【完結】ホットココアと笑顔と……異世界転移?

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7話

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 歯磨きを終え、笑美は翠を部屋に案内する。
 
「こっちの部屋を使って下さい。私は隣に居ますので何か有れば声をかけて下さいね」

 そう言うと隣の部屋に入って行く笑美を見送り、翠も案内された部屋に入る。

「わぁ……」

 凄い部屋だ。
 一体何畳有るんだろう。
 20畳は有りそうなのだが。
 大きな天蓋ベッド。フカフカなソファー。ティカップにお菓子の置かれた可愛いテーブル。
 窓際にはオシャレな机、本棚。
 ドレッサーまである。
 タンスを開ければ、色々な服が入っていた。引き出しには下着まで揃っている。
 勝手に使って良いのかな?
 日用品は全部揃っているようだけど。
 こんな広くてお洒落な可愛い部屋、少し落ち着かない。
 いつも使っているねぐらは隙間風の吹く4畳の狭い部屋だ。
 外で野宿なんて事も良く有った。
 こんなフカフカなベッドで眠れるかな。
 
「えっと、取り敢えず寝間着に着替えれば良い?」

 適度に出して見る。

「えっと……」

 サラサラした綺麗なレースが付いたこれは何だろう。
 よく解らないけど、これが寝間着かな?
 男用に見えないんだけど、中世のヨーロッパ風の世界だし、男でもレースのヒラヒラ着るのかも。
 何だか薄いし、ちょっと恥ずかしい。
 だけどスーツで寝るのもなぁ。
 どうせ誰も見たてないし……
 と、言うかこれどうやって着るんだ?
 全部脱げば良いのかな?
 下着だけ付けておこう。

 翠はタンスを開けてパンツを探す。
 黒いボクサーパンツが出てきた。
 パンツは一緒なんだなぁ。
 穿いてみると凄いピッタリだ。

 これって笑美さんが俺のサイズ知ってるって事かな。
 何で知ってるんだ??
 何か魔法の力とかかな。
 これも魔法で出してくれたんだよな。

 あれこれ謎は有るが、翠は取り敢えずパンツとサラサラした寝間着を身にまとう。
 
 凄い、恥ずかしい。
 でも肌触りが凄く良い。

 翠は寝る準備を終えてベッドに入った。
 
 あ、電気どうやって消すんだろう。
 そう思ったら勝手に電気が消える。
 ベッドに入ると自動で消えるんだろうか?
 小さいな蝋燭の灯りは残っているので、本を読みたいと思えば読めそうだ。
 でも今日は凄く眠い。
 眠れるか心配したが、翠は直ぐに熟睡しだす。

 翠が寝ると、蝋燭もひとりでに消えるのだった。 
 
 
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