異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!

リュース

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3章

63 イウェスティアの町開放戦

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「アスト兄!そろそろ機嫌直してっ!」

「別に怒ってはいないぞ。・・・今日の夕食はどうするかな」

「やっぱり怒ってる!」


 怒ってない。夕食のメニューを考えていただけだ。
 僕は大笑いされたくらいで怒りはしない。

 ちなみに、リアルでの昼食は交代で済ませた。
 境界地帯や町以外でも、一応ログアウトは出来るのだ。
 残されるアバターが無防備になるだけで。

 今回は三人ずつログアウトしたので、然程時間は経っていない。
 なお、昼食のメニューはパンと牛乳とサラダだ。


「あら?やっぱりアストは、リアルでも料理をするの?」

「まあな。それ程上手いわけではないが」


 一緒にログアウトしていたセレナが尋ねてきた。
 落ち込むくらいなら聞かなければいいのに。


「あんな美味しい牡丹鍋を作られた後では、説得力が無いわ・・・」


 さいですか。


「アスト兄の料理は最高!だから夕食は期待してるよ!」

「見え透いたヨイショをありがとう。ふりかけご飯にでもしようかな」

「そんなあっ!?」

「ぶふっ・・・!」


 悲壮感を漂わせるミレアが面白かったのか、セレナが噴き出した。
 女性にあるまじき表情をしている。
 フランといい、セレナといい、僕の周りにはサバサバした女性が多いな。

 そうこうしていると、ログアウトしていた三人が続々と戻ってきた。


「うし!全員揃ったところでボス戦といこうぜ!」


 ディアスが仕切ると不安になってくるな。




 ♢♢♢




 ギガファングボアー Lv8
 エリアボス 魔物 上位種Ⅱ 格上
 スキル 大突進 金剛力 ???

 ミニボアー Lv5
 魔物 上位変異種 格下
 スキル 突進 剛力 逃げ足



 ギガファングボアーについては別に良い。でかいだけだ。
 問題はミニボアーで、弱いぶん数が多いのだ。


「なあ、全部で何体居るか分かるか?」

「ピッタリ100体だよ!」


 人任せにしたディアスもディアスだが、あっという間に数えたミレアもミレアだ。僕なんてまだ半分も数えてないんだが。
 軽く作戦会議をして、セレナとディアスがミニボアーを倒していくことに決まった。なんかハズレ役を押し付けたみたいで済まないね。


