐。
またしてもスライムエリアかと思いきや、次の遭遇で違うと判明した。
フレイキャット Lv8
魔物 上位種 格下
スキル 瞬発 火炎魔法
フレイムタイガー Lv3
魔物 上位種Ⅱ 格下
スキル 疾駆 火炎魔法
フレイキャットが二体とフレイムタイガーが一体。
僕の防具<虚焔猪狼の革鎧>は火系統属性耐性[大]があるので試しに火炎魔法を受けてみたのだが、ダメージは雀の涙ほどだった。スキルの方の耐性もあるので火への備えは万全だ。もちろん火傷も負っていない。
アイテムの方はこんな感じ。
【炎熱虎の毛皮】素材アイテム レア度4
フレイムタイガーの毛皮。
薄い赤色をしており防具などに加工可能。
バーサクブレイズハウンドの皮の下位互換になるかな。
猫の方は更に下位だったので省略。
「これはレインの取り分でいいよな?」
「ええ。加工すれば良さそうな防具になると思いますから、是非」
「了解」
皮の大きさは一頭分なので、量的には防具を作るのに微妙だが、これからの狩りでまだまだ手に入るだろう。
では、探索を続けよう。
デミフレアレオン Lv4
魔物 上位種Ⅱ 未敵対 格下
スキル 中級獣術 火炎魔法
梟の目と鷲の目の合わせ技で、寝ているライオンを見つけたので解析してみた。
すると解析結果には未敵対の文字があった。
書かれ方からして、起こしたら敵対状態になるのだろう。
やはり、解析結果に使用者の認識や意識が関わっているという推測はあながち間違っていないと思う。
わざわざ起こしてやる必要も感じないので、レインと一緒にタイミングを合わせて遠方から魔法攻撃だ。
「シャドウエッジ!」
「ストーンエクスプロージョン!」
間違いなく火耐性はありそうなので影魔法を使用した。
ライオンの唸り声が聞こえる中、更にもう一発打ち込んで討伐完了。
【炎熱獅子の牙】素材アイテム レア度4
デミフレアレオンの大変鋭い牙。
噛みつかれると部位欠損が起こる恐れも。
うん、近づかなくて正解だったかもしれない。
部位欠損とか怖すぎだし。
牙は・・・ミアが喜んで買い取りそうだな。いい武器になりそうだし。
こちらももっと沢山集めたいところだ。
とはいえ、今日はもう遅いし明日のこともある。
一度引き上げだな。
「ぶっ、ゴホッ、ゴホッ!な、な、何で分かったんだ・・・!?」
「あ、やっぱりそうなんだ」
「なっ!?カマをかけたのか・・・!」
食事中で油断していたので、完全にしてやられてしまった。
だが待て。別にデートというわけではなく、買い物に付き合ってもらう代わりに食事でもおごろうというだけの話であってだな・・・!
「お兄ちゃん、言い訳するなら優香を泣かせる覚悟をしてね?」
「・・・はい」
うん。流石に失礼だよな。
優香だってそういうつもりでOKしたのだろうし、僕だってそういうつもりだったのだ。後出しで違うと言うのは駄目だろう。
「詳しいことを根掘り葉掘りは聞かないけど、優香に恥をかかせないくらいには身だしなみに気を遣ってね?」
「ああ、分かっているよ」
普段は自分の格好を気になどしないが、今回は自分だけの問題では済まない。
勿論、傍から見て眉を顰められるような格好をしているわけではないが、良くも悪くも平凡といった感じだろう。普段は着ないというだけでそれなりに値の張る服も持っているので、そちらを着ていくとしよう。美鈴曰く、結構似合っているらしいので。
それで、食事といってもいくつか候補があり、どこにするべきか迷う。
あんまり堅苦しいところだと嫌だろうし、かといって騒がしい場所もな。
そうなると・・・やはりあそこか。
あの場所、『セレスティア』ならドレスコードも五月蠅くないし、個室もある。そして何より顔がきくからな。今から予約しておこう。
父親に頼っているようで嫌だが、あそこよりいい店は知らないからな。
そうと決まれば、片づけをしてから連絡を入れよう。
「・・・あ、お兄ちゃん。もしかしてあのお店の予約?」
電話を手に取ったらいきなり美鈴に感づかれてしまった。
