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3章
113 警備兵の詰所にて
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シエラのサポートに努めて、程なくして悪漢は全滅した。
「ほっ・・・守って頂いてありがとうございました、アスト様、シエラ様」
「気にするな。ソフィアがやれてたら迷子なんだし、一蓮托生ということで」
「あははは・・・アストらしい答えだね・・・」
僕も本気で言っているわけじゃないぞ?
道案内云々を抜きにしてもちゃんと守っただろうし。
「ところで、裏道はああいう輩がよく出るのか?」
「いいえ、こんなことは初めてです。アライアは治安が良いですから。
それに、危険があると分かっていたのであれば、裏道など通りません」
「ごもっともで」
裏道とはいえ白昼堂々襲い掛かるとは・・・頭がおかしくなったのだろうか。
警備兵に突き出すと金一封みたいだし、詰所まで行こうか。
「ソフィア、警備兵の詰所はどこにあるか分かるか?」
「それでしたら闘技場の近くですので、途中で寄りましょう」
それは僥倖。
だが、十二人も連行するのは面倒だな。
ロープで縛って引きずってやろうか。
・・・ん?ウィンドウが開いた。
――――――――――――――――――――――――
《クエスト発生!》 <CLEAR!>
内容 町の裏道で襲い掛かってくる悪漢の撃退
報酬 悪漢の全財産
同行しているNPCからの親愛度+10%
備考 殺害してもよいが捕縛するのを推奨
警備兵に突き出せば金一封が貰える
――――――――――――――――――――――――
ウィンドウが開くと同時に報酬がアイテムボックスに入ってきた。
金銭は・・・ただの悪漢だからな。推して知るべし。
親愛度に至っては目に見えないし、確認のしようもない。
積極的に上げるつもりもないので気にならないが。
ただ、一つだけ気になるものがあった。
【悪意の邪石】特殊アイテム レア度ー
生物が持つ悪意を肥大化させる黒石。
持つ者に力を与えるが思考能力は鈍る。
説明文を読めば、悪漢たちが襲い掛かってきたのも納得がいく。
問題は、こんなものがどこから湧いてきたのかということだ。
「シエラ、僕が言いたいことは、分かるな?」
「うん、まあ・・・こんなものを見せられたら、ね」
シエラは問いかけに頷いて見せた。
ズバリ、僕が何を言いたいのかといえば・・・
「・・・悪漢たちを引きずっていく役はジャンケンで決めようということだ!」
「違うよ!?きな臭くなってきたって話じゃないの!?」
「そうですね、とても重要な事です。私もジャンケンに参加しましょう」
「ソフィアも何言ってるの!?私がおかしいの、これ!?」
結局、僕とシエラで六人ずつ引きずっていくことになりましたとさ。
まさか六連敗してしまうとは・・・。
ソフィアは異様なほどジャンケンに強い。これ、大事。
ソフィアの案内で警備兵の詰所へ到着。
「なんだなんだ!何を引きずってきたんだお前たち!」
「「人間?」」
「そんなことを聞いているんじゃない!」
「「じゃあ悪漢!」」
「そういうことでもない!!」
今の答えのどこが不満だというのか。
というか、いきなりキャラの立った警備兵が出てきたな。
二十代中盤くらいの男で、鎧は統一されたものだろう、多分。
「ライナーさん、この男たちは裏道で襲い掛かってきた悪漢です。
使徒様であるお二人が倒して捕縛してくださいました」
「ああ、そういう・・・。しかし、また悪漢か。最近多いんだよな・・・」
この警備兵はソフィアの知り合いでライナーという名前らしい。
ちょっと失礼して解析。
名前 ライナー
種族 人間 Lv27
第一職業 上級剣士 Lv3
第二職業 上級盾士 Lv3
第三職業 警備中隊長 Lv5
人を見た目で判断してはいけないな。
結構強いじゃないか。
レベルは僕より上だし。
何で中隊長ともあろうものが詰所の入口に居るんだか。
気にはなるが、今は説明だな。
「・・・・・・というわけで、これがその悪意の邪石」
「・・・おいおい、悪漢どころの騒ぎじゃないぞ、これ。
ちょっと中に入って待っててくれ。いま団長を呼んでくる」
ライナーはそう言うや否や大きな建物の中へ駆け込んだ。
年上だが、呼び捨てで良さそうだ。そういう扱いに慣れてそうだし。
警備兵の詰所本部で待つことしばし、ライナーが戻ってきた。
ライナーの横には三十台くらいの厳つい男性が歩いている。
「待たせてしまい済まない。私が警備団長のアルベルトだ。
ライナーから話は聞いているが、もう一度詳しい話を聞かせてほしい」
そう告げてから椅子に腰掛けたアルベルトさん。
こちらも許可を取って解析。
名前 アルベルト
種族 人間 Lv83
第一職業 剣豪 Lv???
第二職業 警備団長 Lv???
???? ???? ????
凄く強そうだと思ってたけど、滅茶苦茶強い人だった。
「ほっ・・・守って頂いてありがとうございました、アスト様、シエラ様」
「気にするな。ソフィアがやれてたら迷子なんだし、一蓮托生ということで」
「あははは・・・アストらしい答えだね・・・」
僕も本気で言っているわけじゃないぞ?
道案内云々を抜きにしてもちゃんと守っただろうし。
「ところで、裏道はああいう輩がよく出るのか?」
「いいえ、こんなことは初めてです。アライアは治安が良いですから。
それに、危険があると分かっていたのであれば、裏道など通りません」
「ごもっともで」
裏道とはいえ白昼堂々襲い掛かるとは・・・頭がおかしくなったのだろうか。
警備兵に突き出すと金一封みたいだし、詰所まで行こうか。
「ソフィア、警備兵の詰所はどこにあるか分かるか?」
「それでしたら闘技場の近くですので、途中で寄りましょう」
それは僥倖。
だが、十二人も連行するのは面倒だな。
ロープで縛って引きずってやろうか。
・・・ん?ウィンドウが開いた。
――――――――――――――――――――――――
《クエスト発生!》 <CLEAR!>
内容 町の裏道で襲い掛かってくる悪漢の撃退
報酬 悪漢の全財産
同行しているNPCからの親愛度+10%
備考 殺害してもよいが捕縛するのを推奨
警備兵に突き出せば金一封が貰える
――――――――――――――――――――――――
ウィンドウが開くと同時に報酬がアイテムボックスに入ってきた。
金銭は・・・ただの悪漢だからな。推して知るべし。
親愛度に至っては目に見えないし、確認のしようもない。
積極的に上げるつもりもないので気にならないが。
ただ、一つだけ気になるものがあった。
【悪意の邪石】特殊アイテム レア度ー
生物が持つ悪意を肥大化させる黒石。
持つ者に力を与えるが思考能力は鈍る。
説明文を読めば、悪漢たちが襲い掛かってきたのも納得がいく。
問題は、こんなものがどこから湧いてきたのかということだ。
「シエラ、僕が言いたいことは、分かるな?」
「うん、まあ・・・こんなものを見せられたら、ね」
シエラは問いかけに頷いて見せた。
ズバリ、僕が何を言いたいのかといえば・・・
「・・・悪漢たちを引きずっていく役はジャンケンで決めようということだ!」
「違うよ!?きな臭くなってきたって話じゃないの!?」
「そうですね、とても重要な事です。私もジャンケンに参加しましょう」
「ソフィアも何言ってるの!?私がおかしいの、これ!?」
結局、僕とシエラで六人ずつ引きずっていくことになりましたとさ。
まさか六連敗してしまうとは・・・。
ソフィアは異様なほどジャンケンに強い。これ、大事。
ソフィアの案内で警備兵の詰所へ到着。
「なんだなんだ!何を引きずってきたんだお前たち!」
「「人間?」」
「そんなことを聞いているんじゃない!」
「「じゃあ悪漢!」」
「そういうことでもない!!」
今の答えのどこが不満だというのか。
というか、いきなりキャラの立った警備兵が出てきたな。
二十代中盤くらいの男で、鎧は統一されたものだろう、多分。
「ライナーさん、この男たちは裏道で襲い掛かってきた悪漢です。
使徒様であるお二人が倒して捕縛してくださいました」
「ああ、そういう・・・。しかし、また悪漢か。最近多いんだよな・・・」
この警備兵はソフィアの知り合いでライナーという名前らしい。
ちょっと失礼して解析。
名前 ライナー
種族 人間 Lv27
第一職業 上級剣士 Lv3
第二職業 上級盾士 Lv3
第三職業 警備中隊長 Lv5
人を見た目で判断してはいけないな。
結構強いじゃないか。
レベルは僕より上だし。
何で中隊長ともあろうものが詰所の入口に居るんだか。
気にはなるが、今は説明だな。
「・・・・・・というわけで、これがその悪意の邪石」
「・・・おいおい、悪漢どころの騒ぎじゃないぞ、これ。
ちょっと中に入って待っててくれ。いま団長を呼んでくる」
ライナーはそう言うや否や大きな建物の中へ駆け込んだ。
年上だが、呼び捨てで良さそうだ。そういう扱いに慣れてそうだし。
警備兵の詰所本部で待つことしばし、ライナーが戻ってきた。
ライナーの横には三十台くらいの厳つい男性が歩いている。
「待たせてしまい済まない。私が警備団長のアルベルトだ。
ライナーから話は聞いているが、もう一度詳しい話を聞かせてほしい」
そう告げてから椅子に腰掛けたアルベルトさん。
こちらも許可を取って解析。
名前 アルベルト
種族 人間 Lv83
第一職業 剣豪 Lv???
第二職業 警備団長 Lv???
???? ???? ????
凄く強そうだと思ってたけど、滅茶苦茶強い人だった。
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