 では、戦闘開始だ。









《熟練度が一定に達し【疾駆】スキルがLv16になりました》
《熟練度が一定に達し【縮地】スキルがLv11になりました》


 戦闘開始から数分で、ギガファングボアーのHPは順調に減っている。
 だが、ミニボアーの方は順調とは言い難いようだ。


「スラッシュ!こいつら、すばしっこくて面倒だ!」

「スノウエクスプロージョン!ああもう!建物の影に入られて当たらないわ!」

「「「「「ぶひひひん!」」」」」


 小さな猪たちは、町の中を器用に走りながら、上手く二人を翻弄している。
 そうしているうちに、とんでもないことが起こった。


「「「「「「ぶひひひん!」」」」」」

「新手!?」

「おい!?数が多過ぎだろ!?」


 ミニボアーが残り半分になったくらいで、追加のミニボアーが登場。
 数は、最初と同じ100体で、合計150体前後になった。

 ディアスとセレナは大変そうだな。
 猪の鳴き声の時に大笑いした罰が当たったのかね。

 こちらはこちらで巨大猪の攻撃を上手く受け流して攻撃。
 上級剣術Lv1アーツ『オラクレア・ペンタグラム』を使用する。


「ブルーステップ!オラクレア・ペンタグラム!」
 
「ブヒンッ!?」


 あっという間に五連撃がクリティカルポイントに炸裂し、クリティカルコンボが15回も繋がった。
 猪は動きを止めているのでチャンスだ。


「全力攻撃っ!アクアエクスプローション!」

「「エアリアルエクスプロージョン!」」

「イエローステップ!トリプルスラッシュ!」

「ジャイアントパワースラッシュ!」

「シャイニングエクスプロージョン!」


 次々と攻撃がクリティカルポイントに決まり、コンボが更につながる。
 魔法と物理のコンボは別計算だが、構わない。
 大ダメージに変わりはないのだから。

 お?混乱のアイコンが出てるな。
 加速を発動して、シャドウムーブで移動。


「パワースラッシュ・ドライブ!」

「・・・ブボッ!?」


 ここから追撃でとどめを刺そう。


「オラクレア・ペンタグラム!」

「「「アクアエクスプロージョン!」」」

「ライトニングエクスプロージョン!」

「ジャイアントダブルスラッシュ!」


 一斉攻撃が炸裂し、猪のHPバーはゼロに。


「ブモッ・・・」


 そんな鳴き声とともに、猪は地面に倒れ込んだ。


《熟練度が一定に達し【舞踏】スキルがLv18になりました》
《熟練度が一定に達し【受け流し】スキルがLv18になりました》
《熟練度が一定に達し【縮地】スキルがLv12になりました》


 こっちは討伐完了だ。
 ミニボアーの方はどうだ?


「スノウエクスプロージョン!」

「どわああっ!?」


 セレナが囮になったディアスごと爆散させていた。
 ディアスは星になったのだ。


《第二エリアボス『ギガファングボアー』が初討伐されました》
《討伐者は初回討伐報酬と単独討伐報酬を獲得しました》

《イウェスティアの町が開放されました》


 予想はしていたが、やはり単独撃破報酬ももらえたか。
 明らかに個人でクリアできる難易度ではなかったしな。
 東や北の第二エリアより難易度高めか?

 幾ら先に進むほど難易度が上がるといっても、これくらいの差異はあって当然なのだろう。


「セレナ!なんてことしやがる!?」

「仕方ないでしょ!こうしないといつまで経っても終わらないんだから!」


 セレナとディアスが口喧嘩しているのが聴こえてくる。
 あの二人は仲が良いな。


「そこの二人、痴話喧嘩しとらんとこっちにこい!」

「「痴話喧嘩!?」」


 アランの言葉は的を射ているかもしれないな。

 さ、報酬の確認に移ろうか。








 名前 アスト

 種族 人間 Lv22
 第一職業 中級剣士 Lv13
 第二職業 火炎魔法士 Lv11
 第三職業 舞踏家 Lv11
 スキルポイント14

 アナザースキル
 加速Lv6  

 マスタースキルⅠ
 剣術Lv10〔Master〕火魔法Lv10〔Master〕
 索敵Lv10〔Master〕発見Lv10〔Master〕
 解析Lv10〔Master〕錬金Lv10〔Master〕
 料理Lv10〔Master〕
 中級剣術Lv20〔Master〕

 マスタースキルⅡ
 回避Lv10〔Master〕直感Lv10〔Master〕
 照準Lv10〔Master〕疾走Lv10〔Master〕    
 暗視Lv10〔Master〕予測Lv10〔Master〕
 迎撃Lv10〔Master〕ステップLv10〔Master〕
 軽業Lv10〔Master〕瞬発Lv10〔Master〕
 闇魔法耐性Lv10〔Master〕
 火魔法耐性Lv10〔Master〕
 盲目耐性Lv10〔Master〕 
 視覚強化Lv10〔Master〕
 火傷耐性Lv10〔Master〕

 マスタースキルⅢ
 影魔法Lv10〔Master〕魔剣術Lv10〔Master〕

 スキル
 上級剣術Lv1 火炎魔法Lv18 解体Lv15
 中級錬金Lv9 気配察知Lv15 大発見Lv13
 分析Lv14 予見Lv19 立体機動Lv16 
 見切りLv17 舞踏Lv18 受け流しLv18
 軌道予測Lv15 反応Lv15 疾駆Lv16 
 中級料理Lv4 縮地Lv12

 称号
 開拓者 冒険者 使徒 越境者Ⅱ 開放者Ⅱ
 ジャイアントキリング

 基礎能力値

 物理攻撃力 18(+18)
 物理防御力 16(+21)
 魔法攻撃力 18(+ 8)
 魔法防御力 23(+ 8)
 平均速力  17(+20)

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