異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!

リュース

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3章

53 足輪と買い物

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 現在、僕とフランは腕輪を挟んだ位置で見つめ合っている。


「・・・・・・」

「・・・・・・」


 鍵はミレアに持たせておき、使えない剣は収納して売却行き。

 では、足輪はどうするのか。
 そういう訳で、無言で見つめ合うことになっているのだ。


「・・・アスト兄、フラン。もう結婚したら?」

「「何の話だっ!?」」

「そんなにお見合いしてるなら、いっそ結婚してしまえ、ということだよ!」


 ああ・・・なるほど。
 時間が勿体ないから、さっさと決めろということか。
 全くもってその通りである。

 ここは、じゃんけんにしよう。そうしよう。


「よし、そうしよう。・・・フラン、何故槍を向けるんだ?」

「アストが訳の分からんことを言うからだ!」

「・・・じゃんけんで決めることが、そんなに訳わからないのか?」

「・・・・・・」


 フランが槍を下ろしてくれた。
 微妙に頬が赤いが、何かおかしなことでも言っただろうか?


「酷いっ!私の事は遊びだったの!?」

「待て、ミレア。人聞きの悪いことは言わないでくれ・・・!」


 遊びってなんだ。
 そんな不埒な関係になった覚えはないぞ。


「フラン!私を捨てるの!?」

「私なのかっ!?」


 なんだそっちか・・・。
 良かった良かった。


 ・・・ちっとも良くない。


「冗談はさておき、早く決めちゃって!ログアウトの時間が近いよ!」

「「ごめんなさい」」


 謝りはしたが、微妙に解せない。


「それじゃあじゃんけんを・・・ミレアも参加するのか?」

「ただの賑やかしだよ。私のことは気にしないで」


 まあいいんだが。

 掛け声はフランで。


「では・・・最初は「グー!」「チョキ!」「パー!」・・・おい!?」


 フランが叫んだ。

 だがしかし、あいこだと・・・!?
 チョキをだしたのはミレアか!?人の思考を読まないでくれ!!

 まあいいや。フランがキレる前にもう一度だ。




 その後、豚人将軍の足輪は僕が獲得したのだった。





《熟練度が一定に達し【中級錬金】スキルがLv9になりました》


「じゃあ、また明日っ!」

「明日は昼前のログインになるから、それまでは好きにしていてくれ」

「了解した。また明日会おう」


 今日は少し早めにログアウト。
 明日は土曜日。スーパーが開店する時間に買い出しに行かねば。

 朝食の下準備をした後で、美鈴が眠るベッドの隣で就寝した。

 今更だが、高校生の妹と同じ部屋で寝る大学生ってどうなんだ?











「美鈴、行くぞ?」

「はーい!外に出るのは久しぶりな気がするね」

「そうだな・・・」


 先週の土曜日からずっとゲーム三昧だったからな。偶には日に当たった方が良い。


「えへへ・・・お兄ちゃんとデートだねっ!」

「おいおい・・・」


 妹とデートする兄って、体面が悪過ぎるんだが・・・?
 あんまり大声で言わないでくれよ?


 ・・・ちょっ!?腕を組むのか!?

 流石に恥ずかしいから駄目だ!





 そんな訳で、最寄りのスーパーへやって参りました。
 ごく普通のスーパーだが、品ぞろえは良いし値段も安めなので常連だ。


「僕は野菜から見ていくから、美鈴はこの紙に書いてあるものを頼むな」

「任せて!」


 料理は駄目駄目だが、これくらいなら問題はないだろう。美鈴は基本的には要領が良いのだ。

 美鈴を見送りつつ野菜をかごへ入れていく。
 あとは、キャベツかな。

 キャベツに手を伸ばすと、横から別の手も伸びて来てたので慌てて引っ込める。相手も同じように手を引っ込めた。


「あ、すみません・・・あれ?」

「いえ、こちらこそすみませんでした・・・えっ?」


 目の前の女性に見覚えが。

 というか、間違いなくレインだ。レインもこちらに気づいたらしく、目を見開いている。
 言われてみれば、レインは近くに住んでいるんだよな。ゲームを買った帰りに会ったわけだし。


「えっと・・・」

「あ、その・・・」


 いかん。なんて呼べばいいのか分からないぞ!?ここでレインと呼ぶわけにはいかないが、かといって本名は知らないし!
 レインもオロオロしているので、同じことを考えてそうだ。


「あー、その、僕は藤堂飛鳥。こっちでもよろしくな」

「あっ、私は雨宮優香です・・・!よろしくお願いします・・・!」


 スーパーで出会って自己紹介。
 傍から見れば、さぞおかしな出来事なんだろうな。


「雨宮さんも買い物か?」

「そうですよ。あ、優香で良いですよ・・・?」

「あ、ああ、そうか・・・。じゃあ、僕の事も飛鳥でいいぞ」


 いきなり名前呼びというのは微妙にハードルが高いが、断るというのも申し訳ないしな・・・。


「では、お言葉に甘えて飛鳥さんと呼ばせてもらいますね」


 優香が微笑んでくる。
 銀髪も良いけど、やはり黒髪も良いな・・・。


「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・っ!」

「・・・・・・ハッ!?」


 しまった。見つめ過ぎてしまった・・・!
 
 優香は・・・そっぽを向いて軽く髪を触っている。
 不愉快な思いをさせてなければいいのだが・・・。


「優香、良かったら一緒に買い物にしようか?」

「っ、はい、是非・・・!」


 優香は少しだけ嬉しそうなので、気分は損ねていなかったようだ。

 僕たちはキャベツを吟味した後、買い物を続けた。









 名前 アスト

 種族 人間 Lv21
 第一職業 中級剣士 Lv12
 第二職業 火炎魔法士 Lv11
 第三職業 舞踏家 Lv11
 スキルポイント20

 アナザースキル
 加速Lv6  

 マスタースキルⅠ
 剣術Lv10〔Master〕火魔法Lv10〔Master〕
 索敵Lv10〔Master〕発見Lv10〔Master〕
 解析Lv10〔Master〕錬金Lv10〔Master〕

 マスタースキルⅡ
 回避Lv10〔Master〕直感Lv10〔Master〕
 照準Lv10〔Master〕疾走Lv10〔Master〕
 暗視Lv10〔Master〕予測Lv10〔Master〕
 迎撃Lv10〔Master〕ステップLv10〔Master〕
 軽業Lv10〔Master〕瞬発Lv10〔Master〕
 闇魔法耐性Lv10〔Master〕
 火魔法耐性Lv10〔Master〕
 盲目耐性Lv10〔Master〕 
 視覚強化Lv10〔Master〕

 マスタースキルⅢ
 影魔法Lv10〔Master〕魔剣術Lv10〔Master〕

 スキル
 中級剣術Lv18 火炎魔法Lv17 解体Lv14
 中級錬金Lv9 気配察知Lv13 大発見Lv11
 分析Lv13 予見Lv18 立体機動Lv15 
 火傷耐性Lv8 見切りLv16 舞踏Lv16
 受け流しLv16 軌道予測Lv14 反応Lv13
 疾駆Lv11

 称号
 開拓者 冒険者 使徒 越境者Ⅱ 開放者Ⅱ
 ジャイアントキリング

 基礎能力値

 物理攻撃力 18(+18)
 物理防御力 16(+21)
 魔法攻撃力 18(+ 8)
 魔法防御力 22(+ 8)
 平均速力  16(+20)

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