異世界転生？ いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります！

３章

９８ リザードマンジェネラル

　自分に迫ってくるウォーターストームとアクアエクスプロージョンを見据える。

　まず第一に受け流しは不可能。将来的には分からないが、現段階では無理。
　それ故に回避一択だ。防御は、盾持ちなら選択肢にあったんだろうな。

　では、どうやって回避するか。
　広範囲魔法を走って回避するのは無理がある。
　だから・・・跳ぶ。

　一度屈んで、全力で上へジャンプ。
　ストームとエクスプロージョンの範囲は横に広いが、縦にはそこまで広くない。
　やってみる価値はあるはず。


　結果、回避できませんでしたとさ。そりゃそうだ。

　正確に言うと、ストームは回避したのだが、アクアエクスプロージョンが下半身に当たってバランスを崩したのだ。
　これはいよいよピンチかもしれない。ガス欠覚悟でAPMPを使っていこうかな。
　屋根の上に飛び乗れれば勝機はあるんだが、魔法士の魔法が厄介だ。ジャンプ中に魔法で狙われたらお終いだろうから。空中で受け流しとか無理。
　ああ・・・誰か助けて！


《マスタースキル【立体機動】【アクロバット】を確認しました》
《プレイヤースキルの条件達成を確認しました》
《取得可能スキルに【空中機動】が追加されました》


　神の助け！？何か丁度良さそうなスキルが取得可能に！
　時間も無いので説明も殆ど読まずに取得。ああ・・・またスキル枠が一杯に！
　空中機動はアーツあり。レベル１では二段ジャンプ！？
　なんとも神がかったタイミングだな。

　と、いう訳で、また魔法を放ってきたタイミングで跳躍し、魔法が僕の下半身に着弾する前に宙を蹴る。
　ギリギリ魔法を回避し、建物の屋根へ飛び乗ることに成功。
　あとは・・・飛び移りながら逃げる！
　ピョンピョン飛び移られたら範囲魔法でも狙いは付けづらいだろう。それでも魔法に当たりそうになる時はあるだろうけど。










《熟練度が一定に達し【空中機動】スキルがLv２になりました》
《熟練度が一定に達し【歩法】スキルがLv９になりました》


　逃げ回りつつ隙を窺っていると、HPが残り少ないリザードマンソーサラーへの射線が開いた。この隙は逃さない。


「フレイムキャノン！」

「キシャ！？」


　火炎球はソーサラーに着弾してHPを削り切り、ポリゴンの欠片となって爆散。
　これであと四体。

　リザードマンが動揺している隙にシャドウムーブで魔法士の背後をとる。
　精霊の剣に雷属性を込めて・・・一閃！


「パワースラッシュ・ドライブ！」

「キシャアッ！？」


　囲まれる前に跳躍し、二段ジャンプで屋根の上へ。実に便利だ。












《熟練度が一定に達し【空中機動】スキルがLv３になりました》


「オラクレア・ペンタグラム！」

「キシャ・・・！」


　あれから一体ずつ削っていき、たった今リザードマンナイトを仕留めた。
　残りはリザードマンジェネラルだけなのだが、こちらのHPは半減している。何度か魔法を回避しきれずに喰らってしまったのだ。ついでに言うと、MPは残り少なく、APは残り一割程。
　加速スキルは・・・あと数回しか使えないな。
　あ、当然のことながらAPポーションとMPポーションは使用済みだ。


「エンドレスステップ！」


　ステップを使用し直して・・・さて、加速無しの一対一でどこまでやれるかね？








　リザードマンジェネラルの上級槍術スキルは・・・レベル５以上１０未満。
　上級盾術は定かではないが、レベル１から５くらい。
　実際に矛を合わせてみての感想なので、ただの目安だ。
　あと、戦い方は同じ人型魔物であるオークやゴブリンの比ではなく上手い。


「キシャシャ！！」


　このモーションは『トリニティ・ロード』か。まだ半分も削ってないのに。
　いま左手に持っている槍での迎撃は困難。一度収納し、右手に硬牙の剣を装備。
　そしてアクセラレーションを使用。


