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月さんのキス魔を暴露してしまってからというもの雪那さんが物凄く警戒してしまい、俺と月さんを二人っきりにしないようにシビアになってしまった。
三人で居るとき、雪那さんがトイレに行きたくなったら俺か月さんを必ず連れションに誘ってくる。
なんか女子高生みたいなノリだ。
同棲は月さんは勿論なのだが、雪那さんも折れたく無いらしく、何かもう俺を置いて勝手に話を進めている。
雪那さんは断酒し「絶対キス魔を騙る月からタマを守るから」と言っている。
俺の家の側だと言う目星をつけた土地と言うのがまた俺の土地だった為、同棲を反対している俺はいくら積まれようと売れないと断固拒否したのだが、本当に飛んでもない額を積まれ、怖くなって破格で譲った。
こっちも持ってても困る要らない土地だったので、月さんに買って貰えて助かったのだが。
今にも潰れそうなあばら家までリノベーションしてくれたりして、本当に助かった。
でも、ここに住む気はない。
だって、本当にお隣さんである。
月さん達も俺が一緒に住まないのを見越して俺の家から徒歩一分内にしたのかもしれない。
まぁ、通うには本当に便利である。
だから良いと言えば良いのだけど……
月さんと雪那さんが何でもSNSに公開ちゃうのには困ったものだ。
勿論、場所なんかは解らない様にしているが、『雪月花の三人で住む家を建設する予定だよ』とか『ここがこのように変化しました。出来上がりが楽しみ』だとか、ビフォーアフターみたいなのを載せて楽しんでいるので、花蓮への当りがより一層強くなってきてる気がするのだ。
だから一緒に住まないって言っているのに。
何で勝手に一緒に住む事にするんだ!
二人が楽しんで更新するSNSに文句は言いたく無いが、流石に言ったほうが良いよな。
これ以上、俺へのヘイトが集まると、本気で命の危機を感じるんだ。
同人誌を云々とは関係なく、脱退を考える流れになるかもしれない。
だいだい、三人組なのが良く無いのかもしれない。
もう一人加えて四人グループになれば、俺への当たりも減ると思うのだが……
誰か居ないのだろうか。
二人は顔が広いし、誰かもう一人ぐらい誘えないのだろうか。
「あのですね月さん雪那さん、とっても言いづらいのですが、言わせて下さいね」
俺は重々しく口を開いた。
まず、SNSの件から話そう。
「何? なんか重い話しかな?」
「月に何かされたのか!?」
「タマは雪那の名前も出してるのに何で僕なの?」
もう完全に犯人は月だろうみたいな視線を月さんに向ける雪那さんと、濡衣だと雪那さんを睨む月さん。
「そのですね、SNSで三人で~みたいなのはあまり流さないようにして欲しいのです。出来ればお二人で~と、お願いします」
「何で?」
「タマも一緒じゃん?」
本当に頼みづらいのだが、二人と一緒に居ると、ずっと俺は美しい写真に写り込む邪魔な親指なんですよ。
確かに一緒に居るんですけど。
そうなんですけど……
「お二人が大変人気なので、俺がやっぱり邪魔になってしまうんですよ。空気の読めない親指なんですよ」
「どういう事?」
「タマは邪魔じゃねぇ!」
どう説明しようかとアタフタしてしまう俺と、気に食わない様子で声を低くする月さんと雪那さん。
あきらかに不機嫌ですオーラを出してしまった。
ちょっと怖い。
いや、怯むな俺。
「ハッキリ言いますと、俺がお二人と一緒の時間が増える程、俺へのヘイトも集ってしまうんですよ。SNSのコメントなんて荒れまくりじゃないですか!」
負けじと、ハッキリ言ってやった。
もう見てられないんだ!
我慢も限界なんだ!
流石に俺だって辛いんだ!
