94 / 111
日本初イベント大会
発表1
しおりを挟む
結局ウナギを計量してもらったが、周りの反応は渋く、端にも掛ってないことがわかってしまった。
期待値の低さからか、広角だだ下がりで、他の人から見れば不満な顔になってることだろう。
「ハッチさん。ダメっぽそうですね」
「ぶち猫さん。やっぱりそう見える?」
「えぇ。ナマズみたいに魂の抜けた顔してましたよ。サビちゃんがスクショしてたので、後で送ってもらいましょうか?」
「……遠慮しておきます。というか処分してもらって良いですカァ?」
流石にアホ面晒されたくないわ!
確か猫’sはKOKKAを最後まで見ると思ってたけど、向こうは見なくて良いのかな?
「KOKKAは良いの?」
「もう終わりましたよ。惑星ライブは操縦席に長蛇の列ができていたので、こっちに戻りました。ねぇー」
サビ猫さんのVサインを見せつけられ、少し反応に困る。
「あ! サビちゃん! エミリーちゃんいるよ」
「行くべし行くべし」
騒がしいのがいなくなって少し安心した。
これ以上恥を晒して、恥を……よく考えたら今まで以上の恥があるんだろうか?
全世界にアスタリスクを解放する以外だと思いつかないな。
「ハッチさん。そろそろ解説席へ着いてもらえますか?」
「あ、失礼しました。すぐに」
中島さんの隣に座ると、その奥にいるミングスさんからウィンクが飛んでくる。それと同時に、前方の集団から殺意も飛んでくる。
自分は雑草。
ファンの皆様、音を出す雑草なので無視でお願いします。
「これから大会入賞者を発表します! 頭上の浮遊湖に映し出すのでよく見ていてくださいねー」
浮遊湖にドラムロールが表示され、様々な名前が回っている。
5位:イセ 岩魚《いわうお》:20.6kg
「おぉぉぉおおおおお!」
「さすがリーダー! ポセイドンマンセー!」
「てめぇらのおかげだー! うぃーーーーー!」
「「「「うぃーーー!」」」」
イセさんが小指と親指を立て勝利のポーズを取っている。
隣のオトシンさんに、ニヤリと笑いかけると、鼻息を返される。
「5位はヒューマンのイセ! おめでとうございます! 商品はアイアンスパイダーの鉄糸300mです。えーっと運営からの情報ですと、ミズガルズの未発見地域モンスターのドロップアイテムみたいですね」
「『いわうお』となってますが、イワナと形状は酷似してますね。おそらく味も良く設定されてるのかと思います」
「おおっと、ここでハッチさんのリアル魚情報が出てきました。料理可能であれば用途も多そうですね」
そのために呼ばれたと思うんだけど、これで良いのかな?
中島さんが頷いてるからOKみたいだな。
「さぁ、4位の発表に移りましょう!」
ドラムの音に合わせて新たなロールが回り始めると、騒ぎが収まりみんなが静かに見守り始める。
4位:オトシン チタンクラブ:28.3kg
「よぉっしゃぁああああああああ!」
「な、なんだとぉぉぉお!?」
「これがアタシの実力だっての。『オケアニデス』舐めんなヨォ!?」
崩れ落ちるイセさんたちとは対照的に、オトシンさんと周りの女性たちが一本指を立て、最高だの一番だのと騒ぎ出す。
「かなり小さめですが、重量はありますね。パッと見だと上海蟹《しゃんはいがに》にも見えますが、中身どうなってんだろ? 名前通り全部チタンなんですかね?」
「さ、さぁ? エミリーさん、いかがでしょうか?」
「オケアニデスってギリシャ神話のですよね? 厨二心がくすぐられます」
「つ、次に行きましょう!」
何の話も無く進められてしまった。
実際中身どうなってんだろ?
あとでオトシンさんに聞いてみるか。
意識が思考に回っている間に、ドラムロールはすでに回り始めている。
ドルルルルル。
ピタリと止まった名前は見たことがない。
ミズガルズの誰かかな?
ちょっと面白いネーミングだから、どんな人か楽しみだ。
……ちょっと重すぎないか?
3位:アーゴ・クロンポッチョ 大太刀鮫《おおだちざめ》:122kg
一気に増えた重量に前2人が霞んでしまう。
他人のアホヅラ……と見ていたが、自分の顎が落ちていることに気づいて口を閉じさせる。
「アーゴさん! アーゴさんはどこにいらっしゃいますか!?」
「あ、私だ! はいはーい!」
期待値の低さからか、広角だだ下がりで、他の人から見れば不満な顔になってることだろう。
「ハッチさん。ダメっぽそうですね」
「ぶち猫さん。やっぱりそう見える?」
「えぇ。ナマズみたいに魂の抜けた顔してましたよ。サビちゃんがスクショしてたので、後で送ってもらいましょうか?」
「……遠慮しておきます。というか処分してもらって良いですカァ?」
流石にアホ面晒されたくないわ!
確か猫’sはKOKKAを最後まで見ると思ってたけど、向こうは見なくて良いのかな?
「KOKKAは良いの?」
「もう終わりましたよ。惑星ライブは操縦席に長蛇の列ができていたので、こっちに戻りました。ねぇー」
サビ猫さんのVサインを見せつけられ、少し反応に困る。
「あ! サビちゃん! エミリーちゃんいるよ」
「行くべし行くべし」
騒がしいのがいなくなって少し安心した。
これ以上恥を晒して、恥を……よく考えたら今まで以上の恥があるんだろうか?
全世界にアスタリスクを解放する以外だと思いつかないな。
「ハッチさん。そろそろ解説席へ着いてもらえますか?」
「あ、失礼しました。すぐに」
中島さんの隣に座ると、その奥にいるミングスさんからウィンクが飛んでくる。それと同時に、前方の集団から殺意も飛んでくる。
自分は雑草。
ファンの皆様、音を出す雑草なので無視でお願いします。
「これから大会入賞者を発表します! 頭上の浮遊湖に映し出すのでよく見ていてくださいねー」
浮遊湖にドラムロールが表示され、様々な名前が回っている。
5位:イセ 岩魚《いわうお》:20.6kg
「おぉぉぉおおおおお!」
「さすがリーダー! ポセイドンマンセー!」
「てめぇらのおかげだー! うぃーーーーー!」
「「「「うぃーーー!」」」」
イセさんが小指と親指を立て勝利のポーズを取っている。
隣のオトシンさんに、ニヤリと笑いかけると、鼻息を返される。
「5位はヒューマンのイセ! おめでとうございます! 商品はアイアンスパイダーの鉄糸300mです。えーっと運営からの情報ですと、ミズガルズの未発見地域モンスターのドロップアイテムみたいですね」
「『いわうお』となってますが、イワナと形状は酷似してますね。おそらく味も良く設定されてるのかと思います」
「おおっと、ここでハッチさんのリアル魚情報が出てきました。料理可能であれば用途も多そうですね」
そのために呼ばれたと思うんだけど、これで良いのかな?
中島さんが頷いてるからOKみたいだな。
「さぁ、4位の発表に移りましょう!」
ドラムの音に合わせて新たなロールが回り始めると、騒ぎが収まりみんなが静かに見守り始める。
4位:オトシン チタンクラブ:28.3kg
「よぉっしゃぁああああああああ!」
「な、なんだとぉぉぉお!?」
「これがアタシの実力だっての。『オケアニデス』舐めんなヨォ!?」
崩れ落ちるイセさんたちとは対照的に、オトシンさんと周りの女性たちが一本指を立て、最高だの一番だのと騒ぎ出す。
「かなり小さめですが、重量はありますね。パッと見だと上海蟹《しゃんはいがに》にも見えますが、中身どうなってんだろ? 名前通り全部チタンなんですかね?」
「さ、さぁ? エミリーさん、いかがでしょうか?」
「オケアニデスってギリシャ神話のですよね? 厨二心がくすぐられます」
「つ、次に行きましょう!」
何の話も無く進められてしまった。
実際中身どうなってんだろ?
あとでオトシンさんに聞いてみるか。
意識が思考に回っている間に、ドラムロールはすでに回り始めている。
ドルルルルル。
ピタリと止まった名前は見たことがない。
ミズガルズの誰かかな?
ちょっと面白いネーミングだから、どんな人か楽しみだ。
……ちょっと重すぎないか?
3位:アーゴ・クロンポッチョ 大太刀鮫《おおだちざめ》:122kg
一気に増えた重量に前2人が霞んでしまう。
他人のアホヅラ……と見ていたが、自分の顎が落ちていることに気づいて口を閉じさせる。
「アーゴさん! アーゴさんはどこにいらっしゃいますか!?」
「あ、私だ! はいはーい!」
0
お気に入りに追加
231
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/sf.png?id=74527b25be1223de4b35)
Select Life Online~最後にゲームをはじめた出遅れ組
瑞多美音
SF
福引の景品が発売分最後のパッケージであると運営が認め話題になっているVRMMOゲームをたまたま手に入れた少女は……
「はあ、農業って結構重労働なんだ……筋力が足りないからなかなか進まないよー」※ STRにポイントを振れば解決することを思いつきません、根性で頑張ります。
「なんか、はじまりの街なのに外のモンスター強すぎだよね?めっちゃ、死に戻るんだけど……わたし弱すぎ?」※ここははじまりの街ではありません。
「裁縫かぁ。布……あ、畑で綿を育てて布を作ろう!」※布を売っていることを知りません。布から用意するものと思い込んでいます。
リアルラックが高いのに自分はついてないと思っている高山由莉奈(たかやまゆりな)。ついていないなーと言いつつ、ゲームのことを知らないままのんびり楽しくマイペースに過ごしていきます。
そのうち、STRにポイントを振れば解決することや布のこと、自身がどの街にいるか知り大変驚きますが、それでもマイペースは変わらず……どこかで話題になるかも?しれないそんな少女の物語です。
出遅れ組と言っていますが主人公はまったく気にしていません。
○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○
※VRMMO物ですが、作者はゲーム物執筆初心者です。つたない文章ではありますが広いお心で読んで頂けたら幸いです。
※1話約2000〜3000字程度です。時々長かったり短い話もあるかもしれません。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ここは貴方の国ではありませんよ
水姫
ファンタジー
傲慢な王子は自分の置かれている状況も理解出来ませんでした。
厄介ごとが多いですね。
裏を司る一族は見極めてから調整に働くようです。…まぁ、手遅れでしたけど。
※過去に投稿したモノを手直し後再度投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる