【完結】俺の可愛い牛

文字の大きさ
上 下
1 / 22

プロローグ

しおりを挟む
 かつて品種改良で生まれるようになった牛。
 それは見た目は人間であり、知能も高く意思疎通も出来る。
 用途は人間の愛玩動物、もしくは兵士だ。
 人間と愛玩、又は兵士牛の間にも子供が出来る事が稀にも有る。
 人間と牛のハーフや、クオーター、限りなく人間な牛や、限りなく牛な人間が生まれたりしていた。 

 そして、俺は人間よりの牛である。

 牛にも種類がある。
 主に二種類だ。戦わせて楽しむ闘牛と、お乳を絞れる乳牛。
 闘牛は主に兵士として、乳牛は愛玩動物として人間に飼われる。
 そして、俺は闘牛の血も流れつつ乳牛の血が濃かった。

 人間と牛や、人間と人間の筈が、先祖返りの牛が産まれた場合。
 人間として育てる者も居るが、牛として施設に送る者も居る。
 それは其々の判断だ。
 牛として売れば金になる。
 俺は両親に金にされた牛だ。
 施設では、立派な愛玩動物、もしくは兵士になれるように訓練される。
 俺は、人間の愛玩動物になるのも兵士になるのも嫌だった。
 だから必死に勉強した。
 頭が良ければもう一つのルートを選べる。
 執事になる事だ。 
 これも結局は人間に搾取される立場であるが、執事になる事が一番人間らしく、まともな気がした。
 そして、幸いにも俺は頭が良かった。
 殆ど牛や、牛のハーフは頭が弱い。
 人間の血が濃い証拠である。
 やっぱり俺は人間なんだと思った。
 
 俺は執事として施設を出た。
 だが、いずれは執事も辞める積りだ。
 もっと勉強して、俺は人間として生きるんだ。

 そう、野望を抱いていた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

虎は失神を迎えるまで射精と歩行を行わされる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

どうして、こうなった?

yoyo
BL
新社会として入社した会社の上司に嫌がらせをされて、久しぶりに会った友達の家で、おねしょしてしまう話です。

笑って誤魔化してるうちに溜め込んでしまう人

こじらせた処女
BL
颯(はやて)(27)×榊(さかき)(24) おねしょが治らない榊の余裕が無くなっていく話。

男は教え子達に雌として可愛がられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

処理中です...