46 / 97
46話
しおりを挟む
魔王城の朝
昨夜も良い精液を沢山貰えたと、笑美はツヤツヤピカピカであるし、翠もスッキリした様子であった。
二人は朝食を取っていた。
今日も頑張りましょうね! なんて話をしている時である。
「ごめんくださーい、魔王様ー」
と、玄関から呼び声がする。
「この声はジュノさんじゃないですか?」
「ジュノの声ですよね」
何だ何だと二人で玄関に向かう。
笑美は、おかしいなと首を傾げた。
一度来たことがある場所で無ければワープは使えない。
ジュノは一度も魔王城に来ていない筈だが……
「わぁ、どうしたんですかその格好!?」
「え!? ジュリー!?」
玄関まで向かった翠と笑美は驚く。
「ああ、私とした事がうっかりして寝間着のまま失礼してしまいました。魔王様に眼鏡を直して頂きたくて……」
困った様子でハンカチを広げるジュノ。
割れてしまった眼鏡をハンカチにまとめて持ってきた様だ。
「兎に角、上がりなさい」
慌ててジュノの手を引く笑美。
室内は一定温度に保たれているが、寝間着で玄関に居るのは流石に寒いだろう。
笑美は気が動転してしまっていた。
なんで気づかなかったのだろう。
髪と目の色、あと魔力を押さえていたから感覚が違ったが、ジュリーを忘れてしまうなんて。
室内に入れたジュノをソファーに座らせる笑美。
「ジュリー、服を脱ぎなさい」
「「え!?」」
急に仁王立ちの笑美に服を脱げなどと言われジュノが驚くのは勿論、翠まで驚いてしまう。
笑美さん何言っているんだろうと言う顔だ。
「貴方に傷や痣が無いか調べます」
困惑した様子で固まっているジュノの服を脱がしにかかる笑美。
本人は至って真面目に心配しているだけだが、はたから見れば強姦である。
「魔王様、お止めください。私、怪我も無ければ元気です!」
「笑美さん止めてください服なら俺が脱ぎますから!」
抵抗するジュノと、笑美に抱きついて止に入る翠。
「嘘をつきなさい、眼鏡が割れて寝間着で飛び出してくるなんてハワードに何かされたに決まっています! 何をされたんですか!? あの野郎! 絶対許しません!!」
笑美はカンカンにブチギレていた。
それはもう、周りが見えないん程のブチギレようだ。
え!? 笑美さんがあの野郎だなんて汚い暴言を吐くなんて!
翠はビックリして自分の耳を疑う。
優しくて天使な笑美さんがそんな汚い言葉を使うわけない。
「魔王様、翠さんが引いていますよ」
そうジュノに言われてハッと我にかえり振り向く笑美。
自分に抱きつきながら、ポカーンとした様子の翠と目が合った。
「ち、違います。これは違うんです。あーそんな目で見ないでください」
やらかした。
慌ててジュノから一旦距離を取り、翠の肩を抱きしめる笑美だった。
昨夜も良い精液を沢山貰えたと、笑美はツヤツヤピカピカであるし、翠もスッキリした様子であった。
二人は朝食を取っていた。
今日も頑張りましょうね! なんて話をしている時である。
「ごめんくださーい、魔王様ー」
と、玄関から呼び声がする。
「この声はジュノさんじゃないですか?」
「ジュノの声ですよね」
何だ何だと二人で玄関に向かう。
笑美は、おかしいなと首を傾げた。
一度来たことがある場所で無ければワープは使えない。
ジュノは一度も魔王城に来ていない筈だが……
「わぁ、どうしたんですかその格好!?」
「え!? ジュリー!?」
玄関まで向かった翠と笑美は驚く。
「ああ、私とした事がうっかりして寝間着のまま失礼してしまいました。魔王様に眼鏡を直して頂きたくて……」
困った様子でハンカチを広げるジュノ。
割れてしまった眼鏡をハンカチにまとめて持ってきた様だ。
「兎に角、上がりなさい」
慌ててジュノの手を引く笑美。
室内は一定温度に保たれているが、寝間着で玄関に居るのは流石に寒いだろう。
笑美は気が動転してしまっていた。
なんで気づかなかったのだろう。
髪と目の色、あと魔力を押さえていたから感覚が違ったが、ジュリーを忘れてしまうなんて。
室内に入れたジュノをソファーに座らせる笑美。
「ジュリー、服を脱ぎなさい」
「「え!?」」
急に仁王立ちの笑美に服を脱げなどと言われジュノが驚くのは勿論、翠まで驚いてしまう。
笑美さん何言っているんだろうと言う顔だ。
「貴方に傷や痣が無いか調べます」
困惑した様子で固まっているジュノの服を脱がしにかかる笑美。
本人は至って真面目に心配しているだけだが、はたから見れば強姦である。
「魔王様、お止めください。私、怪我も無ければ元気です!」
「笑美さん止めてください服なら俺が脱ぎますから!」
抵抗するジュノと、笑美に抱きついて止に入る翠。
「嘘をつきなさい、眼鏡が割れて寝間着で飛び出してくるなんてハワードに何かされたに決まっています! 何をされたんですか!? あの野郎! 絶対許しません!!」
笑美はカンカンにブチギレていた。
それはもう、周りが見えないん程のブチギレようだ。
え!? 笑美さんがあの野郎だなんて汚い暴言を吐くなんて!
翠はビックリして自分の耳を疑う。
優しくて天使な笑美さんがそんな汚い言葉を使うわけない。
「魔王様、翠さんが引いていますよ」
そうジュノに言われてハッと我にかえり振り向く笑美。
自分に抱きつきながら、ポカーンとした様子の翠と目が合った。
「ち、違います。これは違うんです。あーそんな目で見ないでください」
やらかした。
慌ててジュノから一旦距離を取り、翠の肩を抱きしめる笑美だった。
0
お気に入りに追加
172
あなたにおすすめの小説


【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

[完結]堕とされた亡国の皇子は剣を抱く
小葉石
BL
今は亡きガザインバーグの名を継ぐ最後の亡国の皇子スロウルは実の父に幼き頃より冷遇されて育つ。
10歳を過ぎた辺りからは荒くれた男達が集まる討伐部隊に強引に入れられてしまう。
妖精姫との名高い母親の美貌を受け継ぎ、幼い頃は美少女と言われても遜色ないスロウルに容赦ない手が伸びて行く…
アクサードと出会い、思いが通じるまでを書いていきます。
※亡国の皇子は華と剣を愛でる、
のサイドストーリーになりますが、この話だけでも楽しめるようにしますので良かったらお読みください。
際どいシーンは*をつけてます。

フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。

【本編完結】異世界で政略結婚したオレ?!
カヨワイさつき
BL
美少女の中身は32歳の元オトコ。
魔法と剣、そして魔物がいる世界で
年の差12歳の政略結婚?!
ある日突然目を覚ましたら前世の記憶が……。
冷酷非道と噂される王子との婚約、そして結婚。
人形のような美少女?になったオレの物語。
オレは何のために生まれたのだろうか?
もう一人のとある人物は……。
2022年3月9日の夕方、本編完結
番外編追加完結。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる