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95話 ※笑美×翠の初夜
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食事も終え、お風呂に入った後、翠は緊張した面持ちで笑美をベッドで待っていた。
服はこれで良いのだろうか。
いつものネグリジェだ。
もっとセクシーなやつが良いのだろうか。
そもそもセクシーなやつが解らない。
ソワソワと立ったり座ったりをくり返す翠だ。
「おまたせしました」
風呂から上がって来た笑美はバスローブ姿だ。
わぁ、笑美さん。
お風呂上がりも本当に綺麗で素敵だ。
水も滴る良い男。
滴ってないけど。
「失礼しますね」
笑美は翠の隣に腰を下ろす。
「本当に今夜を初夜にしてしまって良いのですか?」
笑美は心配そうな面持ちだ。
「告白してその日の夜に営むと言うのも性急過ぎる気がします」
そう続けるは笑美。
「駄目ですか?」
笑美さんは乗り気では無いのだろうか。
それなら無理強いはしたくない翠である。
「正直に言えば、今すぐ翠さんが欲しいです。ですが、私は翠さんを大事にしたい。セックスを知らない貴方とセックスして良いのか解らなくて……」
「では、教えて下さい」
「えっと、翠さんはセックスは何も知らない感じですよね」
笑美はどうしようか迷ったが、翠の世界に居た時、まだ翠と出会う前だったが精液を求めて入った男の部屋でそう言った映像が流ているのを見たことがある。
その映像を見て抜いてた男の匂いに引かれたのだと思う。
あれを見せれば良いだろうか。
笑美は躊躇いつつも他に良い案が思いつかず、映像を映すスクリーンを魔法で作り出し、記憶にあるそれを映像として流した。
突然、スクリーンが現れ驚く翠。
それを見つめる。
「あぁん、いけませんわ、私には愛する旦那様がぁ」
「良いじゃねぇか奥さん、旦那は今頃仕事中だろ」
「あなたぁごめんなさい私、私」
なんて言っている映像だ。
ハッ! これは!
「上司に見せてもらった人妻モノ!」
「え!? 上司さんに見せられたんですか!?」
どうやら笑美が入った部屋の男は翠の上司だったらしい。
世間って狭い。
「これがセックスなんですか?」
驚いた様子の翠だ。
「何だと思ったんですか?」
「よく解らなくて流し見ていたので、こう言う事をするのが好きな人達なんだろうなぁと……」
「なるほど……」
まぁ、好きではあるんだろうが。
そうか、セックスは見た事あるが、それをセックスだと認識して無かったのか。
「この人たちも愛し合っているんですか?」
とてもそんな風には見えない翠。
襲っている男はどうか知らないが、奥さんは旦那さんが居ると言っている。
「この人たちは愛し合ってはいないと思いますよ」
「愛し合わなくてもセックスするんですか?」
「深く聞かれると困るのですが、私は翠さんを愛しているのでセックスしたいし、翠さん意外とこういう事はしたくありません!」
「俺もです、笑美さんとだけです」
笑美は映像を終わらせる。
これは強姦ですなんて余計な事は教えたく無かった。
翠さんの上司という野郎は何でものを翠さんに見せてるんだ!
と、思う笑美であるが、笑美も見せてしまったので罪悪感を感じる。
こういうのをお手本に見せるのは間違いだった。
「あれは男女でしたが、俺は男なので、笑美さんは俺のお尻の穴に入れると言う事でしたよね?」
「そうです。怖くなりましたか?」
「怖いは怖いんですが、それは良いんですけど、笑美さん気持ち悪くありませんか? だって、その、汚物を排出する穴ですよ?」
「全然気持ち悪くありません」
不安そうな翠にフフっと微笑む笑美だ。
翠と相談して決めようと思ったが、翠はもう受け入れてくれるつもりらしい。
私も翠さんに受け入れてくれて欲しかった。
「粗相してしまいましたら申し訳ありません」
「大丈夫です。細かい事は実戦しつつ教えますね」
「宜しくお願いします」
笑美は翠をゆっくりとベッドに押し倒すのだった。
服はこれで良いのだろうか。
いつものネグリジェだ。
もっとセクシーなやつが良いのだろうか。
そもそもセクシーなやつが解らない。
ソワソワと立ったり座ったりをくり返す翠だ。
「おまたせしました」
風呂から上がって来た笑美はバスローブ姿だ。
わぁ、笑美さん。
お風呂上がりも本当に綺麗で素敵だ。
水も滴る良い男。
滴ってないけど。
「失礼しますね」
笑美は翠の隣に腰を下ろす。
「本当に今夜を初夜にしてしまって良いのですか?」
笑美は心配そうな面持ちだ。
「告白してその日の夜に営むと言うのも性急過ぎる気がします」
そう続けるは笑美。
「駄目ですか?」
笑美さんは乗り気では無いのだろうか。
それなら無理強いはしたくない翠である。
「正直に言えば、今すぐ翠さんが欲しいです。ですが、私は翠さんを大事にしたい。セックスを知らない貴方とセックスして良いのか解らなくて……」
「では、教えて下さい」
「えっと、翠さんはセックスは何も知らない感じですよね」
笑美はどうしようか迷ったが、翠の世界に居た時、まだ翠と出会う前だったが精液を求めて入った男の部屋でそう言った映像が流ているのを見たことがある。
その映像を見て抜いてた男の匂いに引かれたのだと思う。
あれを見せれば良いだろうか。
笑美は躊躇いつつも他に良い案が思いつかず、映像を映すスクリーンを魔法で作り出し、記憶にあるそれを映像として流した。
突然、スクリーンが現れ驚く翠。
それを見つめる。
「あぁん、いけませんわ、私には愛する旦那様がぁ」
「良いじゃねぇか奥さん、旦那は今頃仕事中だろ」
「あなたぁごめんなさい私、私」
なんて言っている映像だ。
ハッ! これは!
「上司に見せてもらった人妻モノ!」
「え!? 上司さんに見せられたんですか!?」
どうやら笑美が入った部屋の男は翠の上司だったらしい。
世間って狭い。
「これがセックスなんですか?」
驚いた様子の翠だ。
「何だと思ったんですか?」
「よく解らなくて流し見ていたので、こう言う事をするのが好きな人達なんだろうなぁと……」
「なるほど……」
まぁ、好きではあるんだろうが。
そうか、セックスは見た事あるが、それをセックスだと認識して無かったのか。
「この人たちも愛し合っているんですか?」
とてもそんな風には見えない翠。
襲っている男はどうか知らないが、奥さんは旦那さんが居ると言っている。
「この人たちは愛し合ってはいないと思いますよ」
「愛し合わなくてもセックスするんですか?」
「深く聞かれると困るのですが、私は翠さんを愛しているのでセックスしたいし、翠さん意外とこういう事はしたくありません!」
「俺もです、笑美さんとだけです」
笑美は映像を終わらせる。
これは強姦ですなんて余計な事は教えたく無かった。
翠さんの上司という野郎は何でものを翠さんに見せてるんだ!
と、思う笑美であるが、笑美も見せてしまったので罪悪感を感じる。
こういうのをお手本に見せるのは間違いだった。
「あれは男女でしたが、俺は男なので、笑美さんは俺のお尻の穴に入れると言う事でしたよね?」
「そうです。怖くなりましたか?」
「怖いは怖いんですが、それは良いんですけど、笑美さん気持ち悪くありませんか? だって、その、汚物を排出する穴ですよ?」
「全然気持ち悪くありません」
不安そうな翠にフフっと微笑む笑美だ。
翠と相談して決めようと思ったが、翠はもう受け入れてくれるつもりらしい。
私も翠さんに受け入れてくれて欲しかった。
「粗相してしまいましたら申し訳ありません」
「大丈夫です。細かい事は実戦しつつ教えますね」
「宜しくお願いします」
笑美は翠をゆっくりとベッドに押し倒すのだった。
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