162 / 165
最終章 半端でも仙人
第161話 勇者との戦い方
しおりを挟む
また自分の頭を叩いている。
その勇者君が、気絶している剣の少年を苦々しく見ていた。
「敵を増やさない。わかってます」
嫌な予感がすると思った時には、すでに剣の少年が2つに分かれていた。
「仲間殺しにゃ! ヤベー奴だにゃ!」
ブルブール!
カオルは、手で口元を押さえているだけで動きそうにない。
「ペロ! 1回下がって」
カオルたちはいないが、ミコとメサがいる。それにしても海野さん遅いな……。
「おっさん! こいつ危険にゃ!」
「見りゃわかるだろ!」
「アチシの毛が逆立ってるにゃ! ん?」
「なんだ?」
俺は勇者から目を離せないんだが、ミコはこっちをガン見してる気配。
不思議と勇者は手を出して来ず、不思議そうにこちらを眺めている。
「おっさん右手やられたにょか?」
「不意打ちを喰らっちまった」
「やっぱり雑魚にゃ。アチシが守ってやるにゃ」
普段なら「うるせー」と返すところだけど、今は助かる。
勇者君の斬撃は強力で精度も良いが、近接はこっちのほうが慣れている。それをわかっているのか近づけさせようとしてくれない。
「ぶんぶん飛ばしてばかりにゃ。戦士なら近くでやれにゃ」
「君たちを見くびったりはしないよ。このままやらせてもらう」
片手で頭を叩く動作が気になる。会話のたびにするのは癖なのか?
メサとミコの戦い方は、力推しというより、相手の力を逸《そ》らす方法。俺と似ているかもしれない。
移動時も、2足歩行だったり4足歩行だったり気まぐれに使い。避ける時も、伸びをしたり、転がったりと変わっている。
メサが加わると、空中まで移動出来るので、さらに幅が広がっている。天井から落ちてくる時、着地点に斬撃を放たれたが、メサが空中でミコを捕まえていた。それを見た時に、ミッション映画を思い出して笑ってしまった。
こっちにも斬撃を向けられて、余裕無くなったんだけどね。
俺も毒瓶を投げつつ視界を塞《ふさ》いだり、投擲で挑発している。
そんな奴らが3人。いや、2人と1匹相手にしていると、さすがに勇者君のイラつきも大きくなる。
「狂った奴らだ!」
「お前にょ方が変態にゃー!」
え? 変態?
一瞬なんでその言葉になったのかわからなかった。
「変態じゃなくて変人。んにゃ?」
「もしかして狂人か?」
「それにゃ! でも、変態には代わりにゃい」
ミコの目線の先には、顔面を赤くした勇者君が、頭をガンガン叩いている。
「わかってます! わかってます!」
「やっぱり変態にゃ」
「うるさーい!」
「にゃあああああ!」
叫び声が地下道に響くと、俺のことを無視して、ミコやメサと追いかけっこを始めてしまった。
そこにナイトや海野さん、カオルたちまで戻って来た。
「ナイトさんの治療に時間がかかりました」
「海野君のおかげで戻れたよ。それでこの状況は?」
奮戦してくれたナイトには申し訳ないけど、遠回しせずに言ってしまう。
「うーん。勇者君の対応は、からかい続けるのが良かったみたいだ」
「はぁ? 言ってる意味がわからないぞ?」
「説明する時間も惜しいから、先に動けなくしてしまおう」
「そうだな」
こんなチャンス無いだろう。
遠巻きにしていた蜘蛛を呼んで、拘束作戦を開始する。
蜘蛛たちを精霊魔法で隠し、一斉に糸をかけるつもりだ。それを掛け終わると、様々な毒薬を取り出し、それぞれに持たせる。
「おい。この薬大丈夫か?」
「大丈夫じゃ無いから、間違ってもかかるなよ」
「あいつ死なないか?」
「それは無いと思う」
ちょこちょこ弱めの毒瓶投げていたけど、全然効かなかった。魔力で守られているせいで効かなかったのかと思い、念の為に瓶を気で纏《まと》わせておいた。
「さぁ、始めるぞ」
俺の合図で一斉に囲い込む。
「なんだお前ら! 邪魔するな!」
「にゃにゃー。変態に追われてるにゃー!」
「さっきから五月蝿い!」
ミコがナイトの後ろに隠れこむと、斬撃を放っていた。
