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第3章 連邦編
第49話 移住
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不授の街を旅立ってから数日が経過した。
メテンプスによる人体実験で弱っていた人達も馬車に揺られつつも徐々に体力を回復し、1人も欠けることなく順調な旅路であった。
道中、大型の獣や魔獣と遭遇することもあったものの、バルトロ兄さんが馬車と皆を守りつつ、アリシアと僕で仕留めるということを繰り返していた。
特にアリシアは馬車の移動中でも飛んでくる標的を射ち落とすなど、今まで以上の精度で狙いが研ぎ澄まされていた。
「何だかね、気配がよくわかるんだよね。」
何がきっかけかはわからないけれど、強くなっているというのは良いことだ。
今も現れた魔獣を倒したところだった。
「ねぇねぇ、この道は思ったよりも獣や魔獣が出てくるし、もう少し川沿いを進まない?」
確かに街道とは名ばかりであまり整備されていないため、この辺りの獣達には警戒心というものが薄かった。
「うーん、川沿いだとこの前出たあの死体みたいな魔獣が出てくるんじゃないかな。」
「食料を狙われるとちょっと困るが、食事時以外は問題ないんじゃないか?
あと前回あの魔獣が出たのは夜だったし、昼の間なら大丈夫だろう。」
「確かにそうだね。じゃあ日中はしばらく川沿いを進んでみようか。」
進路をずらし、川沿いを進むことにした。
「川沿いは魔獣も少ないね。」
「泳げない魔獣が多いからかな。」
『あの、あそこにいるのはなんでしょうか?』
急に声をかけられて驚くも、よくよく見てみると何かが泳いでいるように見える。
『なんでしょうね。川に住んでいる獣か魔獣か…』
そう言っているうちに、徐々に川岸に近づいてきているのが見えた。
『狙いは僕達かもしれない。一旦止まって応戦態勢を。』
馬車を止め、バルトロ兄さんが皆を守りつつ、僕とアリシアは襲撃に備えた。
川から何かが這い上がって来たと思いよく見ると、以前遭遇した死体のような魔獣だった。
『以前は夜見かけたから夜行性だと思っていたんだけどな…』
『あれは!』
助けた人達が皆声を上げた。
『何か知ってるんですか?』
『私達が捕まっている間に人工ラピスを埋め込まれた人達がいて、最初は簡単な魔術を使えるようになったのですが、すぐに体がボロボロになってしまって…
それで失敗だと言って組織の人達から廃棄されていたので、死んだと思っていたのですが…』
なるほど、あの魔獣はメテンプスの実験台になった人らしい。
不授の人が人間扱いされないことは王国でもあったが、さすがにここまで酷くはなかった。
『ねぇ、何か言ってるよ。食べ物が欲しいって。』
『え、唸っているようにしか聞こえないけど。とりあえずまだ食料に余裕はあるから、はい。』
食料を取り出すと魔獣は飛びかかって食べ始めた。
よく見ると涙を流しながら食べている。
『ありがとうって言ってるよ。』
『うーん、何で聞き取れるんだろう。バルトロ兄さんはわかる?』
『いや、わからない。まぁそういうものだと思っておけば良いさ。』
一通り食料を食べ尽くした後、また何かを喋っている様子だった。
『ここから先の川沿いは危ないから道に戻った方が良いって。』
『そうなんだ。ありがとう!』
満足したのは彼は川の中へと戻っていった。
この後、彼は人間に戻ることなく死ぬまで川の中で暮らしていくのだろうかと思うと、組織の理不尽さに対して言葉にできない感情が湧き上がってきた。
「ねぇ、アルクス。怖い顔してるよ?」
「ごめん。なんだか理不尽だなって思って。」
「アルクスならその理不尽を跳ね返してくれるって期待してるよ。」
「僕が?」
「うん、時間はかかるかもしれないけど、いつかね。」
「期待に応えられるよう、精進するよ。」
その後、街道へ戻り道中で薬草などの役に立つ植物を採取したり、獣や鳥などを狩り、皆の体力が少しでも回復するように心がけた。
その際、体力や能力がある人にはアリシアが弓や投擲術を教えて狩りの訓練をするなどしていた。
体力がない人には今後の暮らしで役に立つようにとアルクスが何が食べれて何が食べれないのかなどから暮らしで役立つ知恵など様々な知識を教えていた。
『アルクスお兄ちゃんのお話しわかりやすい!』
『そうね。以前から先生などしていたのでしょうか?』
『昔から人に教えるということは多かったですね。少しでも今後の役に立ったら嬉しいです。』
大きな問題がないまま数日が経過して、当初の目的地であった不授の村へとたどり着いた。
木製の柵で囲まれているとは言え、入り口に門番がいるわけでもなかったので簡単に中へと入ることができた。
唐突に複数台の馬車がやってきたことで、村人達は驚き若干の怯えを含んだ目線で遠巻きに見ていた。
『何事かの?』
村長らしき年嵩の男性が村の奥から現れた。
『突然の来訪すいません。南方にある不授の街から参りました。』
その一言で何か思うことがある様子だった。
『ふむ。代表の方、とりあえず儂の家まで来ると良い。話はそこでしよう。
心配ないから皆は仕事に戻るように。』
僕と不授の一行の代表者が2人参加することになった。
家に招かれ、来訪の理由とそこ至るまでの経緯を話した。
『やはりそうだったか。怪しいと思っていたのだが、そんなことだったとは…
歴史上、不授の人間は食い物にされることが多かったからの。
うまい話には罠があると思っていたんじゃ。』
村長は以前から不授の街は何かがおかしいと思っていて、行きたがる村人を止めていたらしい。
『この村への受け入れは問題ない。人手があって困ることはないからのぉ。
だが不授の街の様な楽な暮らしではないぞ?
それでもよければこの村に住むと良い。』
一行の代表者の2人は涙を流しながら喜び感謝していた。
『やけにあっさりと受け入れていただきましたが、以前にもこういったことはあったのでしょうか?』
話の流れがやけにスムーズだったため、少し気になったので聞いてみた。
『そうじゃの。他の街から逃げてここの村にやってくる者もたまにはおるの。
多くは不授の街へ向かうが、うまい話は怪しいと思った者がこちらに流れ着いているの。
これだけ一度に多数やってきたのは初めてじゃがのぉ。
同じ不授同士助け合わないと生きていけないからの。』
話が終わり、いくつか空いている家があるということで移住者はそこで暮らすことになった。
旅の疲れもあったが、まずは生活の基盤を整えようということで、空き家の片付けを行った。
村では何をしていくかということで、体力がある者は狩りや農作業を、体力がない者は採集や不授の街でしていた仕事である裁縫や料理など自分達が貢献できることをしたいとなった。
何人かいた子ども達はあっという間に村の子ども達と仲良くなり、既に一緒に遊んでいた。
村の産業としては農業と畜産が中心でなんとか暮らしていけているとのことだった。
だが、たまに現れる魔獣によって被害が深刻になることもあるらしい。
『倒さないのか?』と聞くと、
『儂らには無理じゃ。だが殺されるわけでもないし、耐え忍べば大丈夫じゃ。何、不授の人間は耐えるのには慣れておる』と少しい悲しい笑顔を浮かべていた。
その夜、アリシアが急に提案をしてきた。
「ねぇねぇ、皆を受け入れてくれたお礼に周囲にいる魔獣倒さない?」
「倒しただけだと一時的な話でまたやってくるんじゃないかな?」
「それだったら狩った魔獣の骨を飾っておくと、弱い魔獣は近寄らなくなるらしいぞ。」
「そういえばメルドゥースで街の方まで魔獣が来ないのは強い魔獣の骨が飾ってあるからって聞いたことがある。」
確かに辺境では街の方まで魔獣が来ることはほとんどなかったが、そういう背景があったのか。
「それは良い案だね。じゃあとりあえず村の近くにいる魔獣を探して狩ろうか。肉とか皮も使えるだろうし。」
アリシアに魔獣の気配を探してもらい、いくらか魔獣を討伐したが他の魔獣が近寄らなくなるほどの大物は見当たらなかった。
村長から近隣の魔獣の出没情報を聞き出し、少し離れた山の中までやってきた。
山の主とも言われる大きな猪型の魔獣がいるらしい。
「猪型ってことはマッドボアかな?」
「聞いた話だとマッドボアより大きそうだったけど、戦えない人の抱く印象だからなんとも言えないね。」
「細かいことは気にせず、出てきた魔獣を倒せば良いだけだ。」
「確かにそうだね。どう、アリシアいる?」
「うーんと、こっちの方かな。」
アリシアの案内した先でマッドボアよりも大きな猪型の魔獣が寝そべっていた。
「多分レイジングボアじゃないかな、小山程の大きさだって言われてるし。」
「こいつの骨なら魔獣避けの良い素材になりそうだな。」
「よし、じゃあやろうか。今なら寝てるし、上から思い切りやればいけるんじゃないかな。」
巨大ボアは思ったよりも頑丈で一撃で仕留めることはできず、少し長引いてしまったものの、なんとか倒すことに成功し、3人で引きずりながら帰路についた。
村に戻ってボアを見せると村の人達には大層驚かれた。
そして村人総出で解体して、骨は村の魔獣避けに、皮は衣服などの材料に、肉は保存食としてとっておきつつ、宴として村人全員に振る舞われとても感謝された。
魔獣が村に近寄らなくなったことを確認し、実は依頼の途中だったということで街に戻ることを伝えた。
『アルクスお兄ちゃん、私達と一緒に暮らさないの?』
『うん、僕達はまだ旅の途中だしやることがあるから。』
『やることが終わったらまた会えるかな?』
『あぁ、もちろんだよ。今度は本当の不授の楽園が作れたら迎えに来るよ。』
『約束だよ?』
『あぁ、楽しみに待っていてね。』
不授の村の皆に別れを言って、依頼を受けた街へと旅立った。
メテンプスによる人体実験で弱っていた人達も馬車に揺られつつも徐々に体力を回復し、1人も欠けることなく順調な旅路であった。
道中、大型の獣や魔獣と遭遇することもあったものの、バルトロ兄さんが馬車と皆を守りつつ、アリシアと僕で仕留めるということを繰り返していた。
特にアリシアは馬車の移動中でも飛んでくる標的を射ち落とすなど、今まで以上の精度で狙いが研ぎ澄まされていた。
「何だかね、気配がよくわかるんだよね。」
何がきっかけかはわからないけれど、強くなっているというのは良いことだ。
今も現れた魔獣を倒したところだった。
「ねぇねぇ、この道は思ったよりも獣や魔獣が出てくるし、もう少し川沿いを進まない?」
確かに街道とは名ばかりであまり整備されていないため、この辺りの獣達には警戒心というものが薄かった。
「うーん、川沿いだとこの前出たあの死体みたいな魔獣が出てくるんじゃないかな。」
「食料を狙われるとちょっと困るが、食事時以外は問題ないんじゃないか?
あと前回あの魔獣が出たのは夜だったし、昼の間なら大丈夫だろう。」
「確かにそうだね。じゃあ日中はしばらく川沿いを進んでみようか。」
進路をずらし、川沿いを進むことにした。
「川沿いは魔獣も少ないね。」
「泳げない魔獣が多いからかな。」
『あの、あそこにいるのはなんでしょうか?』
急に声をかけられて驚くも、よくよく見てみると何かが泳いでいるように見える。
『なんでしょうね。川に住んでいる獣か魔獣か…』
そう言っているうちに、徐々に川岸に近づいてきているのが見えた。
『狙いは僕達かもしれない。一旦止まって応戦態勢を。』
馬車を止め、バルトロ兄さんが皆を守りつつ、僕とアリシアは襲撃に備えた。
川から何かが這い上がって来たと思いよく見ると、以前遭遇した死体のような魔獣だった。
『以前は夜見かけたから夜行性だと思っていたんだけどな…』
『あれは!』
助けた人達が皆声を上げた。
『何か知ってるんですか?』
『私達が捕まっている間に人工ラピスを埋め込まれた人達がいて、最初は簡単な魔術を使えるようになったのですが、すぐに体がボロボロになってしまって…
それで失敗だと言って組織の人達から廃棄されていたので、死んだと思っていたのですが…』
なるほど、あの魔獣はメテンプスの実験台になった人らしい。
不授の人が人間扱いされないことは王国でもあったが、さすがにここまで酷くはなかった。
『ねぇ、何か言ってるよ。食べ物が欲しいって。』
『え、唸っているようにしか聞こえないけど。とりあえずまだ食料に余裕はあるから、はい。』
食料を取り出すと魔獣は飛びかかって食べ始めた。
よく見ると涙を流しながら食べている。
『ありがとうって言ってるよ。』
『うーん、何で聞き取れるんだろう。バルトロ兄さんはわかる?』
『いや、わからない。まぁそういうものだと思っておけば良いさ。』
一通り食料を食べ尽くした後、また何かを喋っている様子だった。
『ここから先の川沿いは危ないから道に戻った方が良いって。』
『そうなんだ。ありがとう!』
満足したのは彼は川の中へと戻っていった。
この後、彼は人間に戻ることなく死ぬまで川の中で暮らしていくのだろうかと思うと、組織の理不尽さに対して言葉にできない感情が湧き上がってきた。
「ねぇ、アルクス。怖い顔してるよ?」
「ごめん。なんだか理不尽だなって思って。」
「アルクスならその理不尽を跳ね返してくれるって期待してるよ。」
「僕が?」
「うん、時間はかかるかもしれないけど、いつかね。」
「期待に応えられるよう、精進するよ。」
その後、街道へ戻り道中で薬草などの役に立つ植物を採取したり、獣や鳥などを狩り、皆の体力が少しでも回復するように心がけた。
その際、体力や能力がある人にはアリシアが弓や投擲術を教えて狩りの訓練をするなどしていた。
体力がない人には今後の暮らしで役に立つようにとアルクスが何が食べれて何が食べれないのかなどから暮らしで役立つ知恵など様々な知識を教えていた。
『アルクスお兄ちゃんのお話しわかりやすい!』
『そうね。以前から先生などしていたのでしょうか?』
『昔から人に教えるということは多かったですね。少しでも今後の役に立ったら嬉しいです。』
大きな問題がないまま数日が経過して、当初の目的地であった不授の村へとたどり着いた。
木製の柵で囲まれているとは言え、入り口に門番がいるわけでもなかったので簡単に中へと入ることができた。
唐突に複数台の馬車がやってきたことで、村人達は驚き若干の怯えを含んだ目線で遠巻きに見ていた。
『何事かの?』
村長らしき年嵩の男性が村の奥から現れた。
『突然の来訪すいません。南方にある不授の街から参りました。』
その一言で何か思うことがある様子だった。
『ふむ。代表の方、とりあえず儂の家まで来ると良い。話はそこでしよう。
心配ないから皆は仕事に戻るように。』
僕と不授の一行の代表者が2人参加することになった。
家に招かれ、来訪の理由とそこ至るまでの経緯を話した。
『やはりそうだったか。怪しいと思っていたのだが、そんなことだったとは…
歴史上、不授の人間は食い物にされることが多かったからの。
うまい話には罠があると思っていたんじゃ。』
村長は以前から不授の街は何かがおかしいと思っていて、行きたがる村人を止めていたらしい。
『この村への受け入れは問題ない。人手があって困ることはないからのぉ。
だが不授の街の様な楽な暮らしではないぞ?
それでもよければこの村に住むと良い。』
一行の代表者の2人は涙を流しながら喜び感謝していた。
『やけにあっさりと受け入れていただきましたが、以前にもこういったことはあったのでしょうか?』
話の流れがやけにスムーズだったため、少し気になったので聞いてみた。
『そうじゃの。他の街から逃げてここの村にやってくる者もたまにはおるの。
多くは不授の街へ向かうが、うまい話は怪しいと思った者がこちらに流れ着いているの。
これだけ一度に多数やってきたのは初めてじゃがのぉ。
同じ不授同士助け合わないと生きていけないからの。』
話が終わり、いくつか空いている家があるということで移住者はそこで暮らすことになった。
旅の疲れもあったが、まずは生活の基盤を整えようということで、空き家の片付けを行った。
村では何をしていくかということで、体力がある者は狩りや農作業を、体力がない者は採集や不授の街でしていた仕事である裁縫や料理など自分達が貢献できることをしたいとなった。
何人かいた子ども達はあっという間に村の子ども達と仲良くなり、既に一緒に遊んでいた。
村の産業としては農業と畜産が中心でなんとか暮らしていけているとのことだった。
だが、たまに現れる魔獣によって被害が深刻になることもあるらしい。
『倒さないのか?』と聞くと、
『儂らには無理じゃ。だが殺されるわけでもないし、耐え忍べば大丈夫じゃ。何、不授の人間は耐えるのには慣れておる』と少しい悲しい笑顔を浮かべていた。
その夜、アリシアが急に提案をしてきた。
「ねぇねぇ、皆を受け入れてくれたお礼に周囲にいる魔獣倒さない?」
「倒しただけだと一時的な話でまたやってくるんじゃないかな?」
「それだったら狩った魔獣の骨を飾っておくと、弱い魔獣は近寄らなくなるらしいぞ。」
「そういえばメルドゥースで街の方まで魔獣が来ないのは強い魔獣の骨が飾ってあるからって聞いたことがある。」
確かに辺境では街の方まで魔獣が来ることはほとんどなかったが、そういう背景があったのか。
「それは良い案だね。じゃあとりあえず村の近くにいる魔獣を探して狩ろうか。肉とか皮も使えるだろうし。」
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村長から近隣の魔獣の出没情報を聞き出し、少し離れた山の中までやってきた。
山の主とも言われる大きな猪型の魔獣がいるらしい。
「猪型ってことはマッドボアかな?」
「聞いた話だとマッドボアより大きそうだったけど、戦えない人の抱く印象だからなんとも言えないね。」
「細かいことは気にせず、出てきた魔獣を倒せば良いだけだ。」
「確かにそうだね。どう、アリシアいる?」
「うーんと、こっちの方かな。」
アリシアの案内した先でマッドボアよりも大きな猪型の魔獣が寝そべっていた。
「多分レイジングボアじゃないかな、小山程の大きさだって言われてるし。」
「こいつの骨なら魔獣避けの良い素材になりそうだな。」
「よし、じゃあやろうか。今なら寝てるし、上から思い切りやればいけるんじゃないかな。」
巨大ボアは思ったよりも頑丈で一撃で仕留めることはできず、少し長引いてしまったものの、なんとか倒すことに成功し、3人で引きずりながら帰路についた。
村に戻ってボアを見せると村の人達には大層驚かれた。
そして村人総出で解体して、骨は村の魔獣避けに、皮は衣服などの材料に、肉は保存食としてとっておきつつ、宴として村人全員に振る舞われとても感謝された。
魔獣が村に近寄らなくなったことを確認し、実は依頼の途中だったということで街に戻ることを伝えた。
『アルクスお兄ちゃん、私達と一緒に暮らさないの?』
『うん、僕達はまだ旅の途中だしやることがあるから。』
『やることが終わったらまた会えるかな?』
『あぁ、もちろんだよ。今度は本当の不授の楽園が作れたら迎えに来るよ。』
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