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4章
261 クラスアップと悪ふざけ
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新アーツ『ジ・オールスタンス・カウント』を使ってみたところ……体が重くなりましたとさ。
……なんで?
非常に動きづらいので今すぐやめてほしい。
急な変化のせいで、次々と攻撃してくるプレイヤーをいなすのも一苦労だ。
「コイツ、聞いてたより強くねぇ!」
「俺達でもやれるぞ!」
「四方を囲んで一斉に攻撃すればっ……!」
おかげさまで、自信を持った敵たちが勢いづく状況に繋がった。
向こうは互いにバフをかけ合っているし、身体能力の差はかなり縮まっているはず。思いがけず余裕がなくなってしまった……。
仕方ない。
多少のダメージは許容してでも、確実に仕留めていこう。
○○○
《第四職業が<土石魔法士>Lv20になりました》
《条件を満たしました。クラスアップが可能です》
《熟練度が一定に達し【土石魔法】スキルがLv20になりました》
《【土石魔法】Lv20呪文アーツ『ストーンメガフォール』を習得しました》
《【土石魔法】スキルが最高値になりました》
《【岩石魔法】スキルが派生しました》
《熟練度が一定に達し【空間機動】スキルがLv5になりました》
《熟練度が一定に達し【城塞】スキルがLv19になりました》
《熟練度が一定に達し【筋力強化】スキルがLv6になりました》
人数が減って余裕ができたので、『ジ・オールスタンス・カウント』の効果を流し読みする。少しずつ体が軽くなってきている気がするのだ。
すると、このアーツが五分かけて効果を発揮するのだと分かった。
アーツ発動時に基礎能力値が二割減。そこから二分半で元通りの基礎能力値へと戻っていき、その先は徐々に上昇していく。最終的には元値の二割増しになり、五分ほど継続する。
使えるような使えないような……。
強敵の前での弱体化は、できれば遠慮したい。
「おいっ、コイツの動き、段々速くなってねーか!?」
「手加減してたのかよクソが! 余裕こきやがって! ぶっ殺してやる!」
「あー、これからもう少し早くなるぞ。多分、二割増しくらい」
ある意味当然の解釈をされてしまったが、都合がいいので誤解されたままにしておく。弱体化中だと知って、躍起になって攻められても嫌だし。
「探索班はまだフラッグを見つけられないのか!」
僕のHPは二割近く削れているが、焦りはない。むしろ、未だに十倍以上居る相手の方が焦燥感に満ちている。
パーティーを組んでいるアリアさんのHPが、視界の端に表示されているが……一割しか減ってない。
向こうも大丈夫そうだな。
第二拠点のミレア&シエラは心配ないし、第三拠点のミア&レイン&援軍一名も……まあ、大丈夫だろう。今回、僕は顔を合わせていないが、実力は確かだ。
にしても、まさかあいつが、クレアのギルド《虹色独奏》に入っていたとは。大会期間限定とはいえ、闇鍋御膳はよく勧誘を成功させたものだ。
さて。
完全に勢いが死んだ彼らには、この魔法をプレゼントしよう。
純粋な威力では、ランク2魔法スキル中最高と名高い――。
「――『ストーンメガフォール』!」
「げっ!? 【土石魔法】も使うのかよ!?」
「やべっ、全員避けろーーーっ!!」
戦闘区域が暗くなり、頭上から三メートル超の石が三つ落ちてきた。マスタースキルになっても、この数が限界らしい。
今の今まで魔法を使わなかったおかげか、不意を打たれた三人を下敷きにする。大石はプレイヤーの脱出を許さず、上からかかる重力にてそのままHPバーを削り切った。
……いや、もはや岩だろう、これは。石と岩の明確な差なんて知らないけども。
そんな中、城内部を走り回っていた探索班が外に出てきた。四人から二人へと、その数を減らしている。