ナイトが剣で受け止めると、火花を散らしながら金属音が鳴り響くが、数秒後に勇者の斬撃を弾き飛ばしてしまった。と喜ぶところだが、俺はナイトに渡した瓶が壊れないか心配でしょうがない。
左手に持っていた瓶が無事なことを確認して、やっと一息つける。
「いけー!」
四方八方から糸をかぶせ、動きが鈍ったところで瓶を投げつける。瓶に込めた気と魔力が対消滅を起こして、弾みで瓶割れて毒薬が体に届く。
明らかに動きが鈍り、痙攣を起こし始めている。
「カオル! 今だぞ!」
「はい!」
ペロと一緒に飛びかかり、勇者君の頭部に気を込めた掌底をかますと、彼の体に纏わりついていた魔力が霧散していく。
すぐさま駆け寄り、カオルについた毒液を聖水で洗い流していく。
心配だったので、何度も勇者君の怪しい箇所に気を打ち込んでおくが、変わった様子は無い。
俺の前で1名助けられなかったのは悔しいが、勇者君が溶けることは無さそうだ。
「ノール。ウチの隊長は上にいると思うから、先に行ってるぞ」
「まだそっちが居たのか」
地上に出たら数分で良いから休ませて欲しいくらいだ。足早に去ろうとするナイトに、麻痺系の瓶を渡しておく。
「それが効かなかったら呼んでくれ」
「わかった」
単発でゾンビがやってくることはあるが、そちらは蜘蛛たちに任せることにした。
「マザーには洗脳兵はいなくなったと教えてます」
カオルが肩蜘蛛を指先で突きながら言っていた。
今回は本当に助かった。あれだけ大量の蜘蛛が味方に居たからこそ解除出来たが、俺たちだけだったら諦めていただろう。
そこかしこに兵士や傭兵たちの死体があるのは悲しいが、高望み出来るほどの力は持ってない。気を取り直して、一旦引き上げよう。
「負傷者を連れて救護所へ行こう」
草臥《くたび》れて、髪までとっ散らかった明石さんが出迎えてくれた。
「先生! 終わったんですか?」
「洗脳兵はいなくなりましたよ」
「あぁ、やっと」
すでに重症な者から運び出されており、残っている兵士たちも数人程度。傭兵たちは、戦い足りないと言わんばかりに地上を目指し、先に出ていってしまった。
ミコは1人残って、勇者と弓少女の脇腹に1発ずつ蹴りを入れていた。
「そいつらに言っとくにゃ。文句があるにゃらかかってこい! 今度は心までへし折ってやるにゃ! にゃはははは!」
ブルブルブルブール!
肩で風を切りながら練り歩く姿は、可愛げがあって面白いが、内心は恨言《うらみごと》をもっと言いたかったのかもしれないな。
負傷者や動けない奴を担ぎながら出口を目指していると、後ろから蜘蛛たちが大量に走って来た。どいつもこいつも出口を目指している。
「あー。まずいな。出口へ早く!」
「走れー!」
遅い奴を押しながら急かしていると、外からヒュルヒュルと妙な風切り音が聞こえて来た。出口を出る瞬間、背中から衝撃を受けて押し出される。一瞬背後が見えた時は、土の波から守るように、マザーが子蜘蛛たちの盾になっている姿だった。
大量に居た蜘蛛たちはすでに散り散りになり、残っているのは肩蜘蛛2匹と付き添い蜘蛛のみ。
人は全員いるが、みんな渋い顔をしている。
「とりあえず現状確認だ」
「実さん! あそこです!」
カオルの指すところには、王冠にローブという姿の禍々しい骸骨がいる。あいつがワイトか。
「嫌な奴が来たもんだ。気付かれないように退避だ」
息を殺しながら逃げさせていると、ワイトがこちらを見ているように感じた。
いつもなら全体を警戒しているはずだけど、その時だけは意識がワイトにしか向かなかった。タイミングも良く、ドラちゃんの追撃で、ワイトが砂のように崩れ去っていく様子が見える。
だから後ろで、勇者君から立ち登る魔力がわからなかったんだろう。
それに気付いた時は、すでに知ってる奴に話しかけられた時。
「みぃつけた!」
声を聞いた直後、突き飛ばされる感覚と何かが斬られる音がした。
その勇者君が、気絶している剣の少年を苦々しく見ていた。
「敵を増やさない。わかってます」
嫌な予感がすると思った時には、すでに剣の少年が2つに分かれていた。
「仲間殺しにゃ! ヤベー奴だにゃ!」
ブルブール!
カオルは、手で口元を押さえているだけで動きそうにない。
「ペロ! 1回下がって」
カオルたちはいないが、ミコとメサがいる。それにしても海野さん遅いな……。
「おっさん! こいつ危険にゃ!」
「見りゃわかるだろ!」
「アチシの毛が逆立ってるにゃ! ん?」
「なんだ?」
俺は勇者から目を離せないんだが、ミコはこっちをガン見してる気配。
不思議と勇者は手を出して来ず、不思議そうにこちらを眺めている。
「おっさん右手やられたにょか?」
「不意打ちを喰らっちまった」
「やっぱり雑魚にゃ。アチシが守ってやるにゃ」
普段なら「うるせー」と返すところだけど、今は助かる。
勇者君の斬撃は強力で精度も良いが、近接はこっちのほうが慣れている。それをわかっているのか近づけさせようとしてくれない。
「ぶんぶん飛ばしてばかりにゃ。戦士なら近くでやれにゃ」
「君たちを見くびったりはしないよ。このままやらせてもらう」
片手で頭を叩く動作が気になる。会話のたびにするのは癖なのか?
メサとミコの戦い方は、力推しというより、相手の力を逸《そ》らす方法。俺と似ているかもしれない。
移動時も、2足歩行だったり4足歩行だったり気まぐれに使い。避ける時も、伸びをしたり、転がったりと変わっている。
メサが加わると、空中まで移動出来るので、さらに幅が広がっている。天井から落ちてくる時、着地点に斬撃を放たれたが、メサが空中でミコを捕まえていた。それを見た時に、ミッション映画を思い出して笑ってしまった。
こっちにも斬撃を向けられて、余裕無くなったんだけどね。
俺も毒瓶を投げつつ視界を塞《ふさ》いだり、投擲で挑発している。
そんな奴らが3人。いや、2人と1匹相手にしていると、さすがに勇者君のイラつきも大きくなる。
「狂った奴らだ!」
「お前にょ方が変態にゃー!」
え? 変態?
一瞬なんでその言葉になったのかわからなかった。
「変態じゃなくて変人。んにゃ?」
「もしかして狂人か?」
「それにゃ! でも、変態には代わりにゃい」
ミコの目線の先には、顔面を赤くした勇者君が、頭をガンガン叩いている。
「わかってます! わかってます!」
「やっぱり変態にゃ」
「うるさーい!」
「にゃあああああ!」
叫び声が地下道に響くと、俺のことを無視して、ミコやメサと追いかけっこを始めてしまった。
そこにナイトや海野さん、カオルたちまで戻って来た。
「ナイトさんの治療に時間がかかりました」
「海野君のおかげで戻れたよ。それでこの状況は?」
奮戦してくれたナイトには申し訳ないけど、遠回しせずに言ってしまう。
「うーん。勇者君の対応は、からかい続けるのが良かったみたいだ」
「はぁ? 言ってる意味がわからないぞ?」
「説明する時間も惜しいから、先に動けなくしてしまおう」
「そうだな」
こんなチャンス無いだろう。
遠巻きにしていた蜘蛛を呼んで、拘束作戦を開始する。
蜘蛛たちを精霊魔法で隠し、一斉に糸をかけるつもりだ。それを掛け終わると、様々な毒薬を取り出し、それぞれに持たせる。
「おい。この薬大丈夫か?」
「大丈夫じゃ無いから、間違ってもかかるなよ」
「あいつ死なないか?」
「それは無いと思う」
ちょこちょこ弱めの毒瓶投げていたけど、全然効かなかった。魔力で守られているせいで効かなかったのかと思い、念の為に瓶を気で纏《まと》わせておいた。
「さぁ、始めるぞ」
俺の合図で一斉に囲い込む。
「なんだお前ら! 邪魔するな!」
「にゃにゃー。変態に追われてるにゃー!」
「さっきから五月蝿い!」
ミコがナイトの後ろに隠れこむと、斬撃を放っていた。
ナイトが剣で受け止めると、火花を散らしながら金属音が鳴り響くが、数秒後に勇者の斬撃を弾き飛ばしてしまった。と喜ぶところだが、俺はナイトに渡した瓶が壊れないか心配でしょうがない。
左手に持っていた瓶が無事なことを確認して、やっと一息つける。
「いけー!」
四方八方から糸をかぶせ、動きが鈍ったところで瓶を投げつける。瓶に込めた気と魔力が対消滅を起こして、弾みで瓶割れて毒薬が体に届く。
明らかに動きが鈍り、痙攣を起こし始めている。
「カオル! 今だぞ!」
「はい!」
ペロと一緒に飛びかかり、勇者君の頭部に気を込めた掌底をかますと、彼の体に纏わりついていた魔力が霧散していく。
すぐさま駆け寄り、カオルについた毒液を聖水で洗い流していく。
心配だったので、何度も勇者君の怪しい箇所に気を打ち込んでおくが、変わった様子は無い。
俺の前で1名助けられなかったのは悔しいが、勇者君が溶けることは無さそうだ。
「ノール。ウチの隊長は上にいると思うから、先に行ってるぞ」
「まだそっちが居たのか」
地上に出たら数分で良いから休ませて欲しいくらいだ。足早に去ろうとするナイトに、麻痺系の瓶を渡しておく。
「それが効かなかったら呼んでくれ」
「わかった」
単発でゾンビがやってくることはあるが、そちらは蜘蛛たちに任せることにした。
「マザーには洗脳兵はいなくなったと教えてます」
カオルが肩蜘蛛を指先で突きながら言っていた。
今回は本当に助かった。あれだけ大量の蜘蛛が味方に居たからこそ解除出来たが、俺たちだけだったら諦めていただろう。
そこかしこに兵士や傭兵たちの死体があるのは悲しいが、高望み出来るほどの力は持ってない。気を取り直して、一旦引き上げよう。
「負傷者を連れて救護所へ行こう」
草臥《くたび》れて、髪までとっ散らかった明石さんが出迎えてくれた。
「先生! 終わったんですか?」
「洗脳兵はいなくなりましたよ」
「あぁ、やっと」
すでに重症な者から運び出されており、残っている兵士たちも数人程度。傭兵たちは、戦い足りないと言わんばかりに地上を目指し、先に出ていってしまった。
ミコは1人残って、勇者と弓少女の脇腹に1発ずつ蹴りを入れていた。
「そいつらに言っとくにゃ。文句があるにゃらかかってこい! 今度は心までへし折ってやるにゃ! にゃはははは!」
ブルブルブルブール!
肩で風を切りながら練り歩く姿は、可愛げがあって面白いが、内心は恨言《うらみごと》をもっと言いたかったのかもしれないな。
負傷者や動けない奴を担ぎながら出口を目指していると、後ろから蜘蛛たちが大量に走って来た。どいつもこいつも出口を目指している。
「あー。まずいな。出口へ早く!」
「走れー!」
遅い奴を押しながら急かしていると、外からヒュルヒュルと妙な風切り音が聞こえて来た。出口を出る瞬間、背中から衝撃を受けて押し出される。一瞬背後が見えた時は、土の波から守るように、マザーが子蜘蛛たちの盾になっている姿だった。
大量に居た蜘蛛たちはすでに散り散りになり、残っているのは肩蜘蛛2匹と付き添い蜘蛛のみ。
人は全員いるが、みんな渋い顔をしている。
「とりあえず現状確認だ」
「実さん! あそこです!」
カオルの指すところには、王冠にローブという姿の禍々しい骸骨がいる。あいつがワイトか。
「嫌な奴が来たもんだ。気付かれないように退避だ」
息を殺しながら逃げさせていると、ワイトがこちらを見ているように感じた。
いつもなら全体を警戒しているはずだけど、その時だけは意識がワイトにしか向かなかった。タイミングも良く、ドラちゃんの追撃で、ワイトが砂のように崩れ去っていく様子が見える。
だから後ろで、勇者君から立ち登る魔力がわからなかったんだろう。
それに気付いた時は、すでに知ってる奴に話しかけられた時。
「みぃつけた!」
声を聞いた直後、突き飛ばされる感覚と何かが斬られる音がした。
0
お気に入りに追加
84
あなたにおすすめの小説

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語


迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる