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3章
69 初レイドボス戦
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「こちら、現場のアスト。至急応援を求む!」
「誰に言ってるのよ・・・。まあ、気持ちは分からないでもないわね」
神聖騎士団が戦っているうちに、プレイヤーたちが集まってきた。
律儀にツッコミを入れてくれたのはセレナだ。感謝。
「それで、この場には四十五人だから、あと三人でレイドが組めるわね」
「規定人数以下でも挑めるけど、もう少し待つか?」
「そうした方が良いんじゃないかしら。三レイド死に戻ったのを目撃してしまったし」
「そうだな・・・。戦い方が悪かったのもあるが、間違いなく強敵だし」
四十八人で勝てるだろうか。
正直不安だらけだ。
それはさておき。
「セレナも酷い奴だな。死に戻っていくのを見ているだけなんて」
「あなたには言われたくないわよ!最初から見ていたじゃない!」
「神聖騎士団が全滅した時、口元が釣り上がっていたぞ?」
「なっ!?それは仕方ないじゃない!自分にチャンスが回ってきたんだもの!」
まあ、責めるつもりはないさ。
それくらいで咎める奴なんてあまり居ないだろう。
そうこうしている間に、あと一人で定員に。
「そこへ走ってきたのは、戦闘狂のフランだった」
「何を言っている貴様は!誰が戦闘狂だ!」
あれ、口に出ていたか?
しまったな・・・。どうやって誤魔化そうか。
「それでも、僕は、やってない・・・!」
「ぶふっ・・・!?」
よし、上手く誤魔化せたな。
フランは笑いを堪えるのがやっとで、こちらに構っていられないようだし。
今のうちに作戦会議を始めてしまおう。
「それじゃあ、作戦会議を始めよう!こっちはレイドリーダーのセレナだ!」
「ちょっと!いつの間に私がリーダーになったのよ!」
パチパチパチパチ!!
「うっ・・・!」
「それじゃあ、あとはよろしく」
「くっ・・・!」
逃げ道を塞がれたセレナは、会議の進行役になった。
申し訳ないことをしたが、他に適役も居ないからな。
集まったのは、前衛二十八人と後衛二十人。
その後、全員で話し合って、作戦を決定した。
基本的には、高威力で範囲の狭いブレス攻撃はさせないように、魔法士部隊が阻害する。
それが駄目だった場合に備えて、モーションが見えたら盾役は退避。
一部前衛アタッカーは自力で回避すべし。
物理攻撃は盾役が引き付けて防御。
回復はポーションで行うが、緊急時はヒーラーが回復する。
序盤はダメージを与えるよりやられないことを優先。
悪く無い作戦だと思う。
一つだけ言わせてもらうと、ブレスを自力回避しろというのは酷いと思う。
対象者は僕とフランだけだ。
「なあセレナ、自力回避した上で攻撃しろってのは無茶ぶりが過ぎないか?」
「こちらの隊列が整うまでの時間稼ぎは必要よ。頑張ってちょうだい」
「はぁ・・・」
一度決まった以上は仕方あるまい。
進行役を押し付けた負い目もあるし、素直に引き受けよう。
「フラン、頑張ってくれよ?僕は攻撃までする余裕が無いかもしれん」
「アストに無理なら私にも無理だ」
そんなことは無いだろう。
加速を発動するタイミングを間違えたら、間違いなく余裕なんてない。
フランはそういう制限が無い分、上手のはず。
「では、ボス戦を始めるわよ!全員配置について!」
「「「「おー!」」」」
全員隊列を組んで、レイドボスへ近づいていく。
「グルァァァァァァア!!」
ま、限界まで頑張るとしようか。
戦闘が開始された。
盾部隊六人が炎犬の前面に立ち、攻撃を盾で受ける。
アタッカーはその間に、攻撃だ。
「「「「「「タウント!」」」」」」
「パワースラッシュ!イエローステップ!トリプルスラッシュ!」
「ダブルスラスト!トリプルスラスト!」
ちなみに、タウントはアーツという訳ではない。
盾士の基本技能であり、掛け声はなんでもいいそうだが、今回は統一した。
順調に一本目のHPバーを削っていると、ブレスのモーションが見えた。
これの報告も僕とフランに任されているんだよな。
モーションなんてブレス直前まで分からんとかなんとか。
「ブレスがくる!退避!」
僕が指示を出した直後から、前衛たちは後退。
後衛阻害部隊は呪文を唱え始めた。
「「エレキスタン!」」
「「アイススタン!」」
「「ダークブラインド!」」
「グルゥア!?」
氷と雷の麻痺呪文アーツによって、ブレスは不発。
闇魔法の目隠しはブレスの方向を定めさせないために使用している。今回は必要なかったが、保険だ。
「「「パワースラスト!」」」
「「「「「パワースラッシュ!」」」」」
「トリプルスラスト!」
「トリプルスラッシュ!イエローステップ!オラクレア・ペンタグラム!」
前衛アタッカーの攻撃がほぼ同時に炸裂。
炎犬のHPバーを大きく削った。
意外と削れるものだな。
だとすれば、神聖騎士団が一本目しか削れなかったのは、作戦ミスだろう。
《熟練度が一定に達し【見切り】スキルがLv18になりました》
《熟練度が一定に達し【軌道予測】スキルがLv16になりました》
《熟練度が一定に達し【疾駆】スキルがLv17になりました》
《熟練度が一定に達し【縮地】スキルがLv14になりました》
まだ一本目の半分にも届いていないが、この調子で最後までいきたいものだ。
名前 アスト
種族 人間 Lv22
第一職業 中級剣士 Lv13
第二職業 火炎魔法士 Lv11
第三職業 舞踏家 Lv11
スキルポイント14
アナザースキル
加速Lv6
マスタースキルⅠ
剣術Lv10〔Master〕火魔法Lv10〔Master〕
索敵Lv10〔Master〕発見Lv10〔Master〕
解析Lv10〔Master〕錬金Lv10〔Master〕
料理Lv10〔Master〕
中級剣術Lv20〔Master〕
マスタースキルⅡ
回避Lv10〔Master〕直感Lv10〔Master〕
照準Lv10〔Master〕疾走Lv10〔Master〕
暗視Lv10〔Master〕予測Lv10〔Master〕
迎撃Lv10〔Master〕ステップLv10〔Master〕
軽業Lv10〔Master〕瞬発Lv10〔Master〕
闇魔法耐性Lv10〔Master〕
火魔法耐性Lv10〔Master〕
盲目耐性Lv10〔Master〕
視覚強化Lv10〔Master〕
火傷耐性Lv10〔Master〕
マスタースキルⅢ
影魔法Lv10〔Master〕魔剣術Lv10〔Master〕
スキル
上級剣術Lv1 火炎魔法Lv18 解体Lv15
中級錬金Lv10 気配察知Lv16 大発見Lv14
分析Lv15 予見Lv19 立体機動Lv16
見切りLv18 舞踏Lv18 受け流しLv18
軌道予測Lv16 反応Lv15 疾駆Lv17
中級料理Lv5 縮地Lv14
称号
開拓者 冒険者 使徒 越境者Ⅱ 開放者Ⅱ
ジャイアントキリング
基礎能力値
物理攻撃力 18(+18)
物理防御力 16(+21)
魔法攻撃力 18(+ 8)
魔法防御力 23(+ 8)
平均速力 17(+20)
「誰に言ってるのよ・・・。まあ、気持ちは分からないでもないわね」
神聖騎士団が戦っているうちに、プレイヤーたちが集まってきた。
律儀にツッコミを入れてくれたのはセレナだ。感謝。
「それで、この場には四十五人だから、あと三人でレイドが組めるわね」
「規定人数以下でも挑めるけど、もう少し待つか?」
「そうした方が良いんじゃないかしら。三レイド死に戻ったのを目撃してしまったし」
「そうだな・・・。戦い方が悪かったのもあるが、間違いなく強敵だし」
四十八人で勝てるだろうか。
正直不安だらけだ。
それはさておき。
「セレナも酷い奴だな。死に戻っていくのを見ているだけなんて」
「あなたには言われたくないわよ!最初から見ていたじゃない!」
「神聖騎士団が全滅した時、口元が釣り上がっていたぞ?」
「なっ!?それは仕方ないじゃない!自分にチャンスが回ってきたんだもの!」
まあ、責めるつもりはないさ。
それくらいで咎める奴なんてあまり居ないだろう。
そうこうしている間に、あと一人で定員に。
「そこへ走ってきたのは、戦闘狂のフランだった」
「何を言っている貴様は!誰が戦闘狂だ!」
あれ、口に出ていたか?
しまったな・・・。どうやって誤魔化そうか。
「それでも、僕は、やってない・・・!」
「ぶふっ・・・!?」
よし、上手く誤魔化せたな。
フランは笑いを堪えるのがやっとで、こちらに構っていられないようだし。
今のうちに作戦会議を始めてしまおう。
「それじゃあ、作戦会議を始めよう!こっちはレイドリーダーのセレナだ!」
「ちょっと!いつの間に私がリーダーになったのよ!」
パチパチパチパチ!!
「うっ・・・!」
「それじゃあ、あとはよろしく」
「くっ・・・!」
逃げ道を塞がれたセレナは、会議の進行役になった。
申し訳ないことをしたが、他に適役も居ないからな。
集まったのは、前衛二十八人と後衛二十人。
その後、全員で話し合って、作戦を決定した。
基本的には、高威力で範囲の狭いブレス攻撃はさせないように、魔法士部隊が阻害する。
それが駄目だった場合に備えて、モーションが見えたら盾役は退避。
一部前衛アタッカーは自力で回避すべし。
物理攻撃は盾役が引き付けて防御。
回復はポーションで行うが、緊急時はヒーラーが回復する。
序盤はダメージを与えるよりやられないことを優先。
悪く無い作戦だと思う。
一つだけ言わせてもらうと、ブレスを自力回避しろというのは酷いと思う。
対象者は僕とフランだけだ。
「なあセレナ、自力回避した上で攻撃しろってのは無茶ぶりが過ぎないか?」
「こちらの隊列が整うまでの時間稼ぎは必要よ。頑張ってちょうだい」
「はぁ・・・」
一度決まった以上は仕方あるまい。
進行役を押し付けた負い目もあるし、素直に引き受けよう。
「フラン、頑張ってくれよ?僕は攻撃までする余裕が無いかもしれん」
「アストに無理なら私にも無理だ」
そんなことは無いだろう。
加速を発動するタイミングを間違えたら、間違いなく余裕なんてない。
フランはそういう制限が無い分、上手のはず。
「では、ボス戦を始めるわよ!全員配置について!」
「「「「おー!」」」」
全員隊列を組んで、レイドボスへ近づいていく。
「グルァァァァァァア!!」
ま、限界まで頑張るとしようか。
戦闘が開始された。
盾部隊六人が炎犬の前面に立ち、攻撃を盾で受ける。
アタッカーはその間に、攻撃だ。
「「「「「「タウント!」」」」」」
「パワースラッシュ!イエローステップ!トリプルスラッシュ!」
「ダブルスラスト!トリプルスラスト!」
ちなみに、タウントはアーツという訳ではない。
盾士の基本技能であり、掛け声はなんでもいいそうだが、今回は統一した。
順調に一本目のHPバーを削っていると、ブレスのモーションが見えた。
これの報告も僕とフランに任されているんだよな。
モーションなんてブレス直前まで分からんとかなんとか。
「ブレスがくる!退避!」
僕が指示を出した直後から、前衛たちは後退。
後衛阻害部隊は呪文を唱え始めた。
「「エレキスタン!」」
「「アイススタン!」」
「「ダークブラインド!」」
「グルゥア!?」
氷と雷の麻痺呪文アーツによって、ブレスは不発。
闇魔法の目隠しはブレスの方向を定めさせないために使用している。今回は必要なかったが、保険だ。
「「「パワースラスト!」」」
「「「「「パワースラッシュ!」」」」」
「トリプルスラスト!」
「トリプルスラッシュ!イエローステップ!オラクレア・ペンタグラム!」
前衛アタッカーの攻撃がほぼ同時に炸裂。
炎犬のHPバーを大きく削った。
意外と削れるものだな。
だとすれば、神聖騎士団が一本目しか削れなかったのは、作戦ミスだろう。
《熟練度が一定に達し【見切り】スキルがLv18になりました》
《熟練度が一定に達し【軌道予測】スキルがLv16になりました》
《熟練度が一定に達し【疾駆】スキルがLv17になりました》
《熟練度が一定に達し【縮地】スキルがLv14になりました》
まだ一本目の半分にも届いていないが、この調子で最後までいきたいものだ。
名前 アスト
種族 人間 Lv22
第一職業 中級剣士 Lv13
第二職業 火炎魔法士 Lv11
第三職業 舞踏家 Lv11
スキルポイント14
アナザースキル
加速Lv6
マスタースキルⅠ
剣術Lv10〔Master〕火魔法Lv10〔Master〕
索敵Lv10〔Master〕発見Lv10〔Master〕
解析Lv10〔Master〕錬金Lv10〔Master〕
料理Lv10〔Master〕
中級剣術Lv20〔Master〕
マスタースキルⅡ
回避Lv10〔Master〕直感Lv10〔Master〕
照準Lv10〔Master〕疾走Lv10〔Master〕
暗視Lv10〔Master〕予測Lv10〔Master〕
迎撃Lv10〔Master〕ステップLv10〔Master〕
軽業Lv10〔Master〕瞬発Lv10〔Master〕
闇魔法耐性Lv10〔Master〕
火魔法耐性Lv10〔Master〕
盲目耐性Lv10〔Master〕
視覚強化Lv10〔Master〕
火傷耐性Lv10〔Master〕
マスタースキルⅢ
影魔法Lv10〔Master〕魔剣術Lv10〔Master〕
スキル
上級剣術Lv1 火炎魔法Lv18 解体Lv15
中級錬金Lv10 気配察知Lv16 大発見Lv14
分析Lv15 予見Lv19 立体機動Lv16
見切りLv18 舞踏Lv18 受け流しLv18
軌道予測Lv16 反応Lv15 疾駆Lv17
中級料理Lv5 縮地Lv14
称号
開拓者 冒険者 使徒 越境者Ⅱ 開放者Ⅱ
ジャイアントキリング
基礎能力値
物理攻撃力 18(+18)
物理防御力 16(+21)
魔法攻撃力 18(+ 8)
魔法防御力 23(+ 8)
平均速力 17(+20)
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