異世界転生？ いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります！

３章

１０８ 新たなポーション

　その後、ブランシュはログアウトし、僕一人になった。

　ログアウトする前にすることといえば、残りのMPとAPで錬金と料理だ。
　スライムたちからドロップした青核の欠片や赤い液体の出番だ。

　確か欠片の方は、七つ集めると・・・？みたいな説明だったな。
　液体は、水などの液体に混ぜると・・・？だったはず。

　さて、どこから手をつけてやろうか。
　水精霊の器を出しながら考える。

　まあ、まずは欠片からだよな。
　理由は・・・特にない。

　では手始めに、ビッグレッドスライムから手に入れた赤核の欠片を七つ取り出す。
　その七つを一か所に集めると・・・ピカっと光って別のアイテムになった。



【赤核玉】素材アイテム　レア度４
　赤核の欠片が七つ合わさった玉。
　食べると爆発するので注意。



　おーい！
　何で爆発するんだよ！
　いや、食べる気なんて欠片もなかったけども！

　だが、これをどうするべきか分からない。
　とりあえず横に置いて次へ進もう。

　次は、レッドスライムから手に入れた赤い液体の検証だ。
　赤い液体を水に混ぜて・・・・・・さあ、どうなる？









　結果、ドカンと爆発しました。
　非常に解せぬ。
　ええい、次だ！ヒントが少なすぎるのだから失敗は想定していた！

　青い液体を水に混ぜる・・・爆発。
　黄色い液体・・・爆発。
　緑色の液体・・・爆発。

　一体どうしろと！？

　ただのゴミアイテムというオチ・・・は無いと思う。
　根拠は、買取価格だ。
　決して高額ではないが、かといって安くもなかったのだ。
　これが換金アイテムなら話は分かるのだが、そういうわけでもない。

　水に混ぜると爆発する。
　では、水以外の液体に混ぜてみようと思ったのだが、思いのほか液体が無い。
　ダメもとで、牡丹鍋のだし汁に赤の液体を混ぜてみよう。

　混ぜ始めて数秒後、ピカッ！と光った。

　おおっ！爆発じゃなくてアイテムになった！早速解析！



【謎の液体】料理アイテム？　レア度０
　何の効果も無くひたすらに不味い液体。
　これを作った奴、頭大丈夫ですか？



　僕は器を投げ捨てた。
　これ以上やってられるか！
　それと、運営出てこい！馬鹿にしてるだろ！？











　数分間不貞腐れていたのだが、あることを思いついた。
　レア度が０とはいえ、曲りなりにもアイテムができたのだ。組み合わせ次第ではいけるのでは、と。

　その後、幾度も失敗しながら研究を続けた。

　そして現在、その成果が目の前にある。
　材料は、林檎モドキの抽出液、砂糖モドキ、赤い液体、HPポーション。



【レッドポーション】回復アイテム　レア度４
　HP回復２５％　空腹度－１０％　品質９
　製作者曰く、林檎味のするポーション。
　類いまれなる苦労を経て作られた。



　割合で回復するポーションが誕生してしまった・・・。
　正直、やり過ぎた感が否めない。

　でもな、濃度割合を１％単位でズラして、ようやく完成させたんだ。
　条件の厳しさから考えて、これくらいの効果でないと割に合わないとも言える。


《称号『複合作製者』を獲得しました》
《称号『ユニーククリエイター』を獲得しました》


　新しい称号？
　こちらも解析だ。



　複合作製者
　複数の生産スキルを用いてアイテムを生み出した者の証。
　生産系スキル取得条件緩和。生産系スキル熟練度上昇率中上昇。

　ユニーククリエイター
　運営が想定していなかったアイテムを作り出した者の証。
　その発想と閃き、そして類いまれなる努力に脱帽です。
　生み出したユニークアイテムの独占販売権が授与される。



　反応に困る内容だが・・・僕は生産職ではないぞ？
　もらって損ではないどころか、生産職垂涎ものの称号効果だ。

　どうしたものかと悩むのは後回しにして、どんどん作っていこう。
　時間は有限なのだから。










《熟練度が一定に達し【中級錬金】スキルがLv１４になりました》
《熟練度が一定に達し【中級料理】スキルがLv１１になりました》


　相変わらず赤核玉、青核玉、黄核玉、緑核玉の四つは使い道不明だ。
　いずれ使う日が来ると信じてアイテムボックスへ収納しておいた。
　ポーションの方については、他の新しい種類も完成した。



【ブルーポーション】回復アイテム　レア度４
　AP回復２５％　空腹度－１０％　品質９
　製作者曰く、判別不能な味のするポーション。
　類いまれなる苦労を経て作られた。

【イエローポーション】回復アイテム　レア度４
　MP回復２５％　空腹度－１０％　品質９
　製作者曰く、檸檬味のするポーション。
　類いまれなる苦労を経て作られた。

【グリーンポーション】回復アイテム　レア度４
　HPMPAP回復２５％　空腹度－１０％　品質９
　製作者曰く、メロン味のするポーション。
　類いまれなる苦労を経て作られた。
　HPMPAPをランダムで合計２５％回復させる。



　解析結果はこんな感じ。
　ブルーポーションは・・・僕の語彙では表現できない味だったのだ。
　強いて言うならブルーハワイに近いが、断じて同じものではない。
　そんなことを思っていたら、こんな説明になってしまったということだ。

　赤、青、黄、緑の液体は底をついたが、相当数、カラーポーションが完成した。
　これどうしよう？

　うんうんと悩んでいると、システムアナウンスが聴こえてきた。


《風の都『ウィーンフライト』が開放されました》


　自分とは関係ないアナウンスだったが、町の開放とはまた、めでたいことだな。

　もういい時間だし、今日はログアウトしよう。
　ポーションの件は明日、アリアさんにでも相談だな。






　名前　アスト

　種族　人間　Lｖ２６
　第一職業　上級剣士　Lv２
　第二職業　火焔魔法士　Lv１
　第三職業　舞闘家　Lv２
　スキルポイント２５

　アナザースキル
　加速Lv８　　

　マスタースキルⅠ
　剣術Lv１０〔Master〕火魔法Lv１０〔Master〕
　索敵Lv１０〔Master〕発見Lv１０〔Master〕
　解析Lv１０〔Master〕錬金Lv１０〔Master〕
　料理Lv１０〔Master〕槍術Lv１０〔Master〕
　中級剣術Lv２０〔Master〕火炎魔法Lv２０〔Master〕
　中級槍術Lv２０〔Master〕気配察知Lv２０〔Master〕

　マスタースキルⅡ
　回避Lv１０〔Master〕直感Lv１０〔Master〕
　照準Lv１０〔Master〕疾走Lv１０〔Master〕　　　　
　暗視Lv１０〔Master〕予測Lv１０〔Master〕
　迎撃Lv１０〔Master〕ステップLv１０〔Master〕
　軽業Lv１０〔Master〕瞬発Lv１０〔Master〕
　遠見Lv１０〔Master〕歩法Lv１０〔Master〕
　聴覚強化Lv１０〔Master〕触覚強化Lv１０〔Master〕
　闇魔法耐性Lv１０〔Master〕
　火魔法耐性Lv１０〔Master〕
　水魔法耐性Lv１０〔Master〕
　盲目耐性Lv１０〔Master〕
　視覚強化Lv１０〔Master〕
　火傷耐性Lv１０〔Master〕
　予見Lv２０〔Master〕舞踏Lv２０〔Master〕
　受け流しLv２０〔Master〕見切りLv２０〔Master〕
　立体機動Lv２０〔Master〕疾駆Lv２０〔Master〕
　軌道予測Lv２０〔Master〕縮地Lv２０〔Master〕
　アクロバットLv２０〔Master〕反応Lv２０〔Master〕
　水中歩行Lv２０〔Master〕水中機動Lv２０〔Master〕

　マスタースキルⅢ
　影魔法Lv１０〔Master〕魔剣術Lv１０〔Master〕

　スキル　
　上級剣術Lv６　上級槍術Lv５　火焔魔法Lv４
　中級錬金Lv１４　中級料理Lv１１　解体Lv１６
　大発見Lv１９　分析Lv１８　気配感知Lv４
　梟の目Lv１３　空間把握Lv１４　先手Lv８
　忍び足Lv６　闘気Lv６　舞闘Lv６　連携Lv５
　空中機動Lv３　

　称号
　開拓者　冒険者　使徒　越境者Ⅱ　開放者Ⅱ
　ジャイアントキリング　レイドボス討伐者
　アイシスキラー　熟練戦士　小金持ち
　クリティカルマスター　上級剣士　強奪者
　複合製作者（New！）ユニーククリエイター（New！）

　基礎能力値

　物理攻撃力　２２（+２６）
　物理防御力　１８（+２４）
　魔法攻撃力　２０（+１４）
　魔法防御力　２６（+１０）
　平均速力　　２３（+２２）