どんな察しの良さをしているんだろうか。
「まあな。他に良い店も知らないし」
「うん。あそこならゆっくり寛げそうだもんね。今度私も連れてって!」
「そうだな。休みの間に一度くらいは連れて行こうか」
「やったー!」
惜しむらくは、夕食ではなく昼食だということか。
あそこは昼と夜で随分と顔が変わるのだが、どちらかといえば夜の方がお気に入りなのだ。まあ、次の機会にということにしておこう。
ちなみに、美鈴が一人で行くという選択肢は無い。
そこそこ値が張るので美鈴のお小遣いでは厳しいものがあるのだ。
なお、そのお小遣いを与えているのは僕なのだが、増やすつもりはない。
今でも余所より少し多いくらいだしな。
〇〇〇
予約がとれてプランも決まったので、ログインしたら予定を伝えて可否を問う。
明日伝える予定だったのだが、早い分にはいいだろう。
「―――――と、そういう訳で、先に買い物を済ませた後で一度別れて、また待ち合わせをしようと思うんだが・・・それでいいか?」
「はい。明日は一日空いていますから、問題ありません。十時に、以前アストさんと会ったスーパーでお待ちしています・・・!」
特に問題もなく話が纏まって良かった。
これで、「やっぱり御免なさい!」とか言われたら冷静でいられる気がしない。
別に、レインを疑っていたわけではないんだけどね?
《熟練度が一定に達し【幻影魔法】スキルがLv12になりました》
《熟練度が一定に達し【忍び足】スキルがLv18になりました》
境界地帯から南へ進むとオーバーレッドスライムに遭遇し、これを討伐。
またしてもスライムエリアかと思いきや、次の遭遇で違うと判明した。
フレイキャット Lv8
魔物 上位種 格下
スキル 瞬発 火炎魔法
フレイムタイガー Lv3
魔物 上位種Ⅱ 格下
スキル 疾駆 火炎魔法
フレイキャットが二体とフレイムタイガーが一体。
僕の防具<虚焔猪狼の革鎧>は火系統属性耐性[大]があるので試しに火炎魔法を受けてみたのだが、ダメージは雀の涙ほどだった。スキルの方の耐性もあるので火への備えは万全だ。もちろん火傷も負っていない。
アイテムの方はこんな感じ。
【炎熱虎の毛皮】素材アイテム レア度4
フレイムタイガーの毛皮。
薄い赤色をしており防具などに加工可能。
バーサクブレイズハウンドの皮の下位互換になるかな。
猫の方は更に下位だったので省略。
「これはレインの取り分でいいよな?」
「ええ。加工すれば良さそうな防具になると思いますから、是非」
「了解」
皮の大きさは一頭分なので、量的には防具を作るのに微妙だが、これからの狩りでまだまだ手に入るだろう。
では、探索を続けよう。
デミフレアレオン Lv4
魔物 上位種Ⅱ 未敵対 格下
スキル 中級獣術 火炎魔法
梟の目と鷲の目の合わせ技で、寝ているライオンを見つけたので解析してみた。
すると解析結果には未敵対の文字があった。
書かれ方からして、起こしたら敵対状態になるのだろう。
やはり、解析結果に使用者の認識や意識が関わっているという推測はあながち間違っていないと思う。
わざわざ起こしてやる必要も感じないので、レインと一緒にタイミングを合わせて遠方から魔法攻撃だ。
「シャドウエッジ!」
「ストーンエクスプロージョン!」
間違いなく火耐性はありそうなので影魔法を使用した。
ライオンの唸り声が聞こえる中、更にもう一発打ち込んで討伐完了。
【炎熱獅子の牙】素材アイテム レア度4
デミフレアレオンの大変鋭い牙。
噛みつかれると部位欠損が起こる恐れも。
うん、近づかなくて正解だったかもしれない。
部位欠損とか怖すぎだし。
牙は・・・ミアが喜んで買い取りそうだな。いい武器になりそうだし。
こちらももっと沢山集めたいところだ。
とはいえ、今日はもう遅いし明日のこともある。
一度引き上げだな。
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