異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!

リュース

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3章

88 スライムと後衛

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 結果、溺れました。


「・・・死に戻るかと思った」

「おーい!ちゃんと生きてるかー!?返事しろー!」


 向こう岸でディアスが叫んでいるが、今は放置。答えられる余裕がない。
 死に戻る寸前で岸に辿り着いたが、HPがレッドゾーンだ。ポーションを連続で使用する。
 まさか川を渡る時に最もポーションを消費するとは、笑い話にしかならん。

 そこそこHPが回復したところで岸に適当なアイテムを置いて影を作る。
 次に、遠見スキルでディアスの足元にある影を確認し、シャドウムーブで移動。この二つの組み合わせは便利だな。


「うおっ!?どっから湧いてでやがった!?」

「湧いて出るとか言うなよ・・・」


 虫扱いされてるみたいじゃないか。


「よし、いくぞ!」

「は?行くってどこに・・・うおおっ!?」


 影に潜るのは、慣れないうちはおかしな感覚が付き纏うからな。諦めてくれ。


「と、向こう岸に到着だ」

「は?・・・おおっ!マジで反対の岸だ!」

「運賃は一万ゴールドな」

「金取んのかよっ!?」

「冗談だ」


 流石にそんな稼ぎ方はしない。











《熟練度が一定に達し【中級槍術】スキルがLv16になりました》


 川から南へ進むこと約十分。
 境界地帯らしき場所に到着した。
 途中で魔物が現れたが、そちらは大した敵ではなかった。川の方が余程難敵だ。

 ちなみに、名前はスライム。


「ここが噂に聞く境界地帯か。んで、あれが境界ボスっつーわけだな?」

「その通り。だが、どうにも厄介な匂いがするな・・・」


 まずは解析からだ。



 ビッグブルースライム Lv5
 境界ボス 魔物 上位種Ⅱ 同格
 スキル 城塞 物理耐性 水流魔法



 こんな感じだと分かったのだが、見るからに厄介だ。
 ちなみに、普通のスライムはこんな感じ。



 スライム Lv1
 魔物 通常種 格下
 スキル 鉄壁



 差があり過ぎだ。
 せめて道中にブルースライムくらいは出てほしかったな。


「ディアス、前衛を頼んだ。僕は後衛を担当するから」

「おう!任せとけ!」


 これでプレイヤースキルは高めなので、任せても問題なかろう。
 レベル的に厳しい相手ではあるが、僕が魔法で援護すれば済む話だ。

 では、戦闘開始。


「基本は防御に集中しろよ!」

「分かってるさ!ガード!」


 ディアスがスライムの物理攻撃を防いでいる。
 その間に射線を確保するために動きつつ、呪文アーツを使用して攻撃。


「フレイムキャノン!」

「・・・!?」


 高速火炎球がスライムに直撃。そのHPバーを削り取る。
 魔法はそれなりに効くみたいだな。水魔法には耐性がありそうだが。


「・・・!」


 スライムはお返しとばかりに水魔法を放ってきた。ウォーターボールだな。
 ディアス、仕事だぞ。


「サークルガード!って、数が多いぞ!?」


 水球の数は十個くらいか。
 二つほどディアスを抜いてきたので対応する。


「ブルーステップ!流水!」


 殆ど音を立てずに魔法を受け流すことに成功。実に便利なアーツだな。


「すまん!次は抑える!」

「気にすんな!そもそもガードは魔法を通さないようにはできてないぞ!」

「は!?そうなのか!?」


 おいおい・・・知らなかったのかよ。
 神聖騎士団と同レベル・・・というのは流石に失礼か。

 ガードは物理や魔法に対する防御力などが向上するが、魔法を後ろに通さないような効果は無い。勿論、自分で魔法の軌道を潰せばその限りではないが。

 しかし、プレイヤースキルで何とかできる代物なのかね?


「ディアス!少し離れろ!フレイムエクスプロージョン!」

「ちょっ、待て!危ねっ!?」


 何だかんだでキッチリ回避しているな。トリプルダッシュかな?


