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「交響曲 第2番」 シベリウス

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<タイトル>

交響曲 第2番 ニ長調 作品43

<作曲者>

ジャン・シベリウス

<おすすめ盤>

ロリン・マゼール(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

サー・ジョン・バルビローリ(指揮)
ハレ管弦楽団

パーヴォ・ベルグルンド(指揮)
ボーンマス交響楽団

パーヴォ・ベルグルンド(指揮)
ヨーロッパ室内管弦楽団

<解説>

 シベリウスの番号つき交響曲(ほかに「クレルヴォ交響曲」という作品もあります)の中でもっとも有名なナンバーです。

 1902年に完成され、先の第1番よりもさらに、シベリウスのオリジナリティが開花した所感をいだきます。

 全体は古典的な交響曲の形式である4楽章で構成されますが、次の楽章への導入が含まれるような印象も受けます。

 ほぼアタッカ(楽章間が切れ目なく続いている音楽、または切れ目はあるが間を置かず演奏するやり方)であるとも取れそうです。

 シベリウスの音楽の大きな特徴ですが、ふわふわとしている感じなので、最初こそとっつきはよろしくないかもしれません。

 しかしだんだん慣れてくると、この「味」がどうにもたまらなくなるのです。

 この「第2」がポピュラーなのは、比較的「聴きやすい」「わかりやすい」という点にあるのだと思います。

 最後は特にもかっこいいので、ぜひ聴いてもらいたいところです。

 おすすめは今回たくさん挙げてしまいましたが、どれもすばらしいものばかりです。

 過不足なくまとまっていながら聴きごたえのあるマゼール盤、粘着質だがハマると抜け出せないバルビローリ盤などです。

 ベルグルンドは全集を3回も録音していますが、当該アプリで確認できなかったヘルシンキ・フィル(だったと思います)との全集以外の2つを紹介してみます。

 ヨーロッパ室内管との録音は3回目のもので、煎じ詰めたようなまろやかさがこたえられません。

 これらのほかにもYouTubeに公式動画がアップされている、スザンナ・マルッキ(指揮)フランクフルト放送交響楽団のライブも聴きものです。

 クラシック音楽ファンの中には、夏の暑さに対抗すべくシベリウスを聴いて涼を取るという方も少なくないようです。

 フィンランドの寒々とした、しかし光り輝くような光景が、眼前に広がってくるかもしれません。

 そうなったらあなたは立派なシベヲタです(笑)
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