異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!

リュース

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3章

46 報酬分配と新職業

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「アスト兄ー!おめでとうっ!」


 ミレアは元気だな・・・僕はしばらく動きたくはないのだが。
 まあ、折角祝福してくれてるので、ここはちゃんと返答しなければ。


「アスト兄っ、人間卒業おめでとう!」

「ミレア、少しお話が必要みたいだな・・・!」

「・・・あれ?アスト兄、顔が怖いよ・・・?」


 ほう。今の僕の顔は怖いのか。
 それはいけないな。笑ってあげることにしよう。


「アスト兄!謝るからその顔はやめてっ!それじゃあ悪魔だよっ!」


 誰が悪魔だ!

 鏡が無いのが悔やまれる・・・!


「ミレア、僕を怒らせたいんだな?よかろう!今日の昼食は・・・・・・無し!」

「そんなぁ・・・!!」


 ミレアがうるうるした瞳で縋ってくるが、今回は許さん。
 そろそろミレアも料理を学んだ方が良いだろうし。


「アスト兄の鬼っ!」

「誰が鬼だっ!?」



 それはさておき。


「アスト、ミレア、仲が良いのはいいが、戦果の確認をしないか?」

「それもそうだな」

「むぅ・・・!」


 そう言えば、気になるアナウンスがあったな。
 単独討伐報酬が手に入ったとか。
 どう見ても一人では無いんだが・・・。


「ミレア、単独討伐報酬が手に入ったんだが、どういうことか分かるか?」

「えっ?うーん・・・アスト兄に贈られたのはリーダーだからだとして・・・」


 ミレアが目を閉じて考え込んでいる。

 ちらっとフランの方を見ると、こちらは思考を放棄しているようだ。
 まあ、頭脳タイプではなさそうだしな。


「アスト、今何か失礼なことを考えなかったか?」

「・・・キノセイダヨ」

「嘘を吐けっ!お前は誤魔化し方が下手過ぎるぞっ!」

「そういうフランは鋭過ぎじゃないか?」


 戦闘中も、フランを人外だと思ったタイミングで睨んできたし。


「私は別に、鋭い方ではないが?それより、何を考えていた?」

「ん?フランは頭脳タイプではなさそうだな、と」

「なっ!?」


 フランが口をパクパクさせているが、これは・・・困っているのか?

 ・・・きっと、自分自身でも頭を使うのは苦手だと思っているのだろう。

 これはチャンスだな。
 もう片方もこの隙に言ってしまえ!


「戦闘中には、やっぱり人外だなーと思ったぞ?」

「誰が人外だっ!そこに直れっ!」


 怒られてしまった。

 いけるかもしれないと思ったのだが・・・・・・解せぬ。


「二人とも五月蠅いよっ!」

「「ごめんなさい」」


 ミレアに怒られてしまった。
 最近怒られてばかりのような気がするが、気のせいか?


「それで、理由は分かったのか?」

「んー、ここから先はパーティー単位で単独扱いされるのかな、と」


 ほうほう、なるほどね。
 一応筋は通っている・・・と思う。


「だがそれだと、私たちが手に入れるスキルポイントは厳しくなりそうだな」

「そうだね・・・今回は2ポイントだったし」


 うん?僕は3ポイントだった気がするんだが。
 ステータスを見直して計算してみるも、やはり3ポイントだ。


「なあ、僕には3ポイント入っているんだが・・・」

「え?・・・貢献度によって7ポイントを振り分けたのかな?」

「恐らくそうであろう。私も2ポイントだったからな」


 なんか申し訳ない気分だが、長々とゴブリンナイトを単独で抑えていたのだから、そのくらいの得があってもいいのかもしれない。

 では・・・いざ戦利品を解析!



【緑人鬼騎士の鎧】防具アイテム レア度6
 物理防御力+8 魔法防御力+7 品質8
 ゴブリンナイトの力が宿った鎧。

【緑人鬼の鍵】特殊アイテム レア度ー
 とある場所を通るために必要な鍵。
 全部で四種類存在する。

【緑人鬼騎士の槍】武器アイテム レア度5
 物理攻撃力+10 品質9
 ゴブリンナイトの力が宿った槍。
 ゴブリンナイトの予備武器。



《熟練度が一定に達し【分析】スキルがLv11になりました》


 一つだけ言わせてくれ。

 何故サブウエポンの槍が手に入るのにメインウエポンの剣が手に入らない!?


「おおーっ!この槍は凄そうだねっ!」

「うむ・・・そうだな・・・!」


 フランがうずうずしているのは、槍が欲しいからだろう。


「この槍はフランが持つということでいいか?」

「賛成!」

「・・・良いのか?」


 そう聞かれても、他に槍を使う人は居ないのだから、それが妥当だ。


「鍵はアスト兄に持っていてもらうとして、鎧は売却かな?」

「それしかないんじゃないか?売却する相手は・・・ウェザリアでいいか」


 あそこなら、妙な輩に鎧を売りはしないだろう。


「あー、明日のアップデートでPKシステムが追加されるからね・・・」


 そう。実は今日の朝、運営からメッセージが届いたのだ。
 内容は、PK含む、幾つかのシステムの導入。


「あっ、そう言えば空腹度も追加されるんだったよね?」

「ああ、そのようにメッセージに書かれていたな。私も読んだから間違いない」


 そちらも悩みどころだよなぁ・・・。
 スキルを取得するにしても、職業が無いと成長が遅いし。

 あっ、そう言えばレベルが20になったから職業が追加できるはず!
 早速ステータス画面を開いて、職業候補の欄へ移動。



 錬金術師
 影魔法使い
 舞踏家



 この3つが選択肢に表示された。
 料理スキルを取得すれば料理人になれると思うが、どうしようかな。


「アスト兄、何見てるの?」

「ん?ああ、レベル20になったから、第三職業をどうしようかと」

「料理人一択で!」


 僕に料理を作ってもらおうという考えが透けて見えるぞ?
 知り合いに料理人が居れば、色々と助かるのは間違いないだろうし。
 
 僕が悩んでいると、今度はフランに声を掛けた。


「フランは、料理スキルを取得するつもりは無いの?」

「無いな。私が料理など・・・ふっ」


 なんか達観していらっしゃる様子。

 このゲーム、リアルスキルとプレイヤースキルが大きく関わってくるからな。
 フランはリアルでも料理が苦手なのだろう。

 男女差別をするつもりは無いが、料理は出来た方がいいぞ?


 それはさておき、職業選びだ。

 まず、影魔法使いは却下だな。
 幻影魔法を取得していない以上、上位職に就けないことを意味するのだ。
 この職業は、幻影魔法を取得した後で良いだろう。

 錬金術師も却下で。
 別にポーションには困っていないのだ。
 自分で使える分を生産できれば問題ないのだし。

 残るは、料理スキルを取得してからの料理人か、舞踏家か。


 ここは、舞踏家にしておこうかな。
 料理人については、先送りということで。

 何なら、ミレアにでも勧めてみるか?

 舞踏家に就く条件は、予見、見切り、舞踏、受け流しの四つのスキルを習得していることだそうで。


《第三職業が舞踏家Lv1になりました》
《職業アーツ『カラフルステップ』を習得しました》


 はい?

 職業アーツなんて初めて耳にしたぞ?

 剣士や火魔法使いには存在しなかったし・・・これは一体どういうことなのだろうか?







 名前 アスト

 種族 人間 Lv20
 第一職業 中級剣士 Lv11
 第二職業 火炎魔法士 Lv10
 第三職業 舞踏家 Lv1(New!)
 スキルポイント18

 アナザースキル
 加速Lv6

 マスタースキルⅠ
 剣術Lv10〔Master〕火魔法Lv10〔Master〕
 索敵Lv10〔Master〕発見Lv10〔Master〕
 解析Lv10〔Master〕錬金Lv10〔Master〕

 マスタースキルⅡ
 回避Lv10〔Master〕直感Lv10〔Master〕
 照準Lv10〔Master〕疾走Lv10〔Master〕
 闇魔法耐性Lv10〔Master〕
 盲目耐性Lv10〔Master〕 
 視覚強化Lv10〔Master〕
 暗視Lv10〔Master〕予測Lv10〔Master〕
 迎撃Lv10〔Master〕ステップLv10〔Master〕

 マスタースキルⅢ
 影魔法Lv10〔Master〕魔剣術Lv10〔Master〕

 スキル
 中級剣術Lv17 火炎魔法Lv15 解体Lv13
 中級錬金Lv6 気配察知Lv11 大発見Lv9
 分析Lv11 予見Lv15 立体機動Lv11 
 火魔法耐性Lv3 火傷耐性Lv3 見切りLv13
 舞踏Lv13 受け流しLv13 軌道予測Lv5
 軽業Lv7 瞬発Lv7 反応Lv5
  

 称号
 開拓者 冒険者 使徒 越境者Ⅱ 開放者Ⅱ
 ジャイアントキリング

 基礎能力値

 物理攻撃力 17(+13)
 物理防御力 16(+17)
 魔法攻撃力 17(+ 8)
 魔法防御力 22(+ 8)
 平均速力  16(+20)

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