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71話
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サワヤカ山ハイキングコースは行楽シーズンとあり、老若男女問わず人気な様子である。
「結構な人ですね」
「そうだなぁ」
笑美とハワードは地図見てコースを選ぶ。
「此処に来たばかりの頃は殺伐とした雰囲気でしたけど、笑美さんとハワードも随分と仲良くなりましたね」
「意外と気が合うのかも知れません」
笑美とハワードの後ろでフフっと笑って様子を伺う翠とジュノだ。
「どうする? 簡単だが家族連れでも気軽に登れる人気のコースか、少し難易度が上がり、遠回りで人気は無いが景色も良く落ち着ける中級コース」
「危険なサバイバルを楽しむ冒険者に人気の上級コースも有りますが、今回は趣旨が違いますし選択肢から外しましょう」
ハワードと笑美が振り返り、ジュノと翠に意見を求める。
「俺は落ち着ける中級コースが良いと思うが」
「私もですね、帽子で顔を隠してるにしろ王様と一緒では目立ちますからね」
「そりゃあ魔王も一緒だろう」
今日のハワードは帽子に眼鏡で顔を隠してるが、オーラが隠せていないので何ら意味は無さそうだ。
そして、それは笑美も同じであった。
「はいはい、お二人共もう国民的アイドルみたいな物ですからね。安全性も考えますと中級コースが良いでしょう」
そう言うジュノはまるで二人のマネージャーである。
思わずクスッっと笑ってしまう翠だ。
二人のアイドルと、そのマネージャーとなると、自分は何だろう。
笑美さんのファン1号とかだろうか。
うん、それっぽい。
笑美さんの追っかけをしているオタク男子みたいな。
そんな感じがする。
アイドルの追っかけって世界が違いすぎて何だか楽しそうだなぁと思って見ていたから、いつの間にか成れたみたいで、ちょっと嬉しい翠であった。
「では中級にしてみましょう。頂上は目指しますが、マイペースに行ってユルユルと楽しむ形で良いですよね?」
「そうですね。あ、ほら翠さん。ここにキノコの繁殖地が有りますよ」
「キノコの繁殖地?」
はて? キノコの群生地ではなくて?
「キノコって植物では無いんですか?」
「ええ、植物タイプですよ」
「????」
ジュノが何を言っているのか解らない翠はポカーンとなる。
「まだ勉強がそこまで行って無いんだろう。翠の世界とはちょっと異なるからな」
「ああ、そうですね。魔物のタイプの説明まで行って無かったです。教える順番を間違えたをかも知れませんね」
あまりにも常識的な話だったので、ジュノは教えるのをすっかり忘れていた。
「私が教えれば良かったんですが、私もすっかり忘れてました。翠さんには丁度良い自然学習になりますね。キノコの繁殖地に着いたら詳しく教えます」
笑美はフフと微笑むと、翠の手を握る。
「さぁ、早速ハイキングしましょう。中級コースは少し道が複雑な場所も有るようなので迷子にならないで下さいね」
笑美は翠に手を離さない様にと注意しつつ、中級コースに道を取り、ハイキングを始めるのだった。
「結構な人ですね」
「そうだなぁ」
笑美とハワードは地図見てコースを選ぶ。
「此処に来たばかりの頃は殺伐とした雰囲気でしたけど、笑美さんとハワードも随分と仲良くなりましたね」
「意外と気が合うのかも知れません」
笑美とハワードの後ろでフフっと笑って様子を伺う翠とジュノだ。
「どうする? 簡単だが家族連れでも気軽に登れる人気のコースか、少し難易度が上がり、遠回りで人気は無いが景色も良く落ち着ける中級コース」
「危険なサバイバルを楽しむ冒険者に人気の上級コースも有りますが、今回は趣旨が違いますし選択肢から外しましょう」
ハワードと笑美が振り返り、ジュノと翠に意見を求める。
「俺は落ち着ける中級コースが良いと思うが」
「私もですね、帽子で顔を隠してるにしろ王様と一緒では目立ちますからね」
「そりゃあ魔王も一緒だろう」
今日のハワードは帽子に眼鏡で顔を隠してるが、オーラが隠せていないので何ら意味は無さそうだ。
そして、それは笑美も同じであった。
「はいはい、お二人共もう国民的アイドルみたいな物ですからね。安全性も考えますと中級コースが良いでしょう」
そう言うジュノはまるで二人のマネージャーである。
思わずクスッっと笑ってしまう翠だ。
二人のアイドルと、そのマネージャーとなると、自分は何だろう。
笑美さんのファン1号とかだろうか。
うん、それっぽい。
笑美さんの追っかけをしているオタク男子みたいな。
そんな感じがする。
アイドルの追っかけって世界が違いすぎて何だか楽しそうだなぁと思って見ていたから、いつの間にか成れたみたいで、ちょっと嬉しい翠であった。
「では中級にしてみましょう。頂上は目指しますが、マイペースに行ってユルユルと楽しむ形で良いですよね?」
「そうですね。あ、ほら翠さん。ここにキノコの繁殖地が有りますよ」
「キノコの繁殖地?」
はて? キノコの群生地ではなくて?
「キノコって植物では無いんですか?」
「ええ、植物タイプですよ」
「????」
ジュノが何を言っているのか解らない翠はポカーンとなる。
「まだ勉強がそこまで行って無いんだろう。翠の世界とはちょっと異なるからな」
「ああ、そうですね。魔物のタイプの説明まで行って無かったです。教える順番を間違えたをかも知れませんね」
あまりにも常識的な話だったので、ジュノは教えるのをすっかり忘れていた。
「私が教えれば良かったんですが、私もすっかり忘れてました。翠さんには丁度良い自然学習になりますね。キノコの繁殖地に着いたら詳しく教えます」
笑美はフフと微笑むと、翠の手を握る。
「さぁ、早速ハイキングしましょう。中級コースは少し道が複雑な場所も有るようなので迷子にならないで下さいね」
笑美は翠に手を離さない様にと注意しつつ、中級コースに道を取り、ハイキングを始めるのだった。
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