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44.ヒロインのピンチに令嬢は
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青い燕尾服に着替えたハディは、髪型や装飾も直して貰い、見違えた。
部屋から出て来たハディに満足そうなレオン。
やっている事はアイリスと全く同じなので似た者同士だ。
開始時間が近づき、レオンはアイリスとハディを連れて大広間に向かった。
「ユリア嬢は先程会場入りしたと連絡が入りした」
そうレオンはハディに伝える。
「そう、早く見つけなきゃね」
フフっと微笑むハディ。
「ハディ公子はユリアさんとお知り合いでしたの?」
初耳であると、驚くアイリス。
何故自分ではなくはハディ公子にお知らせするのかと、一瞬、驚いた。
「お昼休みに一緒にお弁当を食べてるんだ。それでね、今日、エスコートするって約束したんだよ。変なドレスで笑われちゃうって心配してたんだ。あっ、どうしよう。私も変な服装だから大丈夫だって言っちゃったよ」
ハッとし、立ち止まるハディ。
折角だが、着替え直して来た方が良いかと迷う。
公子の嘘つき!
なんて言われたら立ち直れない。
「ユリアさんにも私がドレスをプレゼンしましたから大丈夫ですよ。あら、ちょうど良いわ。ユリアさんも青いドレスにしましたの」
意図せず合わせた様な雰囲気になりそうでだ。
「そう良かった。でも、じゃあ私は来なくても良かったかな」
フフフっと苦笑するハディ。
「そんな事有りませんわ」
アイリスもニコリと笑いかけ、王子と手を繋ぐと大広間に入るのだった。
ユリアさんは何処かしら?
キョロキョロと探すアイリス。
人混みにユリアを見つけて声を掛けようと思ったが、側にいる男に見覚えがある。
あれは確か、デブスの貧乏人伯爵。
悪役令嬢である私が結婚させられる奴だわ!
でも、ここはユリアさんが悪役ヒロインの世界。
と、言う事は、ユリアさんがデブスの貧乏人伯爵と婚約させられそうになっている!??
でもこんな早い時期に何故?
何の問題も起こって無いのに。
この物語が無理矢理、修整しようとしているのかしら?
ユリアさんを無理矢理、悪役ヒロインにする気なの!?
アイリスはあれこれ考えるが、今は彼女をデブスの貧乏人伯爵から助け無ければ。
人混みを避けながら進むが、声をかけられ足止めされてしまう。
あー、挨拶は後にしてよー
とは、思うものの無視して進む訳にも行かない。
手短に挨拶を済ませてユリアに視線を戻すと、既にハディ公子がユリアの手を掴んでくれていた。
彼が助けてくれた様だ。
ホッと胸を撫で下ろすアイリス。
それにしてもヒロインのピンチにいち早く駆けつけるなんてハディ公子ヒーローだわ!
すごく素敵なスチルを見せてもらえてる様で、アイリスは少し興奮してしまう。
ハディが間に合ったので、このままユリアはハディに任せる事とし、ゆっくり挨拶周りをする事にした。
部屋から出て来たハディに満足そうなレオン。
やっている事はアイリスと全く同じなので似た者同士だ。
開始時間が近づき、レオンはアイリスとハディを連れて大広間に向かった。
「ユリア嬢は先程会場入りしたと連絡が入りした」
そうレオンはハディに伝える。
「そう、早く見つけなきゃね」
フフっと微笑むハディ。
「ハディ公子はユリアさんとお知り合いでしたの?」
初耳であると、驚くアイリス。
何故自分ではなくはハディ公子にお知らせするのかと、一瞬、驚いた。
「お昼休みに一緒にお弁当を食べてるんだ。それでね、今日、エスコートするって約束したんだよ。変なドレスで笑われちゃうって心配してたんだ。あっ、どうしよう。私も変な服装だから大丈夫だって言っちゃったよ」
ハッとし、立ち止まるハディ。
折角だが、着替え直して来た方が良いかと迷う。
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なんて言われたら立ち直れない。
「ユリアさんにも私がドレスをプレゼンしましたから大丈夫ですよ。あら、ちょうど良いわ。ユリアさんも青いドレスにしましたの」
意図せず合わせた様な雰囲気になりそうでだ。
「そう良かった。でも、じゃあ私は来なくても良かったかな」
フフフっと苦笑するハディ。
「そんな事有りませんわ」
アイリスもニコリと笑いかけ、王子と手を繋ぐと大広間に入るのだった。
ユリアさんは何処かしら?
キョロキョロと探すアイリス。
人混みにユリアを見つけて声を掛けようと思ったが、側にいる男に見覚えがある。
あれは確か、デブスの貧乏人伯爵。
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でも、ここはユリアさんが悪役ヒロインの世界。
と、言う事は、ユリアさんがデブスの貧乏人伯爵と婚約させられそうになっている!??
でもこんな早い時期に何故?
何の問題も起こって無いのに。
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人混みを避けながら進むが、声をかけられ足止めされてしまう。
あー、挨拶は後にしてよー
とは、思うものの無視して進む訳にも行かない。
手短に挨拶を済ませてユリアに視線を戻すと、既にハディ公子がユリアの手を掴んでくれていた。
彼が助けてくれた様だ。
ホッと胸を撫で下ろすアイリス。
それにしてもヒロインのピンチにいち早く駆けつけるなんてハディ公子ヒーローだわ!
すごく素敵なスチルを見せてもらえてる様で、アイリスは少し興奮してしまう。
ハディが間に合ったので、このままユリアはハディに任せる事とし、ゆっくり挨拶周りをする事にした。
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