さんざん苦悩していたアリアさん、戦うことに決めたんだな。
レベル的に同格の相手を二人も倒すとは、やるじゃないか。
「おい、フラッグは!?」
「ダメよっ、どこを探しても見つからない! あと探してないのは、見通しの良い城の外くらいしかないわ! 本当に、エリア内に設置されてるのっ!?」
当たり前だ。
エリア内になければ反則扱いになってしまうからな。
ルール違反はしていないが……普通に探していたら、まず見つからないだろう場所だ。仮に見つけたとしても、何が変わるわけでもないのだけど。
足止め班十人+探索班二人の計十二人は、アイコンタクトを交わして一斉に散り散りになった。僕の注意を分散させつつ、旗探しと撤退をする方針に切り替えたのだろう。
悪くない判断。
だが、実のところ、もうお前たちは詰んでるんだよなぁ……。
僕は槍を収納してから【灼銀獅子のナイフ】を八つ取り出し、背を見せて逃げる敵たちへ投擲。
二人の背中に四本ずつ刺さり、クリティカルコンボの上乗のおかげでHPを全損させることに成功した。
視界に〔クリティカルコンボ 40HIT!〕のメッセージが浮かび上がる。
いつもありがとう。
毎度毎度、コンボによる加算ダメージに助けられてます。
さらに二人を仕留めたところで追うのをやめた。
これは諦めたのではなく、一人も生かして帰さないための下準備。坂の上にある落石装置に身を隠し、のこのこと現れるプレイヤーを待ち伏せする。
この砦に出口は一か所だけ。外に逃げようする者は、必ず装置の横を通るのだ。
陰に僕が潜んでいるとは知りもせず。
出口がち目に入ると気が緩むし、奇襲するには持ってこいの場所だと思う。
プレイヤーをたまげさせる様子を思い浮かべ、密かに胸を高鳴らせる。
性格が悪いのは否定できないが、驚かせる相手が襲撃者なのだし、こちらの罪も軽くなる、といいなぁ……。
待っている時間で、スキルポイントを2消費して【岩石魔法】を取得。
さらに、第四職業を<岩石魔法士>へとクラスアップさせておく。
ミレアの話が正しければ、<火焔魔法士>と<岩石魔法士>のLv30で、<赤魔法士>の職業にクラスアップ可能だったはず。
同じく、【岩石魔法】と【火焔魔法】Lv30で【赤魔法】を取得可能、と。
現状では、【火焔魔法】でさえ折り返しを迎えていないし……道のりは遠い。
とかなんとか、今後の楽しみについて考えていると、時間はあっという間に過ぎ去ったようで、一人目のお客さんがやってきた。
「なんでフラッグが見つからねぇんだよ、クソがっ! こんな絶対おかしい! 間違いなくチートだ! 運営に報告して――ひゅべっ?」
《熟練度が一定に達し【気配感知】スキルがLv14になりました》
《熟練度が一定に達し【気配遮断】スキルがLv12になりました》
なにやら不穏な内容を口走っていたので、最後まで言わせず陰から抹殺した。
転送される前の、「は?」みたいな間抜けな顔が……ごちそうさまでした。
さあ、どんどんいこう。
「もうっ……! フラッグもマップに映ればいいの――にゃうっ!?」
《熟練度が一定に達し【魔力遮断】スキルがLv12になりました》
《熟練度が一定に達し【奇襲】スキルがLv11になりました》
まだまだこれから!
「疲れた……。上手く逃げ切れたみたいだし、小休止――」
「やあ」
「(ギギギギギギ……)」←無言で少しずつ振り向く音。
《熟練度が一定に達し【魔力感知】スキルがLv14になりました》
《熟練度が一定に達し【魔力制御】スキルがLv9になりました》
今のは中々の反応。八十五点!
「ふぅ……。ここまでくれば、あの化け物も追っては――」
「――わああああああっ!!」
「うおおおおおおおっ!?」
《熟練度が一定に達し【空間機動】スキルがLv6になりました》
《熟練度が一定に達し【筋力強化】スキルがLv7になりました》
化け物呼ばわりした奴には厳しく!
「はぁ……レインちゃんがいないとか、ハズレかよ。追いかけて涙目になるのが見たかったのに。ちっ、無駄骨こいた――」
「……抹殺」
《熟練度が一定に達し【消音】スキルがLv12になりました》
《熟練度が一定に達し【集撃】スキルがLv11になりました》
《プレイヤースキルの条件達成を確認しました》
《取得可能なスキルに【潜伏】が追加されました》
《取得可能なスキルに【隠形】が追加されました》
邪な目でレインを見られていたせいか、頭をぶち抜いてやっても怒りが冷めやらない。深く考えもせずに【潜伏】と【隠形】を取得してしまい、今になって後悔。
スキルポイント5点は地味に痛い……。
○○○
「そこに潜んでいるのは分かっているわ! 諦めて出てきなさい!」
「…………」
「……居ないみたいね。心配しすぎだった――」
《熟練度が一定に達し【未来視】スキルがLv10になりました》
《熟練度が一定に達し【奇襲】スキルがLv12になりました》
《熟練度が一定に達し【潜伏】スキルがLv7になりました》
《熟練度が一定に達し【隠形】スキルがLv7になりました》
今の微妙に用心深い女性エルフで六人目。
八人居たはずだから、残るは二人だ。
そして、アウトローなスキルがガンガン上がっていく件について。
うーん……【潜伏】はまだしも、【隠形】などやっている覚えがない。木と似た色のバスタオルを頭から被っているだけなのに。
……っと、【気配感知】に近づく反応アリ。
次は……ネタ切れだし、普通に驚かせてみよう。
三、二、一、今ッ!!
「わっ!!」
「きゃあああっ!?」
クールでしゃきっとした見た目に似合わぬ可愛らしい声を上げ、怯えた顔つきでへなへなと座り込むアリアさん。
……えっ。
これは……やっちまったかもしれない。
―――――――――――――――――――――――――――――――
『ギルド対抗「攻城戦」開催中!』 <残り十七時間二十分>
・参加ギルド 302ギルド
・残りギルド 179ギルド/302ギルド
・獲得フラッグ59 喪失フラッグ0
・獲得ポイント59 喪失ポイント0
・総合ポイント59
・広域マップ確認
・周辺マップ確認《ウェザリア》《第二拠点》《第三拠点》
・空き陣地争奪戦
・―――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
……なんで?
非常に動きづらいので今すぐやめてほしい。
急な変化のせいで、次々と攻撃してくるプレイヤーをいなすのも一苦労だ。
「コイツ、聞いてたより強くねぇ!」
「俺達でもやれるぞ!」
「四方を囲んで一斉に攻撃すればっ……!」
おかげさまで、自信を持った敵たちが勢いづく状況に繋がった。
向こうは互いにバフをかけ合っているし、身体能力の差はかなり縮まっているはず。思いがけず余裕がなくなってしまった……。
仕方ない。
多少のダメージは許容してでも、確実に仕留めていこう。
○○○
《第四職業が<土石魔法士>Lv20になりました》
《条件を満たしました。クラスアップが可能です》
《熟練度が一定に達し【土石魔法】スキルがLv20になりました》
《【土石魔法】Lv20呪文アーツ『ストーンメガフォール』を習得しました》
《【土石魔法】スキルが最高値になりました》
《【岩石魔法】スキルが派生しました》
《熟練度が一定に達し【空間機動】スキルがLv5になりました》
《熟練度が一定に達し【城塞】スキルがLv19になりました》
《熟練度が一定に達し【筋力強化】スキルがLv6になりました》
人数が減って余裕ができたので、『ジ・オールスタンス・カウント』の効果を流し読みする。少しずつ体が軽くなってきている気がするのだ。
すると、このアーツが五分かけて効果を発揮するのだと分かった。
アーツ発動時に基礎能力値が二割減。そこから二分半で元通りの基礎能力値へと戻っていき、その先は徐々に上昇していく。最終的には元値の二割増しになり、五分ほど継続する。
使えるような使えないような……。
強敵の前での弱体化は、できれば遠慮したい。
「おいっ、コイツの動き、段々速くなってねーか!?」
「手加減してたのかよクソが! 余裕こきやがって! ぶっ殺してやる!」
「あー、これからもう少し早くなるぞ。多分、二割増しくらい」
ある意味当然の解釈をされてしまったが、都合がいいので誤解されたままにしておく。弱体化中だと知って、躍起になって攻められても嫌だし。
「探索班はまだフラッグを見つけられないのか!」
僕のHPは二割近く削れているが、焦りはない。むしろ、未だに十倍以上居る相手の方が焦燥感に満ちている。
パーティーを組んでいるアリアさんのHPが、視界の端に表示されているが……一割しか減ってない。
向こうも大丈夫そうだな。
第二拠点のミレア&シエラは心配ないし、第三拠点のミア&レイン&援軍一名も……まあ、大丈夫だろう。今回、僕は顔を合わせていないが、実力は確かだ。
にしても、まさかあいつが、クレアのギルド《虹色独奏》に入っていたとは。大会期間限定とはいえ、闇鍋御膳はよく勧誘を成功させたものだ。
さて。
完全に勢いが死んだ彼らには、この魔法をプレゼントしよう。
純粋な威力では、ランク2魔法スキル中最高と名高い――。
「――『ストーンメガフォール』!」
「げっ!? 【土石魔法】も使うのかよ!?」
「やべっ、全員避けろーーーっ!!」
戦闘区域が暗くなり、頭上から三メートル超の石が三つ落ちてきた。マスタースキルになっても、この数が限界らしい。
今の今まで魔法を使わなかったおかげか、不意を打たれた三人を下敷きにする。大石はプレイヤーの脱出を許さず、上からかかる重力にてそのままHPバーを削り切った。
……いや、もはや岩だろう、これは。石と岩の明確な差なんて知らないけども。
そんな中、城内部を走り回っていた探索班が外に出てきた。四人から二人へと、その数を減らしている。
さんざん苦悩していたアリアさん、戦うことに決めたんだな。
レベル的に同格の相手を二人も倒すとは、やるじゃないか。
「おい、フラッグは!?」
「ダメよっ、どこを探しても見つからない! あと探してないのは、見通しの良い城の外くらいしかないわ! 本当に、エリア内に設置されてるのっ!?」
当たり前だ。
エリア内になければ反則扱いになってしまうからな。
ルール違反はしていないが……普通に探していたら、まず見つからないだろう場所だ。仮に見つけたとしても、何が変わるわけでもないのだけど。
足止め班十人+探索班二人の計十二人は、アイコンタクトを交わして一斉に散り散りになった。僕の注意を分散させつつ、旗探しと撤退をする方針に切り替えたのだろう。
悪くない判断。
だが、実のところ、もうお前たちは詰んでるんだよなぁ……。
僕は槍を収納してから【灼銀獅子のナイフ】を八つ取り出し、背を見せて逃げる敵たちへ投擲。
二人の背中に四本ずつ刺さり、クリティカルコンボの上乗のおかげでHPを全損させることに成功した。
視界に〔クリティカルコンボ 40HIT!〕のメッセージが浮かび上がる。
いつもありがとう。
毎度毎度、コンボによる加算ダメージに助けられてます。
さらに二人を仕留めたところで追うのをやめた。
これは諦めたのではなく、一人も生かして帰さないための下準備。坂の上にある落石装置に身を隠し、のこのこと現れるプレイヤーを待ち伏せする。
この砦に出口は一か所だけ。外に逃げようする者は、必ず装置の横を通るのだ。
陰に僕が潜んでいるとは知りもせず。
出口がち目に入ると気が緩むし、奇襲するには持ってこいの場所だと思う。
プレイヤーをたまげさせる様子を思い浮かべ、密かに胸を高鳴らせる。
性格が悪いのは否定できないが、驚かせる相手が襲撃者なのだし、こちらの罪も軽くなる、といいなぁ……。
待っている時間で、スキルポイントを2消費して【岩石魔法】を取得。
さらに、第四職業を<岩石魔法士>へとクラスアップさせておく。
ミレアの話が正しければ、<火焔魔法士>と<岩石魔法士>のLv30で、<赤魔法士>の職業にクラスアップ可能だったはず。
同じく、【岩石魔法】と【火焔魔法】Lv30で【赤魔法】を取得可能、と。
現状では、【火焔魔法】でさえ折り返しを迎えていないし……道のりは遠い。
とかなんとか、今後の楽しみについて考えていると、時間はあっという間に過ぎ去ったようで、一人目のお客さんがやってきた。
「なんでフラッグが見つからねぇんだよ、クソがっ! こんな絶対おかしい! 間違いなくチートだ! 運営に報告して――ひゅべっ?」
《熟練度が一定に達し【気配感知】スキルがLv14になりました》
《熟練度が一定に達し【気配遮断】スキルがLv12になりました》
なにやら不穏な内容を口走っていたので、最後まで言わせず陰から抹殺した。
転送される前の、「は?」みたいな間抜けな顔が……ごちそうさまでした。
さあ、どんどんいこう。
「もうっ……! フラッグもマップに映ればいいの――にゃうっ!?」
《熟練度が一定に達し【魔力遮断】スキルがLv12になりました》
《熟練度が一定に達し【奇襲】スキルがLv11になりました》
まだまだこれから!
「疲れた……。上手く逃げ切れたみたいだし、小休止――」
「やあ」
「(ギギギギギギ……)」←無言で少しずつ振り向く音。
《熟練度が一定に達し【魔力感知】スキルがLv14になりました》
《熟練度が一定に達し【魔力制御】スキルがLv9になりました》
今のは中々の反応。八十五点!
「ふぅ……。ここまでくれば、あの化け物も追っては――」
「――わああああああっ!!」
「うおおおおおおおっ!?」
《熟練度が一定に達し【空間機動】スキルがLv6になりました》
《熟練度が一定に達し【筋力強化】スキルがLv7になりました》
化け物呼ばわりした奴には厳しく!
「はぁ……レインちゃんがいないとか、ハズレかよ。追いかけて涙目になるのが見たかったのに。ちっ、無駄骨こいた――」
「……抹殺」
《熟練度が一定に達し【消音】スキルがLv12になりました》
《熟練度が一定に達し【集撃】スキルがLv11になりました》
《プレイヤースキルの条件達成を確認しました》
《取得可能なスキルに【潜伏】が追加されました》
《取得可能なスキルに【隠形】が追加されました》
邪な目でレインを見られていたせいか、頭をぶち抜いてやっても怒りが冷めやらない。深く考えもせずに【潜伏】と【隠形】を取得してしまい、今になって後悔。
スキルポイント5点は地味に痛い……。
○○○
「そこに潜んでいるのは分かっているわ! 諦めて出てきなさい!」
「…………」
「……居ないみたいね。心配しすぎだった――」
《熟練度が一定に達し【未来視】スキルがLv10になりました》
《熟練度が一定に達し【奇襲】スキルがLv12になりました》
《熟練度が一定に達し【潜伏】スキルがLv7になりました》
《熟練度が一定に達し【隠形】スキルがLv7になりました》
今の微妙に用心深い女性エルフで六人目。
八人居たはずだから、残るは二人だ。
そして、アウトローなスキルがガンガン上がっていく件について。
うーん……【潜伏】はまだしも、【隠形】などやっている覚えがない。木と似た色のバスタオルを頭から被っているだけなのに。
……っと、【気配感知】に近づく反応アリ。
次は……ネタ切れだし、普通に驚かせてみよう。
三、二、一、今ッ!!
「わっ!!」
「きゃあああっ!?」
クールでしゃきっとした見た目に似合わぬ可愛らしい声を上げ、怯えた顔つきでへなへなと座り込むアリアさん。
……えっ。
これは……やっちまったかもしれない。
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『ギルド対抗「攻城戦」開催中!』 <残り十七時間二十分>
・参加ギルド 302ギルド
・残りギルド 179ギルド/302ギルド
・獲得フラッグ59 喪失フラッグ0
・獲得ポイント59 喪失ポイント0
・総合ポイント59
・広域マップ確認
・周辺マップ確認《ウェザリア》《第二拠点》《第三拠点》
・空き陣地争奪戦
・―――――
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