「トリプルスラッシュ！」


　ガガガンッ！
　

　三発とも弾けくことができたのは僥倖だが、手が痺れそうだ。
　槍なのに随分と重い攻撃だ。初見だったら多分死んでいたな。
　上級スキルのアーツはそれだけ強力なのだ。

　と、この絶好の機会はものにしなければ。
　硬牙の剣を仕舞い、左手に焔牙の槍を装備。
　黄色ステップを踏みながら・・・お返しだっ！


「トリニティ・ロード！」


　ドドドッ！という音とともにクリティカルヒットに。
　リザードマンジェネラルに対しては初めてのクリティカルだ。

　まだまだっ！右手に精霊の剣を装備し直して雷属性を込める。


　バリバリバリバリッ！


「オラクレア・ペンタグラム！」

「・・・・・・！？」


　クリティカルコンボ８HIT！


　アーツの終了と同時に加速が終了。
　ジェネラルのHPバーは残り半分を切った。


《熟練度が一定に達し【上級槍術】スキルがLv４になりました》
《熟練度が一定に達し【連携】スキルがLv５になりました》
《熟練度が一定に達し【歩法】スキルがLv１０になりました》
《【歩法】スキルが最高値になりました》


　リザードマンジェネラルの目は見開かれている。
　うん、ズルしてごめん。でも加速しないと死に戻るから。
　人間は頑丈じゃないし、万が一クリティカルポイントに三連撃も喰らったら、HPがなくなるのは目に見えている。

　僕のHPは少し減って四割くらい。
　対する敵は五割を切ったところ。

　予想通り新たな取り巻きは出てこないが、なだ油断できない戦いが続きそうだ。





　名前　アスト

　種族　人間　Lｖ２５
　第一職業　上級剣士　Lv１
　第二職業　火炎魔法士　Lv１９
　第三職業　舞闘家　Lv１
　スキルポイント１７

　アナザースキル
　加速Lv７　　

　マスタースキルⅠ
　剣術Lv１０〔Master〕火魔法Lv１０〔Master〕
　索敵Lv１０〔Master〕発見Lv１０〔Master〕
　解析Lv１０〔Master〕錬金Lv１０〔Master〕
　料理Lv１０〔Master〕槍術Lv１０〔Master〕
　中級剣術Lv２０〔Master〕火炎魔法Lv２０〔Master〕
　中級槍術Lv２０〔Master〕気配察知Lv２０〔Master〕

　マスタースキルⅡ
　回避Lv１０〔Master〕直感Lv１０〔Master〕
　照準Lv１０〔Master〕疾走Lv１０〔Master〕　　　　
　暗視Lv１０〔Master〕予測Lv１０〔Master〕
　迎撃Lv１０〔Master〕ステップLv１０〔Master〕
　軽業Lv１０〔Master〕瞬発Lv１０〔Master〕
　遠見Lv１０〔Master〕歩法Lv１０〔Master〕
　闇魔法耐性Lv１０〔Master〕
　火魔法耐性Lv１０〔Master〕
　水魔法耐性Lv１０〔Master〕
　盲目耐性Lv１０〔Master〕
　視覚強化Lv１０〔Master〕
　火傷耐性Lv１０〔Master〕
　予見Lv２０〔Master〕舞踏Lv２０〔Master〕
　受け流しLv２０〔Master〕見切りLv２０〔Master〕
　立体機動Lv２０〔Master〕疾駆Lv２０〔Master〕
　軌道予測Lv２０〔Master〕縮地Lv２０〔Master〕
　アクロバットLv２０〔Master〕

　マスタースキルⅢ
　影魔法Lv１０〔Master〕魔剣術Lv１０〔Master〕

　スキル　
　上級剣術Lv５　上級槍術Lv４　火焔魔法Lv３
　中級錬金Lv１２　中級料理Lv９　解体Lv１６
　大発見Lv１８　分析Lv１８　気配感知Lv２
　反応Lv１９　梟の目Lv９　水中歩行Lv１８
　水中機動Lv１８　空間把握Lv１０　先手Lv４
　闘気Lv５　舞闘Lv５　連携Lv５　空中機動Lv３

　称号
　開拓者　冒険者　使徒　越境者Ⅱ　開放者Ⅱ
　ジャイアントキリング　レイドボス討伐者
　アイシスキラー　熟練戦士　小金持ち
　クリティカルマスター　上級剣士

　基礎能力値

　物理攻撃力　２１（+２６）
　物理防御力　１７（+２４）
　魔法攻撃力　１９（+１４）
　魔法防御力　２５（+１０）
　平均速力　　２２（+２２）