「アスト!もう少し早めに合図してくれ!」

「善処する!」

「本当かよ!?」


 何故そこを疑うのだ。










「ディアス!」

「おう!」


 ディアスに合図を出して、とどめの魔法を放つ。


「ブレイズブラスト!」

「!?!?」


 放たれた火焔は赤いオーラに包まれたビッグブルースライムを貫き、そのHPをゼロにした。


《第二職業が火炎魔法士Lv16になりました》
《第三職業が舞踏家Lv16になりました》
《熟練度が一定に達し【火焔魔法】スキルがLv2になりました》

《第一境界ボス『ビッグブルースライム』が初討伐されました》
《討伐者は初回討伐報酬を獲得しました》
《境界ボス初討伐ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました》


 単独討伐報酬は残念だが、今ではそこまで惜しくもないし、消耗を抑えてこの先に備えた方が良いだろう。
 本格的な探索はこれからなのだから。



【青粘体大生物の核】素材アイテム レア度5
 ビッグブルースライムの力が宿った核。
 武具を加工する際に添加すると・・・?



 添加するとどうなるってんだ。武具が溶けるのか?
 もっと詳しく説明してほしいものだな。


「この初回討伐報酬、欲しいか?」

「当たり前だ!これは、武器に水属性の予感がするぜ!」


 それは考えないでもなかったが・・・どうにも怪しいな。


「じゃあ、これはやるから、この後の素材分配は、分かってるな?」

「おおっ、良いのか!?ありがとよ!素材分配の方も問題なしだ!」


 しめしめ。上手く話が運んだな。
 詐欺ではないぞ?核にどんな効果があるのかはまだ分らんのだし。


「それじゃあ、小休止したら先へ進もうか」

「おう!新エリアを開拓か・・・!楽しみだぜ・・・!」


 そうそう。新しい場所を切り開いていく感覚が最高なんだよな。
 これだからこのゲームはやめられない。
 
 さて、南方第二エリアはどんな場所なんだろうな。






 名前 アスト

 種族 人間 Lv24
 第一職業 中級剣士 Lv18
 第二職業 火炎魔法士 Lv16
 第三職業 舞踏家 Lv16
 スキルポイント16

 アナザースキル
 加速Lv7  

 マスタースキルⅠ
 剣術Lv10〔Master〕火魔法Lv10〔Master〕
 索敵Lv10〔Master〕発見Lv10〔Master〕
 解析Lv10〔Master〕錬金Lv10〔Master〕
 料理Lv10〔Master〕槍術Lv10〔Master〕
 中級剣術Lv20〔Master〕火炎魔法Lv20〔Master〕

 マスタースキルⅡ
 回避Lv10〔Master〕直感Lv10〔Master〕
 照準Lv10〔Master〕疾走Lv10〔Master〕    
 暗視Lv10〔Master〕予測Lv10〔Master〕
 迎撃Lv10〔Master〕ステップLv10〔Master〕
 軽業Lv10〔Master〕瞬発Lv10〔Master〕
 遠見Lv10〔Master〕
 闇魔法耐性Lv10〔Master〕
 火魔法耐性Lv10〔Master〕
 水魔法耐性Lv10〔Master〕
 盲目耐性Lv10〔Master〕
 視覚強化Lv10〔Master〕
 火傷耐性Lv10〔Master〕
 予見Lv20〔Master〕舞踏Lv20〔Master〕
 受け流しLv20〔Master〕見切りLv20〔Master〕
 立体機動Lv20〔Master〕疾駆Lv20〔Master〕

 マスタースキルⅢ
 影魔法Lv10〔Master〕魔剣術Lv10〔Master〕

 スキル
 上級剣術Lv3 中級槍術Lv16 火焔魔法Lv2
 中級錬金Lv12 中級料理Lv9 解体Lv16
 気配察知Lv18 大発見Lv17 分析Lv17
 軌道予測Lv19 反応Lv17 縮地Lv18
 アクロバットLv16 梟の目Lv8 水中歩行Lv14
 水中機動Lv14 闘気Lv5 舞闘Lv4 

 称号
 開拓者 冒険者 使徒 越境者Ⅱ 開放者Ⅱ
 ジャイアントキリング レイドボス討伐者
 アイシスキラー 熟練戦士 小金持ち

 基礎能力値

 物理攻撃力 20(+26)
 物理防御力 16(+24)
 魔法攻撃力 18(+14)
 魔法防御力 25(+10)
 平均速力  17(+22)

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