「タマ、エゴサは良く無いよ」
月さんの言う事はごもっともである。
でも、エゴサはしてないんだ。
「エゴサしなくても目につくんですよ。花蓮邪魔とか、花蓮消えろとか、花蓮消しましたとか、花蓮はせめて消しても違和感の無い位置にいろよとか!」
なんか口に出して言うと、グサグサ刺さる。
結構、思ったよりも俺は傷付いてたみたいだ。
だって他でもない、雪月の仲間から刺されてんだもん。
俺だって、そう思う。
「落ち着いて、ちゃんと対処してるから、訴訟起こしているから。勝てる!」
俺の手を握って励ますように言う月さん。
「いや、そうじゃなくて。勝てるとか、対処して下さってるのは有り難いんですけど、え? 訴訟してるんですか?」
聞いてない。
「当たり前だよ。立派な侮辱罪だし、名誉毀損案件も有る。写真で花蓮だけ消して上げるのだって僕達の肖像権を侵害しているよ。ちゃんとウチの顧問弁護士が対処しているからね。心配しないで」
月さんは、俺を安心させようと抱きしめてくれたみたいだが、俺は余計に心配になった。
「そんな大事にしないであげて下さい、俺の事はどうでもいいんですよ! せっかくの雪月推しの仲間を処罰しないでください!」
俺のせいで雪月のファンが離れたら本末転倒すぎる。
やめて!
雪月ファンが可哀想すぎる。
「どうでも良く無いよ」
月さんは俺の目を見て、怒る。
「名誉毀損とかって親告罪じゃないですか、当の本人が良いって言ってるんだから良いんです!」
「これはタマだけの問題じゃない。雪月花としての問題なんだよ!」
俺も月さんの瞳を睨み返して声を荒らげてしまい、月さんも更に荒らげる。
「落ち着つけ二人とも」
慌てて間に雪那さんが入ってくれた。
「お水を飲もう!」
「そうしましょう!」
水を口にする月さんに習って、此方も水をイッキ飲みしてやった。
ふーっと、なんだか落ち着く。
月さんを怒鳴ってしまうなんて!
急に頭が冷えてきた。
俺も自分で何を言っているのか解らない。
月さんから見れば俺の言っている事は矛盾している。
ヘイトが集って怖いと言ってみたり、どうでも良いと言ってみたり。
どうしよう。困らせてしまった。
でも、俺だってどうしたら良いのか解らないんだよ!
「ごめんねちょっと、声を荒らげてしまって」
「いえ、こちらこそ」
悪いのは俺なのに、月さんに謝らせてしまった。
更に申し訳なくなる。
もう、穴が空いていたら入りたい。
そして、そこに引きこもりたい。
「タマがヘイトをそこまで気にいていると思ってなくて、対処はしていたしね。それに、三人で一緒に居るところを頻繁に上げげた方が雪月からのファンも早く雪月花に慣れてくれるかと思ってなんだよ。大体、僕達はもう雪月花なんだ。それなのに花蓮を抜きにするなんておかしいよね?」
「うーん……」
月さんが言っている事が良く解らない。
そうな気もするし、違う気もする。
「タマは雪月に思い入れが大きいのかもしれないけど、僕達はもう雪月花なんだよ? 他でもない花蓮の君がそれを拒絶してどうするの?」
「拒絶するだなんて、ただ、俺が二人の邪魔になってるのは確かですし……」
「それが拒絶してるっていうの!」
はぁーと、月さんは溜息を吐いて頭をかくと、腕を組む。
凄く不機嫌だ。
こんな不機嫌な月さんをかつて見たことがあっただろうか。
思わず怯んでしまう。
「何か誤解しているようだけど、ちゃんと雪月花を3人組で推している人だって多いし、実際コメントはそっちの方が多く来てる。アンチ意見が目に入りやすいのかもしれないけど、そんなのは一部の人だけだよ。そもそも雪月が好きなのに、僕達が大好きな花蓮をヘイトする奴は俺達のファンだと認めないし、そんな奴に応援されても嬉しく無いんだよ。俺達は三人組の雪月花なんだ。解る? 雪月花なの!」
真剣な眼差しの月さんに肩をつかまれ、俺は一瞬、固まってしまった。
「そうだぜタマ、雪月花は三人組だ。花蓮が必要なんだ。雪月花の三人組可愛い。癒やされる。花ちゃんが入ってから月様も雪那様も楽しそう。二人は花蓮が可愛くて仕方ないのだろう。等など、的を得たコメントも来ているぞ。それなのに、丸っと無視して花蓮ヘイトにばかり耳を傾けるのか? それこそ不義理だ」
雪那さんも俺の肩に手を置くと、諭すように語りかける。
「はい、そしてここに先月発売された雪月花ぬいの売れ行きを表示しました。僕と雪那がちょっと多く出てるけど、花蓮ぬいの売れ行きとそこまでの大差はないね。そしてこれ、『雪月花ぬい可愛い、三人揃えた』たくさん出てくるね」
月さんは流れる様にPCに表を表示し、見せてくれた。
『雪月花ぬい』で検索もして、たくさん見せてくれる。
本当だ。
『三人揃って雪月花』『雪月花は三人組』
そうか、僕達は『雪月花』なんだ。
俺は雪月に混入した邪魔な花じゃないんだ!
「俺、ちょっと思考がおかしくなっていたかもしれません」
気づくとボロボロ泣き出してしまっていた。
やだ、面倒くさい子過ぎる。
泣き止みたい。
「僕達ももっとタマの感情に敏感になっておけば良かった。ごめんね。たくさん傷付いてたんだよね?」
月さんが抱きしめて背中をヨシヨシしてくれる。
「でも、僕達もタマ自身から花蓮が雪月花で邪魔な存在だみたいに言われたら悲しいし、すごい傷付いた」
「ごめんなさい」
「解ってくれたら良いんだ。三人で雪月花なんだよ。もう忘れないでね」
「忘れません」
「指切りしようね」
月さんが小指を差し出したので指切りする。
「三人組で雪月花だから三人で一緒にくーらす」
「え?」
「指切った!」
「何か違った!」
勝手に三人で暮らす指切りさせられてた。
三人で居るとき、雪那さんがトイレに行きたくなったら俺か月さんを必ず連れションに誘ってくる。
なんか女子高生みたいなノリだ。
同棲は月さんは勿論なのだが、雪那さんも折れたく無いらしく、何かもう俺を置いて勝手に話を進めている。
雪那さんは断酒し「絶対キス魔を騙る月からタマを守るから」と言っている。
俺の家の側だと言う目星をつけた土地と言うのがまた俺の土地だった為、同棲を反対している俺はいくら積まれようと売れないと断固拒否したのだが、本当に飛んでもない額を積まれ、怖くなって破格で譲った。
こっちも持ってても困る要らない土地だったので、月さんに買って貰えて助かったのだが。
今にも潰れそうなあばら家までリノベーションしてくれたりして、本当に助かった。
でも、ここに住む気はない。
だって、本当にお隣さんである。
月さん達も俺が一緒に住まないのを見越して俺の家から徒歩一分内にしたのかもしれない。
まぁ、通うには本当に便利である。
だから良いと言えば良いのだけど……
月さんと雪那さんが何でもSNSに公開ちゃうのには困ったものだ。
勿論、場所なんかは解らない様にしているが、『雪月花の三人で住む家を建設する予定だよ』とか『ここがこのように変化しました。出来上がりが楽しみ』だとか、ビフォーアフターみたいなのを載せて楽しんでいるので、花蓮への当りがより一層強くなってきてる気がするのだ。
だから一緒に住まないって言っているのに。
何で勝手に一緒に住む事にするんだ!
二人が楽しんで更新するSNSに文句は言いたく無いが、流石に言ったほうが良いよな。
これ以上、俺へのヘイトが集まると、本気で命の危機を感じるんだ。
同人誌を云々とは関係なく、脱退を考える流れになるかもしれない。
だいだい、三人組なのが良く無いのかもしれない。
もう一人加えて四人グループになれば、俺への当たりも減ると思うのだが……
誰か居ないのだろうか。
二人は顔が広いし、誰かもう一人ぐらい誘えないのだろうか。
「あのですね月さん雪那さん、とっても言いづらいのですが、言わせて下さいね」
俺は重々しく口を開いた。
まず、SNSの件から話そう。
「何? なんか重い話しかな?」
「月に何かされたのか!?」
「タマは雪那の名前も出してるのに何で僕なの?」
もう完全に犯人は月だろうみたいな視線を月さんに向ける雪那さんと、濡衣だと雪那さんを睨む月さん。
「そのですね、SNSで三人で~みたいなのはあまり流さないようにして欲しいのです。出来ればお二人で~と、お願いします」
「何で?」
「タマも一緒じゃん?」
本当に頼みづらいのだが、二人と一緒に居ると、ずっと俺は美しい写真に写り込む邪魔な親指なんですよ。
確かに一緒に居るんですけど。
そうなんですけど……
「お二人が大変人気なので、俺がやっぱり邪魔になってしまうんですよ。空気の読めない親指なんですよ」
「どういう事?」
「タマは邪魔じゃねぇ!」
どう説明しようかとアタフタしてしまう俺と、気に食わない様子で声を低くする月さんと雪那さん。
あきらかに不機嫌ですオーラを出してしまった。
ちょっと怖い。
いや、怯むな俺。
「ハッキリ言いますと、俺がお二人と一緒の時間が増える程、俺へのヘイトも集ってしまうんですよ。SNSのコメントなんて荒れまくりじゃないですか!」
負けじと、ハッキリ言ってやった。
もう見てられないんだ!
我慢も限界なんだ!
流石に俺だって辛いんだ!
「タマ、エゴサは良く無いよ」
月さんの言う事はごもっともである。
でも、エゴサはしてないんだ。
「エゴサしなくても目につくんですよ。花蓮邪魔とか、花蓮消えろとか、花蓮消しましたとか、花蓮はせめて消しても違和感の無い位置にいろよとか!」
なんか口に出して言うと、グサグサ刺さる。
結構、思ったよりも俺は傷付いてたみたいだ。
だって他でもない、雪月の仲間から刺されてんだもん。
俺だって、そう思う。
「落ち着いて、ちゃんと対処してるから、訴訟起こしているから。勝てる!」
俺の手を握って励ますように言う月さん。
「いや、そうじゃなくて。勝てるとか、対処して下さってるのは有り難いんですけど、え? 訴訟してるんですか?」
聞いてない。
「当たり前だよ。立派な侮辱罪だし、名誉毀損案件も有る。写真で花蓮だけ消して上げるのだって僕達の肖像権を侵害しているよ。ちゃんとウチの顧問弁護士が対処しているからね。心配しないで」
月さんは、俺を安心させようと抱きしめてくれたみたいだが、俺は余計に心配になった。
「そんな大事にしないであげて下さい、俺の事はどうでもいいんですよ! せっかくの雪月推しの仲間を処罰しないでください!」
俺のせいで雪月のファンが離れたら本末転倒すぎる。
やめて!
雪月ファンが可哀想すぎる。
「どうでも良く無いよ」
月さんは俺の目を見て、怒る。
「名誉毀損とかって親告罪じゃないですか、当の本人が良いって言ってるんだから良いんです!」
「これはタマだけの問題じゃない。雪月花としての問題なんだよ!」
俺も月さんの瞳を睨み返して声を荒らげてしまい、月さんも更に荒らげる。
「落ち着つけ二人とも」
慌てて間に雪那さんが入ってくれた。
「お水を飲もう!」
「そうしましょう!」
水を口にする月さんに習って、此方も水をイッキ飲みしてやった。
ふーっと、なんだか落ち着く。
月さんを怒鳴ってしまうなんて!
急に頭が冷えてきた。
俺も自分で何を言っているのか解らない。
月さんから見れば俺の言っている事は矛盾している。
ヘイトが集って怖いと言ってみたり、どうでも良いと言ってみたり。
どうしよう。困らせてしまった。
でも、俺だってどうしたら良いのか解らないんだよ!
「ごめんねちょっと、声を荒らげてしまって」
「いえ、こちらこそ」
悪いのは俺なのに、月さんに謝らせてしまった。
更に申し訳なくなる。
もう、穴が空いていたら入りたい。
そして、そこに引きこもりたい。
「タマがヘイトをそこまで気にいていると思ってなくて、対処はしていたしね。それに、三人で一緒に居るところを頻繁に上げげた方が雪月からのファンも早く雪月花に慣れてくれるかと思ってなんだよ。大体、僕達はもう雪月花なんだ。それなのに花蓮を抜きにするなんておかしいよね?」
「うーん……」
月さんが言っている事が良く解らない。
そうな気もするし、違う気もする。
「タマは雪月に思い入れが大きいのかもしれないけど、僕達はもう雪月花なんだよ? 他でもない花蓮の君がそれを拒絶してどうするの?」
「拒絶するだなんて、ただ、俺が二人の邪魔になってるのは確かですし……」
「それが拒絶してるっていうの!」
はぁーと、月さんは溜息を吐いて頭をかくと、腕を組む。
凄く不機嫌だ。
こんな不機嫌な月さんをかつて見たことがあっただろうか。
思わず怯んでしまう。
「何か誤解しているようだけど、ちゃんと雪月花を3人組で推している人だって多いし、実際コメントはそっちの方が多く来てる。アンチ意見が目に入りやすいのかもしれないけど、そんなのは一部の人だけだよ。そもそも雪月が好きなのに、僕達が大好きな花蓮をヘイトする奴は俺達のファンだと認めないし、そんな奴に応援されても嬉しく無いんだよ。俺達は三人組の雪月花なんだ。解る? 雪月花なの!」
真剣な眼差しの月さんに肩をつかまれ、俺は一瞬、固まってしまった。
「そうだぜタマ、雪月花は三人組だ。花蓮が必要なんだ。雪月花の三人組可愛い。癒やされる。花ちゃんが入ってから月様も雪那様も楽しそう。二人は花蓮が可愛くて仕方ないのだろう。等など、的を得たコメントも来ているぞ。それなのに、丸っと無視して花蓮ヘイトにばかり耳を傾けるのか? それこそ不義理だ」
雪那さんも俺の肩に手を置くと、諭すように語りかける。
「はい、そしてここに先月発売された雪月花ぬいの売れ行きを表示しました。僕と雪那がちょっと多く出てるけど、花蓮ぬいの売れ行きとそこまでの大差はないね。そしてこれ、『雪月花ぬい可愛い、三人揃えた』たくさん出てくるね」
月さんは流れる様にPCに表を表示し、見せてくれた。
『雪月花ぬい』で検索もして、たくさん見せてくれる。
本当だ。
『三人揃って雪月花』『雪月花は三人組』
そうか、僕達は『雪月花』なんだ。
俺は雪月に混入した邪魔な花じゃないんだ!
「俺、ちょっと思考がおかしくなっていたかもしれません」
気づくとボロボロ泣き出してしまっていた。
やだ、面倒くさい子過ぎる。
泣き止みたい。
「僕達ももっとタマの感情に敏感になっておけば良かった。ごめんね。たくさん傷付いてたんだよね?」
月さんが抱きしめて背中をヨシヨシしてくれる。
「でも、僕達もタマ自身から花蓮が雪月花で邪魔な存在だみたいに言われたら悲しいし、すごい傷付いた」
「ごめんなさい」
「解ってくれたら良いんだ。三人で雪月花なんだよ。もう忘れないでね」
「忘れません」
「指切りしようね」
月さんが小指を差し出したので指切りする。
「三人組で雪月花だから三人で一緒にくーらす」
「え?」
「指切った!」
「何か違った!」
勝手に三人で暮らす指切りさせられてた。
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